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9月1日
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リーガ2002−03の開幕 契約テレビ局の開設と共に大きく膨れあがったテレビ放映権。それがいま冬の次期を迎えようとしている。急激な収入の増加により各クラブは必要以上の資金を使い過ぎてしまった。そしてバブルがはじけたいま、各クラブは懸命に経営建て直しを図りながら新たなシーズンの始まりを迎えようとしている。 ■2001−02の新加入選手契約料 3億3百万ユーロ この夏の移籍市場は「ユーロ」と「ロナルド」という二つの密接な関係を持つものが主役となり、そして昨日ついに幕を閉じた。レアル・マドリ会長のフロレンティーノが約束した「1年に1人の大物選手の獲得」は最後の段階でのロナルドの獲得をもって実現した。フィーゴ、ジダーン、そしてロナルドという選手を擁し今シーズンを戦い抜くマドリ、だがその監督であるデル・ボスケが要求したディフェンス選手の加入はついに実現されなかった。それでもロナルドの加入でこれまで退屈で緊張感に欠けていた移籍市場が一瞬とはいえ賑わったのも確かなことだ。 今日バルサと対戦するAt.マドリは、そんな不況な移籍市場の中でも気を吐いているクラブの一つ。ミランからアルベルティーニ、モレーノ、ホセマリ、コロッチーニを獲得し、バルサからはセルジを加入させている。そしてコルーニャはオポルトからホルヘ・アンドラーデ、サラゴサからアクーニャ、そしてマジョルカからルーケを獲得し確実に選手補強を図ってきた。またビクトル・フェルナンデスを監督とするベティスはマルコス・アスンサーオの獲得に成功し、バルサからアルフォンソを、マドリからフェルナンドをそれぞれレンタル獲得している。 対称的なのは昨年のリーグ優勝チームであるバレンシアと、2部から上がってきたレクレアティーボだ。バレンシアはついに一人の加入選手も実現させることができなかったのに対し、レクレは何と14人の補強選手の加入を実現させている。しかも驚くことなかれ、この14人の加入で使われた資金がわずか90万ユーロというものだ。
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クラックよりもチームブロック
いよいよ今日の21時、At.マドリ戦によってスタートを切るバルサ。場所は地元カンプノウだ。バンガールは難しい試合としながらも勝利、勝利、ひたすら勝利を願う。快調なスタート、しかも地元での試合でもあり、快調なスタートを切りたいバルサ。 試合を翌日に控えての記者会見場にあらわれたバンガール。彼に緊張感は見られない。予想以上にチームがうまく機能し始めていることへの満足感と、期待通りの選手を獲得できたことからくる自信がそうさせているのかも知れない。彼が興味を持っていたモリエンテスがこの記者会見終了数時間後に獲得不可能となることは、この段階ではもちろん知る由もない。だがバンガールにとってモリエンテスはあくまでもクルイベルの控えとして獲得したかった選手。バンガールが基本的に必要とする選手はすでに揃っている。 モリエンテス獲得の可能性について質問されたバンガール。だが彼はモリエンテスに関しては多くのことを語らない。 一方At.マドリのベテラン監督であるルイス・アラゴネスも、ひたすら快調なスタートを狙っているのは当然なことだ。これまで一部クラブの監督として687試合戦ってきている強者。バルサとは6つの違うクラブの監督としてこれまで36試合戦ってきている。バルサの監督も務めた彼は、もちろんバルサにも詳しいし、何よりも687試合という経験からリーグそのものをよく知る監督だ。彼はバルサ、At.マドリの比較をを問われて次のように語っている。
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モリエンテスにノーの理由 モリエンテスを獲得しなかった最終的な理由は一言では語れない。彼が要求した高額な年俸もその理由の一つだろう。だが、マドリのロナルド獲得作戦の片棒を担ぐようなイメージを避けたかったというのも決して否定できない事実だ。モリエンテス獲得問題は多くの疑問を抱えながら深夜に幕を閉じた。 クルイベルの控え選手を要求し続けてきたバンガールだが、その要請を受けた形でスタートしたモリエンテス獲得交渉。しかも彼の獲得はロナルドのマドリ移籍への重要なカギを握るものともなっていた。したがって夜の10時前後にバルサとモリエンテス間の交渉が暗礁に乗り上げたというニュースが伝わるや、バルサオフィスにはインテル、マドリからの電話が鳴りっぱなしの状態となったとしての不思議ではない。事実そうなったのだ。そして彼らの要請により交渉は再び再開されることになった。だが・・・ バルサは昨日の昼の段階でインテル、マドリとの口約束はすでに終了していた。モリエンテス獲得に名乗りを上げ、獲得交渉にはいることが暗黙の了解で決まることになる。モリエンテスとの代理人との交渉は午後一番に始められている。だが同時にこの交渉に参加していないクラブ首脳陣が集まって、それがロナルド獲得問題にどのような影響を及ぼすかということももちろん検討されていた。 その検討によって出された結論、それは決してマドリやインテルの政治に乗ってはいけないということだった。この結論とは別にモリエンテスの代理人との交渉も難しいものとなっていた。なぜなら彼らが要求するのは年俸500万ユーロというものだったからだ。いかにバンガールの要請とはいえ「控え選手」とわかっているのにそんな年俸はだせるわけがない。 色々な否定的な要素がかさなってきている。経済的問題、マドリとのライバル問題、そしてクラブオフィスに鳴り続けるソシオからの反対の意志を表明する抗議電話。状況はすべて否定的だ。そして22時36分、バルサは公式発表をおこなう。 「我々は最後の段階まで努力してモリエンテス獲得を実現させようとしたが、お互いの歩み寄りが成功せず破談となった。したがってバルサとしてはモリエンテス獲得問題はこれで終了したと判断する。」 これでモリエンテス問題は終了を見たものの、マドリのロナルド獲得作戦が終了したわけではなかった。マドリが用意した「B計画」なるものの登場だ。つまりモリエンテスが交換選手として使えないのであれば、ゼニで解決していこうということだ。これによりマドリはそれまでの2000万ユーロにさらに1500万ユーロを上乗せしなければならなくなった。合計3500万、税金を足せば何と4000万ユーロにのぼる金額であり、しかも12月にはさらに1000万ユーロを用意しなければならない。5年の分割払いとはいえ金庫に1ユーロもないマドリにとってこれはバクチだ。しかもシーズン開始当初には練習不足で使えない上に、ロナルドが負傷からどのくらい立ち直り、どのくらい完治する可能性があるのか、それは誰にもわからない。マドリに残留が決まったモリエンテスだが、冬の市場で売りに出されるのは明らかだ。だが彼はマドリの9番を死守した。そしてイタリアからやってくる傭兵は11番をつけることになる。
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