9月4

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早くも冬の移籍作戦開始

来年の夏の補強作戦はすでに明らかになっている。それはダレサンドロの獲得だ。だがその前にやって来る今年の冬のマーケットにおける補強選手獲得問題を考えるバルサ。獲得候補選手、それはジャルデル。9番のジャルデルだ。

リーグ選手登録最終日となった月曜日、バルサの最高責任者、つまり会長のガスパー、統合ディレクターのファルゲール、そして監督のバンガールの三者による検討会が開かれている。月曜日20時に閉めきりとなる選手登録までにジャルデルを獲得すべきかどうか、論点はその一点に絞られていた。結論は、そう今となっては明らかだが、この夏にはジャルデル獲得は必要なしということになる。

だがバルサがジャルデル獲得を諦めたかというとそうではない。バンガールが9番のポジションの補強を要請し続けていることは、今では誰もが知っている事実。だがジャルデルの問題は経済的問題というよりは外国人問題。すでに4人の外国人選手を抱えているバルサであり、バンガールは彼らすべてに今シーズンの放出はないと口約束している。ベンチ内の団結感を非常に大事にするバンガールにとって、彼らとの口約束は絶対のものとなっている。ではなぜ冬のマーケットならジャルデル獲得は可能になるのか。それは彼にヨーロッパパスポートの取得がおこなわれるからだ。

ガスパー会長とファルゲールを筆頭とするバルサ首脳陣が、この冬のマーケットまで待とうとするバンガールの意見に100%賛成しているかというとそうでもない。彼らとしては一刻も早く9番の獲得を実現したかったに違いない。プレステージの練習試合、チャンピオンズ予備選、そしてリーグ第一戦を見る限り、現在抱えている選手層では薄すぎるという印象を受けているからだ。だがそれでも現場監督であるバンガールの判断は尊重しなければならない。

バルサは冬のマーケット解禁まで待っているわけではない。ジャルデル獲得作戦は来週からすでに開始されようとしている。合意は早ければ早いほどいい。問題はいつも代理人だ。ジャルデルの代理人はホセ・ベイガ。しかも彼はジャルデルの権利を50%有している人物。高く売れば売るほどホセ・ベイガの懐に入るユーロも多くなる。


罠にはまったマドリ

マッシモ・モレッティ、インテル会長であるモラッティの右腕として知られる彼がイタリアメディアに「ロナルド放出作戦」について語っている。それによれば、ガスパーが図った陰謀のおかげでインテルは期待通りにロナルドをマドリに売り払うことができた、というものだ。

ガスパーがモリエンテス獲得という「陰謀」を意図したかどうかは誰もわからない。だがいずれにしても最終的にモリエンテス獲得を放棄したことは確かだ。それによりマドリが意図していたロナルド獲得作戦がスムーズにいかなかったことも確かなことである。ガスパーの「陰謀」と考えるモレッティは、バルサの作戦が彼らに非常に有利に働いたと感謝している。

「レアル・マドリはほんのわずかな金額でロナルドを獲得しようとしていた。だがこの移籍が終了してみれば、彼らは我々に5000万ユーロ近い金額を払うことになった。確かに彼らと我々の合意金額は3500万ユーロ。だが12月にはソラーリかマクマナマンを獲得することになる。ソラーリは現在の選手市場では1800万ユーロぐらいに査定されている選手。だが我々は1000万ユーロという評価のもとに手に入れることができる。非常に良い商売をしたと思っている。」

なぜこんな結果になってしまったのか。なぜマドリは予定通りわずかな金額とモリエンテス+ムニティスという条件を変更せざる終えなかったのか。
「それは我々のクラブの首脳陣であるテラーニオやオリアリたちの貢献だ。彼らのおかげでモリエンテスのバルサ移籍という可能性を世間に臭わすことに成功した。そしてバルサも見事に一役買ってくれた。バルサが本当にモリエンテスを欲しがっていたのかどうか、それは誰にもわからない。だがそんなことは我々にはどうでもいいことだ。結果的には、最後の最後でマドリにプレッシャーをかけることに成功したんだから。まさかバルサのせいでロナルドを獲得できなかったなんてことはフロレンティーノには我慢できないことだろうからね。」

モレッティが考えるには、3500万ユーロ+ソラーリという好条件を勝ちとったのはひとえにモリエンテス問題のおかげだという。それまでのマドリが提出していた最後の条件は1200万ユーロ+モリエンテス+ムニティスだと明らかにするモレッティ。それがモリエンテス問題で一挙にインテル有利に動くことになる。
「もうあの段階でフロレンティーノは後戻りすることは不可能だった。ガスパー、あるいはバルサの『陰謀』とまではいわないが、まあそう言われてもおかしくない状況が生まれたわけだからな。我々はもちろんバルサに感謝しているよ。彼らのおかげでロナルドを好条件で放出できたし、我々はカンナバーロとクレスポを獲得することができたんだから。」

ロナルドがインテルを出たがった一つの原因とされたエクトル・クーペルも黙ってはいない。ロナルドはインテルを出て他のクラブにいく理由は何でも良かったのだと言うインテル監督。
「彼はクーペルという悪役をしたてて、自分の行為を正当化しようとしただけだ。私と彼の関係は監督と選手以上のものがあったはずだ。はっきり言って何の問題もなかったことは私と彼が一番よく知っている。ワールドカップ以降が問題なんだと思う。あれですっかり頭に血が上ってしまったんだろう。それまでモラッティを尊敬し、インテルのユニフォームを自分のものとし、ミランの街を愛し、インテリスタと自称していたロナルドがすっかり変わってしまったのはワールドカップ終了後だ。」

昨日が練習初日となったロナルド。だが彼は他の同僚たちとの合同練習には参加していない。なぜなら負傷していたからだ。それも精神的に不安定な状態が続いたためから来る「負傷」だという。いわゆるストレスからくる負傷。アヤヤヤヤアー。

 


●プジョー、早くもリハビリ開始
何人かの同僚は代表選手として合宿に、そして何人かの選手は休養日となった昨日、鉄人カルラス・プジョーはカンプノウでのジムでリハビリに精を出していた。右ヒザの負傷、場所が場所だけに慎重にリハビリをおこなっていかないといけない。そして幸運にもバルサの次の試合は2週間後だ。ドクター・プルーナは語る。
「最初の日でもあり徐々にリハビリをしていかないといけない。だがプジョーのことだから大丈夫だろう。ああ見えても健康維持には非常に慎重なタイプの選手。次のビルバオ戦には間に合うだろうと思う。」
プジョーは痛みを覚えた瞬間の恐怖を忘れられないと言う。グランドにうずくまっているときにはすでに最悪の事態まで覚悟したという。
「頭の中が真っ白になってしまった。もう当分これでダメかとも思った。でもベンチに引き上げてドクター・プルーナが簡単な診察をしてくれて、重傷ではないだろうと言ってくれた時ほどホッとしたことはなかった。」

●エンケ「あれはビクトルのミスじゃない」
バルサが抱える3人のキーパー。ビクトルの活躍によりボナノ、エンケは控えに回されている。だが彼らの関係は非常に良好だ。ライバルである以前に同僚であり仲間である彼らは、お互い助け合ってチームのために貢献していきたいと考えている。今シーズン、バルサに加入してきたエンケはベンチ生活を満足はしていないものの、監督の判断を尊重している。そして同僚のキーパーをかばうことも忘れない。
「相手チームの1点目をビクトルのミスとしては可哀想だ。相手にとってはまったくの偶然の幸運なゴールであり。我々にしてみればアンラッキーなゴールだった。あの状況はキーパーにとっては非常に難しい。相手選手は明らかにセンターリングを狙ってきた。だがその意図は外れ、ボールはゴールの方に向かって行ってしまった。自分は決してビクトルのミスだとは思わない。」
頑張れエンケ、そのうちチャンスは必ずやって来る!