9月15日

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LIGA 第2節
9月14日 21:30
SAN MAMES
BILBAO
vs
FC BARCELONA

0-2


バルサ、反撃開始

国王杯で惨めな姿を露呈したバルサにとって「危機感」から脱出する唯一の方法、それは勝利しかなかった。相手は9人の負傷者(6人は絶対スタメン選手、3人はスタメン候補選手)を抱えるビルバオとはいえ、それでもノベルダよりは強敵である。そしてバルサは試合開始90分後に「幻の危機」から脱出することに成功、今シーズン初勝利を飾った。

「偉大な反撃」と言っても大げさではないかも知れない。ノベルダ戦で今シーズンのバンガールバルサの持つすべての否定的な面をさらけ出した後の大事な試合での勝利。国王杯初戦敗退という傷口を広げなかっただけではなく、それを少しは塞ぐことを可能にした勝利だった。ノベルダ戦がそうであったように、このビルバオ戦でもバルサの主役はバンガールとなった。彼のフィロソフィーとそのシステムが今シーズンのバルサの主役となり続けるのは明らかだ。試合コントロール、ボールコントロール、プレッシャー、できる限り少ないタッチによるボールの配給、メディアプンタがゴール前に出るためのスペース作り、これらがバンガールのシステム。そして昨日のビルバオ戦では、そのメディアプンタの二人によるゴールが決まる。バンガールバルサにとっては理想的な展開と言える。

ノベルダ戦での敗北の原因の一つとなった重大なミス、それは1点をリードした段階での相手選手に対するプレッシャーの放棄であった。したがってこのビルバオ戦で注目されたことはリードしながら迎える後半をバルサがどのように戦うかにかかっていた。

ビルバオが、かつてのビルバオではなかったのは明らかだ。闘争心の固まりとなって相手チームに恐怖を与えてきたビルバオではない。しかも何と9人の通常スタメン選手の負傷を抱えているビルバオだ。昨日のビルバオは我々が知っている「ビルバオ」ではなかった。だがそうは言え、ノベルダよりは質も高く実力があることは間違いない。そしてバルサはノベルダ戦の過ちを犯さなかった。ボールコントロールも試合支配も、そして相手選手に対するプレッシャーも怠らなかったバルサだ。

4日間での2試合、つまり水曜日のノベルダ戦と土曜日のビルバオ戦で明らかになったこと。それはどの選手がスタメンで出場しなければならないか、と言うことだろう。バンガールが考える絶対スタメン選手(ビクトル、プジョー、デ・ボエル、ナバーロ、チャビ、コクー、メンディエタ、モッタ、サビオラ、ルイス・エンリケ、そしてクルイベル)控え選手(エンケ、レイジンゲル、ガブリ、ロッケンバック、ジェオバンニ、リケルメ)の間には今の段階では大きな相違があることが証明された4日間だった。失ったものは取り返しのつかない大きなものであったとはいえ、それでも将来に向かって少しは得たものもあったことが国王杯敗退の慰めだ。

■ビクトル(6)
ビルバオが得た少ないチャンスをすべて安全にセーブ。90分を通じて冷静さを失わなかった。

■プジョー(8)
ディフェンスのリーダとして周りのミスもカバー。しかも相手選手へのマークは完璧。少なくても2人分の仕事をこなした。

■デ・ボエル(5)
相変わらずの不安定なプレーが続くデ・ボエル。キーパーを批判するよりは自らを反省する必要がある。

■ナバーロ(6)
グルペギのマークに当たったナバーロ、特に前半は多くの問題を抱えることになった。それでもどうにか仕事をこなす。

■メンディエッタ(6)
システムにしばられることになるメンディエタは攻撃参加はできない。90分を通じてほぼラテラルのディフェンス面の仕事をこなした。

■チャビ(7)
個人的には光ったところがなかったとはいえ、チームの駒としては貴重な働きを見せた。攻撃、守備、コントロールと仕事が多い。

■コクー(7)
彼も目立った働きを見せていないものの、バンガールシステムの駒として仕事を完璧にこなしていた。

■モッタ(7)
どうやら体調が戻ってきたようだ。特に後半には彼らしいプレーを展開。楽なポジションを楽にこなしていた。

■サビオラ(7)
サンマメスは彼にとって相性のいいグランド。昨日も例外とはならなかった。クルイベルトのコンビは相変わらず機能している。

■ルイス・エンリケ(8)
ノベルダ戦の偽物カピタンではなく、本物カピタンが戻ってきた。バルサが誇る最大のゴールストライカーでもある。

■クルイベル(7)
自らのゴールチャンスをものにできなかったとはいえ、サビオラへのパスはスペクタクル。早くゴールが欲しいところ。