9月24

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Champions League
9月24日 20:45
ALI SAMI YEN
GALATASARAY
vs
FC BARCELONA


●召集選手(スタメン候補
ビクトル、プジョー、デ・ボエル、ナバーロ、チャビ、コクー、メンディエタ、モッタ、サビオラ、ルイス・エンリケ、クルイベル、ボナノ、レイジンゲル、ガブリ、ジェラール、ロッケンバック、ジェオバンニ

●負傷中
オーベルマルス、アンデルソン、エンケ、クリスタンバール、リケルメ


チャンピオンズリーグ特集


エンジン全開バルサ

勝利を目指して、ひたすら勝利を目指して、それが今日のバルサのモットーだ。もし今日ガラタサライ相手に3ポイント獲得することができれば、それはチャンピオンズ2次リーグ参加への大きな第一歩となる。

「地獄」と呼ばれるスタジアムでの勝利、それがバルサのチャンピオンズでの戦いを有利に進める条件の一つとなる。だが同時に昨年のガラタサライと対戦した時のようなせっぱ詰まったところはもちろんない。昨シーズンはバルサが0−1とガラタサライを敗った。それはレシャックバルサにとって「生か死か」の戦いだった。だが今シーズンでのガラタサライ戦はまだチャンピンズリーグが始まって2試合目ということもあり、極限状態での戦いではなくなっている。

ガラタサライは何としても地元の有利さを生かしたいところ。「地獄」での相手チームを怯えさせるような雰囲気の中での戦い、それはこれまでガラタサライの大きな武器となっている。しかも昨年の敗北は選手にとってまだ記憶に新しいこともあり、是が非でも復讐を果たしたいところだ。監督のテリムも今日の試合に関して、ガラタサライの手の内を見せないように秘策を練っている。ハッサン・サス、トルコのスター選手が出場するかどうか、この話題が昨日一日中トルコメディアを賑わしていた。

ハッサン・サスは公式発表としては負傷中とされている。だが実際には多くのトルコ人ジャーナリストがハッサンが普通に練習している光景を見ていると言われる。そこで登場したのが「精神的な病」にかかっているという報道だ。ワールドカップでの活躍を認められて多くのクラブから誘いがあったにも関わらず、ガラタサライ側が高額な移籍料を要求したため結局はどのクラブも諦めねばならない状況になった。そのことに不満を持つハッサンは、まるでジャルデルがかかった病と同じようにメンタル面でおかしくなっているという情報。そしてもう一つ、もっとも真実に近いと思われる情報、それは今シーズン限りで契約が切れる彼が再契約に応じていないため、監督のテリムがプレッシャーをかけているというもの。果たして今日彼が出場するか否か、いずれにしてもトルコメディアを騒がすことは間違いない。

ハッサンが出場しようがしまいがバルサの選手にはあまり関係ない。これまで3連勝と快進撃を続けている彼らにとって、自信という観点からすれば最高潮の時期を迎えている。そしてバンガールが用意する選手は、その自信にあふれた「11人の選ばれた選手たち」となるのは明らかだ。リケルメが負傷したのは大きいが、ベティス戦には出場可能とされている。アンデルソンも復帰間近だ。このアウエーでのガラタサライ戦を勝利し、さらにアウエーの試合が続くバルサ大きな弾みとなることを期待しよう。

 


姑息なことを・・・ガラタサライ

これまでの歴史が示すようにトルコでは何が起きても不思議ではない。バンガールが組んだ昨日の練習スケジュールは、関係者や報道陣をシャットアウトしての秘密練習。だがそれは見事に失敗に終わった。なぜならバルセロナでの普段の練習以上に「大公開練習」となってしまったからだ。

試合で当たる相手がどんなチームであろうと、試合前日におこなう練習はすべての関係者をシャットアウトしての非公開練習となるのが常となるバルサ。したがって昨日も当然のように非公開練習のスケジュールを組んでいたバンガールスタッフではある。もちろんバルサ首脳陣は、すでに何日も前からそれに適するグランド準備の要請をガラタサライ当局におこなっていた。そして昨日の朝、バルサに当てられたグランドはガラタサライのスポーツ施設。クラブ関係者やプレスが使う建物の「中庭」といった方がわかりやすいかも知れない。

グランドを囲んだ建物の窓からはガラタサライ関係者やプレスが覗いている。グランドの周辺には多くのファンが詰めかけてきている。それを警備する人たちや、クラブ職員がグランドを囲む。その中にはガラタサライの監督やコーチ陣、そして選手たちも隠れようともせずに練習風景を見学しようとしている環境だ。これでは非公開練習も何もあったものではない。これでは普段の日のマシアでの練習以上に「公開練習」となっている。バンガールがこの日に用意した練習スケジュールはセットプレー中心のもの。もちろんこのような環境のもとではそのスケジュールは消化されない。したがってコーチングスタッフは急きょ内容を変える必要に迫られた。バンガールノートももちろん金庫の中にしまわれた。

そして練習は試合翌日におこなわれる練習風景となった。軽いランニングと「ロンド」を中心にした練習。これでこの日の練習は終わりをみることになる。

だがこれで「不愉快な事件」が終わったわけではない。練習を終了し怒り狂ったバンガールを待っていたのは、選手控え室に通じる道にあふれかえるガラタサライのインチャたちの罵声とどこからともなく飛んでくる紙つぶての嵐だった。

 


テリムのバルサ分析

ガラタサライの監督であるテリムの分析によれば、バンガールがいかに執拗に「攻撃的なバルサ」と語ろうと、実際には守備的なシステムを敷いているバンガールバルサだと言う。

今シーズンのバルサは「3人ディフェンス」というディフェンスシステムで、攻撃に多くの選手を起用する「攻撃的なバルサ」というのがスペインメディアでは一般的だ。そしてそれはバンガール当人も「危険を伴うシステムだが魅力的であり攻撃的であるシステム」と規定している。だがテリムにはそうは見えない。彼にとってバンガールバルサは「3人ディフェンス」ではなく超守備的な「6人ディフェンス」と写る。
「バルサが3人のディフェンスで守っているなんて私には思えない。これまでの試合でチャビやコクー、そしてモッタが攻撃参加したのを何回みたことがあるかね?メンディエタやナバーロが前に出てきたときに、彼らも同時に上に上がっていったのを見たことがあるかね?あったとしてもわずかなものだろう。いずれにしてもバルサのディフェンスは常に6人はいると思っている。もっともバルサがどのようなシステムで戦おうとそれは私の関知するところではない。それでも3人ディフェンスという感じではないのは明らかだ。」

リバルドの抜けたバルサに関しても分析してしまうテリム。
「バルサというようなビッグクラブでは、例えリバルドという選手が抜けたとしても多くの偉大な選手が残っているし、また加入してくる。したがって一人の「リバルド」が抜けたとしても、その穴を埋めるのはそれほど難しいことではないし、まして監督が決めたことであるのなら何の問題もないだろう。」

昨年はレシャックバルサに敗れたガラタサライ。だがテリムもバンガールもいなかった。それでも昨年のとの違いははっきりしていると言いきるテリム。
「どこに違いがあるかは言わない。バルサは歴史的に攻撃が好きなチームだから、ディフェンスが3人だろうが6人だろうが、必ず後ろの方にスペースができる。今シーズンのバルサもそうだ。セットプレーでの得点が多いのは昨シーズンとの違いの一つだ。もっともそんなことは誰でもわかっているだろうがね。いずれにしても今日の試合はブロック対ブロックの勝負。唯一、我々に有利な条件は地元で戦うということぐらいかも知れない。」