9月25

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Champions League
9月24日 20:45
ALI SAMI YEN
GALATASARAY
vs
FC BARCELONA


0 - 2


スーパーバルサ!

「地獄」と呼ばれるスタディアムでの素晴らしい試合展開を見せたバルサ。そのご褒美は勝利の3ポイントであり、だんとつのグループ首位を決定させる結果となった。試合ごとに上昇カーブを描いていくバルサは、同時にチームブロックとして確実に機能し始めている。一人一人の選手が自らおこなわなければならない仕事を認識し、いつ、どこで、何をしなければならないかをそれぞれ理解し始めている。バンガールが選ぶ11人の選手たちは、すでにお互いが暗黙の了解で動くことが可能となってきた。プジョーを頭とするディフェンスは集中力を維持することを怠らない。メンディエタは止まることを知らないがごとく、必要なポジションを埋めようと走りまくっている。モッタは昨日の試合では奥行きある戦いを可能にした。チャビはいつものチャビだ。チームの指揮者として難しい仕事をいとも簡単に見せてくれている。そして3人の、まさに相手にとっては非常に危険な3人の、ひたすらゴールを狙うルイス・エンリケ、サビオラ、クルイベルは見事にバンガールの期待に応えている。そして、これが強固な「チームブロック」を形成している「チーム」と呼べるものである。

バンガールが信頼する11人の選手たち、同時にバルセロニスタにとってもすでに頭の中に記憶されてしまっている11人の選手たち、その11人の選手たちが再びスタメンで出場し勝利を飾った。結果的に0−2という問題ない勝利を飾ったバルサではあるが、試合開始15分間は圧倒的なガラタサライ選手たちによるプレッシャーに悩まされるハメとなった。試合開始3時間前から観客席を埋めているガラタサライ応援団の歌や叫び声がグランドを大きく包んでの試合開始。とても同じ人数で戦っているとは思えないほどのプレッシャーが続く。だが決して決定的なゴールチャンスがガラタサライに訪れたわけではない。

そしてこの異常なプレッシャーがいつまでも続くわけがないのは明らかだ。時間の経過と共に少しずつではあるがバルサのボール支配率が増してくる。メンディエタとモッタが両翼ラインに沿って上へ下へ走り回る。グランドを可能な限り広く使い、プレッシャーを弱めようとしているかのようだ。そしてバルサの先制点はやはり左右に広がったところからのセンターリングで生まれる。左コーナー付近からのモッタのセンターリングはガラタサライディフェンス2人とクルイベルの争いとなる。最初に触ったのはディフェンスの選手。だがボールをコントロールできたわけではない。ゴール前で誰もコントロールしていないボールをクルイベルが奪う。そして右足での強烈なシュート。まず1点目だ。

ガラタサライのデランテロたち、つまりクリスチアンやアリフは中盤のフェリッペやエルグンの援助で何回かバルサゴール前に近づいている。だが決定的なチャンスとはいたらない。バルサもクルイベル、サビオラ、ルイス・エンリケにゴールチャンスが訪れる。それも決定的なゴールチャンスだ。だがボールは入らない。

後半に入りガラタサライの監督はハッサン・サスを投入する。クラブと監督ともめているといわれるハッサン。だが今はそんなことを言っている場合ではない。ガラタサライにとって唯一状況を変化させることが可能な選手、それがハッサンだ。だが彼の加入も状況を変えることはできない。試合がスタートして、相変わらずバルサが試合のリズムを支配している。そしてバルサにとって待望の追加点がやってくる。決めたのは、もちろんルイス・エンリケだ。彼以外にいない。右コーナーからのコーナキックを絵を描いたようにピッタリと頭を合わせるルイス・エンリケ。ボールはゴールに吸い込まれるようにして決まった。これで安全圏といっていい2点差だ。

観客席はシーンとなっている。もう歌は聞かれない。選手たちもプレッシャーをかける力はもう残っていない。圧倒的にバルサペースとなった試合。試合前に多くの関係者が予想した試合とは大幅に違う試合展開となってしまった。「地獄」と呼ばれるこのスタディアムでこのような試合展開を誰が予想できただろうか。クラブの格の違い、選手たちの実力の違い、それがはっきりをあらわれた90分だった。


このゴールを
すべてのバルセロニスタに!

試合を決定づけ、ガラタサライにタオルを投げさせるきっかけとなったバルサの2点目。そのゴールを決めたのは我らがルイス・エンリケだった。試合を決めると共に、彼にとってこのゴールは特別なものでもあった。なぜならこれでバルサ選手として100ゴールを獲得したことになったのだから。

先週カンプノウでおこなわれたダービー戦で250試合出場を果たしたルイス・エンリケ。彼の記録は止まらない。昨日のガラタサライ戦でのゴールがバルサの選手としての100ゴールを意味したからだ。そしてAt.マドリ、ビルバオ、ブルッハス、エスパニョール戦に続いての5試合連続ゴールともなっている。

バルサの選手として昨日が251試合目となるルイス・エンリケ。つまり一試合0.4ゴールの確率でここまで来ている。バルサにやって来てラテラルからスタートしほぼ中盤の選手としてプレーしていることを考えれば、この数字は非常に高いものと言えるだろう。例えばレアル・マドリの選手として213試合に出場した彼は18ゴールしか決めていない。つまり一試合平均0.08ゴールという数字だ。

バルサのカピタンとして活躍するルイス・エンリケはこの記念となるゴールをバルセロニスタに捧げると語る。だがそれはあくまでも3番目だ。
「このゴールをまず自分の家族一同に捧げたい。これまで良いときも悪いときも自分を支えてくれた家族を大優先としたい。そして2番目に自分の同僚たちに捧げたい。今いる選手だけではなく、これまで一緒にやってきたすべての元同僚も含めてだ。彼らの力なくしてこの記録は当然実現しなかっただろう。そして3番目に、いつも自分を応援してくれたバルセロニスタに捧げたい。いつも自分を暖かく迎えてくれるバルセロニスタにね。」

だが彼は自分のゴール以上に大事なもの、そのことの方に喜びを感じていると語る。それは貴重な勝利の3ポイントに関してだ。
「この試合に関しては自分のゴールなんかのことより多くの肯定的な事柄があったように思う。この難しいグランドでのボール支配率の高さ、多くのゴールチャンス、一対一の勝負での我々各選手の強さ、カウンターアタックの効率の良さ、取り上げればいっぱいあるだろう。そして我々はガラタサライ相手に貴重な勝利の3ポイントを獲得した。これ以上のものは望めない試合だぜ。」


■ビクトル(6)
ガラタサライのゴールチャンスがわずかだとはいえ、ビクトルは彼らのシュートチャンスを確実にしかも冷静に反応。ミスはまったくなかった試合だ。

■プジョー(7)
ディフェンスの要としてチームに安心感を与えたのはもちろん、アリフの影となって完全に彼を消すことに成功。90分間にわたって疲れを知らず活躍。オーレー!

■デ・ボエル(6)
ガラタサライのいくつかの危険なパスを最後の瞬間に遮断。普段見られる危険な横パスもなく、安全第一でプレー。ほぼ完璧なプレーで終始した。

■ナバーロ(7)
左サイドを見事に支配。アリフが左に来れば彼を、フェリッペが来れば彼を、誰が来ようがその選手をすべてマークしつくしたナバーロ。オーレー!

■メンディエタ(8)
ラテラルとしては固く、インテリオールとしては確実に、そしてウイングとして完璧にこなし、止まる瞬間なしに走るまわるメンディエタ。最後はハッサンのマークまでパーフェクトに。オオオオオッレー!

■チャビ(7)
難しいプレーをひたすら簡単に単純にしようとするチャビ。常にボールの流れの主導権を獲得し、左右にボールを配分することを心がけていた。オーレー!

■コクー(6)
決して目立った仕事をするわけではないコクー。それがまた彼の仕事でもある。相手がボールを奪ったとき、瞬時にファールをする汚い仕事に終始。

■モッタ(7)
メンディエタと共に、左右に広くグランドを開くことに成功。しかもバルサの2つのゴールはすべて彼からのセンターリングから生まれている。ナイス、モッタ、オーレー!

■ルイス・エンリケ(8)
5試合で6ゴール、バルサ選手として100ゴール、ヨーロッパゴールはこれで24。記録男、それがルイス・エンリケ。オオオオオッレー!

■サビオラ(8)
ゴールは彼の足から生まれなかったものの、相手チームにとっては一番嫌な選手だったサビオラ。ディフェンスを何回かかき回すことに成功。オオオオオッレー!

■クルイベル(8)
3日前にやっとゴールを決めたとお思ったら再びゴール。バルサの9番にゴールが戻ってきた。オオオオオッレー!クルービー!