9月29日

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LIGA 第4節
9月28日 21:30
NUEVO COLOMBINO
BETIS
vs
FC BARCELONA


3 - 0


完敗、完敗、そして完敗

ベティス戦の前日、バンガールは次のように語っている。
「ハンディー戦になった時の選手の反応を見てみたい」
そして昨日の試合では「否定的」にそれが明らかになった。これまでの公式試合で初めて先制点を許してのものとなったベティス戦。バンガールが期待した反撃能力は、少なくとも昨日の試合ではゼロだったと言って良いだろう。昨日の完敗をどう見るか、それは悲観主義者と楽観主義者によって二つの意見に分かれる。前者は相手がバルサより実力的にも上まわっていたチームであったのだから完敗はしかたないと言うだろう。そして後者はまだシーズンが始まったばかりで、シーズンは長いのだからこういうアクシデントもあるさ、と言うであろう。前者にも後者にもそれなりの理屈があることは確かだ。そしてもう一つ確かなこと、このバルサにはまだまだ時間が必要だということだろう。

リーグ第4節でバルサは初めて敗北の味を知ることになった。カンプノウを離れての、しかも好調ベティスとの試合であることから「計算」されることも可能な敗北ではあったかも知れない。だがいけないのはその負け方だ。1本のシュートを打つこともできなかった敗戦、そこに問題がある。

試合開始と共に流れの主導権を握ったのはバルサだった。相手ゴール付近に近づくことは皆無だったとはいえ、ボールを素速く回すことには成功したバルサ。バルサにゴールチャンスが生まれなかったとは言え、このボール支配は相手にもゴールチャンスを生ませなかったことを意味していた。事実、ベティスがつかんだチャンスらしいものはアスンサーオとデニルソンによる危険性のまったくない長距離シュートのみ。一方バルサの方はサビオラが先制点の可能性をつかんでいた。だがそれもすべてベティスが得たペナルティーによって状況が変わってくる。

ベティスの素速いカウンターアタック、チャビがボールを奪われてからのカウンターアタックだった。ビクトルによるカピへのファールを、ペナルティーと判断した審判。ベティスにレンタル中のアルフォンソがこれを決める。

このゴールによりベティス選手によるバルサに対するプレッシャーはさらに激しくなる。同時に両ウイング、特にホアキンが時間の経過と共に右サイドを完全に支配することになる。後半が始まっても状況は前半とほぼ同じような感じで進められていく。ベティスの強烈なプレッシャーに息切れしてしまっているバルサにゴールチャンスは生まれない。それどころかベティスに後半5分までに2回の決定的なゴールチャンスを許すことになる。建て直しを図らなければならないバンガールは、ノートから目を離して試合状況を分析しなければならない。まずガブリを、そしてジェオバンニを投入。試合のリズムを変えようとするバンガールだが、状況は変わらない。相変わらずベティスのゴールチャンスが続くだけだ。

そしてこの試合を決定づけたのはホアキンだった。デ・ボエルをからかうように振り切り、ビクトルの手の届かないところへのゴールが決まる。このゴールが決まってからバンガールはすべての選手に一対一のマークを指示している。だがそれも無駄なことだった。ベティスのスペクタクルな3点目、ディフェンス陣をあざ笑うかのような3点目が追加される。そしてそのゴールを横目に、バンガールとその助手たちはノートを必死になって埋めようとしていた。

■バンガール
試合終了後の記者会見。ここに集まった大方のジャーナリストが予想したバンガールの敗戦分析が的中した。「選手の疲労」これがバンガールが強調するであろう敗戦の弁だった。そしてそれが予想通り語られることになる。
「最初の25分間は我々のいつものペースで進められたと思う。ボールをコントロールし、試合そのものを支配することができた。だがペナルティーを与えたことで状況が一変してしまった。中盤といわずほとんどのポジションでボールを奪われ始めた。我々の選手としては珍しいことだろう。その状況を理解することができるとすれば、それは彼らに疲労が襲ってきたということだ。」

このバルサ選手の「疲労」がベティスの2点目を生み、さらに3点目を生んだと分析するバンガール。
「2点目は50mの距離を走り抜け、そして3点目は80mを走ってのゴール。このようなプレーが可能になった理由は簡単なことだ。我々の選手が疲れ切っていたという一点からのみ分析可能だ。他の理由など存在しない。その証拠に我々の選手がまだ疲れを見せていないときは、ベティスには決定的なチャンスは一度も生まれていなかった。だが、繰り返すことになるが、ペナルティー以降に我々の選手は疲労を感じてしまったんだ。わかるか、私の言っていることが。疲労、疲労、これが唯一の敗因だ。私はバンガール、わかったね。」


■ビクトル(5)
彼の責任といえるペナルティー。明らかにスタートが遅れ、ボールに追いつくことができなかった。ベテランであればスタートが遅れればゴールポスト下で待つところだ。

■プジョー(6
ベティスの1点目はビクトルのミスであると共に、プジョーの責任でもある。だがそれ以外のプレーではほぼ完璧なところを見せた。彼もまた人間だった。

■デ・ボエル(4)
ベテランの味がポジショニングの良さであるとするならば、それさえも見られなかったデ・ボエル。スピードのなさを今さらいってもしょうがない。彼はもともと人間。

■ナバーロ(4)
テスト失格とは言え、このテストは彼には難し過ぎた。問題が「ホアキン」だったのだから。しょうがないといえばしょうがない。

■メンディエタ(5)
メンディエタの体力が強靱とはいえそこはそれ彼もまた人間、限界というものがある。上に下に走り回ろうが、追いつけないものは追いつけない。

■チャビ(5)
途中交代されるまでついに自分のポジションが見つけられなかったチャビ。それでも中盤では他の選手より活躍。

■コクー(5)
この試合でコクーがどこで、いつ、何をしていたか発見できた人がいたら、それは素晴らしい観察力というものだ。しかしそれにしても、彼はどこにいたのだろうか。

■モッタ(4)
前半45分だけプレー。することなすことうまくいかない日だった。一試合ごとに良い調子悪い調子の波が出てきているモッタだ。次の試合には期待できる。

■ルイス・エンリケ(6)
下に上にお助けマンとして走り回らなければならなかったカピタン。ボールを持っていようといまいとあらゆるポジションに登場。

■サビオラ(5)
交代するまで5回にわたってボールを奪ったサビオラ。だがそれは監督が何と言おうと、彼本来の仕事ではない。ゴールチャンスを惜しくも逃した。

■クルイベル(5)
常に3人近くのディフェンスに囲まれていたクルイベル。ゴールを背にしてのいつもの仕事は機能せず。お疲れさん。


●リケルメ、二児の父に
4580グラムの男の子、彼はアグスティンと名付けられた。リケルメ家にとっては最初の男の子の誕生だ。奥さんのアナベーラさんの健康状態も良く、出産に関する問題は何もなかったようだ。

ブエノス・アイレスに到着したリケルメは病院に直行してから一歩も外に出なかった。アナベーラの横に付きっきりで出産を待つリケルメ。したがって報道陣に対してのコメントは一切されていない。月曜日に役所に行き息子の名前の登記をすませ、午後の便でバルセロナに向かう予定と見られている。
フェリシダー、リケルメ!

●ウエッブ・アスールグラーナ
金曜日に公式発表となったバルサのオフィシャルページであるウエッブ・アスールグラーナ。昨日の土曜日にはカタラン語だけの「テスト期間」としてだか動き始めた。まだまだほんの一部のものしか機能していないが、これから徐々に完成されていくという。関係者が伝えるところによると、昨日1日で10万人がウエッブ・アスールグラーナを訪れたという。