10月1

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Champions League
10月1日 18:00
LOKOMOTIV STADIUM
LOKOMOTIV DE MOSCU
vs
FC BARCELONA


●召集選手(スタメン候補
ビクトル、プジョー、デ・ボエル、ナバーロ、チャビ、コクー、メンディエタ、モッタ、サビオラ、ルイス・エンリケ、クルイベル、エンケ、レイジンゲル、ガブリ、ジェラール、ロッケンバック、ジェオバンニ、クリスタンバール

●負傷中
オーベルマルス、ダニ

●非召集
ボナノ、アンデルソン

●一時帰国
リケルメ


バルサ再び ”Aチーム”

ベティス戦での敗北により多くの疑問符が付けられたバンガールシステム、そして彼が常に選ぶ「11人の選手」たち。したがって今日のロコモティフ戦にはこの”Aチーム”に何らかの手直しがあるのではないか、と予想されていた。だがバンガールのフィロソフィーに変更はない。ベティス戦にスタメンで出場した”Aチーム”が再び選ばれ、彼らと生死を共にしようとするバンガール。

バンガールが絶対の信用を置いている11人の選手によって構成される”Aチーム”。ベティス戦が終了した時のバンガールの第一声は「彼らに疲労がやって来ている」というものだった。それから48時間経った昨日の記者会見では前言を否定するような発言をしている。つまり彼らに疲労なんか存在しない。ベティス戦の敗因は「疲労」ではなく「集中力と闘争心の欠如」というように総括し直している。「疲労」が原因だと語ったバンガールの発言を聞き、多くのメディアはこの”Aチーム”に何らかの手直しがあるだろうと予想した。だが昨日の練習風景を見ている限り、バンガールは再び同じメンバーを用意して戦おうとしているようだ。そして今日の試合で注目されることになる3つの項目。

1.システム
ベティス戦での完敗という形の惨めな敗北にも関わらず、バンガールシステムは、少なくともバンガールにとっては不動のものだ。だが彼のシステムに多くの疑問を投げかげる人々が存在する。それも「論理的」であり、「常識的」な分析からバンガールシステムを批判している。左右のライン際攻撃に何らの対抗策を見いだせないこと、左右のカリレロが機能しないこと、キーパーに始まり、ディフェンス陣、中盤、そしてデランテロの非効率的な戦いの方法、等、等、等。

2.ディフェンス
シーズン開始前から懸念されていたディフェンス陣。選手経験の長さからいっても当然ながらデ・ボエルが選手を引っ張っていかなければならない立場にある。だがこれまでの試合を見る限り、彼のプレーは合格というにはほど遠いものだ。だがバンガールは彼を信用しきっているのは間違いない。バンガールシステムがディフェンスからのボールのさばきで攻撃を展開するものである以上、デ・ボエルがそのリーダーとしての選手にならなければならない。今日もまたデ・ボエルにとって、批判の多いバルセロニスタの注目を一身に浴びる日となる。

3.キーパー
ビクトル・バルデスを、ペナルティーエリア内でのミスを犯したことで批判するのは簡単なことだ。だがこれまでの練習やいくつかの試合をとおして、エンケやボナノを押しのけて正キーパーとして抜擢されている彼は正当に評価されるべきだろう。ペナルティーを犯したこと以外で、これまでの彼のプレーを批判する材料は見あたらない。最後のディフェンス選手として「足」でのプレーも誰よりも優れているし、最も大事なゴールを守るという仕事も無難にこなしてきている。だがそれでも改良しなければならないところはもちろんある。若さからくる経験不足を補うもの、それは落ち着いたプレーに専念することだ。焦ってはいけない。ビクトル、焦ってはいけない。


サビオラ「勝利あるのみ!」

ベティス戦での敗北の傷を抱えたままモスクワに到着したバルサの選手たち。だが彼らに要求されるのは頭の中のチップの交換。いつまでも悔しがっていてもしょうがない。しかも試合は彼らに休む暇を与えずやって来る。それは良い意味でとらえれば気分転換ともなる。今日のロコモティフ戦に勝利してスッキリしようという常に前向きのサビオラだ。

「赤の広場」のすぐ近くにあるホテルに滞在するバルサの選手たち。試合前日の彼らの1日は、朝食をとった後の散歩からスタートする。これまですでに何回か訪れた選手もいれば初めてモスクワを訪れる選手もいる。もちろんサビオラにとって、モスクワはヨーロッパの中の数多い見知らぬ街の一つだ。バンガールは午前中の定例となっている練習を中止し、モスクワの名所を訪ねるように各選手に進言している。
「非常に美しい街だね。まだまだ知らない街がいっぱいあって、これからたくさんの街を訪ねていくことになるんだろう。でもこの美しいモスクワの町並みもベティス戦での悔しさを癒してくれるものにはならない。我々に必要なもの、それは今日の試合に勝利すること、そしてそのために我々はこの街を訪れたんだ。」

ベティス戦が終了してからはすでに48時間たった。ウエルバのスタディアムではいったい何が起きたのか、それは時間の経過と共に少しずつではあるが明らかになってきているという。
「数多くのミスがあったことは確か。でもそれは何だか言わないよ。我々の中で考えて治していかなければならないことだから。大事なことはこのロコモティフ戦で同じ誤りを繰り返さないことだ。選手の疲労ということがよく言われているけれど、個人的には疲労感はない。他の選手にしてもそうだと思う。」

サビオラはモスクワの街を少しだけ知ることができたが、ロコモティフというチームに関してはまったく何も知らないと言う。
「はっきり言ってぜんぜん知らないチームさ。でも聞くところによると、カウンタアタックのチームらしい。その点に関しては気をつけないといけないね。しかも彼らはこの試合が生き残るのに最後のチャンスとなっているようだ。土俵際のナントカっていうけれど、こういうチームには気をつけないと。必死になってやって来るだろうからね。」


●ダレサンドロ獲得を急ぐ
リーベルの若きスター選手ダレサンドロのバルサ入団の噂はこの夏からあった。ダレサンドロと彼の代理人は、すでにバルサとの契約問題はすましているとのニュースも何回か登場した、だがいずれにしてもそれは来シーズン以降の話しとして受け止められていた。
カタルーニャ地方局TV3が流した昨日のニュースによれば、バンガールはこの冬にでも彼を獲得するようにクラブ首脳人に頼んでいるという。冬のマーケットは12月に解禁となる、その期間を利用してダレサンドロを獲得しようというものだ。

バルサは通常、冬のマーケットには動かないことで知られている。だがバンガール第一次政権では別だった。ボガルデ、デ・ボエル兄弟、リトゥマネンなどが冬のマーケットを利用して入団している。リーベルがクラブ経営の危機を迎えていることはすでに知られている。彼らがバルサに要求しているダレサンドロの移籍料は1800万ユーロ。だがこの不景気な時期にこの値段で売れないことももちろん承知しているリーベルだ。これから12月に向けての、厳しくも長いであろう交渉がおこなわれることになる。

●リケルメ、今日の朝にはバルセロナに
昨日の午後の第一便であるアルゼンチン航空を利用してスペインに向かったリケルメ。早ければ今日の午前中にはバルセロナに戻って来ることになる。奥さんの出産を知ってのバタバタした状況での帰国から数日たったリケルメは、再び家族を国に残してのバルセロナ入りとなる。そしていまだにホテル住まいのリケルメはこれから家探しを本格的に進めなければならない。早ければ来月にも家族がやって来るからだ。

今日の午後におこなわれる「居残り組」の練習、ボナノ、オーベルマルス、ダニ、アンデルソンなどに合流するかどうかは微妙なところ。14時間のフライトの疲れがどれだけとれているかどうかが問題だ。いずれにしても明日からの練習には合流することになる。エスパニョール戦での負傷はほぼ回復していると伝えられているが、今週の練習でどこまでリズムが戻ってくるかによりオサスナ戦の出場が決まることになる。