10月2

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Champions League
10月1日 18:00
LOKOMOTIV STADIUM
LOKOMOTIV DE MOSCU
vs
FC BARCELONA


1 - 3


3試合3勝9ポイント

これまでロシアでおこなわれた試合で勝利したことのなかったバルサ。だがその記録はすでに過去のものとなった。ロコモティフ相手に1−3という圧倒的な勝利をものにしたバルサにとって、もうロシアは鬼門ではなくなった。そしてこの勝利によりチャンピオンズリーグ3試合3連勝を飾ったバルサは、二次リーグ進出のチケットをほぼ手中にしたと言える。

土曜日におこなわれたベティス戦から72時間経過してのロコモティフ戦。ベティス戦で多くの疑問を露呈したバルサだが、試合後にバンガールは「疲労」を理由としてその敗因を分析している。そしてその翌日は「疲労ではなくて集中力の欠如」と分析しなおした。集中力さえ欠かさなければ ”Aチーム”による戦いが限りなく勝利を約束してくれると考えるバンガールは再びベティス戦でのスタメンを起用した。そしてこの11人の選手たちは監督の期待に応え、ベティス戦とは違う顔を見せるのだ。3点という差をつけながらも集中力が途切れることなく、少なくともベティス戦のように集中力が途切れることなく90分の戦い通した。

ベティスとは違い、ロコモティフというチームの実力がお粗末だったということも確かにある。だがチャンピオンズリーグでのアウエーの試合であり、グループ上位に残るためにはこれが最後のチャンスとも言っていいチーム相手の試合でもあった。試合の難しさを証明したのは試合開始当初のロコモティフの選手のバルサ選手に対するプレッシャーだろう。試合は彼らのペースで始まろうとしていた。だがその心配も一時的な現象で終わる。バルサがボールを支配することに成功してからは、ロコモティフは消えてしまったからだ。そして昨日のバルサには今シーズン最高のプレーを見せたチャビがいた。

ベティス戦とは違い、チャビには特殊なマークがつけられていなかった。ほぼ彼の周り3メーター四方にわたって誰も邪魔する人もなくプレーできたチャビ。彼からメンディエタやモッタに、左右へのボールの分配が自然におこなわれる。

前半で試合を決めたバルサだ。より正確に言うならば試合開始30分で試合を決定させた。すでに2つのゴールを決めていたこともさることながら、圧倒的な実力の違いを見せていた。決定的なゴールチャンスには恵まれなかったものの、試合支配という観点から見ればその格の違いは圧倒的と言って良いだろう。2つのゴール、それはクルイベルとサビオラによって決められた。そして後半開始直後、再びサビオラによって試合を完全に決定づける3点目が加えられる。

この勝利によってグループ首位はほぼ手中にしたと言える。残り3試合のうち2試合がカンプノウでの試合だ。消化試合とはいえないものの、すでに次のステップに向けて準備が可能となるバルサ。そして二次リーグからが本番となる。

■チャビの活躍
チャビがチャビとしての仕事が可能となれば、バルサは問題なくチームとして機能し始める。ロコモティフの最大の過ちは常に彼を自由にしたことだろう。彼のところに集まってくるボールは、彼の両足によって左右に分配されていったのだから。
「自分のペースでプレーできたことが大きい。ボールをコントロールすることができたし、左右に大きく展開させることも可能となった。サビオラへのアシストは自分でも信じられないぐらいうまくいったね。ディフェンスが目の前にいたので普通の蹴り方ではキーパー前へのセンターリングは不可能だった。だからロッケンバックが得意とするアウトサイドキックっちゅうやつでセンターリングしたんだけれど見事に成功。最高だね。」

■ゴラッソを決めたサビオラ
ゴールに飢えた若きコネッホ。ヨーロッパスタイルのフットボールに試合ごとに馴染んできていると共に、バンガールシステムにもミックスしてきている。ゴールの嗅覚を持ったサビオラはチャンピオンズリーグ3試合で3得点を決めている。
「非常においしい試合だったね。試合開始1分から勝利を目指して戦おうという気迫がすべての選手にあったと思う。2点を決めたことにはもちろん満足しているけれど、やはり嬉しいのはチームが勝利したこと。特にヨーロッパの大会での試合で勝利することは個人的には大事なことなんだ。世界中の注目を浴びている試合なんだからね。」

■それなりの仕事をしたデ・ボエル
ロコモティフにはホアキンもデニルソンもいない。ましてゴールストライカーもいなかった。したがってデ・ボエルにとっては楽な試合ではあった。余った時間を利用しての攻撃参加までしてみるデ・ボエルだ。
「前半は特に素晴らしい試合をしたと思う。ボールのスピードはじゅうぶんあったし、攻撃面でも効率よくおこなうことができた。後半開始早々に3点目が入り、完全に我々の試合となってから少しだけれど気の緩みがあったかも知れない。いずれにしてもこの勝利で、次のステップに進むことがかなりの確率で可能となった。」

■ユーロゴレアドール・クルイベル
クルイベルにゴールの嗅覚があるとは誰も思っていない。そうは思ってはいないが、偉大なゴレアドールであることに疑いを抱くこともない。なぜなら彼はゴールの嗅覚がなくても、チャンピオンズリーグ史上3番目に位置するゴール数を獲得している選手なのだ。
「前から言っているように、ゴールが生まれるか生まれないかは運の問題。ここんところその運が俺にもまわってきたということだな。でもまあそんなことはどうでもいいんだ。試合に勝つこと、これ以上楽しいことはないんだから。それに役立つゴールが決められればさらに最高。今日は良い日だ。」


■ビクトル(6)
ロコモティフに入れられた1点はキーパーには防ぎようがないものだった。唯一のゴールチャンスに得点されたものの、ほとんど仕事はナシ。チームを後ろから見る観客の一人だった。

■プジョー(6)
彼が犯した唯一のミス、それがロコモティフの得点につながるという不運。だがその他のプレーではいつも通り何の問題もなし。デ・ボエルを助けるという仕事もお休み。

■デ・ボエル(6)
ディフェンスの真ん中で各選手に指示をだす、グランドの中の監督役を務めたデ・ボエル。この試合では1グラムも体重が減らなかったと思えるほどのお楽な試合だった。

■ナバーロ(6)
彼の前にいたのはホアキンではなかった。右セントラールとして、あるいはラテラルとしてほぼ完璧に仕事をこなすことができた。だが攻撃には参加せず。

■メンディエタ(6)
バルサ最初の得点につながるセンターリング以外は目立った活躍を見せていない。この日も前に出ての攻撃参加ということよりは、右サイドからの攻撃を防ぐ仕事に従事。

■チャビ(8)
彼を悩ますネチッコイ相手選手がいなければ、好きなことをやり放題となるチャビ。サビオラへのアシストもよかったが、彼の本来の仕事であるチームの指揮者として合格。オオオオオッレー!チャビ!

■コクー(6)
ボールコントロールと相手のボールを奪う仕事に専念。見た目には派手な仕事はしていないものの、チームが機能していくために必要な業務を担当。そして合格。

■モッタ(6)
普段よりはライン際に沿ってのプレーに専念できたモッタ。彼もまた特別な活躍はしていないが、駒の一つとしてうまく機能。ボールテクニック的にはいくつか光るところを見せた。

■ルイス・エンリケ(6)
ゴールを決めることはできなかったものの、中盤からチームを上へ押し上げることに専念。途中交代し、次の試合へのエネルギー補給にも専念。

■サビオラ(8)
1点目はヘディングで、そして2点目はゴールストライカーだけが決められるゴールを獲得。試合ごとに成長を見せているサビオラ。オオオオオッレー!サビオラ!

■クルイベル(7)
1点目は会心のゴール。9番のゴールだ。チャンピオンズリーグでは2試合続けてゴールを決めている。オーレー!