10月16

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3選手の”獲得

「プジョーの延長契約は時間の問題」
「メンディエタは完全移籍」
「リケルメの権利は100%バルサのものとする」
この威勢のいいコメントは、昨日のガスパー定例記者会見でおこなわれたものだ。

リーガの試合がないこの2週間、メディアの間に突如あらわれた「プジョー問題」。やれ延長契約交渉決裂、やれ次回の交渉はいつになるか見通しが立たず、エトセトラ、エトセトラ。だがバルサの会長ジョアン・ガスパーにとって「プジョー問題」は過去に存在していなかったし、現在も存在していない、また将来も存在しない問題であるようだ。
「カルラス・プジョーはできる限り長い間バルサに残りたいと言っている。そして私たちもできる限り長い間プジョーに残って欲しいと思っている。したがって両者が納得できるような合意に達するのには何の問題もない。我々を不安定な状態に落とし込めようという、一部の悪質なメディアを信用してはいけない。プジョーは間違いなくバルサに残ることになる。我々は彼の意見を聞く耳を持っているし、彼の要求に応える十分な資金も用意されている。グッアハッハッハッハッ!」

こうして豪快な口調でプジョーの残留を決めつけるガスパーだが、現実的にはプジョーとの延長契約交渉は半年前から一歩も前進していない。彼の契約が切れる2004年6月までまだ2年近くあるとはいえ、なにゆえこれほど時間がかかってしまっているのか。そこは明快な回答を用意していない「歯切れの悪いガスパー」となる。
「私の長いネゴシエーターとしての経験によれば、プジョー問題の解決はは時間の問題だ。経験が私にささやく、じっくりお互いが納得するまで交渉せよ、とね。だから少々時間がかかるのはしょうがない。だがいずれにしてもこの問題解決の将来は見えている。彼は長いことバルサに残ることになるのだ、クッフッフッフッフッ!」

そして今シーズン加入してきた二人の選手、メンディエタとリケルメに関しても語り続けるガスパー。彼ら二人の選手はこれまでのバルサの歴史においてはあまり見られない加入の仕方をしている。メンディエタはレンタル、リケルメは50%の権利しか保有していない。

まずメンディエタの現状を見てみよう。彼はラッチオから無料レンタルでバルサに来ている。年俸470万ユーロはバルサもちで、1年限りのレンタル。もし彼を完全移籍として獲得するなら来年には2400万ユーロをラッチオに支払わなければならない。ガスパーはその移籍料を支払い、メンディエタを完全にバルサのものにしようと考えている。
「バンガールの意見もありメンディエタはバルサに残ることになるだろう。メンディエタにしても常々バルサに残りたいとコメントしている。したがって我々はラッチオに移籍料を支払うことになるだろう。ラッチオに支払う十分な資金も用意されている。グッアハッハッハッハッ!」

そして1100万ユーロの移籍料でバルサに加入してきたリケルメ。ボカにはその半分の600万ユーロしかまだ支払いを済ましていない。それは何を意味するか、つまりボカもいまだにリケルメに関して半分の権利を所有していることを意味している。だがガスパーはリケルメの権利を100%所有することを希望しているし、事実そのようになるだろうと語る。
「来月にはリケルメ移籍に関する残りの500万ユーロをボカに支払う意思があることを伝えることになるだろう。これにより我々はリケルメの権利を100%保有することになる。500万ユーロぐらいのハシタ金はいつでも支払うことができるのだ、クッフッフッフッフッ!」


●今日はテストマッチ
先週用意されていたガバとのテストマッチが雨のため中止となったため、今日おこなわれるマタローとのテストマッチが唯一のものとなってしまった。マタローもガバと同じように二部Bに所属するクラブ。チャビの弟がプレーしているクラブでもある。
このテストマッチは特に3人の選手にとって特別な意味を持っている。それはアンデルソン、オーベルマルス、そしてダニの3人だ。アンデルソンとオーベルマルスは長い間負傷していた選手たち。彼らにとって何か月ぶりかの「試合」となり、欠けているリズムを取り戻す絶好のチャンスとなる。オーベルマルスが調子を取り戻してくれば前線でのシステムに変更が見られる可能性があるし、アンデルソンが完全復帰してくればディフェンス面でも多様なシステムをもちいることも可能となる。そしてクルイベルの控えとしてアピールするチャンスがダニにもやって来ていることになる。

●アルフォンソ「ベティスに残りたい」
今シーズン限りのレンタルという条件でバルサからベティスへとクラブを移り、それなりの活躍を見せているアルフォンソ。バルサでは38試合に出場し5ゴールを決めたが、ベティスに移ってからまだ試合数が少ないにも関わらずすでに4ゴールを決めている。
「今シーズンが終わったのちも、自分がベティスに残れれば最高だ。バルサでは獲得できなかった『継続性』がここではこれまでのところ可能となっている。だから本来の自分のプレーができるようになってきた。自信も回復してきたし、この調子で来年以降もベティスでプレーしたいと思う。」
ベティスの監督であるビクトル・フェルナンデスにしても彼の活躍には満足しているようだ。デニルソン、カピ、ホアキンとの意思疎通も時間の経過と共に完璧となってきているし、もしクラブの経済的問題が可能となるなら彼には残って欲しいと語っている。ベティスとバルサ間で交わされたアルフォンソの完全移籍は420万ユーロとされている。

●モリーナに少し明るいニュース
モリーナにとって昨日は再出発へ向けた最初の日となった。すでにバレンシア入りしている彼にとって「化学療法」をおこなう病院での最初のコンタクトの日だ。これから長い間彼にとって主治医となるエドゥアルド・ソルソーナ医師との細かい健康問題についての話し合いがおこなわれた。これからモリーナにおこなわれる「化学療法」は副作用の危険がどうしても伴うものとなるため、患者の健康が100%に越したことはない。これから2、3週間は「化学療法」によって発生する可能性のある副作用がなるべくおきないための療法がおこなわれる。最初のコンタクトをもった主治医であるソルソーナは楽観的な見方をしてモリーナを落ち着かせている。
「これまで私がおこなってきた療法によれば、70%から90%の確率で元の身体に戻れることが証明されている。まだほんの最初のコンタクトだが、私の見る限り9か月もかからないで彼は現場復帰できる可能性が大だと思う。」