11月6

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クラシコへ大打撃!

11月23日におこなわれるバルサ・マドリのクラシコを前に予定されているブラジルやアルゼンチンの親善試合に参加する代表選手が発表された。また同じように各国代表の親善試合が予定されているこの日のために、まだ正式発表はされていないものの多くのバルサ・マドリ選手が召集される予定だ。わずか3日前におこなわれるこの親善試合のために、バルサ・マドリ両チームはクラシコ前日の金曜日1日だけが全員揃っての合同練習日となる。11月20日に予定されている親善試合は次のようなものだ。(青色・バルサ選手 赤色マドリ選手

■日本・アルゼンチン戦
サビオラ、リケルメ、ボナノ、ソラーリ
■韓国・ブラジル戦
ロベカル、ロナルド、フラビオ
■ドイツ・オランダ戦
レイジンゲル、コクー、デ・ボエル、クルイベル、オーベルマルス
■スペイン・ブルガリア戦
プジョー、チャビ、メンディエタ、カシージャス、エルゲラ、ブラボ、モリエンテス、ラウル、サルガド
■スペイン・ブルガリア・−21戦
ナバーロ、ビクトル、ミニャンブレス、ポルティージョ
■ポルトガル・スコットランド戦
フィーゴ
■フランス・ユーゴスラビア戦
ジダーン、マケレレ

二つの親善試合、日本対アルゼンチン、韓国対ブラジル、もちろん「世紀の対決」ではないし、アルゼンチン・ブラジルにとっては経済的問題からの親善試合の意味しかない。この親善試合の3日後にはスペインではバルサ・マドリダービー、イタリアではミランダービーが予定されている。この魅力のかけらもない親善試合に、アルゼンチン代表監督であるロコ・・ビエルサとブラジル代表監督であるサガーロは両チーム合計7人の選手の召集を発表した。

ロコ・ビエルサが召集したアルゼンチン選手はバルサからサビオラ、リケルメ、そしてボナノ。マドリからは予想を裏切ってカンビアッソが呼ばれずソラーリ一人となっている。

サビオラはこれまでビエルサに6回にわたって呼ばれている。そのうち3回がワールドカップの予備選、残りの3回が親善試合だ。彼が最後に呼ばれたのは4月のドイツとの試合で、ワールドカップ直前になってビエルサはカニージャを召集することでサビオラは外した。
リケルメも代表にはこれまで7回ほど呼ばれている。だがビエルサとの信頼関係はこれまで弱かったこともあるし、バルサでの完全スタメンとなっていないことから思わぬ召集という感じがする。バルサの選手となって初めての代表経験となる。
ボナノは代表でのベテラン選手。だがカバジェーロが正キーパーとなることは間違いないだろう。レオ・フランコやブルゴスを収集しなかったビエルサは彼を控えキーパーとしてベンチに置くことになる。

だが11月10日におこなわれる親善試合はアルゼンチンやブラジルだけではない。オランダやフランス、ポルトガル、そしてスペインもそれぞれ親善試合が組まれている。もっともこれらの親善試合がそれほど問題とならないのはすべての試合がヨーロッパ内でおこなわれるため、移動時間がほとんど必要とならないことだろう。これらの親善試合に呼ばれる選手はまだ正式発表はされていない。だがこれまでの経過を見る限り、オランダ代表にはレイジンゲル、コクー、デ・ボエル、クルイベル、オーベルマルスの5人、スペイン代表にはプジョー、チャビ、メンディエタの3人が呼ばれることになる。

一方、レアル・マドリにも大きな打撃が与えられることになる。アルゼンチン代表にはソラーリ、ブラジル代表にはロベカル、ロナルド、フラービオが、そしてポルトガル代表にフィーゴ、フランス代表にジダーンがそれぞれ召集される可能性が大きい。

この事態に対して、バルサやマドリが政治力を発揮して何かをするということは不可能に近い。そもそもFIFAの規約そのものを改訂しなければ問題解決とはならない。しかもこの日に同時におこなわれる世界各地での親善試合には、他のクラブからも重要な選手が召集されてしまっている以上、バルサ・マドリだけが「恩赦」を要求することは不可能だ。もちろんそれぞれのクラブの責任者がそれぞれ独自のルートを通じて各国代表責任者と話し合いが持たれる可能性は残っている。だが現実的にみてそれは期待できないのが現状だ。

したがって彼らが緊急に準備すること、それは代表に呼ばれた選手を一刻も早くスペインに戻す手段をとることだ。バルサはすでに日本から3人の選手を試合終了後にすぐに帰国させることができるようにチャーター便の準備にかかっている。試合終了後すぐに帰国が可能となれば、13時間の空の旅をおこなってから木曜日にバルセロナへの到着が可能となる。クラブの努力によって可能となることは、そのぐらいのことしかない。


●プジョーへの新オファー
プジョーの親友であり代理人でもあるラモン・ソストラス。プジョーの延長契約問題に関してこれまで彼の方から動いたことは一度もない。すべてのバルセロニスタがプジョーの延長契約を望んでいるのは間違いないとして、肝心のクラブが提出してきていたオファーに満足できなかったからこれまでそれが実現していないだけの話しだ。これからもプジョー側から動くことはないだろう。したがって納得できるオファーをクラブ側が彼らに提出するしかないし、それがクラブとしての義務となっている。今まさに提出されている新たなオファー、それは基本年俸が240万ユーロ、これとは別に試合出場数などの歩合給として最高210万ユーロ。これが新たにクラブ側が提出しようとしている金額だ。そして過去の交渉での金額的違いは別としてもう一つの違い、それはガスパー会長が自ら交渉をおこなうということだ。

●メンディエタ獲得作戦
バンガールにとってはどうしても外せない駒の一つとなっているメンディエタ。彼は今シーズンはレンタルという形でバルサに来ている。来シーズンもバンガール政権が続くのであるならば、メンディエタの存在も絶対のものとなる。彼の所属するラッチオが要求する移籍料は3200万ユーロ。まだバブル華やかな時代ならともかく、フットボール界にも冬が来ている今の時代には考えられない移籍料となっている。どこのクラブも3200万ユーロを支払うことなどは不可能だ。そしてバルサにとってももちろん不可能な金額となっている。
バルサがメンディエタ移籍に査定している金額は1200万ユーロ+一人の選手。この一人の「交換選手」に関してはこれまでイタリアメディアでは多くの選手の名前があがっている。ロッケンバックも候補選手となった。だがバンガールはロッケンバックを必要な選手として考えていることは誰もが知っている事実である。昨日はリケルメとの交換という、バルセロナの空気をまったく読めないイタリアメディアのでっち上げ記事まで登場した。ロッケンバックも、もちろんリケルメもない。今のところ候補選手がいないのが現状と言っていいだろう。だが冬のマーケットで売り出されよとしている選手、それはダニ、クリスタンバール、そしてレイジンゲル。彼らが交換の駒となる可能性はある。