12月4

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早急な解決を!

バルサが抱えている現実が“危機”と認識されようがされまいが、しなければならないことは一つ。それは現状を打破する早急な解決を図ること。バルサというクラブを構成する4つの要素、つまりクラブ理事会、監督、選手、そしてバルセロニスタ、それらが一つとなって今すぐ現状を打開していかなければならない。

会長は自らの役目を果たさなければならない。多くの批判があろうとも、そしてそれらの批判が的を得ている正しい批判であろうとも、ガスパーは会長としての職にいる限りこの悲惨な現状から抜け出るために先頭に立って事に当たらなければならない。前会長のヌニェスがそうであったように、彼もまた自ら会長の職を辞任することはないだろう。任期途中で会長が辞任するケースはカンプノウでの多くのソシオによる訴えが続かない限りあり得ないことだということをヌニェス政権が証明してきた。そして、これからの試合で敗戦が続かない限りカンプノウでの“反逆”は起こらない。ガスパーは会長としての任期をあと2年残している。彼はよほどの“反逆”が起こらない限り任期をまっとうするつもりだろう。

ガスパーが辞任しないという強い意志と同じようにバンガールを辞任させないという意思も明らかだ。なぜなら彼の独断でバンガールを監督に呼び戻したということ自体、彼の将来とバンガールは一体となっていることを意味するからだ。したがってよほどの悪状況が訪れない限りバンガールを辞めさせることはあり得ない。バンガールの辞任は同時に会長の辞任をも意味することになる。

現時点でガスパー会長とバンガール監督の間で一致したアイデア、それは冬のマーケットではいっさいの補強をおこなわないということだ。その理由の一つとして、現在のバルサが抱えている選手の不足なところをカバーできる適当な選手が見つからないこと。もしいるとしてもこの段階での補強作戦はクラブ経済に大きな打撃を与えること。今のところバンガールはクラブに対して補強に関するいっさいの要求をだしていない。したがって現在の選手たちでシーズンを乗りきろうということだ。

クラブ会長は代わらない、監督も代わらない、そして選手たちにも補強はあり得ない、つまり今のままでこの状況を乗り越えていかなければならないバルサ。したがって外部からの変化に頼るのではなく、現在のバルサを構成している4つの要素(クラブ理事会、監督、選手、バルセロニスタ)がさらに団結してバルサの建て直しを図らなければならない。

■ガスパー会長
これまで長い間クラブの副会長を務めていたガスパーは、いまクラブの最高責任者である会長としての行動にでなければならない。バルサという巨大な組織を、先頭に立って動かしていけるのは彼以外には.いないのだ。これまでの多くの失敗を自ら反省し、バルセロニスタの心の声を素直に聞かなければならないだろう。もし任期をまっとうしたいのであれば、これまでおこなってきたことからくる彼の悪いイメージを一掃する大胆な行動が必要となる。多くのソシオが彼に対する信頼感を失っているいま、すべてのソシオの前に姿をあらわし、クラブ会長として何らかの行動にでるべきである。

■バンガール監督
彼が再び監督として就任してきたとき、多くのバルセロニスタが抱いた一つの疑問。それは彼に変化が起きているかどうかということだった。そしてシーズンが開始されてから3か月たったいま、その疑問は徐々に解けようとしている。バンガールは変わった、それもさらにひどい状態に。だれにも予想できなかったほどの“臆病な”バンガールに変化しているのにバルセロニスタは気がついている。
バンガールノートはあってないようなものだ。あったとしてもグチャグチャの状態でプランニングが記載されているのだろう。最近の3試合(マドリ、レバクーセン、ソシエダ)だけを見てもそれは明らかだ。システムをその度に変更し、スタメン選手を変更し、そしてさらにポジションも変えているバンガールノート。自らのスタイルを持つことなくひたすら相手チームのそれに対応する形でスタイルを作ろうとしているバンガールノートに明日という日はない。バンガールに要求されること、それはレシャックにかつて要求されたことと皮肉にも同じことだ。勇気をだすこと、そう、勇気をだすことだバンガール。

■選手たち
バンガール監督が選手たちの質を疑うような発言をしようが、現在の選手たちでこの状況を乗り切っていかなければならない。それは各選手一人一人が自覚してこそ可能となるもの。すべての選手がボナノのように、現在の状況を恥ずかしく感じることからスタートしなけれればならない。彼らは何といってもバルサの選手なのだ。外国人であろうがスペイン人であろうがカタラン人であろうが、すべてバルサの選手たちだ。各自が持つ恥ずかしさや悔しさをグランドで示していかなければならない。結果をだすこと、それが彼らの大きな任務だ。

■バルセロニスタ
ソシオであろうが単なるシンパであろうが、そんなことは関係ない。すべてのバルセロニスタの応援が必要とされているいま、彼ら自身がクラブを持ち上げる最初の人々とならなければならない。バルサのイムノを思い出そう。我々のイムノは歌っている。
“どこから来たなんて問題じゃない、
南からだろうが、北からだろうが ”

そう、我々は世界中に散らばるバルセロニスタをもつ偉大なクラブだということをもう一度思い出そう。これまでの百年の歴史の中でクラブの危機を救ってきたのは常にバルセロニスタだった。創造的な会長批判や監督批判をやめる必要はない。批判なくして進歩はない。だが同時に自らのクラブのために常に団結の心を忘れてはならない。我々一人一人の魂がクラブを支えてきたことを今一度自覚しよう。