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12月8日
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深く静かに果てしなく潜行
わずか一発の打撃を受けただけで、たったそれだけでブクブクッ、ブクブクッ、ブクブクッと、反撃も抵抗もおこなえず海底深く沈み込んでいったバンガールバルサ。深く静かに果てしなく潜行していくバルサに対し、バジェッカスに集まったバルセロニスタはガスパーとバンガールの辞任を要求する。 バンガールノートにはサイド攻撃という発想はないようだ。この試合に両サイドインテリオールに起用されたロッケンバックにしろコクーにしろ、彼らは一度たりともサイドからの攻撃参加を見せることはなかった。だがそれでも前半の30分近く、バルサには今シーズン最高のプレーを見せるリケルメが存在した。すべてのボールが彼の足下に集まり、そこから生まれるゴールチャンスが何回か見られた。クルイベルに出された絶妙なパス、そして自らもシュートを放つリケルメがバルセロニスタに「ひょっとしたら」という勝利の予感を与えてくれた。だがバルサはこれまでと同じように、ゴールチャンスをものにすることができないまま前半を終了することになる。 状況を的確に判断して作戦を練り直す、それが監督の仕事の一つであるとするならば、この日にその仕事をこなしたのはラージョの監督のみだった。フェルナンド・バスケスはハーフタイムを利用してオノプコにリケルメの密着マークを命じた。彼の完璧なマークがリケルメの存在を後半には消し去り、同時にバルサの攻撃をも消すことに成功する。ノート作りにせいを出すのみで状況分析を怠ったバンガールに対して、状況を読んだフェルナンド・バスケスの完全な勝利だった。 たった一発の打撃、それはラージョのキーパーから生まれた。彼から放たれたバルサゴール近くのボールをボリッチがヘディング、それを受けてアスコイティアがデ・ボエルとボナノをからかうよう交わして一瞬のゴール。このわずか一発の打撃でバルサを沈めるのにはじゅうぶんだった。ここ6試合で1分け5敗というラージョに待望の勝利が訪れる。なぜならハンディ戦となると反撃の雰囲気も感じられないバルサが相手だ。そしてバルサにとってはいたずらに時間がすぎていく。深く、静かに、そして果てしなく沈み込んでいくバンガールバルサ船。そしてついにこの試合でも浮かび上がろうと舵を取る選手は現れなかった。 今からちょうど4年前、1998年12月20日、バルサはバジャドリとの試合をチャビのゴールによって勝利する。この勝利によって危機を迎えていたバンガールバルサは生き返り、バンガールも辞任をすることなしにシーズンを終了するばかりではなくリーグ優勝まで飾った。多くのメディアが「チャビがバンガールを救う」とうたったのに対し、バンガールは「選手としての義務を果たしただけ」とそれを否定する。そして同じような状況で迎えた昨日のラージョ戦では誰もバンガールの首を救うこともなく、義務を果たすこともなく勝利の3ポイントを獲得することなしに90分を終えた。その結果、バルサは果てしなく沈んで行こうとしている。 ■ 私バンガールはこう考えます ハリーポーター・バンガールはさらに我々を驚かしてくれる発言を続ける。それは一人の記者がバルサはすでに落ちるところまで落ちたのだろうか、という質問に対する答えだった。 全力を出しきっても敗北という結果に終わったラージョ戦。ではなぜ負けたのか。最下位近くを走り、ここ6試合で1ポイントしか獲得していないチームになぜ負けたのか。 来週の火曜日にはカンプノウでのニューキャッスル戦が待っている。バンガールはこの試合でのバルセロニスタの応援を要請する。 |
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