12月5

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会長から監督への申し出

フットボールに関してはシロウトである会長が、戦術面の問題で監督に口出しすることはあり得ない。だが監督が何かを必要とするのでるならば、それがどんなことであれ側面的援助をするのが会長の仕事ではある。バンガールはこれまで冬のマーケットでの補強の可能性を否定してきた。現在の選手たちでじゅうぶん乗り切れるという判断だからだ。だがもしそのアイデアに変化が起きたのであれば、いつでも補強資金をだすというガスパー。彼らの話し合いはニューキャッスル戦後におこなわれる。

「冬のマーケット」が解禁になりその時点で補強をおこなうかどうか、それを決めるのはもちろん監督であるバンガールとなる。だがいざ補強が必要となっても、実際に資金を出すクラブの経済的問題も重要な要素となることは明らかだ。元ヌニェス会長時代に理事会のメンバーだった人々や、現会長の野党となっている人々がメディアに登場しクラブの経済的危機を訴えているが、そういう問題はいっさい存在しないと明言するガスパー。したがってもしバンガールが補強を必要とするのであれば、クラブは資金的な問題で最大の努力を約束すると語る。これまで補強は必要ないと語ってきたバンガール。実際に資金があるのかどうかは別として、バンガールが補強を要請するかどうかがこれからの焦点となっている。

アベラルドを、セルジを、ココを放出し、そしてリバルド、ロナルド、クレスポを必要なしとしてきたバンガール。ディフェンス陣は彼らなくしてじゅうぶんやっていけるという読みと、4人の外国人選手(ロッケンバック、ジェオバンニ、リケルメ、そしてサビオラ)に信頼をおいているが故に、その他の外国人選手(リバルド、ロナルド、クレスポ)を必要なしてしてきたバンガールだが、ソシエダ戦のあとには現在のバルサ選手に対する信頼感の欠如とも思える発言をするまでになっている。もし彼が本当に現在の選手に不信感を抱いているのであれば、これまでの発言を撤回し不足とされるポジションの補強を図らなければならない。

だがいまだにバンガールは補強に関する具体的なプランは提示していない。少なくとも昨日のガスパーとの夕食会では一切の要請をだしていない。そして放出選手の可能性に関してもいまのところ具体的なプランニングはなされていない。だがそれらのテーマは来週のニューキャッスル戦後に明らかになるだろう。バンガールがどのような選手の補強を要請するか(要請すればの話だが)、そしてどのような選手の放出を計画するのか。

毎年のことではあるものの、イタリアやイギリスメディアからは「噂」だけは伝わってきている。特に4人のバルサ放出選手の可能性、それはクリスタンバール、レイジゲル、ダニ、そしてジェラール。

クリスタンバールは負傷期間が長かったということもあり、これまでほとんど試合に出場していない。それにも関わらす彼に関心を示すクラブがいくつか登場しているようだ。プレミアリーグのリーズやニューキャッスルがそれぞれバルセロナにスカウトを送り、彼のリハビリ状態を観察しているという。だがクリスタンバールの最大の関心はフランスリーグに戻ること。もしこのまま出場チャンスが得られないのであれば、彼の希望は自国のクラブに戻ることだ。

レイジゲルもこれまで何回もプレミアリーグのクラブからの噂が存在した選手。マンチェスターやリバプールが依然として彼に興味を持っていると言われる。チェルシーも、もしバルサがハッセルバインの獲得を狙ってくるのであれば、交換選手として彼に興味を持っている。彼自身も現役選手の最後にはプレミアリーグでプレーしたいという発言を何回も繰り返してきていることもあり、冬のマーケットで移籍する可能性はじゅうぶんあり得る話しである。

ダニはバンガールノートからはみ出してしまっていることを承知している。消化試合となったチャンピオンズの試合とか、親善試合にしか出場チャンスが与えられなかった彼もこの冬に移籍する可能性は大きい。プレミアのいくつかのクラブが彼を狙っていると言われるが、問題は彼の年俸を払えるクラブがあらわれるかどうかということに絞られる。

ジェラールはバルサでの出番があまりないとはいえ、プレミアリーグやカルッチオでの評価は非常に高い選手だ。特にカルッチオのミランやインテルが彼に強い興味を示していると言われる。だがジェラールの移籍はないだろう。彼自身がせっかく戻ってきたバルサというクラブを離れる意志はまったくないだろうし、いつかは爆発する瞬間が訪れるだろうという固い自信があるからだ。


●プジョー出場、ドクター次第
プジョーは今週に入ってから一度も合同練習には参加していない。昨日は一人で走り込みの練習を黙々とおこなっていたプジョー。むち打ち症に近い彼の首の痛みはまだ完全にとれていないことは彼自身が珍しく認めている。だがそれでもプジョーはやる気だ。やる気だが、それは彼一人で決めることはできない。ドクター・プルーナがいまだにドクター許可をだしていないからだ。
土曜日のラージョ戦に向けてバンガールが召集メンバーを決めることになるのは明日。まだ24時間あるとはいえ、ドクター・プルーナの見通しは決して明るいものではない。痛みの場所が場所だけに無理をしての後遺症が心配とするドクター・プルーナ。今日の様子次第で最終的な決断を下すことになる。
「確かにまだ首の痛みはとれていないんだ。でも大丈夫。ドクター・プルーナは試合中に何かあったときの後遺症を心配してくれている。でも大丈夫。もちろん彼は専門家であり彼の判断を尊重するつもりさ。でも大丈夫。明日(木曜日)の様子次第で彼がドクター許可をくれるかどうか決まるらしい。でも大丈夫。もちろんラージョ戦にはでるつもりさ。だって大丈夫だから。」

●チャビ、君はカピタンになれない
ボナノがソシエダ戦での敗戦後に「バルサ選手として恥ずかしい敗北であり、バルサがおかれている順位を見ても恥ずかしく思う。」と語ったのに対し、カンテラ上がりの若手チャビは決して恥ずかしくは思わないと語る。もちろんバルサの選手になる前の子供の時からバルセロニスタと自認する彼にとって、いまの状況が満足できるものでないことは明らかだ。だがそれでも危機でもないし、緊急事態でもないと語る。
「常に前を見ていかなければならないと思う。いくつかのミスを悔いたり、試合に敗北したことをいつまでも悲しんでいてもしょうがない。しかもソシエダ戦はみんなが一生懸命やって負けた試合だ。そういう試合に個人的には悔いはない。まして今のバルサの状況を恥ずかしいなんて思ったこともないよ。これからの試合はすべて決勝戦だと思って戦えば未来来は開けるだろうと思う。もし2連勝、3連勝すればチャンピオンズ圏内に入れると思うよ。」
経験の違いなのか、あるいはキャラクターが違うだけなのか、あまりにもボナノの発言とはスタイルが異なるチャビの発言。ボナノはまだバルサに来てから2年しかたっていない選手だが、リーベルというビッグクラブで長い選手生活を送ってきている。彼にしてみればもしリーベルがいまのようなバルサの位置(リーグ10位)にいたとしたら、やはり恥ずかしく思うだろうとも語っている。一方、生まれてからバルセロニスタとして20年以上経過しているチャビだが、そしてこの時点では23年ぶりという最悪な順位にいるバルサの状況にも関わらず、それでも恥ずかしいとは思わないと語る。しかしながら、チャビは多くのバルセロニスタの声を聞くべきだろう。いったい何人のバルセロニスタが、こんな状況を迎えても恥だと思わっていないか、そのことを知るべきだ。