12月10

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Champions League
12月10日 20:45
CAMP NOU
FC BARCELONA
vs
NEWCASTLE
 

●召集選手(スタメン予想選手
ボナノ、プジョー、デ・ボエル、レイジゲル、チャビ、コクー、モッタ、オーベルマルス、リケルメ、ダニ、クルイベル、エンケ、クリスタンバール、ロッケンバック、ジェラール、ジェオバンニ、サビオラ、メンディエタ

●負傷中
アンデルソン、ルイス・エンリケ、ガブリ

●カード制裁
ナバーロ


ダニ、君が今日のスターだ!

カンプノウ法廷が開かれるのは20時45分。今日のニューキャッスル戦に勝利すればチャンピオンズ10連勝という素晴らしい記録がかかっている試合でありながら、すべての興味は他のところにある。ガスパー会長とバンガール監督に対する“一時的な判決”が下るか、あるいは“一時的な冷静”がバルサファミリーに戻ってくるか、この2点が今日の試合の重要な観点となる。そしてこの大事な試合にバンガールが用意しているスタメンにはサビオラの名前はない。彼の代わりに登場する選手、それはこの冬のマーケットで市場に出される可能性が一番大きい選手、そう、ダニ・ガルシアだ。

ダニ・ガルシア、彼がバンガールノートから生まれた最後の切り札だ。難しい状況の中での難しい相手の今日の試合に、バンガールが考え出した最新のアイデアはサビオラをベンチに下げダニをスタメンで出場させクルイベルとコンビを組ませること。ここ何試合もゴール運から遠ざかっている状況を打破するのは彼をおいて他にいない、それがバンガールノートから生まれたアイデア。今シーズン開始当初は移籍候補選手ナンバーワンであり、12月に入った今では冬のマーケット移籍ナンバーワン候補となっているダニ・ガルシアにすべてが託される今日の試合。

少なくても昨日の練習風景から予想されるスタメンはこのようなものだ。ガブリが軽い負傷中であり、ナバーロはカード制裁で出場できない今日のニューキャッスル戦。バンガールはラージョ戦では出場できなかったモッタとオーベルマルスを最初から起用する考えのようだ。つい3日前までは30分間プレーできればよしとされていたオーベルマルスがスタメンで出場する。そしてモッタが起用されるポジションは、驚くことなかれ、何と右サイドインテリオールか右カリレーロだ。これまで右サイドのポジションはメンディエタの“住居”となっていたものの、いつの間にか彼はベンチに引っ越しさせられてしまった。バンガールが今シーズンに唯一要求した補強選手のメンディエタは理由も説明されないまま干される状況をむかえている。

さらに興味深いこと、オランダ人選手が今シーズン初めていっせいにスタメン選手となっていることだ。クルイベル、オーベルマルス、コクー、レイジゲル、そしてデ・ボエル。“危機的”と呼ばれているこの状況を乗り切るために、バンガールが準備したプランはオランダ人選手起用。この5人のオランダ人選手の起用は昨シーズンのチャンピオンズでの準決勝、つまりカンプノウでのマドリ戦以来のものだ。あの試合の結果はいまさら語る必要はないだろう。今日はあの試合と違った結果を得られるようにひたすら祈ろう。
スエルテ、バルサ!

■バンガールはバルサに最適な監督
今日の試合の結果次第では即時の更迭さえ噂されるバンガールだが、そんなプレッシャーに負けるバンガールではない。ラージョ戦での思わぬ敗戦にかなりショックを受けているといわれる彼だが、それでもまだこの状況を乗り切るための余力は残っていると語る。しかもこの状況を乗り切る最適な人物は彼をおいて他には存在しないとまで言い切るバンガールだ。
「私バンガールが現在の段階において、バルサというクラブの指揮をとる最善、最適な人物だと信じている。なぜなら私バンガールは、選手たちやクラブを知り尽くしているし、このような状況を乗り切る能力においても優れているからだ。もちろん最終的な決断はクラブ理事会がおこなうものだが、もし私バンガールを更迭するような判断をしたとしたらそれは決して良いアイデアとは言えないだろう。」

首位グループに近いというよりはカテゴリー降格グループに近い状態のバルサではあるが、そんなことは少しも心配していないと語るバンガール。
「私バンガールは元気。元気、元気、元気である。前回の監督経験時代にもこのような状況を何回かむかえたことがある。だが私バンガールはその度に悪しき状況を乗り越えてきた。大丈夫、私バンガールは逆境に強いから。」

彼が何の根拠があってこれほどまでの自信に満ちた言動をしているのかは我々には想像もできないが、それでも今日のニューキャッスル戦は大事な試合であることは認めるバンガールだ。重要性、それは試合内容ではなくて試合結果となることはもちろんだ。だがソシオの援助があれば大丈夫と語るバンガールは、今日の試合にかけつけて応援することはソシオの“義務”とまで言いきる。
「我々はソシオの援助を必要としている。そしてそのような状況では必ずと言って良いほど期待に応えてくれたソシオだ。今日も我々を応援してくれることを期待している。しかも応援しにカンプノウに来るのがソシオの義務でもあると思う。」
セニョール・バンガール、ソシオにそんな“義務”はない。ソシオとしての唯一の義務、それはクラブに年間費を支払うことだ。それ以外にいっさいの義務は存在しない。練習場にはせ参じて期待に応えない監督や選手に対して罵声を浴びせる自由や、カンプノウでそれぞれの意見を表明する権利は有するソシオだ。あなたにソシオの“義務”などを説明される必要はない。

■カピタン・ガッツのお言葉
リーグ戦6試合、チャンピオンズ3試合、これがルイス・エンリケが負傷してから欠場となっている試合数だ。彼が負傷するまでは一試合平均2.0ゴールだったものが、彼が欠場してから0.5とまで下がってしまった。だが彼の存在感の必要性は何もグランドの中だけではない。練習場で、ミーティングの席で、選手控え室で、ベンチの中で、すべての状況で彼の存在の重さを必要としているバルサ。大事な試合を前にしてカピタン・ガッツとしてソシオにメッセージを送る。
「まだまだ悲観的になる状況ではない。まだ前半戦が折り返すまで6試合も残ってるじゃないか。俺たちの巻き返しはじゅうぶん可能だと思う。そのためには多くのバルセロニスタの力が必要だ。彼らはいつも必要なときに俺たちを助けてくれた。俺たちの出している試合結果が彼らにとって決して満足できるものでもないときでも俺たちを援助してきてくれた。もうこれ以上彼らに助けを求めるに値しない俺たちだけれど、それでも彼らは応援にかけつけてくれるだろう。」
ニューキャッスルのベンチに座るのはかつてバルサの監督を務めたロブソン。ルイス・エンリケはロブソン指揮下でプレーした唯一の選手だ。だがその彼も今日の試合には出場できない。彼の目標、それは年明けのレクレとの試合に間に合わせること。今はそのために一人黙々と走り込みを続けている。バモス、ガッツ!