12月18

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白ハンカチを振った人々

■GERARD PUJOL I FONT
ヌニェスが腐敗したクラブ首脳陣を解体し自ら去ったあと、我々はクラブに新しい道を創造してくれることを期待してあなた、ガスパー、あなたに全幅の信頼をおいて投票しました。そして今バルサはヌニェス政権の崩壊時と同じような運命にあります。したがってあなたは清く会長の座を辞退し、新しい人に道を譲るべきです。我々の状況は悲惨というものを越えたところにあります。首位に近づくまで何ポイントということではなく、カテゴリー降格ラインまで2ポイントということが先に見えてしまう悲惨な状況です。もしあなたが本当にバルサを愛しているのなら今すぐ会長の座を明け渡すべきでしょう。そして今後は自宅でゆっくりとテレビで試合を見ることをお勧めします。

■RUBEN PASTOR
恥ずかしい思い、無気力感、そして大いなる怒り。
我々は恥ずかしい、あなたのような会長を持っていることが。我々は無気力感でいっぱいだ、闘争心のない選手たちを見るのは。したがって我々は心の底から怒りを持っている、すべてのクラブ関係者に。
自分の利益しか頭にないクラブ首脳陣たち。履歴書だけが頼りの、アイデアも新鮮味も、そして何よりも負け犬根性の監督。「我々はまだ落ちるとこまで落ちていない。なぜなら最下位にはなっていないじゃないか」。こういう発言が出きる男が「最もバルサに相応しい監督」であるわけがない。もう完全に彼の頭の中はグチャグチャだ。そして我々が抱えている選手の半分以上はバルサの選手として値しない選手たち。彼らがバルサのユニを着ていられるのはすべてバンガール、セラ・フェレール、レシャック、あなた方の読みの間違いからだ。
したがって我々は大掃除から始めなければならない。下から上から、すべての大掃除から始めなければならない。それしか方法はないのだガスパー。そしてまずその大掃除はあなたの辞任から始めなくてはならない。我々にこれ以上恥ずかしい思いをさせないために、頼むからあなたから行動を起こして欲しい。

■ANTONIO BLANCO
現実を直視することも分析することもできない二人の頭でっかちに告ぐ。
いつまで我々はこの現実離れした二人とつき合わなければならないのか?
いつまで我々は笑い者にされることを我慢しなければならないのか?
いつになったらカンプノウでの白いハンカチの意味をあなた方は理解できるのか?
さあ、もう諦めなさい。バルサのためにバルサを去りましょう。ビスカ、バルサ!

■LUIS JORGE LOPEZ
早くも我々は、奇跡を待たなければならない。この段階で奇跡を期待しなければならない愚かしさ。だが快進撃という奇跡がなければ今シーズンのバルサは救われないことは確かなことだ。ガスパーよ、各ペーニャの事務所を訪ねてまわるがいい。各ソシオの家を訪ねていくがいい。街に出てバルセロニスタの声を聞くがいい。セビージャ戦での白ハンカチがあの日に集まった5万人のバルセロニスタだけの意思表示ではないことを知るために、すべての関係者の意見を聞くがいい。白ハンカチを振った人々がすべて誤りを犯していたのか、あるいは我々がバルサの敵なのか、それを確かめるために街に出るがいい。我々は誰一人としてガスパー個人、バンガール個人の敵ではない。敵ではないが納得していないことを知るがいい。

■PABLO SOTELO
今の情けないバルサを見るにつけ、この状況を招いた張本人は間違いなくバンガールだという思いがする。選手たちを奮い立たせる能力もなく、彼らを最適なポジションに配置するアイデアもなく、今となってはベンチを出て選手に指示する勇気も失った我らが監督バンガール。ガスパーがそうであるように、バンガールにとってもバルサというクラブは器が大きすぎたのだ。彼らは我がバルサの会長としても監督としても相応しい人物ではない。我々の誰一人としてガスパーのバルセロニズムを疑う者はいないだろう。自分の人生よりバルサの方が大事だと語るガスパーのバルセロニズムは誰もが疑わない。だが残念なことに会長としてのあなたの手腕は二流品だ。あなたの努力に感謝するものの、バルサを愛するのなら今すぐ辞任すべきだ。ついでにバンガールも連れて行って欲しい。この監督はバルサ愛さえないのだから。

■JOAN MELCHOR
バルサの抱えている最大の問題は経済面だと思う。聞くところによれば多くの借金を抱えているというではないか。300億ペセタをかけて獲得した選手の多くはもう他のクラブにプレゼントされていたり、あるいはベンチに座っているだけであったり、そしてベンチにも入れず観客席から試合を見ているような選手ばかりではないか。我々はマドリのスター集め作戦ではなく、将来のバルサをになう選手を中心に若者を獲得してきた。それはそれで正しいと思う。だが選手の選択に間違いはなかったか。ジェオバンニ、ロッケンバック、ジェラール、彼らのどこにバルサの将来を任せる資質があるというのか。あなた方は正しい戦略のもとに間違った戦術を起用してしまった。間違いは明らかなのだから責任をとればいい。ガスパー、フエラ!バンガール、フエラ!ビスカ、バルサ!

■PIERRE
フランスに住んでいるバルセロニスタとして今のバルサを見るのは辛い。私はテレビの前でハンカチを振った一人です。
チャンピオンズでは負け知らずのチームがどうしてリーグ戦では勝てないのか、誰か説明して欲しい。チャンピオンズで10連勝できるチームがなぜリーグ戦では4勝しかできないのか誰か説明して欲しい。3年もかけてこれだけの補強をしたにも関わらず唯一獲得したカップがカタルーニャ杯だけという事実を誰か説明して欲しい。だが私はバルサを信じている。奈落の底に落ち込んだバルサは間違いなくそこを抜け出せることを信じている。ビスカ、バルサ!

■JOSEP MARIA DUKAMP(ジャーナリスト)
セビージャ戦で、多くのソシオ、シンパ、つまりバルセロニスタが白いハンカチを振ることにより彼らの怒りをガスパーやバンガールに示したことは当然のことだろう。これまで多くのことで批判されてきたガスパー政権とバンガールバルサ。現在のバルサに悲観し、羞恥心を感じることも理解できることだ。それらのことをすべて認めた上で、そしてこのような危機的状況をむかえているバルサの現実も認めて上で、それでも我々には常に明るい希望が残っていることを語っていきたい。

103年のクラブ歴史の中で、このような危機的状況を何回も抱えてきたバルサだ。そしていつも、そう、103年の歴史の中で、常に危機を乗り越えてきたクラブである。そしてこのような状況にありながら、バルサに対する世界各地での賞賛の声は途絶えることはない。それが我々バルサの103年の歴史だ。バルサは常に他のビッグクラブと違う面を持って世界に認識されてきているクラブだということを我々バルセロニスタは今こそ誇りに思うときだろう。

バルサはその名のとおりフットボールのクラブだ。だが我々が他のフットボールクラブと違うところは、フットボールクラブでありながらそこだけには留まっていないクラブだということだ。我々はフットボールクラブであり、スポーツクラブであり、そして総合的な文化クラブでもある。

現在のチャンピオンズに残っている他のビッグクラブを見てみよう。バルサ以外では、ドルトムンドとマドリだけがフットボール部門だけではなく、他のスポーツ部門を所有しているクラブだ。この二つのクラブしか他のセクションを所有していない。ドルトムンドはハンドボールとピンポン部門を持っている。マドリはバスケット部門を所有している。だがそれだけなのだ。

バルサのスポーツ部門を見てみよう。バスケット、ハンドボール、ローラーホッケー、フィギアスケート、陸上ホッケー、アイスホッケー、陸上部、アメリカンフットボール、野球チーム、室内フットボール、バレーボール、ラグビー。これらの中には女性チームも含まれるほどの多くのセクションを有するバルサだ。しかも各セクションにおいて、もちろんすべてとはいわないものの、多くのセクションにおいて国内はおろかヨーロッパの中でも常にリーダーを争っている。各セクションだけを有するヨーロッパ各クラブは、それだからこそバルサというクラブに対して尊敬の念を常に持ち続けているのだ。だからこそ、バルサは“クラブという存在以上のクラブ”とスペインで呼ばれるだけでなく、ヨーロッパ各国でもそのように呼ばれているのだ。

危機は103年の歴史の中で常に存在した。そしてそれを乗り越えてきたのも103年の歴史が証明している。今の状況より遙かに大きい危機さえ乗り越えてきているバルサだ。どんな状況でも、誇りだけは失うことはない。すべてのバルセロニスタは今の状況に絶望感を抱いたり無力感を感じたりしているだろう。だがバルセロニスタとしての誇りだけは失う必要はない。