1月25日

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LIGA 第19
1月26日 20:30
BALAIDOS
CELTA
vs
FC BARCELONA

 


走れ!走れ〜!コネッホ!

明日のセルタ戦にはスタメン出場が間違いないコネッホ・サビオラ。これまで何試合にもわたってベンチスタートが続いた彼だが、明日は試合開始1分からグランドを走り回り勝利の女神を探すことになる。バルサにとって、そしてもちろんバンガールにとって、この試合での勝利のみが明日を約束してくれることになる大事なセルタ戦。これまでのスタメン選手やシステムに変化を加えようとしているバンガールにとって、サビオラのスタメン出場が攻撃への起点とならなければならない。

これまで5試合にもわたってベンチを温めていたサビオラが、なにゆえスタメン出場することになったのか。質問を変えれば、明日の試合にスタメン出場するサビオラは、なにゆえこれまでベンチスタートとなっていたのか。答えは見つからない。だがいずれにしてもサビオラは明日のセルタ戦に勝利をかけてスタメン出場することになる。

サビオラがこれまで決して気を抜いて毎日の練習をおこなってきたわけではない。今週の練習にしても普段と同じようにすべてを出し尽くしていた。だが少しだけ違うところがあるとすれば、体調が完璧でなかったことだろうか。バレンシア戦で途中出場し、そして試合中に足を痛めたサビオラだ。その痛みが今週の半ば頃まで残ることになった。だが彼は1日だけ合同練習を休み、一人ジムでのリハビリをおこない翌日の練習に備えていた。そして翌日からはほんの少し残っている痛みを隠しながら全力をあげて練習に励んでいたコネッホ・サビオラ。多分、そう多分、バンガールはその彼のやる気をヒシヒシと感じたのかも知れない。

バンガールの気まぐれによってスタメン出場が可能となったサビオラだが、彼にとってスタメン出場の理由なんかは問題とはならない。理由がどうであれスタメン出場して彼の価値を監督に認めさせる、絶好のチャンスとなる明日のセルタ戦だ。アルゼンチン人選手としては非常に難しいヨーロッパクラブでの1年目となった昨年、それでもサビオラは時間の経過と共に確実な成長を遂げてきた。だが今シーズンはいまだに爆発を見せないサビオラ。そろそろゴール前を走り回るコネッホが登場する頃かも知れない。


依然として謎、バンガールの将来

多くの関係者、多くのメディオ、多くの予言者、多くの祈祷師にとってもバンガールの将来は謎に包まれている。明日のセルタ戦に敗北した場合、監督更迭という事態を“自然”と考える多くの人々がいることだけは確かだが、それでもなお“理屈”が通らないのが現在のガスパー政権。果たしてバルサに変化が訪れる日がやって来るのだろうか。

■バンガールは自らは辞めない
バンガールに辞任する意思は一切ないようだ。例えセルタ戦に敗北するような事態になっても自ら監督の座を放棄する意思はないようだ。いまだに自分の可能性を信じ続けるバンガールにとって、この時期での任務放棄は問題外の出来事となる。したがってもし第三者から監督の座を追われるようになった場合、彼が受け取るギャラの値下げは決して認めないつもりでいる。1ユーロたりとして値下げする気はない。かつてヌニェス会長時代の第一次バンガール政権が崩壊したときは、ヌニェスやクラブに感謝の意味を込めて契約破棄に関するギャラの値下げに応じた彼だが、今回はそれは認めない。1ユーロも認めない。600万ユーロは彼のものだ。

前回の監督時代と違い、バンガールは現在のクラブ首脳陣に不快の念を抱いていることは間違いないだろう。ヌニェスは何が起きても彼を擁護してきた。だがガスパー政権はことあるごとに交代監督を臭わしてきた生意気な政権だ。そのことに対する不満がバンガールにはある。そして何よりも、彼にはこのまま監督を続ければ間違いなくバルサの将来は明るいという根拠のない自信があるからだ。したがって彼は辞めない。セルタ戦の結果がどうであろうと彼は辞める気がない。そして1ユーロもまける気もない。600万ユーロは彼のものだ。

■決断能力のないガスパー
ガスパーは時間稼ぎ能力に関しては天才だ。セビージャ戦に白い花が咲いたとき、あと1週間待てばクリスマス休暇に入る最後の試合となるマジョルカ戦をひたすら待った。もしこの試合で敗北するようなことがあれば、クリスマス休暇中にバルサを“修理”すればよい。もし奇跡的に勝利することがあれば静かなクリスマス休暇が訪れることになる。そしてバレンシア戦で再び白い花が咲いた今回、バルサはアウエーでの試合が続きしばらくカンプノウには戻ってこない。つまりガスパーは3週間という時間を作りだし、この間に必要ならバルサの“修理”をしようと考えている。したがって明日のセルタ戦は、彼にとってはバンガールへの最後通牒の試合とはならない可能性がある。まだ2週間も残っているのだがから。

彼に決断能力があるとすれば、それは彼を取り囲む副会長などの意見に反対の“決断”をする能力だろう。あるいはメディアやバルセロニスタが考えることと反対のことをする“決断”の能力だろう。多くの副会長たちが以前からバンガールの更迭を要求すればその反対のことをしてきた。そして今、多くの副会長たちがガスパーのビーゴへの同行を反対しているにも関わらず、彼は選手たちと一緒にセルタ戦へ向かおうとしている。副会長たちが懸念しているのはガスパーが同行することにより、メディアの間で必要以上にドラマチックに扱われること。この大事なセルタ戦前には普段以上の落ち着きが必要なバルサなのにだ。

■現監督を擁護する選手たち
それはいつの時代でも変わらないことだ。フットボールの世界がここ何年間で大きな変化を遂げていながらも、決して変わらないこともある。これがその一つだろう。選手は常に“公式”には監督を擁護する。クラブ関係者や監督が入ることのできない選手控え室でどのように監督に罵声をあげようが、“公式”の場では決して監督批判などしないのがこの世界の掟。他のクラブとは微妙に違うところがあるバルサでもその掟は同じだ。

滅多にスタメン出場などあり得ないリケルメ。
「責任はすべて我々選手にある。セルタ戦に勝利し、誰も辞めなくてすむようにしなくては。」

そしてここ5試合ベンチスタートとなっているサビオラ。
「問題は我々選手にあることは明らか。我々は常に監督と一緒だ。明日の試合に勝利して監督を救わねば。」

まったく構想外となりつつあるメンディエタ。
「この時期に監督を代えるということには賛成できない。彼はこれまでよくやってきていると思う。」

同じオランダ人のクルイベル。
「もしバンガールを更迭するようなことがあれば、それは明らかに間違いだろうと思う。問題はオレ達にあるんだから。」

ご存知オーベルマルス。
「監督に罪はないということは明らか。その罪のない監督を辞めさせても問題の解決とはならない。」

じゃあ、いったい、どうしろと言うのかね!?