1月29

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バンガールの最後の言葉

セルタ戦を終えて我々はバルセロナへ向かう機内でいろいろと話し合った。私はガスパーに辞める気はないと伝えておいた。あの試合を見ればわかるように、我々は非常に良い試合をすることができた。望むような結果こそ生まれなかったものの、試合内容そのものは非常に満足いくものだと今でも思っている。選手たちは最後の最後まで勝利を信じて戦い続けた。あのスピリッツさえあれば次の試合に勝利できる可能性は非常に高いものがあるというのが私の感想だ。バルサは確かに難しい状況をむかえている。だがそれでもこのチームを立て直していくのは私バンガールが最高の、いや、言葉をかえて言えば“最適”の人物だと思っている。

ではなぜ今、バルサを去ることに同意したのか。それはバルサというクラブは、一人の監督の存在などを越えたところに存在しているからだ。私バンガールなどを越えたところに存在しているからだ。セルタ戦が終わった時点では私バンガールにはクラブを去る気などまったくなかった。だが何時間にもわたってクラブ理事会の人間、つまりファルゲールやガスパーと会話をした結果、私バンガールはクラブを去る決意をした。彼らはそれがクラブの最善の方法だと信じており、私はクラブのためになるのなら去ることもしょうがないと思うに至った。もちろん私バンガールは今でもバルサにとって最適の監督だということを信じてクラブを去ることになる。

このような成績を残してしまった最大の責任者は私バンガールであると認めよう。バルセロニスタの期待に応えられなかったことが非常に残念だ。特に私バンガールの可能性を信じてシーズン開始当初から支持してくれた人々に対して、非常に申し訳なく感じている。選手たちの持っている素質を効率よく引き出せるようできる限りのことをしたつもりだ。選手たちも彼らなりに期待に応えようと一生懸命やってくれた。だが、そう、結果がでなかった。非常に悲しくも空しい想いでクラブを去ることになる。

バルサを応援するすべての人々にお願いしたい。すべてのカタルーニャメディアにお願いしたい。クラブを取り囲むすべての人々にお願いしたい。私が去ることにより、これまで以上の応援と助力をクラブに示して欲しい。我々は同じ船に乗り込んでいる乗組員だということを忘れないで欲しい。私バンガールは多くの援助を得ることなくクラブを去ることになる。特にチームが困難な状況を迎えているときにこそ、あなた方の援助が必要となる。私には与えられなかったその援助を是非、次の監督、選手たちに与えて欲しい。すべてバルサのためと考えてそれを与えて欲しい。もし私バンガールの解任がそのために少しでも役に立つとすれば、クラブにとって大きな前進の一歩を踏みだしたことになるだろう。

アディオス!ブエナ・スエルテ!


まだいるガスパーのセリフ

一つだけ明らかにしておきたいことがある。こういう残念な結果となったにも関わらず、私ガスパーはバンガールを今シーズンの監督として選んだことを後悔していない。それどころか、もし同じ状況を再び与えられたとしたら再び彼を選んでいただろうと今でも信じている。非常に残念ながら、すべての否定的な状況がこの監督解任という事態を招いてしまった。フットボールは結果がでなければ何がおきても不思議ではないということを、悲しい思いで認めなければならない。

バンガール元監督との残りの契約に関しては友好的な話し合いのもとにすでに解決を見ている。だが彼にはいつでもバルサというクラブの門は大きく開いていることを伝えてある。彼は多くの貢献をクラブに与えてくれた人物であることには今でも変わりがない。彼のクラブに対する献身とプロ精神のみが、我々との話し合いでの合意を可能にすることができた。これで一つのサイクルが終わったと理解して欲しい。そして今すぐ、バルサがバルサとして相応しい位置に戻るための努力をしなければばらない。我々にはまだ可能性が残されている。

今日の練習もそうであったように、明日のベンフィカの試合もデ・ラ・クルスがチームの面倒を見ることになるだろう。そして私が信頼するレシャックが現在のチームの分析をしている最中であり、彼がバンガールの後を継ぐのが理想的だと信じている。

私ガスパーは辞任を考えていない。20年以上の副会長を通じて私ガスパーはこのような状況を少なくても11回は経験してきている。多くの人々が私ガスパーを支持しないかも知れない。だが支持している人々も多いということも事実である。クラブの最高責任者として難しい状況を迎えたからといって辞任してはならないと思う。こういう状況だからこそ私ガスパーは辞めない。船長は途中で船を下りることは許されないのだ。

アディオス!アディオス!アディオ〜ス!


ガッツ・エンリケ様のお言葉

バンガールと彼の助手であるジョンケルに感謝の意思を示したいと思う。特に彼らのプロ精神には学ぶことが多くあった。このような状況になって彼らがクラブを去ることになったが、今後の幸運を祈りたいと思う。

すべての選手がバンガールを擁護していたと言っていいだろう。だが我々は20人以上のプロ選手で構成されるグループだ。監督と個人的にすごく合う選手がいるように、それほど合わない選手がいたとしても不思議な話じゃない。そんなことはフットボールの世界ではなくても、日常生活でも頻繁にあること。だがそんなこととは関係なく、我々選手はいつでも監督を支持していかなければならない。それは義務と言ってもいいだろう。バンガールに対してそうであったように、次の監督に対しても我々は100%の支持をおくるだろう。

だが我々選手がしなければならないことは、そんな監督を支持する発言を続けることではない。我々はプロ選手として常に最高の体調で、最高のモチベーションを持って、全力で試合で戦い抜くこと。そして常に勝利を得るための努力をすること。したがって、現在のようなチーム状況をむかえている最大の責任者は我々選手ということになる。

1日でも早くこのぎこちないポジションから抜け出さなければならないと思う。我々が二部落ちラインまで3ポイントという、そんな状況を1日も早く抜け出さなければならない。多くのソシオ、シンパ、世界中のバルセロニスタが苦しんでいるのが自分にはわかっている。我々にとってもそうであるように、彼らにもこんな状況は当然ながら値しないものだ。我々すべての選手がなぜバルサのユニを身につけてプレーしているのか、それを明日から全力で示していかなければならないと思う。

個人的には今週中にも走る練習ができそうだ。できるだけ早く合同練習に参加できるようになってチームの役に立ちたい。今考えていることはそのことだけ。1日も早く現場に戻ることだけだ。

オッレッ オッレッ オッレッ ガッツ・エンリ〜ケ〜!!!