2月12

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ガスパー、今日にも辞任の可能性

“辞任予告”記者会見をおこなったことでバルサを取り囲む環境に冷静さが訪れるはずだった。少なくてもガスパーがそう考えていたことは間違いない。だが実際はそうはならなかった。ガスパーの周辺では、彼が会長でいる限り平和は訪れないかのようだ。第三副会長から“諸所の事情”により第一副会長に昇進し、そしてガスパー辞任後の臨時会長となることが決まっているエンリック・レイナ。彼を筆頭に彼と一緒にシーズン最後まで理事会を構成していくメンバーたちが、1日でも早いガスパーの辞任を要求している。

すでに“辞任予告”したガスパーがなぜこうまで追いつめられているのか。クラブ理事会が恐れるもの、それは3月1日に予定されているソシオ代表出席のもとにおこなわれるクラブ特別委員会そのものだからだ。決して平和な状況のままでは済みそうもないこのクラブ特別委員会の開催を避けたいと考える多くのクラブ理事会員がいる。その数は大多数と言っていいだろう。そして正式にそのクラブ特別委員会の3月1日開催を発表しなければならない最終日は明日の木曜日となっている。したがってもし今日中にガスパーが辞任することになれば、3月1日に予定されている(予定はされているものの公式に発表されるのは明日)クラブ特別委員会の開催はおこなわずに済むことになる。

ガスパーが今日中に辞任するかどうか、それは50%の確率と言える。もし彼が今日中に辞任をするとなると、その結果起き得る事柄は三つ。一つはクラブ特別委員会の開催がおこなわれないこと。もう一つはエンリック・レイナがすぐにでも臨時会長となってクラブの指揮をとること。そしてさらに新会長を決める総選挙がシーズン終了前か、あるいはシーズン終了後すぐにでもおこなわれることである。

いずれにしても新会長選挙は“いつか”はおこなわれなければならない。だが問題となっているのはその選挙日だ。もしシーズン中におこなうとすると、新監督や補強選手の話題がメディアを賑わすことになり、クラブを囲む環境そのものが再び揺れ動くことになる。だが今シーズンのことを考えて、もし総選挙を来シーズンが始まる直前にしたらどうなるか。それは契約切れ選手の問題、新加入選手の問題、そして監督をどうするかという山のような問題が残ることになる。

将来予想される一つのこと、それはバルサがチャンピオンズの戦いでどれほど遠くまでいけるか、それが総選挙を決めるキーポイントとなる可能性があること。もし決勝戦まで残ることになれば、それ以前の選挙はあり得ないだろう。だがもし途中でつまずきでもしたら、その瞬間から選挙開始日の模索が始まる可能性が強い。

今日にでもガスパーが辞任するかどうか、それは24時間待ってみないとわからない。だが今日であろうと3月1日であろうと、彼と辞任をともにすることになっているメンバーはすでに決まっている。それは彼の従兄弟であり第二副会長であるクロッサ。そして残る人々、それは元第一副会長のシスタ・カンブラ、敏腕弁護士コローナスとなる。彼らがエンリク・レイナと共に理事会を構成し、新たな会長のもとに新理事会が構成されるまでクラブの指揮をとることになる。


悪名高き3人はすでに辞任発表

スペインフットボール委員会の中にある、悪名高き3人の元マドリソシオによって構成されていた競技委員会。彼らが昨日辞任を公表した。その最大の原因、それは彼らの組織自体に“独立性”が保たれなくなったからだという。つまり彼らの決断に対して、これまで外部からの多くのプレッシャーがあったことを自ら認める形で辞任を公表している。

スペインフットボール委員会の委員長はご存知アンヘル・ビジャール。元ビルバオの選手として短い間ながら活躍したものの、度重なる負傷が原因で若くして現役を退いた。だがその後の彼の活躍はスペクタクルと言っていい。スペインフットボール委員会のメンバーとなり、アッという間に委員長席に昇進、そして同時にUEFA内に入り込み、今では重要なメンバーの一人となっている。スペインを留守にする機会が多くなった彼の不在中に委員会の実権を握ろうとしていたヘラルド・ゴンサレス。ビジャールにとって信頼の厚い人物であった彼が、突然のように解任されたのがつい1週間前。理由はいまだに明らかにされていない。

彼ら3人の元競技委員会構成メンバーが辞任を決意したのは、一つはヘラルド・ゴンサレスの解任を理由としている。これまで彼らを擁護してきたヘラルド・ゴンサレスが不在となった今、これまで以上に外部からの多くのプレッシャーがかけられることになると彼らは語る。

彼らの語る理由がどのようなものであれ、フェルナンド・セケイラ、アルヒミロ・バスケス、ホセ・サルノサ、この悪名高き3人はすでに競技委員会を辞任することになった。彼らの“決断”で最近一番の問題となったのは、レアル・ソシエダのデ・ペドロを2試合の出場停止処分としながらも、ジダーンのグランド内での度重なる暴力的なファールを停止処分はおろか検討の対象にもしていなかったことだ。多くのクラブ責任者、そしてファンから批判の声があがっていたこの競技委員会、とりあえず現在のメンバーは解散することになる。


●アンデルソンの復帰大接近
アンティックにとって重要な二人の選手、それはルイス・エンリケとパトリック・アンデルソンだと何回も語ってきている。カディスとの親善試合で久しぶりにグランドに登場したアンデルソンはプレー機会こそななかったものの、ビルバオ戦にも召集されベンチに座っていた。まだ当然ながら完全な体調でもないし、リズム的にも他の選手に劣る彼だがそれでもアンティックは彼の存在が重要だと考える。瞬発力、持久力、スピード、試合でのカン、すべてが100%ではないアンデルソンだ。だが彼のもつ“魂”が周りの選手に浸透していく意味で彼の出場が重要ということだろう。インテル戦を待つまでもなく、まず少しずつ試合のカンを取り戻していくためにエスパニョール戦での出場の可能性が非常に高い。

●オランダ対アルゼンチン
今日の20時30分、アムステルダム・アレーナ・スタディアムでオランダ代表対アルゼンチン代表の親善試合がおこなわれる。この試合だけはバルサにとって無関心ではいられない。なぜなら両チーム合わせて7人のバルサ選手が召集されているからだ。
7人のうちスタメン出場となるのは4人、ベンチスタートとなるのが3人と思われる。オランダ代表選手としてクルイベル、コクー、デ・ボエル、そしてアルゼンチン代表選手としてソリンがスタメン。ベンチにはサビオラ、ボナノ、レイジゲルとなるだろう。