2月22日

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LIGA 第23
2月22日 21:30
CAMP NOU
FC BARCELONA
vs
BETIS

 

●召集選手(スタメン予想選手
ボナノ、ソリン、デ・ボエル、プジョー、レイジゲル、チャビ、コクー、メンディエタ(モッタ)、オーベルマルス、サビオラ、クルイベル、エンケ、、アンデルソン、モッタ(メンディエタ)、ガブリ、ロッケンバック、リケルメ、ダニ、ルイス・エンリケ

●負傷中
ナバーロ、トルトレーロ、ジェラール、クリスタンバール


快進撃に向けて!

希望を感じるバルサがカンプノウに戻ってきた。火曜日のインテル戦では久しぶりの“オレーッ”が登場し、かつて振られた白いハンカチは姿を消した。歴史が証明するように、必要以上の大喜びは大怪我をする元になることも確かなことだ。だがこれまで少しも希望や期待が持てなかったバルセロニスタにとってカンプノウに明るさが戻ってきたことは何よりも大切なこと。まだ何も勝ち取っていないこともじゅうぶん理解している。アンティックバルサはスタートしたばかり。それも快進撃に向けてスタートしたばかりだ。そして今日のベティス戦でさらなる快進撃に向けての戦いを展開するバルサを期待するバルセロニスタ。納得する勝利が得られれば、そう、バルサは本物と言っていいだろう。

コクーが、クルイベルが、プジョーが、そしてチャビが、ほぼすべての選手がアウエーのベティス戦での悲惨なまでの敗北を忘れていない。彼らの脳裏には昨日の出来事のようにしっかりと映像として残されているかのようだ、あの3−0という結果で終わった試合のことが。
「彼らのサイド攻撃を必要以上に恐れてはいけないさ。デニルソン、ホアキンのサイドからの攻撃は確かに凄いけれど、俺たちは彼らを抑える力を持っている。」
昨日の練習の休憩時間にサビオラに話しかけるチャビ。5か月前の試合だというのに、彼の頭の中にあの試合のことがこびりついて離れない。
「アルフォンソがペナルティーを決めてから俺たちはリズムを壊してしまったんだ。必要以上に急いで追いつこうとした誤りがあった。彼らはそこをついて、じっくりと後ろで待機しサイドを使ったカウンターアタックで攻めてきた。あのバレーラに決められたゴールは忘れもしない。」

バンガールノートをグチャグチャにすることに成功したベティスの戦いだった。だがそれから5か月、今日のカンプノウでおこなわれる試合はまったく違うものとしなければならない。ラドミール・アンティックの監督就任で奇跡的に明るさを取り戻したバルサ。これまで公式試合では3試合2勝1分けという好結果を残してきている。そしてそれが決して一時的な好結果ではないことを証明しなければならない。

バルサにとって、今日の試合に関すしていえばいくつか明るい材料はある。今週1週間負傷状態が続いていたソリンがほぼ出場できるほどまで完治してきていること。一方ベティスの方は、先日復帰してきたばかりのダニは再び負傷に倒れ、そして負傷中のアスンサーオもほぼ出場不可能な状態だ。彼らだけではなく多くの負傷者を抱えるベティス。ルイス・フェルナンデス、フアニート、アルフォンソ、ベンハミン、そしてカード制裁でイトーも出場できない。

スタメン予想図>

●エスポーツ紙●
●ムンド・デポルティボ紙●

■慎重なアンティック
火曜日のインテル戦に歴史的な勝利を飾ったとはいえ、アンティックは慎重の上にも慎重な態度で今日のベティス戦を戦おうとしている。決して選手間に必要以上の楽観主義が存在するからではなく、チームはまだまだ改善していかなければならないと考えるからだ。
「私が監督に就任してからまだ2週間しかたっていない。確かにこの短い時間でいくつかのことが改善されてきた感じだが、何か月にもわたって否定的なことが続いたチーム状況をわずか2週間で完璧に改善できるほどの監督なんて存在しない。選手たちに明るさが戻ってきたことが何よりも嬉しいが、我々は一つ一つの試合を慎重に戦っていかなければならない。なぜなら我々はまだ何も勝ち取って来ていないのだし、リーグ戦の順位を見てもそれほど変化が起きているわけでもない。我々の快進撃はこれからの試合結果次第にかかっている。」

彼はもちろんアウエーでのベティス戦を見ているし、これまで多くのベティスの試合を観戦している。彼にとって今日の試合はこれまでの2試合とは何の共通点も持たない試合だという。
「これまでエスパニョール、インテルに勝利してきた我々だが、ベティスの戦い方はこれらの2チームとはまったく違うもの。ボールを所有することを最優先事項ではないとしてきた過去の2チームだが、ベティスはボール所有を大事なコンセプトとするチームだ。しかも両サイドを使ってきての攻撃に冴えを見せるチームでもある。だがベティスに限らず、我々は我々の戦い方をすれば良いと思う。アウェーの戦い方を研究するのはもちろん大事なことだが、それを抑えるために我々の選手の機能を変更してはいけない。今日も我々の知っている戦いをするだけだ。」

■強気のコクー
ベティスはバルサより上位に位置するクラブ。しかもUEFAカップ参加やチャンピオンズ参加ラインにひっかかる直接対決クラブでもある。彼らに勝利することがまず大前提としながら、チャンスがあれば3−0で敗北したゴールアベレージを上まわる得点で勝利したいと語るコクー。
「ベティスは確かに難しいチーム。でも我々は地元で戦う試合だ。これまで多くのポイントを失ってきたカンプノウでの試合だけれど、これからはそんな贅沢は許されない。少なくてもカンプノウでの残りの試合はすべて勝利していかないと。しかも相手はあの屈辱的な敗北をさせてくれたベティスだ。あの試合は決して忘れないさ。ヨーロッパカップ選出の直接対決相手でもあるし、できる限りのゴールを決めて勝利したいと思っている。いや、これは自分だけじゃなくてすべての選手がそう思っているんだ。」

■リーグ戦1200勝を目指して
記録はいつかは達成できるものとはいえ、早ければ早いほどいい。バルサはこれまで百年の歴史の中で多くの記録を達成してきているが、今日の試合もまた一つの記録がかかっている。1928年から始まったスペインリーグ、バルサはビルバオ、マドリと共に二部に落ちたことのない少ないクラブだ。これまでリーグ戦2214試合を戦ってきたバルサ。この内訳は1199勝(54.15%)554敗(25.02%)461分け(20.82%)というもの。つまり今日の試合に勝利すると1200勝を記録することになる。ちなみにバルサが1100勝を達成したのは1996−97シーズンのベティス戦だった。縁起がいいぞ!


マドリ、とめどもなく奈落の底へ!

国王杯が唯一今シーズンのマドリを救う道だった。フットボールのチャンピオンズに当たるユーロリーグでは第一次リーグで早くも敗退し、スペインリーグ戦ではすでに優勝への道のりには遙か彼方に位置するマドリバスケ。国王杯第1戦(準々決勝)となる昨日の試合で対戦したのは首位を走るバルサ。彼らに奇跡はおこらなかった。ユーロリーグでも快進撃を続けているバルサの相手ではなかった。すでに奈落の底に落ちていたと思われていたマドリバスケだが、昨日の敗北によりさらに深い底にたたき落とされることになった。

国王杯準々決勝というほどの試合内容とはならなかった。片方のクラブによる一方的な試合といっていいだろう。これまでのチーム状況がどのようなものであれ、クラシコはクラシコとしてのパッションと試合内容をもったものとしておこなわれてきた。だがあまりにも実力の差に違いがあり過ぎた。バルサにとって偉大なライバルチームとしてのマドリはもう存在しない。少なくてもここ何年間にわたって存在しなくなってしまった。フロレンティーノが会長に就任し、スキャンダラスな政治を持ってクラブの財政建て直しをおこなってきたが、その資金はいっさいバスケ部門に回されることはなかった。いや、前よりもひどい状態となったと言える。高額な年俸をとる多くのスター選手を放出し、その資金をすべてフットボール部門にまわしてきたフロレンティーノ会長とバルダーノ・スポーツディレクター。彼らの罪は重い。