3月30日

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 日曜日

ユーベ・バルサ(残り10日)

シネマクラブ・チキートでほんのチョット見られるレコパでのバルサ・ユベントス戦。1991年4月10日におこなわれたレコパ準決勝だが、その試合に出場したフリオ・サリーナスは「今のユーベなら手頃な相手だろう」と楽観的に語る。そう語る彼にとっては180分にわたるこの戦いは、もちろんバルサが圧倒的に有利

1991年4月に戦われたカンプノウでのユベントス戦は、今でもバルセロニスタの間で語りぐさになっている試合の一つだ。試合開始そうそう、チャッピー・フェレールのミスをついてカシラギが先制点をあげ、必死に追うバルサ。後半に入ってストイチコフの2得点、そしてゴイコエチェアのスペクタクルなゴラッソにより3−1と勝利することができたバルサだった。この試合に出場したフリオ・サリーナスは現在テレビのコメンタリスタとして活躍している。そして仕事の関係上、何試合かのユベントスの試合を観戦した彼が感想を語る。

どう見ますか、この試合。

もちろんバルサが有利な試合だと思う。デレ・アルピでの試合に勝利するかどうか、そこまではわからないが180分の戦いを通じてという意味では間違いなくバルサが勝利するだろう。しかも2試合目は地元カンプノウでの試合だし、あらゆる意味でバルサが有利だと思う。バルセロニスタは安心していい。準決勝進出は決まったようなもんだ。

カルッチオのリーダーであるチーム相手の試合に、そんな大胆なことを言っていいのですか?

俺はバルセロニスタとしてではなくて、コメンタリスタという職業を持っているサリーナスとして語っているんだ。今シーズンのユベントスを見る限り彼らの実力がどうのこうのと言う前に、ユベントスという名前の方が上まわっている感じだね。試合内容は本当は良くない。弱点も多い感じがしたし、そういう意味でバルサが有利と言っているんだ。

でもユベントスには偉大な選手が何人かいますが?

それは認めよう。特にキーパーのブフォンは素晴らしい。攻撃陣も目を見張る選手が何人かいる。ネッベ、トレセゲ、デル・ピエロ、彼らが違いを見せる可能性はある。だがその他の選手はどれもこれもイマイチだな。例えばエドガー・ダビッなんかいつも話題になる選手だけれど、どうもあの選手はあまり好きになれないな。

そうは言ってもカルッチオディフェンスが相手ですよ。

そのディフェンスラインが一番の弱点だと思っている。ユベントスの一番の問題はそのカルッチオが誇るディフェンスにあるんだ。特にスピードのあるデランテロにはとことんやられる可能性があるね。クルイベルにとってもやりやすいかも知れないが、特にサビオラにはゴールの稼ぎ場所になるだろう。

多くのコメンタリスタは得点が少ない地味な戦いとなると予想してますが。

それは違うね。コルーニャ・ユベントス戦を見ればわかるように、コルーニャ側にはゴールチャンスが何回もあっただろう?それは地元でもアウエーでも同じだった。だからバルサには数限りないゴールチャンスが訪れると思う。間違いないよ。

でもあなたが12年前にトリノで試合をした時は苦しい試合となりましたよね?

そう、あの試合は確かに苦しいものとなった。だがね、時代は変わっているんだ。あのスタディアムは常に多くのファンで埋められていたのに、この何年かのガラガラ風景を見たかい?コンクリートだけが目立ってしまってゾクゾクと寒気だけを感じるスタディアムになってしまった。しかも観客席からグランドまでは何十メートルもある感じさ。あれでは“12番目”の選手からのプレッシャーもグランドには届かない。バルサの選手はリラックスしてあのスタディアムでプレーできると思うよ。まあ、もう準決勝進出は決まりだね。


楽観的なバルセロニスタ

チャンピオンズ優勝の可能性は62%、UEFA圏内に入る可能性は91%、そう予想する楽観的なバルセロニスタ。リーグ戦とチャンピオンズでの“二つの顔”を持つ今シーズンのバルサだが、多くのバルセロニスタは“いい顔”を持つチャンピオンズ制覇への期待に胸を膨らませている。だが同時に“悪い顔”の方のリーグ戦でも少なくとも6位以内に入ることを予想する多くのバルセロニスタだ。

■チャンピオンズに優勝する可能性は?
・ゼロ・・・・・・・・・・・13%
・チョットだけ・・・・・・・26%
・けっこう・・・・・・・・・33%
・とっても・・・・・・・・・20%
・間違いないっす・・・・・・ 9%

■リーグ6位以内に入る可能性は?
・ゼロ・・・・・・・・・・・ 4%
・チョットだけ・・・・・・・ 5%
・けっこう・・・・・・・・・16%
・とっても・・・・・・・・・44%
・間違いないっす・・・・・・31%

バルセロニスタのチャンピオンズに関する楽観主義、それは決して根拠のないものでもない。これまでのユーロバルサの戦歴をみれば納得できることでもある。チャンピオンズ予備選を含め、これまで14試合を戦い13勝1分け負け知らずのうえ、29ゴール6失点というこれ以上は望めないような戦いを繰り広げてきているからだ。数字は嘘をつかない。チャンピオンズ一次リーグに続き二次リーグでも他を大きく離して首位として君臨したバルサだ。そして準々決勝で迎え撃つ相手はユベントス。第2戦をカンプノウで戦えるという有利さに加え、チャンピオンズの戦いにおけるお互いのこれまでの道のりを考えれば圧倒的にバルサが有利でもある。

またリーグ戦におけるバルサの“回復”も、アンティックが監督となってからの成績を見る限りバルセロニスタには明らかだ。彼が監督に就任してからいまだに敗北の味を知らないバルサ。すでにUEFA圏内となる6位まではわずか3ポイントと接近にしている。4位以内にはまだまだ遠いものの、とりあえず6位以内には手が届くところまで到達している。シーズンが終了するまで11試合33ポイント獲得の可能性が残っているいま、可能な限り上位に食い込むことを期待されるバルサだ。