4月12日 月曜日

■1チャンネル(0.8MB)
サビオラのゴールは“勝利”の合い言葉。

■2チャンネル(1.0MB)
イニエスタのゴールは“やったい〜!”の一言。

■3チャンネル(0.9MB)
カンプノウでのセルタ戦、そして今回のバジャドリ戦、間抜けなイエローカードの見本。

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サビオラとイニエスタ

パトリック・クルイベルがマルカに独占インタビューとして自らの墓穴を掘るような間抜けな発言をしている間、バルセロニスタのかつてのアイドルであるウリスト・ストイチコフはアルゼンチンのオレー紙のインタビューで興味深いことを語っている。
「個人的な趣味で言わせてもらえばサビオラのキャラクターが気に入っている。チームが彼を必要とする時に必ずと言っていいぐらいその要求に応える仕事をする選手、それがサビオラだからだ。小さい体にインテリジェンスをいっぱい詰めて、そして大きなディフェンスの選手を翻弄していくプレースタイルが大好きだ。将来、それも近い将来、彼は間違いなく世界的なデランテロとして認められると信じている。」

バジャドリ戦の2、3日前におこなわれたこのインタビューによるウリストの発言が証明されるのに時間はそれほど必要とはならなかった。ここ2試合ノーゴール状態が続いているバルサにどうしても必要だったゴール、そのゴールを決めるのに試合開始2分とかからなかったサビオラの先制点。サビオラがゴールを決めればバルサは勝利を約束されたことになるという“伝説”はまだ生きている。マジョルカ戦、ムルシア戦、サラゴサ戦、アルバセテ戦、オサスナ戦、At.マドリ戦、コルーニャ戦、そして再びムルシア戦と土曜日のバジャドリ戦、サビオラは9試合で9ゴールを決めバルサはすべての試合に勝利し27ポイントを獲得している。トレセゲが将来バルサに来るかどうか、それは今のところ未知数だ。だが彼が来ようが来まいがサビオラの将来には何の関係もないことは明らかだ。バルサ選手の中で数少ない有効性を持ち、同時にインテリジェンスなプレーをかいま見せる小さなサビオラを当分の間バルサは必要とするからだ。

彼のゴール=勝利の“伝説”が怪しくなりかけたのはロナルディーニョが退場となりバルサ選手10人となってからだった。フラン・ライカーのおこなった交代劇については多くの疑問が投げかけられているものの、イニエスタの登場に関して疑問符を付ける人はいないだろう。チームに冷静さを取り戻すことに成功したイニエスタの貢献度は大きい。ロナルディーニョが不在となってから圧倒的な数の支配でチャビがマークされることにより中盤を制圧されたバルサだが、イニエスタの登場はチャビの手助けとなると共にチームそのものに冷静さを取り戻すことに成功した。ボールが中盤で回るようになり、危険なバックパスも少なくなってきたバルサ。そして最終的な落ち着きを与えたのは彼のゴールだった。リーグ戦では初のゴールとなるバルサ3点目がこの試合を最終的に決定づけることになった。

明後日のベティス戦にはロナルディーニョは出場できない。これまでイニエスタがベンチに座っていたり、あるいは観客席から試合を観戦するようになっていた理由、それはイニエスタはロナルディーニョの控えというフラン・ライカーの発想からだ。これまで一言もふてくされた発言をしたこともないし、ひたすらスキャンダルの主役となることを嫌ってきたイニエスタ。だが、もしベティス戦にスタメン出場が与えられなかったら声を大にしてフラン・ライカーを批判する権利が与えられることになる。ロナルディーニョが不在の試合に、もう監督はイニエスタを出場させない理由はまったくないからだ。