5月30日 日曜日

●ロナルディーニョ目録●
すべてカステジャーノ表記にしてあります。カタカナ読みは表記しましたが、日本語訳はあえてつけていません。

■1チャンネル(1.1MB)
LA VASELINA(ラ・バセリーナ)

■2チャンネル(1.1MB)
LA CABEZA(ラ・カベッサ)

■3チャンネル(1.0MB)
LA MEDIA VUELTA(ラ・メディア・ブエルタ)

■5チャンネル(1.3MB)
EL GOLAZO(エル・ゴラッソ)

■6チャンネル(1.7MB)
LOS ABRAZOS(ロス・アブラッソス)
そして来シーズンに続く

(映像を見るにはQuickTimeが必要です。ダウンロードはこちらから)


明日のために、その6

■ダビッツの最終回答は来週に
彼に対するオファーは三つのクラブからすでに示されている。したがって彼がすることは、机の上に並ぶ三つのオファー書類を詳細に分析すること。契約期間、年俸額、それらを分析すればいい。だが厳密にはこれらのオファー書類に並べられている細かい数字だけの分析だけではなく、もう一つ彼にとってとてつもなく重要なことがある。それは彼がプロ選手として最後に住むことになる街の環境であったり、クラブを支えるファンのことであったり、そしてクラブが示す将来のクラブ方針であったりする。数字以外の重要なこと、それはフットボール選手として快適にフットボールに集中できるかどうかということだ。

トッテンハムが示してきた年俸400万ユーロというオファーに対し、ダビッツは今のところ目もくれていない。年俸400万ユーロというオファーはインテルが示してきたオファーを越える額であり、もちろんバルサのそれとは比較にもならない。インテルが約束してきているのは年俸350万ユーロ・3年契約、そしてバルサが寄こしてきたオファーは200万ユーロ+出来高ボーナス(最高額100万ユーロ)、そして3年契約。数字だけに興味があるのならとっくにトッテンハム行きを決めているダビッツだが、いまだに最終回答を出していない。どこのクラブにもまだ出していない。それが出されるのは来週ということになった。

チキを代表とするスタッフテクニコの態度は非常に楽観的と言っていいだろう。木曜日にインテルの代表者がダビッツに接触し、オファー額を上乗せしたにも関わらず、彼が沈黙を守っていることがさらにチキを楽観的にさせている。まったく良いことなどなかったミラノでの1年半の生活、そのことをスタッフテクニコは知っているし、彼らのライバルがそのミラノの街にあるインテルということも彼らを楽観視させている要因だ。果たして彼らの楽観的な予想が的中するかどうか、それはチキートHPがシエスタに入っている間に結論がでることになるだろう。

■再び、バティスタとファビアーノ
あくまでもマルケスがバルサに残るという大前提の話しながら、すでに外国人選手が二人いるバルサにバティスタとファビアーノというやはり外国人選手が二人揃ってバルサに入団してくることはあり得ない。ところがあり得ない話でありながらあり得ることでもあるようだ。

すでにセビージャというヨーロッパのクラブで経験を積んだバティスタに対し、まだブラジルを出たことのないファビアーノは当然ながらヨーロッパの水を飲んだことのない選手だ。前者はすでに即実戦用の選手であり、後者はかつてのジオバンニとかロッケンバックと同じようにあくまでも将来の選手。そう考えるスタッフテクニコ。だがいかに将来の選手とは言え“買い時”というものがある。才能にあふれ将来性を高く評価されている選手の“買い時”を間違えてはいけないとするチキ・ベギリスタイン。例え来シーズンには起用するチャンスがなくても今のうちにクラブ財産の一部にしておこう、それがバルサの方針だ。したがって他のクラブにレンタルするもよし、サン・パウロにレンタルするもよし、そういう方針でファビアーノ獲得を狙うチキとサンドロ・ルセー。

セビージャの会長デル・ニーロはタヌキ親父だ。それはもう何年も前から有名な話だし、レージェスをアーセナルに売り払った時のエピソードも彼ならではのものだった。ファンを納得させようとしたのか高額な移籍料をメディアに発表しておきながら、1週間もしないうちに彼のでっち上げた移籍料の半分近くでアーセナルに売られたことがイングランドメディアにすっぱ抜かれている。ア・コルーニャの会長ほど政治家でもなく、ガスパーのようにノウテンキでもないが、とっても底の知れた会長だと思って良い。その彼が次のような発言をすると、すぐ彼の浅い底が見えてしまう。
「バティスタに興味のあるクラブ責任者に言っておこう。彼の違約金は3600万ユーロ、もしバティスタが欲しいのならその金を持ってスペインフットボール協会に行って彼の権利を買うしかないだろう。我々は一切の会合を持とうとは思っていない。」
どこかのジャーナリストが質問したわけでもなく、一昨日の記者会見で自らバティスタ問題を語り始めたタヌキ親父。すでにバティスタ個人がバルサ行きを望む発言をおこない、年俸60万ユーロというバティスタの移籍を止める手だてはないと覚悟したデル・ニーロ。ついでに彼はこの記者会見でもう一つ余計なことに触れている。
「我々は来シーズンの9番の選手の獲得にすでに動いている。名前は明らかにできないが、我々はその選手の獲得オファーとして1000万ユーロを提出した。」
その選手がファビアーノだということはすでに彼の所属するクラブ関係者がばらしている。この発言の意味するもの、それはバティスタとファビアーノを交換しませんか、というバルサへのオファーだ。このタヌキ親父はバルサが二人を同時に入団させることができないことを知っている。どういう形になるにせよ、いずれにしてもバティスタがバルサに来る日は近いかも知れない。