2003-2004 シーズン
5月

バルサB、新たなサイクル作り(04/05/29)

二部A昇進プレーオフ参加権を得られなかったバルサBは今一つのサイクルを閉じようとしている。オスカー・ロペス、オラゲール、ジョルケラなどをバルサ一部チームに送ったバルサBだが、今のところ彼らの後に続きそうなのがラモン・ロスしか見あたらない状態となっているからだ。二部Aカテゴリーに昇進するだけではなく、将来には一部チームで活躍を期待できる10代の若手選手育成も義務となっているバルサB。再び才能ある選手を一部に送ることができるよう、新たなサイクル作りにはいらなければならない。

アルベルト・ペケ、ダビ・ガルシア、アルベルト・マンガ、モイセス・ペレスの4人の選手がバルサBを離れることになったのに続き、来シーズンはバルサBに戻らないであろう二人の選手がいる。サンタマリアセルヒオ・ガルシアだ。フラン・ライカー来シーズン構想の中に彼らが入らない場合、レンタルか完全移籍となるこの二人。これまで何回かレンタルが繰り返されてきたサンタマリアがもしライカー構想の中に入らない場合、彼は他のクラブに移籍することになる可能性が大だ。そしてもしセルヒオ・ガルシアも構想外となった場合、他の一部チームからのオファーが来ることが確実な彼はレンタルとなるだろう。

そして新星バルサBの中核となるのはレオ・メッシーを中心とした若手中の若手。今シーズンあまり出番が訪れなかった19歳のアルフィー、オラゲールの後釜となる20歳のロドリ、フベニールからバルサCを通過してBにやって来る18歳のリエラ、そしてチーム作りの中心のとなる17歳のレオ・メッシーだ。


[ La Masia 物語 ] (04/05/27)

ティアゴ・モッタ編


バルサB、若返り作戦に着手(04/05/23)

二部Bカテゴリーに落ちてからというもの、毎年のことながらバルサBチームのシーズン目標は二つ。二部Aカテゴリーに復帰すること、それが一つ、そしてもう一つ、それはカンテラ選手を可能な限り一部チームへ送り出すこと。最初の目標は残念ながら達成できなかったものの、何人かのカンテラ選手が一部チームでのプレーが可能となったことから成功といって良いシーズンとなった。そして同じ目的を持って来シーズンも戦うバルサB。バルサCやフベニールカテゴリーから何人かが上がってきて新たなチーム構成がなされることになる。目玉選手はなんといってもレオ・メッシー。彼が中心となってのチーム作りがおこなわれることになるだろう。若返り作戦を実行しようとしているバルサ首脳陣だが、誰がバルサBに上がってくるかはプレステージを通して決定されることになる。だがその前に計算外となる何人かの選手がすでに発表されている。

●アルベルト・ペケ(23歳・右ラテラル)
1991年にバルサに来ているからもう13年も在籍している古株選手。確実にカテゴリーを上げてきた選手だけれど、バルサBで止まってしまった。ストッキングを下げてプレーするのが好きだった選手で、プレースタイルも個性的だった。スエルテ!
●ダビ・ガルシア(24歳・セントラル)
バレンシアから1997年にやって来たダビ・ガルシア。フベニールカテゴリーからスタートしバルサCを経過してバルサBに到着。今シーズンで3年目となるバルサB。このカテゴリーで一番古い選手となったのでカピタンを務めていた。でも残念ながらもう一つ上に行けなかった。スエルテ!
●アルベルト・マンガ(24歳・ピボッテ)
もうバルサにやって来て10年になる選手。たびたびレンタルされては戻ってきたりした選手で、今シーズンもレンタル先から引き戻されていた。左足利きのセンスのある選手に見えたけれど、一部チームの壁は分厚かったようだ。スエルテ!
●モイセス・ペレス(24歳・右インテリオール)
彼もバルサ10年選手となるが、とにかく毎シーズン負傷に泣く選手。昨シーズンはほとんど1年を負傷で棒に振り、今シーズンもスーペルマリオしていた。4、5年前にはバルサインフェリオールカテゴリーで最も将来を期待された選手。スエルテ!


第38節 最終戦は敗北(04/05/18)

バルサB−マジョルカB
0−1

二部Bカテゴリーの最終戦はすべての試合が19時半という同時刻発進となり、この試合はカンプノウでおこなわれたサンタンデール戦と同じ時間となってしまった。というわけで、何がどうなったか全然わからないけれど、とにかく負けたようだ。

■FC BARCELONA
Javi Ruiz/ Peque(Felipe 67")/ Rodri/ David Garcia/ Pen~a/ Arnau/ Verdu(Thiago 90")/ Vates(Alfi 46")/ Manga/ Santamaria/ Cristian

■二部Bグループ3・順位表(38節終了)
1.レイダ・・・・・・68
2.ロルカ・・・・・・67
3.ナスティック・・・67
4.カステジョン・・・67

5.グラマネ・・・・・・65
6.アリカンテ・・・・・65
7.ジローナ・・・・・・61
8.バルサB・・・・・・58
(4位までが昇格プレーオフ参加資格あり)


第37節 これでスッキリクッキリ(04/05/11)

グラマネ−バルサB
1−1

この試合がおこなわれる前にはプレーオフ参加への、ほ〜んの少しの可能性が残されていたバルサBだが、引き分けという結果に終わったことにより数字的にすでに不可能となりスッキリクッキリとあきらめることができた。残り1試合を残して4位まで6ポイント、奇跡が奇跡を呼んでもやって来ない一試合6ポイントの獲得。これから徐々にバルサB再構築に向けて分析してまいりませう。

■FC BARCELONA
Gallego/ Peque/ Rodri/ David Garcia/ D.Fernandez/ Thiago/ Vates/ Manga(Exposito 66")/ Santamaria/ Cristian(Riera 66")/ Sergio Garcia

■二部Bグループ3・順位表(37節終了)
1.レイダ・・・・・・68
2.ロルカ・・・・・・64
3.ナスティック・・・64
4.カステジョン・・・64

5.・・・・・・・・・・62
6.・・・・・・・・・・61
7.・・・・・・・・・・61
8.バルサB・・・・・・58
(4位までが昇格プレーオフ参加資格あり)


将来に向けて大型補強(04/05/06)

バルサ一部チームでは放出予定選手や補強候補選手に関しての具体的な交渉段階に入っている最中だが、インフェリオールカテゴリーでは将来に向けた大型カンテラ補強がすでにおこなわれている。アレビンカテゴリーからカデッテカテゴリーまで、つまり11才程度から14才程度までの将来を期待される16人の選手の獲得が実現している。レアル・マドリが“落ちこぼれたジダーンたちと出番のないパボンたち”作戦でくるなら、バルサは“ロナルディーニョたちとプジョー・バルデス・チャビ・イニエスタ・オラゲール・ルイス・ガルシア・モッタ”作戦なのだ。内容にしても量にしてもバルサが優っている作戦だ。

すでにバルサ入団が決まっている16人の選手たち、もちろん全然知らない子供たちだからして“らしい”という紹介文がつくのはしょうがない。まずアレビンカテゴリーではサンタンデールからクリスティアン・カバージョスという11歳の選手の入団が決定している。左利きのセントロカンピスタでとても将来性にあふれるセントロカンピスタらしい。

ヤゴやフラン、そしてボージャンが抜けることになるインファンティールカテゴリーにはやはりサンタンデール出身の13歳になるホセ・カルロス・テロンというセントラールの選手を獲得。イニエスタがまだガキの頃にカナル+主催の“ブルネッテ杯”で最優秀選手となって名を売ったが、彼もまたその最優秀選手となっているらしい。そしてこのカテゴリーでの目玉商品としてはバイエルン・レバクーセンに所属していたデニス・クロールという12歳のドイツ人坊や。デランテロセントロというポジションが魅力的だ。

カデッテカテゴリーで目玉となる選手は二人いる。一人は“隣の芝生はきれいだった”というわけでエスパニョールから引き抜いたワルテル・フェルナンデス君14歳セントロカンピスタ。名前からしてどうやら外国の血が混じっている子だろう。そしてもう一人がダビ・サカーデス君14歳セントロカンピスタ。スポルティング・ヒホン所属だったこの子をレアル・マドリと争ってバルサが勝利した“問題児”でもあるらしい。二人ともすでにそのカテゴリーでのスペイン代表選手であり、特徴としてはアーセナルに差し上げたセスクに似ているプレースタイルらしい。


第36節 再びセルヒオ2発(04/05/03)

バルサB−サバデル
2−0

ほんの10年ぐらい前には一部リーグにいたクラブなのに、今シーズンは三部リーグ降格への道を走り続けているサバデル。ブランキ・アスールのユニフォームがどういうわけかクシャクシャで薄汚れている印象を受けたのはなぜだろう。バルサのユニがピシッとアイロンがかかっている感じなのに、彼らのユニはなんだか洗濯前のユニに見えた。

セルヒオ・ガルシアが試合開始10分ぐらいでゴールを決めて、こりゃあ久しぶりに楽勝かと思いきやさにあらず。すぐにペナルティーをとられて同点にされるところだったが、ポルテロのハビ・ルイスがバチッと止めてどうにかこうにかリードしたまま前半終了。後半に入ったら今度はペーニャに2枚目のイエローカードが出されてバルサB10人に。苦しい試合となったけれど試合終了間際のセルヒオ・ガルシアの一人カウンターアタックが決まり、終わってみれば2−0の試合となった。

4位との差はわすか4ポイントで残り2試合。したがって数字的にはまだプレーオフ参加は可能な位置にいるのだけれど、なんと言っても問題なのは3位から7位までが同じポイントで並んでいること。つまり5つのチームを相手にしていかなければならないバルサBだからして、これははっきり言って無理だな。

■FC BARCELONA
Javi Ruiz/ Pen~a/ Rodri/ Thiago/ D.Fernandez/ Arnau(Vates 32")/ Verdu/ Manga(Peque 81")/ Santamaria/ Cristian(Alfi 69")/ Sergio Garcia

■二部Bグループ3・順位表(36節終了)
1.レイダ・・・・・・65
2.ロルカ・・・・・・63
3.ナスティック・・・61
4.アリカンテ・・・・61
5.・・・・・・・・・・61
6.・・・・・・・・・・61
7.・・・・・・・・・・61
8.バルサB・・・・・・57

(4位までが昇格プレーオフ参加資格あり)


再びジェラール・ピケ(04/05/02)

ジェラール・ピケをアーセナルが狙っているというニュースが流れたのがもう半年前。それ以来、バルサはバルサなりのオファーをピケに提出し、アーセナルはもちろんアーセナルなりにオファーを提出し続けていた。そうこうしているうちに彼は2か月間にわたって試合に“干される”という悲劇を迎えることになったが、春に入ってからは試合に出してもらっている。

そして今、マンチェスターが彼を狙っているという。アーセナルとマンチェスター、こういうニュースが流れるところを見ると、やはり彼は将来性あふれる良い選手なのだろう。身長1m92cmという、バルサには珍しい長身の選手であり、ヘディングだけではなくフットテクニックもなかなかのものだという。アンダー17代表に選ばれている唯一のバルサの選手でもある。それでも頑固なバルサは、というかバルサフットボールバッセの責任者であるジョセップ・コロメールの頑固さが問題をさらに難しくしている。
「ピケにはクラブの門は常に開いている。我々のオファーが気に入ればクラブに残ることができるし、もっと金が欲しいのならイングランドへの道も開いていている。」

と、ここに来て、ジェラール・ピケに対するクラブ側の対応に変化があらわれた。それは我らがサンドロ・ルセーが直々に彼との交渉を始めたから。今後どのような展開をみせるかどうかはわからないけれど、少しは見通しが明るくなったんではないかな。