9月30日



バルサ、首位に!

チャビがフリーキックをゴール右隅に決めた瞬間、誰もが恐れていた”レバクーゼン・シンドローム”は幸運にも消え去った。前半30分、ジェオバンニのはかったような見事なセンターリングに合わせた、クライハートのゴールにより先制したバルサ。だが後半に入り、ドイツでの後半を感じさせるプレーが続く。相手に主導権を奪われるバルサ。だがチャンピオンズリーグでの試合との違いは、相手はリーガの最下位をさまようチームだったことだ。5試合で1点しかいれていない、ソシエダーが昨日の相手だった。
これでバルサは5試合を消化して、3勝2敗の負け知らず。その結果、土曜日の段階における「暫定首位」を獲得した。

レシャック「後半、何が悪かったのか、その原因がわかっているだけに、今後間違いを訂正していくのは難しくない。レバクーゼンでの後半と同じ誤りを犯してしまっている。ここら辺が今後の課題だな。」

トシャック「後半に入ってからの半分以上の時間、いつ同点にしてもおかしくない感じだった。チャビの一発でそれも終わってしまったが、バルサは決してよくないという実感。」

●ブランコ、ブランコを沈める
一点をリードされた後半のバジャドリ、最後まで信じたゴールがブランコの右足によって生まれた。試合終了2分前、神経質に試合を進めていたメレンゲ・ブランコは、再びストップした。



スペクタクルなゴール

ジェオバンニとチャビ、この二人が昨日の主役だった。理想的なフォーメーションを探す現段階のバルサにもっとも重要なこと、それは可能な限りポイントを加えていくことだ。
ジェオバンニがプレーしている間、特に前半の45分間、バルサは敵陣内に奥深く入る理想的な攻撃パターンを展開していた。上にあがるジェオバンニの下にはガブリとココが控えて、相手の進入を防いでいた。だが不思議なことにゴールはジェオバンニが左に移った時にやって来た。彼からのセンターリングを受けたクライハートがヘディングで強烈なシュートを決めた。
後半、いつものバルサに戻るものの、相手はソシエダー。チャビのゴールによって試合を決めた。

チャビ「多分、自分のゴールの中で一番スペクタクルはゴールだったと思う。」
ガブリ「チャビがボールを蹴る前から、これは入るという予感があった。」
コクー「また審判がオレにイエローカードをだしやがった。」

●リバルド
リバルドはバルサの試合に出ることなく、ブラジルに戻りそうだ。セレソンは月曜日の合流を強制している。



誰が笛を吹いたんだ?

大量点による勝利が期待されたレアル・マドリ。試合開始早々、その予感は誰の目にも明らかであった。まだ体が温まる時間もなく、ジダーンが先制のゴールを決める。大量得点のパーティーの始まりかと思われた。だが、マドリ選手のファールを、バジャドリの攻撃が続いていると見た審判はそのまま流し、プレーを続けさせた。そこで何を勘違いしたかマドリの選手、笛が吹かれたと思いディフェンス陣はみな止まってしまった。そのスキをついてのバジャドリの巧みなゴールが決まる。

ベルナベウでに4連勝を誓い合ったマドリの選手であるが、この日は「リーグ戦のマドリ」に戻ってしまった。ラウルのゴールで再びリードするものの、終了2分間のバジャドリのゴールによって、フラストレーションのたまる試合となってしまった。



失望・落胆

フロレンティーノ・ペレス会長に誓った地元ベルナベウでの4連勝は実現しなかった。バジャドリは残酷にも、リーガにおけるマドリの正体を暴いた。緊張感のない試合展開、まとまりが見られないコンビネーションプレー、クラックがクラックの仕事をしないマドリ。後半中盤にはバジャドリがいつ追いついてもおかしくない試合展開となっていた。そしてやはりそれは訪れる。終了2分前、ブランコの強烈なフリーキックがカシージャスの脇を通り抜けた。