11月13日



小柄なビッグハンター

サビオラはバジャドリ戦での2ゴールにより、バルサの得点王となった。彼は今シーズン、すでに6ゴールを決め、7得点のトリスタンに1ゴールと迫っている。

サビオラがアルゼンチンからヨーロッパ大陸に上陸してからすでに3か月の時間が経過している。スペインの水にも慣れ、試合展開の早いヨーロッパフットボールにも馴染んできている。これまでの彼が明らかにしてきたことは、もし90分間にわたってプレーすれば必ず1ゴールは獲得するということだ。現在までのリーグ戦で、5試合に90分出場をはたしている。そしてそのすべての試合に少なくても1ゴールは決めている。、サビオラ、彼は得点を約束してくれる小柄なビッグハンターだ。

「フィゲーラス戦での敗北はショックだった。でもチーム全員、一生懸命やったんだ。決して相手を甘く見たわけじゃない。この悔しさをリーグ戦やチャンピオンズリーグにぶつけていけばいいと思う。バルサにはリバルドやプジョーという大選手がいるんだからね。ボクもいつもスタメンで出たいけれど、それは難しいことだとわかっている。みんなビッグプレーヤーだからね」

●もう一人の大柄アルゼンチン人
ボナノはサビオラと違った意味でもう一人のクラックだ。バルサの守護神として必死にゴールを守るボナノ。彼は12試合で9得点しか許していない。
「一生懸命練習すること。冷静になって試合すること。そしていつも普通であり続けること。これが大事なことだと思う。カップ戦では残念だったけれど、これからリーグ戦、チャンピオンズリーグ戦、そして何よりもソシオの信頼感を取り戻さなくては」

●帰ってくる主人公たち
ルイス・エンリケとコクーの回復が順調にいっている。ルイス・エンリケは無理すればバジャドリ戦に出場できたぐらい回復しているし、コクーもラスパルマ戦には出場可能となる見込み。だが安全を期して翌週のリバプール戦に温存という可能性が強い。

●デルボスケ「もう我慢できん!」
サラゴサ戦で途中交代となったエルゲラの許せない態度に怒り心頭のデルボスケ。ベンチにさがってきたエルゲラはデルボスケに向かい不服の表情を隠さないどころか、デルボスケの示した握手も無視した。「レアル・マドリ倫理十戒」によれば、こういうおこないは罰金の対象になるにも関わらずクラブは動こうとしない。
「残念ながら、私はこういうことに慣れっこになってしまってきている。我々の時代にはエルゲラのとった態度など考えられないことだ。栄光あるレアル・マドリの元選手として、そして現監督として嘆かわしい思い。あ〜、嘆かわしい」



もう一つのトリデンテ

もう一つのトリデンテ、それは「手」のボナノ、「魂」のプジョー、そして「足」のサビオラ。日曜日の試合を分析してみると、ボナノは7回のバジャドリのチャンスをつぶし、プジョーはチームに魂を入れ込み、サビオラはチーム4ゴールにすべて絡んだ活躍をした。

聖・ボナノ シーズン開始してからの12試合でボナノは9ゴールを決められただけだ。これは90−91のスビサレッタが記録した8ゴールに続いての記録となる。だがボナノは常に控えめだ。
「この記録は私だけのものではなくて、チーム総体のもの。ディフェンスはもちろん、中盤やデランテロの選手のおかげでもあるんだ。キーパー1人の功績ではないよ」

アイドル・プジョー ベルナベウやフィゲーラスでの敗戦でも唯一批判の対象とならなかったプジョー。彼は相手がどこであろうと全力を出して戦うファイターだ。このプジョーの戦う姿勢が魂となってチーム一人一人に浸透していく。バジャドリ戦で決めた素晴らしいゴールの前から、カンプノウでは彼の名前が連呼されていた。バルセロニスタの新しいアイドルとなりつつあるプジョー。

コネッホ・サビオラ サビオラはカンプノウでしかスタメンとして出場していないにも関わらず、早くもチームのピチッチとなっている。6得点はチーム1位だ。113分ごとに決まる彼のゴールは、今まで6ポイントをバルサに献上している。

●アンダー21、ポルトガルで試合
ユーロカップアンダー21を戦っているスペイン代表は、今日サン・ルシウ・デ・ファロ(ポルトガル)でアウエーの試合をおこなう。地元スペインでは2−1と勝利したスペイン代表、チャビ、レイナがスタメンで出場する。

●お帰り、グアルディオーラ
セレクションに呼ばれたグアルディオーラは昨日スペインに戻ってきた。記者たちの質問はもちろんバルサに関してのこと。
「チャビは期待通り良くやっていると思う。ほぼ完璧と言っていいんじゃないかな。サビオラ?もちろん素晴らしい選手だ。将来のバルサのアイドルになることは間違いないだろう。今シーズン、バルサは優勝するんじゃないかという予感があるよ。いずれにしても何かデカイことがやれそうなチームだね」