8月5日

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「インテルには戻らないよ〜」

これまで代理人の声しか届いていなかったロナルド問題。だがついに当人がはっきりと認めた「俺はインテルに戻らないよ〜」。

ロナルドは今日インテルの選手としての義務を果たさない。今日は彼がインテルのプレステージに合流しなければならない最終日。だがロナルドはまだブラジルに残ったままだ。
「ミランには行かない。今考えている唯一のことはインテルを辞めてレアル・マドリに入団することだけ。」
これが昨日メディアに語ったロナルドの言葉だ。

毎年夏がやって来ると必ず何らかのスキャンダルを起こして話題になっていたこの選手。だがこれまでは、バケーションが終わりブラジルからイタリアに戻ってくるたびにそれまでの発言を否定し、何事もなかったかのようにチームに合流してきた。だが今回は果てしなく遠くまで行ってしまったようだ。2006年までインテルとの契約が残っている彼はついにクラブやインテリスタへの裏切を決意したのだから。

この事態が起こることは先週からわかっていた。ロナルドの代理人であるマルティンとバルダーノによるマドリでの秘密会議が表沙汰になっていたからだ。ワールドカップが始まる前にこのマルティンは、バルサにロナルド移籍の話しをすでに持ち込んできている。気の遠くなるような数字の移籍料もさることながら、マルティンが要求してきたのは年俸600万ユーロ(税抜き)というものだった。もちろんこの金額にマルティン個人が要求するコミッション料は入っていない。マルティンの言うところは次のようなものだったという。
「ロナルドはバルサに帰りたくてしょうがない。彼はもうインテルでプレーする気はないんだ。多分プレステージが始まっても彼は参加しないだろう。」

だがガスパー会長はもちろんこのオファーを断る。一つはロナルドを獲得することは非常に危険の多い賭けになること。それは彼の長い期間の負傷が完全に治っているかどうか誰にもわからないからだ。そして負傷が完治していてもロナルドはすでにかつてのバルサにいたころのロナルドに戻れないだろうという意見もあった。そして何よりも、獲得の際に必要な莫大な移籍料や年俸がネックとなっていたのは明らかだろう。

イタリアメディアは連日のようにこのニュースを一面に掲げている。ニュアンスはどこも同じようなもの。
「ロナルド、インテル決裂」
そしてもちろんロナルド個人とその代理人に対する強烈な批判が続けられている。ワールドカップ直後のロナルドの発言「今シーズンこそ会長やファンに対しての借りを返していきたい」はいったい何だったのか。2年間負傷していたロナルドのワールドカップでの活躍を誰よりも喜んだインテリスタには、彼をとうてい理解できない。さらにビエリやレコバと一緒に年俸の引き下げを提案したのはいったい何だったのか。インテリスタだけではなく、誰もが理解できないことだ。だがそのロナルドやマルティンが意図していることははっきりしている。もっと多くの年俸やコミッションを支払ってくれるクラブへの入団。その標的となったクラブはレアル・マドリだった。

予想される今後の問題

1.シーズンを通して一人での練習
ロナルドの将来は今のところ誰も予想できない。彼がいかにマドリに移りたいと言っても最後の決断はインテル会長のモラッティがおこなうことになる。2006年まで契約が残っているロナルドがもしモラッティとの話し合いをおこない、モラッティが納得できない理由であれば一つのことが予想できる。それはこれまでさんざん面倒を見てきたロナルドに対する制裁だ。契約を解消せず、かといってチームの中では練習させず一人孤立した練習をおこなわせる。もちろん試合に呼ばれることはない。約束の日に合流してこなかったことによる罰金も相当な額となるだろう。

2.マドリとの交渉
もっとも現実的な見方、それは最終的にマドリ・インテル間で交渉がもたれること。モラッティはロナルドの違約金は1億ユーロと発表している。これをもとに両クラブにおける経済的な問題の交渉がおこなわれるだろう。もちろん1億ユーロなど金庫にないレアル・マドリは交換選手を用意して値下げに入るだろう。その第一候補はインテルが欲しがっているといわれるマケレレだ。それでもマドリが支払わなければならない違約金は6000万ユーロと言われている。

3.マドリーインテル間の亀裂
これまでマドリとインテルの関係は非常に良いものとなっていた。わずか2か月前に会長同士が集まってお互いの選手の引き抜きをおこなわないという紳士協定を結んだばかりでもある。だがそれに亀裂が入ったのが先日のバルダーノとマルティンの秘密会合だ。モラッティはバルダーノが一人で動いているとは当然思っていない。彼がフロレンティーノの要請で動いていることははっきりしている。ロナルドだけではなくフロレンティーノに対しても怒りを表すモラッティ。もしロナルドがどのような形であれマドリに移籍した場合、将来的なこの両クラブの関係は非常に難しいものとなるだろう。


●サンタマリア、エルチェへ
スイスのプレステージには参加していたサンタマリアだが、その後バルセロナに戻り来シーズンからのクラブ探しをしていた。昨シーズンはオビエドに1年間のレンタル移籍という形でバルサを離れていたが、今シーズンはエルチェへのレンタルとなる。やはり期間は1年間。今年22歳になるサンタマリアはバンガール第一次政権の時に一部デビューを飾ったものの、今回はバンガール構想からは外れていた。

●リバルド、いつからマドリディスタに?
昨日サンティアゴ・ベルナベウでおこなわれたマドリ対バイエルンの試合後「マドリが負けて残念だった」とのコメントを残してミランに向かったリバルド。彼のプレゼンテーションは今日おこなわれることになる。午後にはメディカルチェックがおこなわれ、明日からの練習に参加する見込み。また彼のデビューは8月18日におこなわれるベルスコーニ杯でのユベントス戦となる。