9月30日

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Champions League
10月1日 18:00
LOKOMOTIV STADIUM
LOKOMOTIV DE MOSCU
vs
FC BARCELONA


●召集選手(スタメン候補
ビクトル、プジョー、デ・ボエル、ナバーロ、チャビ、コクー、メンディエタ、モッタ、サビオラ、ルイス・エンリケ、クルイベル、エンケ、レイジンゲル、ガブリ、ジェラール、ロッケンバック、ジェオバンニ、クリスタンバール

●負傷中
オーベルマルス、ダニ

●非召集
ボナノ、アンデルソン

●一時帰国
リケルメ


敗北から学ぶこと

ベティス戦での90分間の戦いの最中に、バンガールはほぼ一冊のノート全ページを注意点や反省点で埋め尽くしている。彼にとってベティス戦で起きたバルサのミスは明らかなようだ。そしてもちろんそれらをどうにかしていかなければならない。バンガールノートとは別に、カタルーニャメディアであるエスポーツ紙、ムンド紙がそれぞれベティス戦でのバルサを「ノート」している。

■エスポーツ紙

1.90分で86回にわたってボールを失ったこと
多分ウエルバのスタディアムを訪れたクラブの中でも記録に残るであろう一つの事実。それは90分にわたっての試合で何と86回もボールを失ったことだ。これまでの長いバルサの歴史の中でこれほどにわたる回数のボールの損失があったかどうかは別として、常識的にはあってはならない回数である。ベティスの選手による強いプレッシャーがあったのは確かだとしても、ボールがうまく回らないバルサに攻撃を望むことは不可能だ。

2.90分にわたってシュートチャンスが2回しかなかったこと
これまで多くのゴールチャンスを生み出しながらもそれを得点として具体化しなかったことを批判されてきたバルサだが、ベティス戦にはそのチャンスさえ作り出すことができなかった。前半にサビオラが1回、後半にジェラールが1回それぞれシュートしている。だが両方ともゴール枠内にも行かないシュートであり、驚くことにこの2回だけがシュートチャンスだった。クルイベル、ルイス・エンリケには90分にわたって1回もゴールキーパーと向かい合う場面が訪れなかった。

3.左右のライン際からの攻めに対抗できなかったこと
リーグ戦での初戦となったAt.マドリ戦でルイス・アラゴネスが「バルサはウイング攻撃にどこまで対応できるか」という感想を述べていたが、それが現実化したのがベティス戦となった。ホアキン、デニルソンというスピードとテクニックを持ったウイング選手からの攻撃に対し、バルサは適切な対応をすることができない。ナバーロはホアキンをメンディエタはデニルソンを止めることは不可能に終わっているし、左右からの攻撃に対するディフェンスシステムもまるで機能していない。

4.キーパー?
ブルッハス戦でのミスを再び繰り返すことになったビクトル・バルデス。ペナルティーエリア内に侵入してきたカピに対し、不必要なファールを犯したことによりベティスにとってキーポイントとなる先制点を許した。そのプレーはブルッハス戦でのペナルティーとまったく同じものだったと言える。スタートが遅れたか、あるいは所詮無理なプレーだったかは別として、同じミスを繰り返すことは許されない。

■ムンド紙

1.リズムの変化を与える選手の不足
試合後のチャビのコメントを引用しよう。
「すべての可能な方法を駆使して我々は戦ったと思う。ジェオバンニを入れ左右に開くようににし、ジェラールが加わったことで高いボールへの反応が高まった。」
つまりバルサにはリズムに変化を与える、あるいは状況を変える、そういう控え選手が揃っているということになる。だが実際に起きたことは彼らの投入によってもバルサに変化が見られなかったことだ。これまでバンガールが何回も語ってきたように、今のバルサには「11人の選ばれた選手」が他の誰よりも優先され起用されている。そしてベティス戦ではその選手たちによる初めての敗戦ともなった。ベンチにはエンケ、レイジンゲル、クリスタンバール、ガブリ、ロッケンバック、ジェラール、ジェオバンニ。この最後のジェオバンニが唯一のデランテロ選手だ。

2.システムの問題
バンガールシステムが良いか悪いかという議論ではない。バンガールシステムの問題、それは常に100%の効率があって初めて機能することだ。バンガールシステムの成功のカギを握るのは、相手選手に対するバルサのすべての選手による厳しいプレッシャー、これにより少ない数のディフェンスシステムが機能することが可能となる。したがってもし何人かの選手の体調が100%でない場合、ベティス戦でのようなことが起きてしまう。前半はともかく、バルサの選手に疲労が出てきた後半を見れば明らかだ。中盤では誰もイトーやアスンサーオにプレッシャーをかけられない。ホアキン、デニルソンに至っては左右の高速道路を走っている。ゴール前にきた選手をプジョーもデ・ボエルも止めることができない。

3.相手次第という戦法
好きか嫌いか、あるいは効率が良いか悪いか、それらは別としてバンガールシステムが非常に明らかだということは誰もが疑いを持つことはないだろう。彼のアイデアにある一つの特徴的なこと、それは常に相手のシステムを分析してから自らのシステムを変更せていくということだ。例えば、At.マドリ、エスパニョール、そしてベティスのように4−2−3−1システムで戦う相手にはバンガール第一次政権のように2−3−2−3システムを起用。そして4−4−2システムで戦ってくる相手には3−4−3システムを用いている。このシステムの変化でキーパー、サビオラ、ルイス・エンリケのメディアプンタ、そしてクルイベルには変化がないものの、その他の選手にはそれぞれ任務が変わってくる。ベティス戦でのメンディエタはまずラテラルとして出発、後半に入りインテリオールとなり、試合終了間際にはメディオセントロとしてプレーしていた。

4.キーパー?
バルサのキーパーに関する論議は終わりを見ない。スビサレッタがいなくなってからのバルサのキーパーは、常に論議の的となる。そして現在のバルサキーパーはビクトル、まだまだ経験不足の若いビクトルだ。しかも彼に対する要求は他のどこのクラブのそれよりも厳しいものだ。彼の前には広大なスペースがあり、時としてディフェンスの一人として飛び出すことが要求される。そして幸運なことにバルサカンテラ育ちの彼にとって、そのようなプレーの仕方は初めてのものではない。それでも、そう、それでもカテゴリーの違うところでのプレーであり、経験は浅いビクトル。相手の選手のスピードもこれまでプレーしてきた相手とは比べものにならない。そこから来る計算ミス、それがブルッハス戦、そしてベティス戦で犯したペナルティーだ。バンガールは今のところ彼を信用しきっている。だがそれも永遠のものでないことも明らかだ。


●リケルメ、明日バルセロナに
短い時間ではあったが久しぶりに家族と会ったことで、明日バルセロナに戻ってくるリケルメはやる気満々。彼の目的は日曜日のオサスナ戦に万全の体調で出場することだ。
バルサの選手として入団し、バルセロナの地を踏んでから一度も再会ができなかった家族との楽しい一時。彼の人生において、これほど長い期間にわたって家族と離れたことは初めての経験だった。だから今回の出産に立ち会うチャンスは彼にとって、リフレッシュするいい機会となったようだ。エスパニョール戦での負傷もこの旅立ちに役立つ結果となった。そしてバルサドクターが組んだリハビリ予定表にしたがって、毎日身体を動かすリケルメ。明日のバルセロナへの旅は家族なしだが、奥さんの体調が戻り次第リケルメファミリーはついにバルセロナにやって来る。