2001年
7月
2002年

予想メンバー

今日のエスポーツ紙で紹介されたバルサオールスターメンバー表。別に気にくわないわけじゃないけれど、これをよく見てみると昨日予想したような中盤からの得点は少なそう。というか上の3人でめいっぱい得点しそうな感じ。ガッツ・エンリケが赤色じゃないのがちょっと寂しいか。(2001/07/31)


テストマッチ

昨シーズン、レシャックがバルサの手綱をとってからの試合前の練習を見る限り、それはまったくクライフ時代のと同じだった。ロブソンやファン・ハール時代の<まるで兵隊さんの準備運動みたいな>、選手がみんな同じ動きをするようなものではなく、個人が自由に自分の責任のもとに<良い意味でとれば>体を動かし、そしてロンド<選手で丸い輪を作りワンタッチでボールを回し、真ん中に入った選手にボールを触らせないようにする練習>をして終わり。だが試合内容はセラフェレールと大して変わらないものであった。

でも今のレシャックはあの時の彼とは精神的に違うし、選手もあの時の選手ではない。6、7試合で結果を出さなければいけない状況ではないし、本当にゼロからのスタートだ。しかもレシャックにとっては初めての、シーズン開始からの監督スタートである。

合宿に入ってから約1週間のバルサ。その間におこなわれたテストマッチは、結果そのものが重要なのではなく、そこから伝わってくるフィーリングが大事。もちろん2点で勝つよりは120点入れて勝つ方が圧巻ではあるけれど、選手がどのような顔をしていたり、どのような動きをするのか観る方が興味ある。

チームの雰囲気は、ロマリオが来る前のバルサに似ている。いわゆる9番が9番であって、実は9番でないという発想。点を取るのは9番だけではなく、7番だったり8番だったり、あるいは4番だったりする。

チーム全体がどのようなフィロソフィーでプレーするかがはっきりしていれば、スペクタクルを生むのにディフェンスが3人だろうが4人だろうが、あまり関係ないような気がしてきた。(2001/07/30)


今日の練習試合(スイス・ルセルナ)

今日の相手は1部リーグのチーム。
前半のシステムは4−4−2というのか4−3−3というのかよくわからない。いずれにしてもポジションチェンジが頻繁におこなわれているので、途中どうなってるのかわからなくなる。
2点ともコクーのパスでクライハートが決める。前半0−2。
キャプテンはセルジ。

後半、システムは相変わらす4−4−2。だが実際はウイングの2人が左右に開いていて、いわゆるデランテロはいない。サビオラが下がり気味に位置し、真ん中にスペースを作って、下からの上がりでゴールを狙う。
残留組はアンデルソン、クリスタンバール、レイジンハー、チャビ、コクー、ジェオバンニ、サビオラの7人。15分たったところで、アルフォンソ、ガブリ、プジョーが、サビオラ、レイジンハー、アンデルソンの代わりに。
ジェオバンニが「一人ラボーナ」で相手を抜こうとするスペクタクルな場面がありました。オーフェルマルスは普段の悪い時の半分の出来。今日はクライハートとコクーの日でした。おっと、地味ながらチャビが「ここは俺のポジションだ」という感じでやっていました。
コクーが2点、ジェオバンニが1点。
試合結果は0−5。
キャプテンマークはコクー。(2001/07/29)


今日の練習試合(スイス・チェノイス)

前半は以下のメンバーでスタート。4−4−2システムだけど、ボールはほとんどバルサが支配していたので、実質は3−5−2か3−4−3という感じ。サビオラ、クライハートは別として、ロッケンバックが素晴らしい。特に右足のアウトサイドキックが印象的。
1点目、2点目ともサビオラ。3点目クライハート。前半0−3。
キャプテンはセルジ。

後半はがらりとメンバーチェンジ。ただしプジョー、ロッケンバック、ゼンデン、ガブリ、アルフォンソは残業。システムは前半と同じ4−4−2。相変わらずゼンデンのパスといい、センターリングは素晴らしい。たぶん色盲なのではないか。見事に相手チームにわたる。ここでもロッケンバックが目立つ。ジェオバンニもいい。
オーフェルマルス、シュートを打つのはやめよう。世界平和のために。
両チームとも無得点。
キャプテンはルイス・エンリケ。(2001/07/28)


キャプテン

先日ある方からメールをいただきました。
「キャプテンはセルジで大丈夫なんでしょうか?」

世の中、平和すぎるんでしょうか。職場の「まとめ役」を職場の人たちが話し合って決めたことにまで、鼻をつっこむほどに。
実を言うとそのメールは甥っ子からのものだったので、はっきりと「他に心配しなきゃいけないことはないのか!」と返事メールを送っておきました。

バルサキャプテンはまだセルジと決まったわけではないようですが、多分彼になるのでしょう。そして2番目がアベラルド、3番目がガッツ・エンリケ。

日本では漫画の影響か何だか知らないけれど、やたらキャプテンマークをつける人にこだわるみたいです。もっともワタクシめの甥っ子など、一部の子供たちだけなんでしょうが。

キャプテンはダレダレさんがいいなあ、という個人的なミーハー感覚で人それぞれあるのはわかるとして、「不安」になったり「心配」になったりするほどのことではないと思うのですが。ちなみにワタシめの好みはリバルドです。彼がキャプテンにでもなって、選手と監督、選手とクラブ首脳陣の間に入っていろいろと問題を解決していく。そうこうするうち、選手の年俸をみんな彼ぐらいに上げてくれるかも知れません。ゼニの問題に関してはスペシャリストですから。(2001/07/27)


リバルド・ゼニ・バルサ

リバルドはバルサに来てから、これから始まるシーズンを含めると5年目になる。そして今回のゴタゴタは、3回目のゼニ騒動だ。

1997年、コルーニャから突然移籍してきたとき、当時のバルサ会長ヌニェスが「2年後にはボーナスとして、ウン億円を支払う」と約束したにも関わらず、ついに実行に移されなかった過去がある。2000年を迎えて会長がガスパーに代わり「過去の約束を実行して欲しい」との要求に、散々もめたあげく00−01シーズンから新たな契約を結び、11億とも12億(いずれにしても手取額)とも言われる年俸を勝ち取った。そして昨日リバルドは自分のHPで「契約が果たされていない」との理由に、練習ステージへの合流を拒否している。ようするに約束の金が入金されていないということだ。

ここ15年のバルサをみる限り(なぜ15年かというと、15年しか知らないから)バルサ首脳陣のやることは、大体こんなものだ。常に聞かれる「少々の誤解がありまして・・・」という首脳陣のお言葉。
スペインでカタルーニャ人の特徴はと聞かれたら「ゼニにうるさい」というのが代表的。それとこれと関係あるかどうかは別として、ゼニ問題はバルサに付き物と言っていいかも知れない。

それにしてもと思うのは、もし「神の足ゴール」がなければ、リバルドはとっくに移籍されていたはずだ。あれのために、クラブはファンのご機嫌とりのため移籍させられなかった。しかしトータルな発想で将来のバルサを考えたとき、やはりそれはちょっと間違えではなかったんかな。でもレシャックが必要と言うんだったらしょうがないか。(2001/07/26)


リバルド爆弾

リバルドが7月25日付の自分のHPで激しくバルサ首脳陣を批判しています。それを抜粋してみましょう。

「私はご存じのように2003年までバルサとの契約があります。この4年間、何人かのバルサ首脳陣の行動にはいつも驚かされてきました。去年は私の新しい契約書にうたわれている「年俸値上げ額」まで、首脳陣内部の誰かがマスコミに漏らしたこともありました。ところが現実には、未だにその引き上げ額は私には支払われていないのです。」

「7月10日、私はガスパー氏にファックスを送り、この未払い問題に関し早急に解決をはかって欲しいと頼みました。そして10日以内に返事がもらえない場合は、私リバルドはその理由を次のように理解します。」

「バルサとしては私を移籍要員としたいこと。バレンシア戦の1週間前に、クラブ首脳陣の方針として私を売りに出したいという、私にあてた通告が未だに続いているというように理解します。」

「約束の期日となった7月20日、私の代理人とクラブ側からアントン・パレイラ、フアン・ラクーバが出席して会合がもたれましたが何の解決も得られず、結局さらに4日間の猶予をもつことで了解しました。そしてガスパー会長には、この問題が解決されない限り、チームに合流するのは不可能だということも伝えました」

「このような深刻な状況をかかえている今、自分のHPを通じて記者会見を要請したいと思います。7月29日にバルセロナにもどる予定です。その日にすべての資料(ガスパー会長に宛てたファックス、去年かわした契約書、等)を用意して記者会見を開きたいと思います。」

今夜、バルサ首脳陣は緊急集会をやっているようですが、「いやあぁぁぁ、リバーちゃん、それは誤解っちゅうやつで・・・、話せばわかることなんだよおぉぉぉぉ」と、携帯電話を持ってウロウロしている姿が浮かびます。(2001/07/25)


オラー、コネッホ!

昨日のプレゼンテーションのあと、サビオラはアルゼンチンからやって来た新聞(Ole)記者、ホルヘ・ロペス氏のインタビューに答えています。同国人とのインタビューということからか、素直な感じでやっている。これがなかなか笑える。

ホルヘ 新しい仲間の歓迎はどうだった?

サビオラ 想像以上にいい人ばかりだった。本当だよ。まず更衣室に入ったんだ。そしたらクライハートさんがいたんで、自己紹介したんだよね。そして握手しようとしたら、スペイン式に抱きついてきたんだ。あのクライハートさんがだよ。信じられなかった。それにすごくスペイン語がうまいんだ。「オラー、コネッホ(ウサギ)」だって。

ホルヘ 他の人はどうだった?

サビオラ みんな暖かく迎えてくれた。一人チキート(小さいという意味)なのがいてね、チャビっていうんだけど、すごいいいヤツさ。プジョーもいい感じだった。フランス人でやたら背中がデカイのがいたけれど、あれがクリスタンバールっていう人だろうな。

ホルヘ 少し、神経質にならなかった?

サビオラ いやー、我ながら落ち着いていたと思う。でもね本当のこと言うと、みんなアルマーニとかベルサッチ着てると思ったんだ。ところがどっこい、クライハートさんなんか半ズボンだよ、半ズボン。いやー、みんないい感じだなあ。バルサに来れて本当に誇りに思う。

ホルヘ カタラン語わかる?

サビオラ ぜーんぜん。言ってることの半分もわからない。ちょっと勉強しないとダメだな。(2001/07/25)


気分はミーハー

実に久しぶりに、プレゼンテーションなどというものに参加してまいりました。何年振りかも思い出せないくらいのことです。

久しぶりの30度というクソ暑いなか、カンプノウに着いたのは開始前30分。なんだ、なんだ、ギョエーという人だかり。正面スタンドの真ん中にはもう入れず、はじっこの方に追いやられ結局はいつものゴール席近く。まあ、ここがオイラの定位置ということか。
西日の当たるカンプノウは経験があるけれど、夏の直射日光が当たるのにはちょっととまどうカピタン。それにしてもスゲー人だな。4万人とのこと。

ミニゲームでサビオラとクライハートがコンビを組む。うーん、なかなか相性がよさそう。試合でゴールが入らないヤツはやっぱしミニゲームでも入らないようで、クライハートぶりを発揮。サビオラはきっちり初ゴールを決めてサビオラぶりを確認。それにしてもグランドはお祭り騒ぎ。サビオラがボールに触るたびに、サビオラコール。ファンの人たちの期待感がヒシヒシと押し寄せてきます。

クリスタンバール、いきなり誰かとぶつかって全治2日間の負傷。その代わりにポジションに入ったのは、若きレイナ。やんやの拍手でありました。

うん、いずれにしてもスタートの雰囲気は良し。あとは、ゲームに勝ち続けるのに必要な幸運に期待。(2001/07/24)


記者会見を聞いて

今日は最初の練習日ということもあって、ミスター・レシャックが今後の方針について記者会見を開いていました。具体的なシステムについては触れてませんが、次のような印象を受けました。

●シーズン開始直後は4人ディフェンスでいきそう。新加入選手のクリスタンバールやアンデルソンは3人ディフェンスの経験がないというのが理由。素人に危ないことをやらせちゃいけません。

●しかし今流行の4−2−3−1システムにはならないだろう。なぜならミスターは2人ピボッテが嫌いだから。そして私も嫌い。

●クライハートの下に、サビオラ、リバルドの2人メディオプンタもあり得る。さらに左にオーフェルマルス、右にジェオバンニをおくとすると、おっとおお、すげえぞこれは。

●キーパーはボナノ、レイナ組が優先。ドゥトゥエルが残りたければ、3番目のキーパー。アルナウはマラガに行きなさい。

●試合中のポジション変更はもちろん、多くの人が「あっと驚く、タメゴロウ」的な選手配置がありそう。例えばクライフが、困った時の神頼みでアレサンコを試合終了15分くらい前からデランテーロにしたように、ひょっとしたらアンデルソンのデランテロ姿が見られそう。いずれにしても、いろんなポジションにこき使われる感じ。

●チームがまとまってくれば、3−4−3システムになるのではないか。(2001/07/23)


もしもの話し

もし去年の夏、世界に名を連ねるビッグクラブではあるけれどもスペインの地方都市にあるバルサの会長候補が、会長選挙土産としてマドリのラウルを獲得したとしよう。しかもラウルはバルサとの契約寸前まで「僕はバルサにはいかない。どんなにお金をつまれてもね。僕は死ぬまでマドリディスタ」と言っていたとしよう。

シーズン途中、ガスパー会長は地方議会のコネをフルに使って、カタルーニャでは野党の民衆党(スペイン国会では与党)の反対を押し切って、しかも住民運動の反対も無視してクラブ所有の練習場を評定額の倍以上の値段で売ったとしよう。

シーズン終了後、バルサはバレンシアに何の相談もナシにメンディエッタに「給料を3倍払うでよ!」と甘い言葉をかけ、それにも関わらず選手移籍の際に必要な違約金の半分以下しか相手クラブに提示しなかったとしよう。と同時にコルーニャのパブロにも同じ手を使って、選手の頭に血をのぼらせちゃったとしよう。

もしガスパーが、未来はないけれど過去と現在を持っているジダーンに、美味しい言葉をふりかけその気にさせ、地方メディアを駆使してユーベを悪者にするキャンペーンをはったとしよう。そしてそのおかげで、ユーベに悪態はつかれるもののジダーンが無事バルサの選手になったとしよう。ただし130億も払わなければならなかったけれど。

この「もし」がすべて実現していたら、ガスパーは世論の大々的な反カタルーニャ・キャンペーンのもと、銃殺刑にあっているだろう。だが、その名がフロレンティーノだとすると、国家的英雄になってしまう凄さ。それはひとえに中央メディアの強さであり、リーグ優勝という栄華の重みだろう。

今さらバルセロナは首都にはなれない。したがって優勝あるのみ。とにかく勝たねばならぬのじゃ。(2001/07/23)


カピタンチキの言いたい放題 ご挨拶

実はチキートのHPのフットボールコーナーは、1年だけのつもりで作られたものです。どうせこの手のHPというのは「子供の広場」みたいになってしまうんだろうという予測があったのと、フットボールに関して書くよりは観る方が楽しいのでいつまでもやっていられない、と思っていたからであります。

ところがどっこい、オープンして10カ月近くたった今、それはちょっと違っていたわいと感じています。ワタクシなぞより比較にならないほど詳しい人が多かったり、何と言ってもユニークな人が多いのが嬉しい限りです。しかもせっかく書き始めた「バルサ100年史」(読んでいる人がいるかどうかは定かではありませんが)も中途半端なので、これだけは終わらせたい。というわけで、しばらく続けることにし、表紙も新しくしました。考えてみればペンションの方も3年ぐらいやればいいやという感じでスタートし、気がつけば14年もたってしまいました。実にいい加減なもんであります。

というわけで、興味のある方はこれからもおつき合いください。