2004-2005 シーズン
2004年
10月
2005年

苦い味のデビュー
(04/10/30)

メッシーにとっては初のスタメン出場であり、国王杯を戦うのも初めての経験。そしてスタメン出場したルーベンや途中から出場してきたベルドゥとダミアにしても、一部チームの選手としてプレーするのは初めてのことだ。本来ならめでたいめでたい一部デビューの記念となる試合、それでも試合結果が彼らの気持ちをほんの少し暗くしてしまう。

今シーズンはバルサBでプレーすることもなく、常にバルデスの控えポルテロとなっているルーベンだからして試合感覚が戻っていなかったとしても不思議じゃない。何回かとんでもない飛び出しをする場面も見られたし、とんでもない方向にキックしちゃうこともあったような。それでもバルサが許した唯一の失点は彼の責任ではないし、120分間を通して見ればまあまあの合格点と言っていい。レオ・メッシーにとっては前半の45分だけが彼に何かできる雰囲気の試合内容であり、後半に入ってからのプレースタイルでは彼の出番はなかった。それでもいくつかのゴールチャンスには必ず絡んでいるところが並ではない選手の証。

後半に入ってから登場し41分間プレーしたベルドゥや18分間しかなかったダミア。チームそのものがうまく機能していなかった状態での試合出場だからして彼らに大きなことを期待するのは間違い。ただ、二人とも常に手をあげてボールを要求していたことからもわかるように、決して精神的にビビっていなかったし、一部チームの選手の一人として恥ずかしくはないプレーをしていた。今回は結果がでなかったが、必ず“次回”というものが訪れることを願って更なるバルサB修行に励んでみよう。


選手データー更新
(04/10/28)

バルサB 「ウルコ


第9節 首位のチームに勝利
(04/10/27

バルサB−アリカンテ
 3−0

バルサB監督のグラタコスも大変だ。モラをはじめ、ティアゴ、エスポシットが負傷中である上に、多くの負傷者を出している一部チーム事情から、フラン・ライカーがバルサBから好き勝手に選手を持っていってしまうからだ。今回はルーベン、メッシー、ダミア、そしてアルナウが持って行かれてしまった。それでも、グラタコス監督は内心満足しているかも知れない。必要とあらばいつでも一部チームにかけつける選手を育てていっていることの証明となるからだ。

偶然としか言えないだろうが、それでも不思議なのはメッシーが一部チームに持って行かれるようになり彼がバルサBで出場できなくなってから、何と2連勝することになったバルサB。メッシー個人とは関係ないものの、何人かのバルサB選手が毎試合のように一部チームに招集されている事実とは関係あるかも知れない。
「ここで良いところを見せれば、ひょっとしたら、ひょっとしたら俺も呼ばれるかも!」
そういう思いが各選手にあっても不思議はない。試合内容は相変わらずイマイチながら、モチベーションと闘争心だけは有り余るほどある感じのバルサBの選手たちだ。首位アリカンテとの試合も決して褒められたものではなかったが終わってみれば3−0という大勝利。雰囲気はだいぶ良くなってきた。

■FC BARCELONA
Urko/ D.Fernandez/ Fragozo/ Rodri /Pen~a / Lolo(Carroza 90')/ Verdu/ Andreu/ Javito / Cristian(Santiago 80')/ Riera(Fran 56')


選手データー更新
(04/10/26)

キラキラ星たち 「セバージョス」

カナルチキート(シネクラブ)で放映中の「明日のキラキラ星たち セバージョス」は、選手データーの星の観賞にあるものと同じです。過去にシネクラブ・チキートで放映したメッシー、ボージャン、ヤゴ、アルフィの映像も各選手のデーターに移動しました。基本的には映像は常設で、各ポスターをクリックする事で見ることができます。


バルサCチーム
(04/10/25)

何とも中途半端なカテゴリーなのがこのバルサC。毎シーズンこのカテゴリーを形成する選手たちは次のような三つのパターンがある。一つは、バルサBでプレーするにはイマイチだからもう少しバルサCに置いて様子を見ようというバルサC居残り選手。二つめ、それは下のカテゴリーから“上がって”きて、バルサBでは少々荷が重いだろうからとりあえずバルサCで鍛え、そして期を見てバルサBに招集しようという選手、そして三つめ、下から“上がって”くるというよりは次の世代に“追い出されて”バルサCに登録される選手。そして現実的に最も多いのは一つめと三つめということになる。

現在バルサにいるカンテラ選手を見てみるとわかりやすい。各選手とバルサCの関係、例えば、バルデス通過、プジョー1シーズン半、チャビ半シーズン、ジェラール通過、ガブリ通過、ナバーロ通過、イニエスタ通過、ジョルケラ1シーズン、そしてレンタル中のセルヒオ・ガルシア通過、トルトレロ1シーズン、ダビ・サンチェス通過、エトセトラ、エトセトラ。

もちろん例外の選手もいる。バルサCに3シーズンもいたオスカー・ロペス。例外中の例外と言える。だからキラキラ星として期待されるジョルディ・ゴメスもどのくらいの時期にバルサBに招集されるかどうか、そこが注目の的だ。


フベニルAチーム
(04/10/23)

フベニルBを昨シーズン構成した選手たちでそのままできあがっていると言えるのがフベニルAチーム。少し過去のことを振り返ってみよう。なぜならこのカテゴリーに在籍する選手は豊田国際ユースに出場した選手たちであり、そして2001−02シーズンにはシーズンを通して無敗という“黄金のカデッテB”チームを作り上げた選手たちだからだ。そのシーズン、カデッテBチームを構成していたのは次のような選手たちだった。
ジェラール・ピケセスク・ファブレガスルジェール・ジリベルーソンゴー・ジュニアトニー・カルボホアンホ・クレッシビクトル・バスケス、そして言わずもがなレオ・メッシー。イングランドに渡ったピケやセスク、そして今では一部チームにも招集されるようになったメッシー以外、すべての選手が現在のフベニルAチームの中心選手として構成されている。

一部チームと同じシステムで戦っているインフェリオールカテゴリーだが、このフベニルAチームには左にホアンホ、右にソンゴー、あるいはトニー・カルボという、左にも右にも本格的なエストレーモ選手がいる。彼らの間に位置する9番は元マジョルカのリエラ選手の弟であるシート・リエラ。この三枚のデランテロはなかなか強力だ。

ただ気になることがないわけでもない。将来の大物選手として期待されていたビクトル・バスケスの存在が薄くなっていることだ。昨シーズンの終了間際に負傷し、今シーズンもスタートが遅れている。そしてもう一つ、アンダー18代表に今のところトニー・カルボしか選出されていないことだ。


フベニルBチーム
(04/10/22)

インファンティルAが史上最強のチーム作りを目指しているとすれば、バルサフベニルBは同じカテゴリーでのスペイン最強のチーム作りを目指していると言える。昨シーズンにはカデッテAカテゴリーでプレーし、このカテゴリーでの獲得可能な限りのタイトルを勝ち取った選手たちの多くがフベニルBチームに上がってきている。そしてここには4人のスペインアンダー17代表選手がいる。右エストレーモのマーク・コト、メディアプンタのホセ・マヌエル・ルエダ、セントロカンピスタのマーク・クロッサス、そしてラス・パルマスからやって来たデランテロのジェフリ。彼らに加えて“黒蜘蛛”というあだ名で知られるポルテロのイマノル・カスティージャ、二人の強力なデランテロであるディオン・メンディアブラハム・ロドリゲス

一つのサイクルが確実に終わり下降気味のバルサBを2年から3年かかって立て直そうと考えるならば、その将来の再建バルサBの主要なメンバーとしなければならないのがフベニルBカテゴリーで活躍している選手たちだ。もちろん彼らの一つ上のカテゴリーにいるフベニルAの選手と一緒になってのバルサB立て直し計画。そしてこれらの選手に続くのが、ワルテルやジオバンニが活躍するカデッテAであり、ヤゴやボージャンそしてフランが活躍するカデッテBであり、彼らの下にいる“世界最強のインファンティルチーム”を目指しているインファンティルAとなる。


選手データー更新
(04/10/20)

バルサB 「アルフィ
キラキラ星たち 「アルフィ」


第8節 ごちそうさん勝利
(04/10/19

グラマネ−バルサB
 1−3

リエラは前回の試合でタルヘッタ・ロッハ一発退場していたのでエスパニョール戦にも招集できず、そしてもちろんこの試合にも出場できない。そして出場が危ぶまれていた体調イマイチのベルドゥは、どうにか頑張ってこの試合に出られるように間に合わせたようだ。メッシーは一部チームの試合で10分弱しかプレーしていないのでこの試合にはスタメンででるのかと思っていたら招集さえされていない。ミラン戦に出場の可能性があるから大事をとったとしか思えない。第5節に途中出場してきたサンティアゴがこの試合も途中から出てきて今シーズン二度目の登場。メキシコ人選手で今シーズンから加入してきた選手。いいのかどうなのかいまのところ全然わからん。

この日の対戦相手は兄貴分バルサが国王杯で対戦するグラマネ。それにしても前半の4つや5つあった決定的なゴールチャンスをグラマネの選手が決めていれば大差でグラマネ勝利の試合。それでも試合は90分間続くからして、ジッと我慢のバルサBは後半につかんだこの試合最初のゴールチャンスをものにしてリード。それからはよくある試合展開で、リードしたチームがノビノビと動き始めバルサBペースのままで試合終了。

ところでメッシーのポジションのかわりを務めたのがダミアというのが面白い。選手データで説明したように彼はポジションが試合ごとに下がってきている選手。右ラテラルとして使えそうなので経験を積ませるためにもこの試合でも同じポジションで起用かと思ったらとんでもない、メッシーのかわりに相手ゴールに一番近い選手としてプレーしていた。このダミアという選手、いったい何物だ?

■FC BARCELONA
Urko/ D.Fernandez/ Fragozo/ Rodri /Pen~a / Arnau(Fran 83')/ Verdu/ Lolo/ Javito / Cristian(Santiago 89')/ Damia(Andreu 77')


メッシー、一部デビュー
(04/10/18)

13歳という年齢でアルゼンチンからバルセロナにやっ来たレオ・メッシー、すでに17歳となっている彼に大きな夢の一つが実現する日が訪れた。2004年10月16日23時37分、この瞬間、レオ・メッシーは一部デビューを果たすことになる。100年以上の歴史を持つバルサというクラブで歴代2番目に若い選手の一部デビュー実現の瞬間だ。フィリピン人の血を引く今は亡きパウリーノ・アルカンターラ、クラブ歴史に残る彼は15歳という若さで1912年2月に一部チームデビューを飾っている。今から約90年前のことであり、近代でメッシーのように17歳でデビューを飾ったのはナノしかいない。そのナノは17歳4か月5日、そしてメッシーは17歳3か月22日でのデビューだ。

後半37分にデコと交代してグランドに登場してきたメッシーは試合後次のように感想を語っている。
「この10分弱のことは自分の人生の中で最も忘れられないこととして残ると思う。これからどんなことがあろうとも一生忘れることはないだろうね。とっても幸せ、そう、このデビューはこの一言で集約されると思う。」
同じような若さでデビューしたナノと大きく違うところ、それはレオ・メッシーにとってこの日はバルサ選手としての彼の出発点に過ぎないということだろう。これから少なくても10年はバルサの将来を担っていく重要な選手なのだから。

ちなみにこの試合の翌日におこなわれたバルサBの試合にメッシーは招集されていない。エスパニョール戦に招集された5人のカンテラ選手の中でルーベンと彼だけが招集されていない。ダミア、クリスティアン、ペーニャたちはスタメンでバルサBの試合に出場している。メッシーにしてもわずか8分だけのプレーだっただけに“疲労”を考慮にいれての非招集ではないだろう。つまりミラン戦に彼は招集される可能性がグ〜ンで出てきたということだ。
フェリシダーデス!レオ・メッシー!


選手データー更新
(04/10/17)

バルサB 「ダミア


二部A昇格プレーオフシステムの変更
(04/10/16)

ほぼ地域別に別れた4つのグループによって構成される二部Bカテゴリー。それぞれのグループは20のチームによってシーズンを戦うことになる。これまで通りリーグ戦4位以内に入ることが二部A昇格への最低条件となるが、今シーズンからはこれまでのプレーオフシステムとは違う方法での昇格戦となっている。

これまではグループ1位のチームが他のグループの2位、3位、そして4位で一つの新たなグループを作り、ホーム・アンド・アウエー方式総当たり戦で6試合戦い、グループ1位となったチームがカテゴリー昇格となっていた。例えば、Aグループ1位のチームは、Bグループ2位のチーム、Cグループ3位のチーム、Dグループ4位のチームと一緒になってグループを作ることになる。そのグループ作りに変更はないのだが総当たり戦ではなく、1位と4位のチーム、2位と3位のチームがそれぞれホーム・アンド・アウエー方式で戦い、勝ち抜いたチーム同士が再びホーム・アンド・アウエー方式で試合をし、最終的に残ったチームが二部Aの昇格権を得ることになる。1年を通して戦われるリーグ戦で優勝するメリット、それは、例えば1位と4位との間でホーム・アンド・アウエー方式の試合がおこなわれる際、まず最初の試合は4位のスタディアムで、そして折り返し試合は1位の地元スタディアムでおこなわれるということだ。

新しい選手が新しいシステムに慣れるのには少々時間がかかるバルサBである上に、一部チーム選手の不足を補うために何人かの選手が計算できないことも多々あるだろう。したがって今シーズンはいつものシーズンより二部A昇格が難しいものとなるだろうバルサBチーム。それでもまったく希望がないわけではない。何としてでもプレーオフには参加しなくては。


選手データー更新
(04/10/15)

バルサB 「エスポシト


バルサC選手にもリハビリ半年伝染病
(04/10/14)

もうこれは伝染病としかいえない十字靱帯断裂による長期のリハビリが必要となる負傷、その伝染病がバルサC選手が練習するミニエスタディの後ろにあるグランドにまで飛んでいってしまった。Josep Maria Comadevall、通称ピトゥと呼ばれるバルサCのセントロカンピスタ、それもチームを引っ張っていく中心選手の一人であった彼がこの伝染病に倒れてしまった。モッタ、ガブリの十字靱帯断裂と同じもの、しかも彼の場合はエドゥミルソンと同じようにヒザのお皿まで壊れてしまった。

試合での負傷ではなく練習中の出来事、それも誰かとぶつかって負傷したわけではなく一人で転んでの負傷。時期が時期だけに精密検査をする前から嫌な雰囲気が伝わってくる診療所。そしてバルサドクター陣が恐れていたように、ピトゥの負傷もフットボール選手としては最悪のものだった。モッタやガブリ、そしておまけにエドゥミルソンの負傷状態まで足した大負傷。彼もまた最低半年間のリハビリが必要となってしまった。2週間程度の期間をかけヒザの腫れが引くのをまってから手術することになる。


選手データー更新
(04/10/13)

バルサB 「クリスティアン


第7節 スペクタクルな敗戦
(04/10/12

バルサB−ウエスカ
 3−4

スペクタクルな敗戦、それは両チーム合わせて7ゴールという試合結果以上に、その失点の仕方がまさにスペクタクルだった。バルサが奪われたすべてのゴールがバルサデフェンサの個人的なミスから生まれている。モラ、ルーベン、ティアゴ、アンドレウ、そしてダニ・フェルナンデスのそれぞれの個人的なミスが絡んでの失点となった。

バルサBの勝利には三つの条件が絡んでおり、試合に勝利するにはその三つのうちどれか一つが必ず必要となる。メッシーの個人的な閃きで勝負を決めるか、あるいはベルドゥのテクニックが冴えに冴えた試合となるか、そしてあるいは、バルサBにラッキーなゴールが訪れ試合残り時間を耐えて有利さを守りきるか、この三つのうちの一つだ。そしてこの日の試合ではベルドゥの2つのゴラッソに見られるように彼が冴えまくった試合であり、勝利する条件となっていたのだが、これほどデフェンサのミスが多いと勝てる試合も勝てないのは当然だ。

つい先日おこなわれたマルセーユとの親善試合と同じように、モッタやエドゥミルソンのポジションにティアゴを配置。身長に恵まれフィジカル的に最適と考えてのテストであり、うまくいけば一部チームでの臨時的な起用も可能かも知れないという思いがあるのだろう。だが、はっきり言ってこの選手はダメ。そもそもプレステージの段階で放出候補選手となっていた彼だからして、これまでほとんど試合に出場していないこともあり、才能よりフィジカル面を重視して配置しようというのは甘すぎる話だ。前半10分でモラが負傷するというアクシデントがあったことからティアゴはセントラルとなって下がったが、このポジションでも危なっかしい選手だ。やることなすことまったく思い通りいかなかったリエラが最後の最後に切れてしまったのか、とんでもないタックルを相手デフェンサにぶちかまして退場。次の試合には当然ながら出場できない。ベルドゥの活躍以外まったく良いことなしバルサBは来週も苦しい試合となりそう。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Fragozo/ Mora(Andreu 10')/ Fran(Exposito 63') / Thiago(Damia 86')/ Verdu/ Arnau/ Messi/ Cristian/ Riera


選手データー更新
(04/10/11)

キラキラ星たち 「ジョルディ・ゴメス


カンテラ全員集合・データ更新
(04/10/09)

04-05プレゼンテーション
全カンテラ紹介


バルサカンテラ組織が目指すもの
(04/10/08)

ジョセップ・コロメール、ラポルタ内閣誕生と共にバルサインフェリオールカテゴリーの最高責任者となった男だ。つまり彼がカンテラ組織の最高責任者となってから二シーズン目を迎えたことになる。そして彼が目指すもの、同時にバルサカンテラ組織が目指すもの、それはカンテラ組織の下からの再構築だ。カンテラ組織の下からの再構築、それはフベニルカテゴリー以下の組織の再構築を意味する。

バルサインフェリオールカテゴリーのクラブ年間予算は600万ユーロ、これにバルサ基金などの補助金100万ユーロを合わせて700万ユーロとなっている。この年間資金で男女合わせて19のチームをやり繰りしていかなければならない。年間予算は具体的には80人の少年たちが住むマシア寮での経費に加え、19のチームの面倒を見る36人のスタッフテクニコ、さらに多くのマッサージ師やドクター連中に対する給料の支払いが基本となる。もちろん忘れてならないのは、将来有望性のある少年たちの獲得も決してタダではないということだ。

「例えばバルサBやバルサCと同じカテゴリーでプレーしてる他のクラブの有望な選手はすでにとんでもない値段がついてしまっている。したがってこのカテゴリーに多くの優秀な選手を他のクラブから集めようとしたらそれこそ大金が必要となる。しかも将来有望ということと、それが現実になるかということはまったく違うことであり、大金が必要と同時に多くのリスクも得ることになる。したがって我々の方針はもっと下のカテゴリーに多くの優秀な選手を集め、そして彼らが将来バルサC・バルサBで活躍し最終的に一部チームに上がるというものだ。」
そう語るジョセップ・コロメール。彼はスタッフの一人であるぺぺ・コスタと共に現在ブラジルに飛んでいる。この国にいる何人かのバルサスカウトと会合を持つとともに、インファンティルの大会の試合を観戦するためだ。彼らが狙うのは13歳以下の選手。つまりインファンティルカテゴリーの選手だ。なぜなら13歳以下でカンテラに入団すれば、その子が将来一部チームの選手となりEUパスポートを所持していなくてもスペインリーグの規約により外国人選手扱いとならないからだ。したがって13歳以下でカンテラ入団というのはきわめて重要なこと、そう、メッシーも13歳でバルサに入団してきている。

そして今、アルゼンチンはリーベル所属の12歳の“クラック”がバルサに入団しようとしている。エリック・ラメーラ、バルサはこの少年に年俸12万ユーロを用意している。


選手データー更新
(04/10/07)

バルサB 「フラン


第6節 どうにかこうにか勝利
(04/10/05

バルサB−ペーニャ・エスポーツ
 1−0

バルサがウエンブリーで初のヨーロッパチャンピオンになってから2、3年後、ミニエスタディでプレーするバルサBには数多くのキラキラ光る選手たちがいた。デ・ラ・ペーニャ、ジョルディ・クライフ、ルジェー、セラーデス、トニ・ベラマサン、アルナウ、キケ・アラバレス、ミンゴ、エトセトラ、エトセトラ・・・。その時代をバルサB黄金時代とすれば今のバルサBチームはとてつもなく寂しい選手たちによって構成されている寂しいチームだ。キラキラと輝きを見せてくれる選手、それは今のところメッシーとベルドゥぐらいで少々キラッとするのがペーニャとリエラぐらいのものか。

システムが変わったこと、新しい選手が加入してきていること、そしてシーズンがまだ始まったばかりということ、これらが原因となって選手が輝かなかったりチームがうまく機能していないのであれば、それは時間の経過という妙薬で解決される可能性はある。でも、そうではなく、多くの選手のレベルが低すぎるというのが単純な理由だとすると、フム、フム、このバルサBの将来は暗い。この試合でもメッシーの何分かの活躍と、リエラのヘディングによるゴールだけしか記憶に残っていない。そして先制点を入れた後は試合を支配するのではなく防戦一方というのが気にくわない。なんか情けないぞ、バルサB!

■FC BARCELONA
Urco/ D.Fernandez/ Fragozo/ Mora/ Pen~a/ Thiago(Lolo 71')/ Verdu/ Damia(Andreu 62')/ Messi/ Cristian(Javito 68')/ Riera


選手データー更新
(04/10/04)

キラキラ星たち 「ボージャン


カデッテAチーム
(04/10/03)

インファンティルAチームと同じように何人かの選手を外部から獲得している。だが人数的にはインファンティルチームよりは少ない。そう、人数的には少ないものの内容的にはとてつもなく素晴らしい選手が加入してきている。目玉選手として加入してきた4人の選手たちが全員スペインアンダー16の代表選手だからだ。

その4人のアンダー16代表選手、まずエスパニョールからかっぱらってきたワルテル・フェンルナンデス選手14歳セントロカンピスタ。スポルティング・ヒホンから元バルサ選手現ヒホンジュニアーコーチアベラルドさんの了解のもとにいただいてきたマヌエル・セカーデス選手14歳セントロカンピスタ。そして元バルサ選手であり現ビルバオディレクター最高責任者であるスビサレッタの怒りを買いながらひょっこりとやって来た二人のビルバオ選手、一人はイバイ・マルティネス選手であり、もう一人はアルカイツ・デ・ルイス選手。この二人の少年のバルサ移籍が表向きになったこの夏、スビサレッタはメディアと通してバルサとの全面戦争を宣言したが、そこはそれ、元バルサ選手ということもあり、しかも契約切れとなった選手の獲得ということもあり、穏やかかどうかは別として今のところ静かに収まっている。

だがこの4人の代表選手だけがカデッテAチームの主要な選手ではない。昨シーズン、カデッテBカテゴリーで優秀な成績を残した選手の多くがこのカテゴリーに上がってきている。そのうちキラキラ星コーナーに登場するであろうジョバンニ選手。ブラジル人の父親とメキシコ人の母親を持つジョバンニンはまさにこのチームの原動力となって活躍する選手だ。そして彼に加えデランテロのイエッペス、ラテラル選手でありながらゴールを大量生産するブラスコカピタン。

例年と違い今年の夏には日本の豊田の大会には行っていないカデッテチーム。それはほぼ時期を同じにしてマンチェスター主催のプレミア・カップというのに招待されていたからだ。ただ残念だったのはプレステージが始まってから1週間弱の時であり、練習不足の彼らは良い成績を残せなかった。それでもジオバンニンとワルテルの二人に優秀選手賞が与えられている。大会閉会式の時におこなわれたアレックス・ファーガソンの記者会見で彼はこの二人に非常に興味を持ったと語っている。おっとぉ、気をつけよう、マンチェスターとアーセナルの人さらい。ほんと、気をつけましょう。


カデッテBチーム
(04/10/02)

昨シーズンのインファンティルAの選手がほぼそのままカテゴリー上がりしてきて編成されている。つまりバルサカンテラ特有の‘4番”の香りがプンプン伝わってくるカピタンのフラン、セントロカンピスタの10番選手ヤゴ、そしてゴールが合い言葉のボージャン。彼らが中心となってチームを構成し、外部からの補強はほとんどおこなわれていない。したがって新鮮みがないといえばないんだけれど、チームワークという意味で言えばどこよりも強いものを持っている。彼らはインファンティルBあたりから一緒にプレーしている選手たちだから今シーズンで3年目、あるいは4年目を迎えることになる。つまりツーといえばカーの間柄だ。

プレステージ期間を利用して何試合かの練習試合・親善試合を重ねてきているが、ボージャンは夏の間負傷していてほとんど試合に出場してこなかった。彼が最初に顔を出してきたのはシーズンが始まる1週間前におこなわれたオーストラリアの同じカテゴリー代表チームとの試合。15歳、あるいは16歳程度の少年によって構成されているカデッテカテゴリーのオーストラリア代表チームがたまたまヨーロッパ遠征をしていてミニエスタディにやって来てくれた。ボージャンは後半の途中から出場、そして20分で5得点をぶちかましている。ちなみにこの試合の結果は18対0でバルサの勝利に終わっている。

このカデッテBカテゴリーも先週末からシーズンが始まった。アウエーでの開幕戦となったが1−7でバルサが勝利している。果たしてボージャンが何点入れたか、今のところニュースは伝わってきていない。いずれにしても彼らの問題は、他のクラブのカデッテBカテゴリーでは彼らより1歳上の少年たちがプレーしていること、したがってフィジカル的には劣勢となるチームだけにシーズンを通してどのくらいの成績が残せるか、それは今のところ未知数となっている。


史上最強のインファンティルチーム
(04/10/01)

昨シーズンまでフラン、ヤゴ、ボージャンなどのキラキラ星を中心に構成されていたインファンティルAチームは今シーズンは大幅な再編成をおこなっている。普通のシーズンであればインファンティルBに在籍していた選手がカテゴリー上がりをしてきてチームが編成されるが、今シーズンは史上最強のインファンティルチーム編成に向けて外部から多くの“クラック“選手を獲得している。

まずインファンティルBから上がってきた代表的な選手は9番のクリスティアン・テージョ。昨シーズンのチキートHPでも何回か登場してきている13歳のデランテロだ。そして左右インテリオールのポジションを務めるイスラエル人ガイ。そしてガイと共にインテリオールのポジションを務めるドイツ人選手デニス・クロール。このレバクーゼンから来た13歳の坊やはデランテロかと思ったらそうでもなく、第二プンタあるいはインテリオールのポジションが自然らしい。そして右のエストレーモにはポルトガル人のアレックス・サハビー。彼はベンフィカからアーセナルに移籍し、今シーズンからバルサに入団してきている。そして左エストレーモにはバレンシアからロチーナという、やはり13歳の坊やがやって来ている。そしてセントラルにはプジョー似のカルロス・テロンという少年がサンタンデールから引き抜かれてやって来た。

カナル+テレビ局が主催する“フットボール7”という、年に2回おこなわれる大会があるがその大会でそれぞれ賞をもらった選手がこの中に何人もいる。クリスティアン・テージョは昨シーズンの大会で賞を得たし、レバクーゼン所属中だったデニス・クロール、そしてサンタンデール所属だったカルロス・テロンもそれぞれ賞を獲得している“クラック”選手だ。シーズンオフにおこなわれた各地での大会ではすべて優勝し、早くも史上最強のインファンティルチームを形成し始めたバルサ・インファンティルA。先週末から始まったリーグ戦の初戦ではアウエーでの試合で0−4と地味なスコアーで勝利を飾った。