2005年
2006年
2

第25節 4位に急接近
(06/02/28)

サバデルーバルサB
1−2

フベニルカテゴリーから今シーズン上がってきたシト・リエラが、どうやらバルサBの9番のポジションを確保したようだ。セルヒオ・ガルシアのようなゴールの嗅覚やメッシーのような才能はない選手だが、それでも突然ゴール前にあらわれては何となくゴールを決めている。クリスティアン9ゴール、ベルドゥ9ゴール、そしてこの試合での先制点を決めたシトも9ゴールとなり、3人でチームの得点王を分け合っている。

アウエーの試合でありながらバルサBが圧倒的に試合を支配していた。うん、バルサBも強くなったもんだわい、と思っていたら、サバデルは最下位のチームらしい。もうかれこれ20年近く前のことになるが、テリー・ベナブレスやルイス・アラゴネスがバルサの監督をしていた時代には、1部リーグにいたチームと記憶している。それが今では3部リーグへの下降一直線という感じとなっているのは寂しい話だ。シトが先制し、すぐに同点にされてからペーニャがゴールを奪い1−2でバルサB勝利。我らがカピタン・ペーニャ、来シーズンはどうなるのでありましょうか。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Valiente(Olmo 46')/ Rodri/ Pen~a/ Fragozo/ Verdu/ Jordi/ Javito(Montan~es 90')/ Sito(Pitu 82')/ Orlandi


第26節 貯金もそろそろ底をついてきたようで・・・

バルサCープラッツ
0−2

昨年の11月19日に勝利して以来、地元ミニエスタディでは1勝もしていないバルサC。しかもチーム状況は試合ごとに悪化しつつあるようで、ここ3試合すべての試合に敗北している。その彼らが地元ミニエスタディに迎えるチームはやはり2連敗をしているというプラットというチーム。どっちもどっちのチームが3ポイントを争った試合だが、軍配はアウエーチームに上がった。

それにしても今のバルサCチームは調子が悪い。シーズン開幕当初の勢いはとうに影を潜め、例年並みの“ゴミため“チームと化している。バルサBでは出番がなくなってきたリエラがカテゴリー落ちしてこのチームでスタメン出場しているが、相変わらずどうしようもない出来。万年バルサCの選手たちはともかく、フベニルAで昨シーズン活躍したビクトル・バスケスとかラモンとかマーク・マルティネスとかペドロとかいう選手がそれなりに成長を見せていれば、試合結果がどうであれそれなりに良しとなるものの、チーム状態が悪いとそういう雰囲気も感じられない。まるで成長ストップという感じさえさせる。困ったもんだ。それでもマーク・クロッサスだけは光って見えた。先々週はフベニルAチームがエスパニョールとのダービー戦だったため彼も招集されてバルサCチームではお留守となったが、この試合には戻ってきている。

さて、調子の良かった頃に貯めたポイントも底をついてきたようだし、この果てしなく沈みきったバルサCチームに一つカツを入れる意味で、フベニルAからジョバニなんかを招集してみてはいかがかなものかロホ監督?

■FC BARCELONA
Montero/ Llamas/ Borrego(Marc 70')/ Martos/ Casado/ Crosas(Pedro 70')/ Alberto(Ramon 50')/ Sastre/ Victor/ Gilberto/ Riera

*順位表は「試合日程・順位」から


第21節 終わりのない節
(06/02/25)

アルコイアーバルサB
1−0
(後半10分で中止延期)

1月29日に予定されていた第21節アルコイア・バルサB戦が、大雪のために中止延期されてから約1か月たった、そして2月23日木曜日、ようやくその試合が再開されている。これまで他のチームよりも1試合少なかったバルサBだが、これでやっと人並みに他のチームと消化数が同じになるはずだった。21時試合開始、したがって空は真っ青とはいかないものの雨も雪も槍もふらず、3千人の大観衆を集めてのフットボールの試合をおこなうには何の傷害もない日だ。ただ、照明灯さえ故障しなければ・・・。

試合開始15秒でいきなりゴールを決められてしまったバルサB。1か月も試合再開を待たされて、たった15秒で先制ゴールを許してしまうというのも情けない話だが、そこは気を取り直して“失われた1か月”を取り戻そうと必死に攻撃するバルサB、それでも点は入らないまま前半終了。そして後半が開始されてから約10分、すべての照明灯がいきなり消えてしまいマックラクラとなってしまったスタディアム。両チームの選手がベンチに引き上げ今か今かと待つこと45分、ようやく照明灯に灯りが戻ってきた。体が冷えてしまった選手たちは再びグランドに登場し10分間の準備体操に入った。そして選手たちの体が温まり、さあ!試合開始だ!となった瞬間、再び照明灯の灯りがア〜ラア〜ラ、またまた消えてしまった。時計の針はすでに23時近くまでいっている。この試合を見ている方も、やっている方も、グランドで働いている方も、もう待てません。というわけで、試合は再び中止延期となり、この呪われた試合はいつの日か残りの35分だけおこなわれることになりました。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Valiente/ Rodri/ Pen~a/ Fragozo/ Verdu/ Jordi/ Riera/ Sito/ Orlandi


またこの日、カデッテAチームも試合をしている。彼らは1月15日におこなうはずだったグラマネ戦(この試合も雪で中止)を1か月以上の遅れで戦っている。相手のグラマネは2位につけている強豪チームであり、しかもアウエーでの試合だ。そして試合開始5分でカピタンであるヤゴが負傷退場するというアクシデントまで起きている。だが、そこは強固なチームブロックを持つカデッテAチーム、試合が終了してみれば1−3のスコアで勝利している。この試合を消化してもまだ1試合少ないバルサだが、2位のグラマネに10ポイント差で首位、まあ、優勝は間違いない。


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/02/23)

■フベニルA(第23節)■
バルサーエスパニョール
1−0

地元ミニエスタディでのダービー戦。バルサは何週間か前に雪で中止になった試合があるためエスパニョールよりは試合数が1試合少ない。そうは言っても、エスパニョールは2位のバルサに10ポイントもの差をつけての独走首位チーム。残念ながらこの試合でも実力の差を見せてくれている。バルサの方は今シーズンに下のカテゴリーからやって来た選手がほとんどであるのに比べ、エスパニョールの方はもう3年もこのカテゴリーで一緒にプレーしている選手が数多くいるチームだから強いのは当然と言えば当然。そして勝負の世界は強い方が勝つのが当然であり常識。でも、常にそうとは限らない。この勝負、バルサが勝ってしまった。

前半だけで10回はあったゴールチャンスをいかせなかったエスパニョールに対し、バルサの方はたった1回だけジョバニにゴールチャンスがあったのみ。後半に入ってもその様子は変わらない。だが、ジョバニにこの試合2回目のゴールチャンスがやって来て、それを見事にゴールとしてしまったことで勝利の女神はバルサに微笑み始めた。このゴールから数分後、ジョバニがボールを持った瞬間に熱くなったエスパニョールの選手が後ろから蹴りを入れたのを審判は見逃さなかった。これで11人対10人、しかも人数の多い方が勝っている試合、もう勝利の女神は爆笑状態。そして、バルサはどうにかこうにか1点を守りきってダービー戦に勝利。

■フベニルB(第21節)■
カステルデフェルスーバルサB
0−4

アウエーで圧勝したもののボージャンはまだ欠場中。早期の復帰を!

■カデッテA(第21節)
コルネヤーバルサ
0−2

当然の勝利。

■カデッテB(第19節)■
バルサBーエスパニョールB
3−2

このカテゴリーは16チームでの構成されているから、30試合を経過することでシーズンが終了となる。そして今回の試合は第19節、つまりシーズンのほぼ三分の二を過ぎようとしている試合であり、相手は2ポイント差で2位につけている強敵ライバル・エスパニョール。この試合に勝利すればグループ優勝に大前進となる大事な試合であることはもちろんだ。そして、勝った。2位に5ポイントと差を広げることができて、試合内容はともかく快勝には間違いない。

2位との直接試合というだけではなくダービー戦であるから、その性格上から見ても試合開始と共に激しい試合展開となるのが常。だが、不思議なことにバルサBは力が入っていないかのようなフニャフニャな動きが目立つ前半。ティアゴとかサハビという大事な選手が負傷中ということもあるが、それにしても普段のスペクタクルな試合展開は全然見られない。一方のエスパニョールBはこれぞダービー戦という雰囲気で燃えに燃え、バルサBを攻めまくる。そして試合展開どおりに正直な結果がでて、エスパニョールBが先制点を決めた。だが、さすがに首位を走るバルサBは後半に入ってからガラッと雰囲気を変え、いつもどおりの超攻撃スタイルを見せてくれた。そしてその中心人物となったのがガイだ。以前にも触れたが、このチームはカデッテAのようなガチガチのチームブロックが魅力のチームではなく、才能あふれる個人の選手がどれだけ活躍してくれるかが鍵となるチーム。この試合ではガイがその主役となり、ハットトリックを決めバルサBを勝利に導いてくれた。

*順位表は「試合日程・順位」から


インフェリオールカテゴリーの背番号
(06/02/22)

ヨハン・クライフがバルサの監督に就任して以来、いまだに守られているクラブ組織内の一つのルールがある。それはバルサインフェリオールカテゴリーの各カテゴリーチームのプレースタイルをバルサAチームのそれと同じものにすることだ。クライフ、ロブソン、バンガール、セラ・フェレール、レシャック、アンティックとバトンタッチされてきたバルサA監督だが、その発想自体に変化は見られない。もちろん現在の監督であるフラン・ライカーのもとでもインフェリオールカテゴリーの各チームでは同じシステムで戦うことが義務づけられている。すなわち、4−3−3システムというものだ。

チームを構成する11人の選手たちのキャラクターやプレースタイルがバルサAチームの選手たちとのそれと同じものであれば問題はないが、小さい子供たちの試合などを見ていると、この4−3−3システムというのが果たして最善かどうかという疑問がわくことがある。でも、まあ、それは専門家の判断を尊重するとして、ここで触れるのは彼らの背番号だ。システムと同じように背番号もポジションごとに同じように設定されている。バルサBも含めてインフェリオールカテゴリーでは固定背番号制ではないため、試合ごとに背番号が変わるがプレー位置と背番号の関係は変わらない。

1・・・ポルテロ
2・・・右ラテラル
3・・・右セントラル
4・・・左セントラル
5・・・左ラテラル
6・・・ピボッテ
7・・・右エストレーモ
8・・・右インテリオール
9・・・プンタ
10・・左インテリオール
11・・左エストレーモ

ここ20年のバルサインフェリオールカテゴリーの特徴として、ミージャやペップ、あるいはアルテッタやチャビなどに見られるような“ピボッテ選手”を多く輩出していることがあげられる。だがここ3、4年の特徴を見てみると他のポジションに魅力的な選手が現れてきている。その最たるものが11番を付ける選手だ。左エストレーモ選手、例えばここ2年ぐらいのメッシー11番がそうであったように、彼の後を追うジョバニ11番(先週末のダービー戦では右エストレーモという7番のポジションに置かれていた)、バルサCではビクトル・バスケス11番、フベニルBではワルテル・フェルナンデス11番、カデッテAではヤゴ11番、カデッテBではガイ・アシュリン11番、そしてインファンティルAではセバージョス11番というように、各カテゴリーにそれぞれ魅力的な11番の選手がいる。


第24節 上昇中
(06/02/21)

バルサBーレウス
4−0

これまでの地元ミニエスタディでおこなわれた試合としては、最高の出来のバルサBでありほぼ完璧と言っていい。もっとも相手チームがカテゴリー落ちラインをウロウロしている弱小チームということもあるだろうが、それでも4点を入れて勝つことはそうざらにあるもんじゃない。雪のために中止になった試合があるためバルサBは他のチームより1試合少ないが、それでも4位に3ポイント差と迫ってきている。

試合開始1分から試合終了の90分までほぼバルサBペースで進められた試合となった。果敢に攻めるバルサBだが、それでも前半には1点しか入れていない。クリスティアンの久々のゴール、この先制点が決まってからも攻め続けるバルサBだが、相手チームのレウスは相変わらず5人のデフェンサをもって守り続ける。このバランスが崩れるのは後半に入ってジョルディ・ゴメスのゴールが決まってからだ。2点も入れられて守っているわけにはいかないレウスが攻撃に色気を見せ始めると、さらにバルサBペースとなる。相手デフェンサが薄くなったところをついてさらに攻撃色を強めるバルサB。ベルドゥ、そしてオルランディのゴールが決まり4−0。決めなければならない選手が決め、守らなければならない人が守り、非常にバランスのとれた試合展開となった。さあ、これで本当に調子が上向きになったのかどうか、次の試合が楽しみだ。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Valiente/ Rodri/ Pen~a/ Fragozo/ Verdu/ Jordi(Arnau 73')/ Cristian(Montan~es 53')/ Sito(Riera 80')/ Orlandi


第25節 勝てない・・・なんてもんじゃない

サンボイアーバルサC
2−0

“どうしちまったんだい、ヘッヘイベイビー!”という感じで、どうやっても勝てないバルサC。もうかれこれ1か月は勝利の喜びを味わっていない。これまで順位はカテゴリー落ちの心配のない中盤に位置し続け、関係者や選手たちにとってプレッシャーなどないはずなのに、やけにぎこちない試合展開が続いている。トニー・カルボなどの中心となる選手の負傷が続いているとはいえ、ここは一つ踏ん張らないといけません。

■FC BARCELONA
Montero/ Llamas/ Borrego/ Roger/ Casado/ Alberto(Marc 39')/ Ismael(Ramon 28')/ Sastre/ Pedro/ Gilberto(Victor 46')/ Javito

*順位表は「試合日程・順位」から


三度目の正直?
(06/02/19)

あらゆる意味で多くのバルセロニスタに夢と希望を与えてくれたラポルタ政権なれど、そこはそれ、もちろん完璧ではない。いや、完璧どころか過去のクラブ理事会と比べても非常に不透明なところが多いクラブ理事会だ。毎週、あるいは毎月のように定例記者会見というものでも設定して、メディアやソシオ、シンパの人々にを前に説明すればな〜んということはないのに、多くの人々が抱いている疑問に対して固く沈黙を守り続けているのは何としたことか。

例えば、中国関係のスポンサーの話はいったいどうなったのか、ベタウインというネットビジネスとのスポンサー交渉はもう2年も続いているがどういう状況になっているのか、何故この時期にカンプノウの芝全面取っ替えがおこなわれているのか、チェルシー・バルサ戦のソシオ用チケットがいつの間にか消えてしまったが、そのチケットはどこに行ってしまったのか、バルサドクター陣の改変を口にしたクラブがなにゆえこれまでどおりのドクターメンバーにしているのか、エトーがいないにも関わらず試合にも出場せず、メンバーが揃い始めるこれからは招集さえされないであろうマクシをなぜレンタルさせなかったのか、18時に予定されていたベティス戦がなにゆえ22時開始となったのか、17時から開始される“カタルーニャ独立派”の大々的な集会関係者からの、つまり政治家からの圧力がかかったのかどうか、試合放映権を持っているテレビ局の要請だとラポルタが語っているが、当のテレビ局がそれを否定しているのはどういうことか、エトセトラ、エトセトラ・・・。

このような多くの疑問の一つであるシウダー・デポルティーバへの練習場引っ越し問題に関してだけは、クラブスポークスマンであるチャビエル・カンブラが先日その重たい口を開いてくれた。シーズン開始直後には昨年の11月完成と語り、その11月には今年の1月には完成予定と語り、まったくもって信憑性ゼロのチャビエル・カンブラだが、今回は3月完成説をほざいてくれている。つまり来月にはバルサインフェリオールカテゴリーの少年たちを含め、多くのバルサセクションの人々がシウダー・デポルティーバへの練習場を使用できると語っている。

このシウダー・デポルティーバはヌニェス元会長とガスパー元会長の遺産と言っていい。ヌニェスが土地を買い占め、その土地を練習場用施設として建設し始めたのがガスパーだ。13万7千平米のこの敷地を練習場施設として使用するのはフットボール関係者だけではなく、バスケ、ハンドボール、ホッケー、フットサル、ラグビーなどのAチーム、及びカンテラチームも含め49セクションとなる。果たして信憑性ゼロ・カンブラの発表が今度こそ三度目の正直となり、本当に3月から使用できるのかどうか、それはあと1か月すればわかる。


アルナウ24歳、バルサB
(06/02/17)

例えば、Aチーム選手として100試合出場とか200試合出場とかなると、それは祝福される記録となるが、果たしてバルサBの選手として何試合に出場したということが褒められたことになるのかどうか、そこは少々疑問になるところだ。だが、まあそういうことは別として、この24歳となるアルナウはログロニェス戦に出場しバルサB選手として128試合の出場を達成している。最多出場記録を持つのがポルテロのアンゴイで158試合出場、2位がダビ・ガルシアで141試合出場、3位がババンジーダの135試合出場、そして4番目の記録をアルナウが持つことになる。さらに、もし今シーズン残りの15試合出場を果たすと143試合出場ということになり2位の記録所持者となる。そして彼にとってこの出場記録はこの数字をもって幕を閉じることになるだろう。なぜならシーズンが終了すればアルナウは長年プレーし続けたミニエスタディから他のスタディアムを本拠地とするクラブへ移籍する可能性だ大だからだ。

「バルサBでの出場記録とはいえ、個人的には非常に誇りに思っている。誰もがこの栄光あるクラブでプレーできるわけではないし、これまで多くの監督が自分に信頼を寄せてくれた証ともなっているからね。特にセラ・フェレールさんには感謝している。もちろんキケ・コスタス監督にも特別の感謝の気持ちがあるさ。」
そう、彼をバルサに連れてきたのがセラ・フェレールだった。同じマジョルカ出身ということもあり、マジョルカの小さいクラブでプレーしていた彼をバルサCのチーム用に呼んだのがセラ・フェレールだった。そして当時バルサBの監督をしていたキケ・コスタス監督がバルサCではなくバルサB選手として抜擢している。
「それでも一つのサイクルが確実に終わろうとしていると思うんだ。もう自分は24歳だし、もし来シーズンに二部のチームや一部のチームから誘いがあればそれを受けて飛躍の年としなければならないと思う。事実、すでにいくつかのクラブからオファーは受けている。いずれにしても、それは来シーズンの話。今はとにかくこのチームをカテゴリー昇格することだけで頭の中はいっぱい。もうそろそろバルサBも二部カテゴリーに戻らなければ。」

バルサB所属5シーズン目を迎えるアルナウだが、他の多くの選手と違いまだバルサAチームでのデビューはかざっていない。彼と一緒にプレーしてきた何人かの選手がすでにバルサAチーム選手となっているが、特別印象に残っているのはイニエスタ、モッタ、そしてメッシーだと言う。
「彼らがバルサBチームに参加してきた初日から、すでに何か違うものを持っているという印象だった。彼らの成功は自分のことのように嬉しいさ。」
彼が唯一バルサBに残る可能性、それは今シーズン終了後にカテゴリー昇格戦に参加し、来シーズンにはバルサBが二部カテゴリーチームとなることだ。その場合、彼に来ているいくつかのオファーを蹴ってでもバルサBに残りたいと語る。フベニル年代の若者が台頭してきているバルサBチームにあって、ペーニャとかベルドゥ、そしてアルナウなどの“ベテラン’選手の存在も貴重なもとのとなっている。


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/02/16)

■フベニルA(第22節)■
コルネヤーバルサ
0−0

どうやら引き分けたらしい。

■フベニルB(第20節)■
バルサBーメルカンティル
2−0

バルサインフェリオールカテゴリーの各チームで、ポルテロの活躍で勝敗が決まるという試合は滅多にない。クラブカラーそのままの攻撃的なチームをモットーとしているから、1点とられたら2点とればいいという、単純に言ってしまえばそういう発想が幅をきかしているチームだからだ。だが、この試合に限って言えば、もしマシップの活躍がなければ結果はどう転んでいたかわからない。前半に少なくとも3度はあった決定的なゴールチャンスを見事に封じたフベニルポルテロ・マシップ、その彼の活躍が印象に残る試合となった。

ボージャンはいまだに負傷中。練習には顔を出してきているが、コーチ陣やドクター陣は完璧に負傷が治ってからではないと出場のゴーサインはださない。かつてのメッシーと同じように、すでに“特別成長メニュー”のもとに毎日の生活をおくっているボージャンだから、大事に大事に育てようという“特別選手’となっている。この試合では9番をつけたのがフベニルAカテゴリーに登録されているウゴ君。もともとエストレーモの選手だが、シーズン開始と共に負傷していた彼がリハビリを終えて戻ってきている。そして当分はこのカテゴリーで起用し、試合のリズムを取り戻させようということなのだろう。

後半に入ってからようやく普段通りのバルサペーストなったこの試合、ワルテルのゴラッソで先制し2点目は試合終了間際に決め、勝利をもぎ取っている。

■カデッテA(第20節)
バルサーオスピタレ
4−0

カデッテBが将来性ある外国人選手を中心にして繰り広げるスペクタクルなチームだとすれば、このカデッテAはチームブロックを武器とするチームと言える。その固いチームブロックの中心となる選手はもちろんヤゴ・ファルケだ。今シーズンに入ってからカピタンという重要な役割を任せられている彼がチームの中心となり、周りの選手を引っ張っていく。昨シーズンまでのアナーキーな感じがする彼からは想像もできないことだが、フランやボージャンが抜けたこのチームにあって彼の存在はこれまで以上に大きいものとなっている。そしてその期待に見事に応えているヤゴ。この試合でもハットトリックを決めている。

それでもヤゴの活躍だけに注目を浴びせてしまうことは、他の選手に失礼にあたるかも知れない。ディアゴは素晴らしいポルテロだし、セントラルのアレックスやクリスティアンは“アンダーいくつ”かの代表選手だ。アンリックや後半に入ると登場するジョナタン(ジョバニの弟)、そしてダビやクッキーなども成長してきている。右サイドならラテラルからエストレーモまでこなすホセ・ルイスも将来楽しみな選手。このカテゴリーではすでにリーグ優勝が決まったチームと言っても言い過ぎではないと思う。

■カデッテB(第18節)■
バニョーレスーバルサB
1−1

どうやら引き分けたらしい。

*順位表は「試合日程・順位」から


第23節 3連勝ならず
(06/02/14)

ログロニェスーバルサB
0−0

ここで踏ん張れば胸を張って上位に食い込める状況を何回も迎えながら、どうにもこうにも踏ん張りきれず順位表の真ん中あたりに落ち着いてしまっているバルサB。先々週のアリカンテの試合に勝利し今シーズン三回目の二連勝を達成。もしこの試合に勝てば初の3連勝と共に、上位チームにピッタリと並ぶことができるばずだった。だが、そこはそれ、なかなか3回続けて勝つことは難しいチームのようだ。ポルテロのルベンは練習中にロナルディーニョの顔面キックを受け20針も縫い、まるでフランケンシュタインとなっているからこの試合はアウト。いつものように大ベテランであるハビ・ルイスの出番となった。バリエンテが負傷から戻ってきたが、ジョルディとシトの2人はカード制裁でこの試合には出場できない。

今シーズンのバルサBの典型的な試合展開となったログロニェス戦。つまり試合を支配し攻撃に精を出すもののゴールまでには至らず、そうこうしているうちに素早いカウンタアタックを喰らいギャフン状態となってしまう。この試合もそういう試合展開となったが、幸運にも相手チームにゴールを決める選手が不在していたようで、何回かのカウンタアタックを受けながらも無得点に抑えている。それにしても3連勝は夢の出来事なんでありましょうか。

■FC BARCELONA
Javi Ruiz/ D.Fernandez/ Valiente/ Rodri/ Pen~a/ Arnau(Pitu 78')/ Verdu/ Fragozo/ Montan~es(Cristian 77')/ Riera/ Orlandi


第24節 勝てない・・・

バルサCーラピテンカ
2−3

この週は地元で2試合戦われている。だいぶ前に雨で中止となり延期状態だった試合が水曜日に、そして日曜日には第24節の試合がおこなわれた。両方ともミニエスタディでの試合だからここで一挙に2連勝してリーグ戦上位に食い込む絶好のチャンス、だが地元では何故か勝てないバルサCには苦しい現実が待っていた週となる。水曜日の試合は0−0で引き分け、日曜日の試合には2−3というスコアで敗北。したがって地元2試合で1ポイントしか獲得できず、という週になってしまった。カテゴリー降格ラインからだいぶ離れている楽な位置にいるとはいえ、やはり勝つべきときには勝たないといけません。

バルサB(つまり二部Bカテゴリー)の選手としては5枚目のカードが出されてカード制裁を喰らって出場できなかったジョルディ・ゴメスとシトがこの試合にスタメン出場している。二部Bカテゴリーと三部カテゴリーは別世界ということで、この試合には出場できるらしい。そのジョルディがバルサCの先制点を獲得し良い雰囲気でスタートした試合だったのにすぐに同点にされてしまう。相手の同点ゴールはコーナキックからのもの、そして相手2点目もコーナキックからのもの。これはチョイと考えないといけません。イスマエルという、この冬に入団してきた選手がデビューして来ていて、この試合では左ラテラルとしてプレーしていた。

前半は右エストレーモ、後半は左エストレーモとしてハビートがでている。本来であるならバルサBでプレーしていなくてはならない選手だが、残念ながら彼のポジションには彼より調子の良い何人かの選手がいる。クリスティアン、オルランディ、ピトゥ、モンタニェスという選手たちの方がキケ監督のお気に入りとなっているから、ハビートには今のところバルサBでの出番はなさそうだ。そしてこの日の試合を見ている限り、ひょっとしたらバルサCでも出番が少なくなるかも知れない。これまでバルサBでも特に大活躍した選手ではないが、今の調子はひどすぎます。

■FC BARCELONA
Montero/ Llamas/ Borrego/ Martos/ Ismael/ Alberto/ Marc(Crosas 46')/ Jordi/ Pedro(Gilberto 60')/ Sito(Alex 78')/ Javito

*順位表は「試合日程・順位」から


クリスティアン・セバージョスの復帰
(06/02/11)

クリスティアン・セバージョス、今シーズンからインファンティルAカテゴリーでプレーし、もうじき13歳となる若き天才的プレーヤ(と思われる)、とてつもなくキャシャな雰囲気を漂わせる色白少年。昨シーズン在籍したインファンティルB時代もそうだったように、今シーズンもすでに何回かの負傷に倒れリハビリから戻ってきては再び故障という悲劇を繰り返してきている。その彼が先日の試合でスタメン出場し、試合終了までの70分間出ずっぱりという今シーズン初の偉業を達成した、というのは少しオーバーか。

それにしても小さい。周りの選手たちが順調にそれなりに成長しているように見えるのに比べ、彼は1年半前に初めて見たときと少しも変わりがないようにうつる。身長は5ミリか1センチか伸びているかも知れないし、体重も5グラムぐらい増えているかも知れない。だが、とにかく小さく、細く、キャシャな体だ。彼の出場する試合を必ず見に来ているご両親もまた、とてもキャシャで小柄なお父さんと色白お母さんというのがセバージョス坊やの将来をチョイと暗くしてくれる。そんな肉体的ハンディを抱えるセバージョスだが、グランドの中に登場してくると人一倍“違い”を見せてくれる選手となる。いや、体の大きさの違いだけではなく、そんな違いを感じさせないフットボール的な違いを見せてくれる。13歳でバルサにやってきたメッシーもまた非常に小さい選手だったが、その体の特徴とテクニックの素晴らしさから“メッシー二世”と呼ぶ人までいるらしい。

負傷というアクシデントが舞い降りない幸運をつかむこと、試合出場の継続性を経験し自信を得ること、70分間プレーできるスタミナ満々の頑丈な体を作ること、まだまだ未知数な少年ながら素材の良さはピカイチ。これからバルサドクター陣によって考案されるであろう“肉体的成長メニュー”をこなしながら、更に大きいプレーを見せてくれることを期待。


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/02/09)

■フベニルA(第21節)■
バルサーレバンテ
3−0

すべての試合を見ているわけではないのではっきりしたことは言えないものの、地元でおこなわれた試合としては今シーズン最高の試合内容、あるいは少なくとも最高の試合の一つだという印象。この試合では右エストレーモとして起用されたジョバニ、つまりメッシーと同じように左足が利き足の彼が、やはりメッシーと同じように右側で起用された試合。そしてジョバニにとって今シーズン最高の出来の試合となり、先制点も彼が決めている。やはり期待されている人が活躍するとチームそのものが生き生きと動き始める。

シーズン前から期待されていた何人かの選手がシーズン途中からカテゴリーを上げてプレーしているが、このチームにもフベニルBからバエナという選手が上がってきてデビューしている。比較的長身でセントロカンピスタのバエナ、多分このカテゴリーに常駐することになるのだろうが、非常に期待される選手だ。後半から登場してきた彼だが、なかなか良いプレーをしていた。フベニルAチーム、シーズン後半に入ってエスパニョールを追いかけ追い越す可能性もできていたような気がする。

ちなみにジョバニと同い年であり彼と共にアンダー17メキシコ代表で活躍したカルロス・ベラはつい最近セルタに入団している。何か月か前に“アーセナル入団→バレンシアレンタル”というニュースが各メディアに流れたが、それはどうも不発に終わったようだ。だが、セルタにとっても彼にとっても残念なことにプレー可能となるのは来シーズンからとなる。すでに3人の外国人選手がいるセルタだから、EUパスポートを持っていないベラは今シーズンは公式試合には出場できず、練習参加と親善試合出場だけが可能となる。こんなニュースもジョバニ発奮材料となったのかも知れない。

■フベニルB(第19節)■
グラノジェルスーバルサB
1−0

このチームにとって重要な選手の一人となりつつあるボージャンはまだリハビリから戻ってきていない。彼もかつてのメッシーと同じようにコーチ陣やドクター陣が作成した“特別成長メニュー”をこなす毎日だが、ここのところ負傷が多いのが気になる。

■カデッテA(第19節)
バルサーサンチェ・リブレ
3−1

フベニルカテゴリが苦しいシーズンをおくっているが、カデッテカテゴリーは今シーズン何の心配もない。もうすでにリーグ優勝のラインは見えてきている。ボージャン、フランが抜けたチームだが、アンリックやヤゴが頑張っている。

■カデッテB(第17節)■
バルサBーオソーナ
2−1

バルサBの相手は1試合少ないながらも3位につけているチーム。ゴール数はこのグループ1位の61ゴール、そして失点も多いというスペクタクルなチームだ。この試合の前半、そのオソーナがボール支配をし試合そのものの主導権を握るという、バルサB地元の試合としては珍しい展開となった。ゴール獲得数が示すように攻撃力は非常にあるようだが、同時に失点数があらわすように守りに弱点があるのは仕方がない、が、それでも魅力的なチームというイメージが残る。バルサBは前半の少ないチャンスを生かし2得点をあげてリード。

後半に入っても同じような感じで試合が展開。つまりオソーナが攻めまくるという、バルサBの試合としては違和感がある感じでの試合展開が続く。オソーナの攻めが功を奏してペナルティーを得て2−1。アップアップ状態とまではいかないものの地元での試合としては珍しいものとなって試合終了。3位のチームを更に引き離し貴重な勝利を得た試合とはいえ、こりゃ監督が怒っているに違いない。

*順位表は「試合日程・順位」から


外弁慶(?)バルサC
(06/02/08)

ここ何年か、バルサCチームは常にカテゴリー落ちラインにからむような順位にいることが多い。そういう意味において言えば、折り返し点を過ぎても中間の順位を維持している今シーズンのバルサCは、それなりに良くやっているという中間総括ができるかも知れない。しかも例年以上に若い選手によって構成されているチームだから“将来が楽しみ”という付加価値も持つチームでもある。これまでは“バルサBでは使えそうもないし・・・かといってフベニルでプレーする年齢でもない”選手が多かった傾向のあるバルサCだから、成績以上に将来が楽しみな選手がいるだけで意味のあるチームとなっている。だが、それでも残念ながら気になることがある。それは地元ミニエスタディで勝てないということだ。

先週末に第23節を消化し(1試合雨天延期となっているので実質は22試合消化)28ポイントを獲得しているバルサCだが、地元でのポイント獲得はわずか12ポイントしかない。28−12=16、つまりアウエーでの試合では16ポイントも獲得しているのに地元ではわずか12ポイント。ゴール数で言えばアウエーでは15ゴール、地元では13ゴール。これが気に入らないと言えば気に入らない。この状況を迎えてしまった理由をシロウト的に単純分析するならば、ガチガチに守ってくる相手をぶっ壊すことができないうちにカウンタアタックを喰らってしまう地元での試合に比べ、少しは地元チームも攻めることが要求されるバルサCアウエーの試合では、それなりのフットボールらしい試合展開がなされ、バルサCに勝機の訪れが可能となる、とまあ、単純明快に言ってしまうとこういう感じだ。繰り返すことになるが、それでも今シーズンのバルサCは決して悪いチームではない。昨シーズンの同じ時期と比べてもポイント獲得数やゴール数も圧倒的に今シーズンの方が多いのだ。

雨天延期となった試合が2月8日にミニエスタディでおこなわれる。つまり今週は地元ミニエスタディでの試合が2回続くことになる。第14節11月19日におこなわれたカステルデフェルス戦2−0以来の地元勝利が果たして得られるかどうか、いやいや、もうそろそろ地元勝利の女神が訪れてもいい頃だろう。


第22節 ミニならではの勝利
(06/02/07)

バルサBーアリカンテ
1−0

ミニエスタディでおこなわれたバルサBの試合は17時開始。そしてそのお隣のカンプノウでの試合開始は19時から。理想的なダブルヘッダーの試合であるしポカポカ陽気の天気でもあるから普段より観客数が多い。久しぶりに活気あるミニエスタディの試合でバルサBが勝利し、そしてカンプノウでの試合でもバルサが勝利すれば万々歳の日曜日になるはずだった・・・が、喜びは半分しかやって来ない2月最初の日曜日となった。

バルサより上位に位置し、毎年のようにカテゴリー昇格を狙っているアリカンテだから、地元とはいえ難しい試合。どちらも慎重に試合を進めていく感じで、見ていて窮屈な試合展開が続く。それでもバルサBは前半にラッキーなゴールがやって来る。フリーキックを蹴るベルドゥ、ゴール前でワンバンドしたボールがイレギュラーバンドしてポルテロのミスを誘い、なんだかわからないちにネットの中にボールが吸い込まれていく。ミニエスタディの芝はカンプノウのそれに負けず劣らずひどい。カンプノウの芝状態に関してビクトル・バルデスが「まるでウサギがピョンピョンと跳ねていくような感じでボールが転がっていく」と語っていたが、ここミニエスタディではカンガルーが走っていくような感じでボールが転がっていく、というか、ジャンプしていく。カンプノウは月曜日から2週間にわたって全面的に芝を入れ替え、とりあえずベティス戦に間に合うように作業が進められていくが、このミニエスタディの芝もどうにかしてくれんだろうか。

後半に入っても両チームともそれほどゴールチャンスが訪れるわけでもない退屈な試合となったが、やはり勝っている試合を見るということはそれなりに楽しいもの。この勝利でグ〜ンと4位以内に近づいた。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Fragozo/ Rodri/ Pen~a/ Arnau/ Verdu/ Jordi(Pitu 83')/ Cristian(Montan~es 69')/ Sito (Olmo 88')/ Orlandi


第23節 強いはずのアウエーでの敗北

マンレッサーバルサC
2−0

地元では情けなくもなぜか弱く、アウエーでは比較的強いはずのバルサCだが、この試合は完敗という感じで負けたようだ。カテゴリー昇格ラインに入る可能性もないながら、カテゴリー落ちラインからも離れているバルサCは順位的には楽なシーズンをおくっている。したがって今シーズンの楽しみと言えば若手選手の成長具合を、それもフベニルカテゴリーから上がってきた選手の成長を見ることが楽しみとなる。個人的にはマーク・クロッサスの成長を見るのが楽しみだ。

■FC BARCELONA
Montero/ Llamas/ Roger/ Lopez/ Alonso/ Crosas(Marc 82')/ Alberto/ Ramon/ Pedro(Gilberto 76')/ Victor(Alex 57')/ Javito

*順位表は「試合日程・順位」から


1年半勝ちっ放し
(06/02/05)

もしバルセロナに訪れるチャンスがあり、しかもバルサインフェリオールカテゴリーの試合観戦をしてみたい、そしてどうしてもバルサチームが勝つ試合を観戦したいという人がいたとするなら、アレビンBチームの試合観戦をおすすめする。なぜならこのチームはほぼ間違いなく勝ってしまうからだ。ただ、それでも勝負の世界であるから“絶対”とは言えなし、例外も必ずある。今週の水曜日におこなわれたアウエーの試合でこのアレビンBチームが敗れたという驚くべきニュースが伝えられた。1年半にわたって勝ち続けてきたこのチームが負けてしまったのだ。

先週までで17試合を消化し、17戦全勝していたアレビンBチーム。このチームを構成している選手が昨シーズン所属していたベンジャミンAカテゴリーでは30試合リーグ戦を戦って30勝利をかざっている。つまり彼らは公式戦だけでも47試合連続勝利という“ギネス勝利”を記録中だった。これにプレーオフ時期やシーズン中におこなわれた各種大会(ウルッティ杯、アンドラ杯、ポンテペドラ杯、エトセトラ、エトセトラ)などでの連続勝利を含めるととんでもない数字となる。ちなみに今シーズン第17節を終了した段階で獲得したゴール数は107、失点はわずか1となっている。

監督のセルジ・ドメネックさんは語る。
「我々コーチ陣の役目は、彼ら少年たちのフットボール選手としての成長を助けることと同時に、成長過程にある少年たちの人間性も高めていくこと。したがって試合に勝つことはもちろん大事だが、試合中におけるマナーに関しても厳しく教えている。ファールを受けた際の大げさなアクションや時間稼ぎなどは決してしないこと、そしてゴールを決めても相手チームに尊敬の念を込めて決して派手なゴールパフォーマンスなどしないこと。何と言ってもまだ10歳程度の子供たちなのだから、なるべく大人のマネをさせないようにしている。しかも相手チームの選手たちは彼らより一つ年上だからね、礼儀を守ることを義務づけているのさ。」
それでもシステムは大人の選手によって構成されているライカーバルサと同じ4−3−3であり、非常に攻撃的なところも同じだ。

この“史上最強チーム”を構成している選手たちに共通することが二つある。一つはすべての選手が1995年生まれであること。そして二つめは全員がカタルーニャ生まれということだ。すでに40ゴール以上を決めてこのチームの得点王であるケイタ少年やデフェンサのセコウ少年はセネガル人、そしてエクポロという少年もナイジェリア人ながら、彼らの両親は彼らが生まれる前から移民としてカタルーニャにやって来ている。果たしていつまで彼らは勝ち続けるのか、このチームを見続けてきた人々の興味はその一点にあった。そしてついに敗北という、何人かの選手にとってはまったく知らない世界に足を踏み入れた試合を経験した。


メッシーとロビーニョ
(06/02/04)

アス紙が常日頃展開するニュース内容は、ベルナベウゴール裏に陣取っているようなメレンゲインチャが試合中に口汚く叫び続けるものと同じようなものが多い。エスポーツ紙のそれもここ何年かはそれと似たような内容となっている。エル・ムンド・デポルティーボ紙はイタリアのカゼッテ・デル・スポーツ紙に次ぐ歴史を持ち、つい先日百周年を迎えた伝統ある新聞であり、それでもバルサのインチャ新聞であることには変わりがないが、それなりに常識を持ったニュースを流している。そしてスペインでの最大発行部数(一般紙も含めて)を持つマルカ紙は、やはりメレンゲインチャ新聞でありながら、スペイン全国に提供する性格を持つ故それなりの各地方ファン受けする八方美人的なニュースも流している。したがってメレンゲ万々歳垂れ流しニュースばかりを提供するアス紙よりはまともな新聞ではある・・・が、ここのところレアル・マドリの連勝に気をよくしたのか、バルサ攻撃を開始している。

1月の末に入り、マルカ紙は一面に次のようなタイトルを載せ続けている。
“1月のヨーロッパ最優秀クラブはレアル・マドリに決定!”
リーグ戦とカップ戦で6勝1分け負け知らずという試合結果はバルサやチェルシーのそれを大きく引き離している、そう言いたいらしい。もちろん試合内容なんぞは無視だ。
“バルサに危機が訪れた!”
国王杯サラゴサ戦で連勝記録がストップ。ただそれだけのことで、18連勝もしたチームをいきなり“危機”状態としてしまう。
“だが、審判が再びバルサを救った!”
バルサが首位を走っているのは審判のおかげであり、このサラゴサ戦でも審判援護によるペナルティーの笛が吹かれた、そういうことだ。そして最終的にサラゴサの勝ち抜きが決定された翌日には、ロナルディーニョに対する赤紙の誤審を匂わせながらも一面見出しは派手にぶち上げている。
“レアル・マドリの時代がやって来る予感”

メレンゲ族に勇気を、そしてバルセロニスタに笑いを提供してくれる最近のマルカ紙。そのマルカ紙がつい最近メッシーとロビーニョに関するアンケートを紙面上でおこなっていた。
“メッシーとロビーニョ、どちらの選手が優秀か”
まあ、この手のアンケートはネット上でおこなわれるわけだから、どうにでも操作できることになるが、それでも参加人数の多さが異常なことに気がつく。アンケートに答えた人は何と約12万人。そのうち61%、つまり7万人以上の人がメッシーに票を入れている。ロビーニョのデビュー戦となったカディス戦で約15分程度活躍した翌日、マドリメディアで話題になったのは“ロビーニョとロナルディーニョはどちらが優れた選手だろうか?”ということだった。そしてそれが比較の対象とすらならないことが試合を消化するうちに証明され、年が明けるとメッシーとの比較となった。

移籍料、コミッション、その他もろもろを含めてロビーニョ獲得には3500万ユーロ支払ったと言われているが、彼よりも若く、しかも優秀であるとされたメッシーは少なくても5000万ユーロぐらいはするということかも知れない。バルサカンテラ育ちで最も“価値ある”選手がバスケのパウ・ガソールだとすれば、メッシーは2番目の選手となったわけだ。


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/02/02)

■フベニルA(第20節)■
レイダーバルサ
雪のため試合延期

プジョーの故郷であるラ・ポブラという田舎町があるレイダ県には冬ともなるとスキー場となるところが多いし、そのスキー場の麓の町として観光客相手に賑わうところも多い。プジョーが語るにはラ・ポブラという町はとにかく寒いらしい。しかもこの出身の人々は冬でも長袖を着ないとプジョーが言っていたが、まあそれは少々オーバーな話としても、プジョーは長袖ユニを着ていても袖をまくっているのはよく見かける光景だ。

■フベニルB(第18節)■
バルサBーサン・ガブリエル
2−0

フベニルAチームの試合はすでに早くから中止が決まっていたので、そのAチームの何人かの選手が応援にかけつけ出場している。普段はフベニルAでの出場がほとんどのブスケがスタメンでプレーしていたし、リハビリ半年病にかかっていたフベニルA所属のウゴ・ロペスもリズムを取り戻すために途中から試合に出場してきている。そしてこのチーム所属でありながらこれまで負傷で欠場していた何人かの選手が戻ってきている。デフェンサのイバイやピボッテのセカーデスが試合開始から出場していたのはまさに明るいニュースと言っていい。だがここのところ常連となっていたボージャンの姿は見られない。前回のダービー戦途中で負傷交代してベンチに下がっていたが、まだその傷が完治していないということか。

■カデッテA(第18節)
ジャバックーバルサ
雪のため試合延期

今年に入ってからすでに4試合消化していなければいけないのに、まだ1試合しか戦っていない。最初は大雨のため、次は審判が来なかったため、そして今回は大雪のため、それぞれ異なる理由で3試合が中止延期となっている。それにもかかわらずまだ首位というのが凄い。

■カデッテB(第16節)■
プレミアーバルサB
0−4

どうやらまたバカ勝ちしたようだ。

*順位表は「試合日程・順位」から


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