2005年
2006年
5月

来シーズンのバルサB
(06/05/31)

最終戦の悲劇で来シーズンも二部Bカテゴリーとなったのは非常に残念なことだが、同時に来シーズンのバルサBチームがどのような選手によって構成されていくのかも気になるところ。二部Aカテゴリーへの昇格が不可能となったことで、すでに何シーズンもバルサBでプレーしている“ベテラン選手”たちは、当然ながら他の環境での新たな道を模索していかなければならない。楽観的な見方をすれば、再び二部Bカテゴリーでシーズンを過ごすということは、将来有望とされる若手選手を思いきって抜擢することが許されることだ。まだシーズンが終了したばかりであるし、これから夏の間を利用して、アレサンコを中心に新生バルサB再編成構想を形作っていくことになる。だがアレサンコには多くのことは期待できないから、私カピタンが独断的にアイデアを練ってしまおう。

控えポルテロのハビ・ルイスはすでに26歳。これまでの労働奉仕に感謝しつつ他の場所での幸運を祈るしかない。正ポルテロのルーベンは来シーズンも残るとなるとバルサB3年目だ。もしジョルケラが今シーズン同様バルデスの控えとなるならば、彼は二部Aカテゴリーあたりのクラブにレンタルするべきだろう。と言っても、バルサCの正ポルテロであるモンテロはどうも素質があるとは思えないので、ここは一つ思い切ってフベニルカテゴリーから引き上げるべきだ。

ロドリはバルサBに残ることはないだろう。バルサAチームに上がるか、どこかへレンタルされると考えるのが普通だ。ただ、オルモに関しては何とも予想がつかない。ビルバオ戦での活躍で突如として“オルモここにあり!”と登場してきた彼は、ひょっとしたらバルサAチームに引き上げられる可能性だってありそうだ。そしてもう一人良い意味で予想がつかないのがメッシー世代に属するバリエンテだろう。シーズン途中からバルサBに上がってきて絶対のスタメン選手となっている彼は、現在スペインU19代表の一人としてやはりスタメン出場している。奇しくも9歳の頃から一緒にプレーしていたジェラール・ピケとセントラルコンビを組んでいるのが何となく微笑ましい。明日のキラキラ星である彼の場合はレンタルされることはないだろうから、アッと驚くAチーム招集ということもあるかも知れない。そしてライカー監督がもしペーニャ、ダビ・フェルナンデス、フラゴッソあたりをバルサAチームに上げるつもりがないのなら、彼らはレンタル、あるいは移籍させるしかない。それが彼らのためというものだ。左ラテラルのペーニャはどちらかというとオーソドックスなタイプだがら、攻撃に攻め上がるのが少ないという特徴がある。しかもあくまでも左ラテラルが専門であり、不思議なことにセントラルをやっているのは見たことがない選手。したがって左ラテラル選手が二人いるバルサAチームに上がれるとはとても思えない。右ラテラルのダニ・フェルナンデスにしても入団したてのダミアにポジションをとられた経験を持つ選手だし、まあ彼もAチームには上がらないだろう。来シーズンのセントラルはバリエンテ、あるいはオルモ(二人ともAチームに行かない場合)を中心にし、バルサCからボレゴ、マルトスあたりを上げるのがよい。問題は左右のラテラルをどうするかだが、アレサンコとしてはバルサCからカサードとかジャーマスを連れてくるつもりだろう。だが、それにはキッパリと反対。思い切ってフベニルカテゴリーから誰か見つくろってあげるべし。

何と言ってもバルサのチームだから、セントロカンピスタは才能ある選手の宝庫だ。ベルドゥをAチームに上げないのなら、彼のためにもレンタルあるいは移籍させるのがよい。Bチームに5年在籍なんて、どんな選手であれモチベーションが沸いてくるわけがない。アルナウにもできる限りカテゴリーの高いチームへの移籍先を探してあげたい。彼ら“ベテラン選手”が新たな職場に移ると同時に、若手を中心とした中盤を構成するべきだ。ジョルディ・ゴメス。ルイス・サストレ、そして今シーズン長期負傷でほとんど出番のなかったフリオ・デ・ディオスを中心にし、バルサCからマーク・クロッサスを引っ張り上げ、才能あふれる選手たちによって構成される中盤ができれば魅力的なチームとなりそうだ。

リエラ、クリスティアン、ハビートには良いレンタル先、もしくは移籍先を探してあげよう。オルランディが残留ということになるのであれば、左ラテラルにポジションを下げるべきだ。かつてバルサBでプレーしていたダミアと同じように、とても前の方で役に立つ選手とは思えない。シトやモンタニェスにはまだまだ頑張ってもらわなければならないが、彼ら二人だけでは過労死してしまうので、やはり下のカテゴリーから何人か優秀な選手を抜擢しなければならない。バルサCからエストレーモのトニー・カルボ、フベニルカテゴリーからジョバニとジェフレンを推薦したい。したがって予想される、と言いながらも可能性は少ないであろう、来シーズンのバルサBメンバーは次のようになる。

●ポルテロ
パウ(現フベニルA)、モンテロ(現バルサC)
●デフェンサ
オルランディ、バリエンテ、オルモ、ボレゴ(現バルサC)、マルトス(現バルサC)、ハイメ(現フベニルA)、チャビ(現フベニルA)
●セントロカンピスタ
ジョルディ、サストレ、フリオ、クロッサス(現フベニルA)、ピトゥ(現フベニルA)、ルエダ(現フベニルA)
●デランテロ
シト、モンタニェス、トニー・カルボ(現バルサC)、ビクトル(現バルサC)、ジョバニ(現フベニルA)、ジェフレン(現フベニルA)

10歳前後からバルサインフェリオールカテゴリーに在籍し、将来はカンプノウでのプレーを夢見た何人かの選手たちが、この夏にクラブを離れることになるだろう。毎年のことながら、何年も見てきた選手たちがその夢を果たすことなくクラブを去っていくのをみるのは寂しいことだ。それでも一方、更に夢をふくらませつつカテゴリー昇格を果たし、カンプノウに一歩ずつ近づいていく将来を期待される選手たちも当然ながらいることになる。去っていく選手、そして残る選手たちすべてに幸運を祈りつつ、このラ・マシアHPもシーズンオフに突入。プレステージの再開は8月中旬を予定し、地味なカンテラサイトをのぞいてくれているすべての人々に楽しい夏休みを!
ラポルタ!チケットネコババ騒動の謝罪をしろ!
ビスカ・エル・バルサ!


第38最終節 痛々しい、あまりにも痛々しい敗戦
(06/05/30)

ベニドルムーバルサB
2−0

いまさら説明する必要もないが、上位4チームだけが二部Aカテゴリーへの昇格をかけたプレーオフに参加する資格を得ることができる。1位に位置するバダロナはすでに67ポイントを獲得しているので、最終節の試合を待つまでもなく参加権を得ている唯一のチーム。問題は団子状態となっている2位から6位までのチームだ。2位レバンテB(63ポイント)、3位アリカンテ(63ポイント)、4位バルサB(63ポイント)、5位グラマネ(63ポイント)と2位から5位までが同ポイントとなっており、そして6位のアルコイアも61ポイントだが最終戦の様子次第ではまだ4位以内に入れる可能性が残っていることになる。

そういうややっこしくもスリリングな状況で迎えた最終戦。もちろんすべての試合が日曜日18時開始と同時刻におこなわれている。そして上位6チームの対戦カードは次のようなもの。

アルコイアーバダロナ
●サバデルーレバンテB
アリカンテアルファロ
●ベニドルムーバルサB
●フィゲーラスーグラマネ

18位のサバデルだけがカテゴリー降格を避けるための真剣勝負の試合となっていたが、アルファロ、ベニドルム、フィゲーラスはカテゴリー降格にも昇格にもすでに関係ない順位にいるから最終戦とはいえただの消化試合。だが、いつものことながら、第三者チームからの“勝利ボーナス”がプレゼントされていることは試合前から噂されていた。決して具体的証拠をもって証明されたことがない“勝利ボーナス”ながら、その存在を認める発言をしている現役引退選手などもいるから、現実的には大いにあり得ることなのだろう。そしてピリピリした最終戦に相応しいスキャンダルな事件が試合前に発生する。試合開始1時間前、ベニドルムの会長が突如として監督を更迭してしまうのだ。その更迭理由は監督のアンヘル・ペドラッサが用意した11人のスタメン選手が気にくわないというもの。元バルサカンテラにして元バルサ選手にして元バルサカンテラコーチであったペドラッサはバルサBを勝たそうとしているのではないか、そいう疑惑が会長にあったようだ。二部Bカテゴリーでウロウロしている弱小クラブの会長はどこであれワンマン会長であることは確かだが、それにしてもメチャクチャな人物だ。

クリスティアンが負傷から戻ってきてこの最終戦に招集されている。だがバリエンテはスペインU19代表に招集されていて不参加。それでもほぼベストメンバーという感じで試合がスタート。そしてバルサBに“魔の2分”がやって来たのが前半の16分。アッという間のカウンタアタックでバルサBは最初の失点をしてしまう。そしてそれから2分後、再び同じような感じで失点。前半18分で0−2という、何ともはや目を覆いたくなるような試合展開。75%という圧倒的なボール支配率で攻め続けるバルサBだが、ゴールチャンスにまで行かないところが困りもの。そのまま前半が終了し、さて、他のチームの結果を見てみると・・・アルコイア、レバンテB、アリカンテが前半を終了し勝利中、そしてグラマネが引き分け中、したがってバルサBは6位にまで落ち込んだ状態となっていた。アヒーッ!

あまり期待のもてない後半戦が開始。ロドリやペーニャというデフェンサを下げてルドビック、クリスティアンを投入し攻撃一本に絞るバルサB。そして気がつけばグラマネもゴールを入れ、バルサBのライバルチームがすべて勝っているという悲惨なニュースが流れる。他チームからのボーナスの威力か、はたまた地元最終戦を勝利しようという意地と誇りのせいか、キッチリと守って勝利しようという意欲満々のベニドルムを脅かすまでにはいかず、ついに試合終了。バルサBは最終戦で痛々しくも悲惨な敗戦を喫しシーズン終了。来シーズンも二部Bカテゴリーだ。残念無念。
ラポルタ!チケットネコババ騒動の謝罪をしろ!

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Olmo/ Rodri(Ludovic 85')/ Pen~a(Cristian 52')/ Fragozo/ Verdu/ Jordi/ Sito/ Javito/ Orlandi

*順位表は「試合日程・順位」から


カンテラコーチ陣の大変革
(06/05/28)

果たしてこれが良いことなのか悪いことなのか、それは各人の判断に任せるとして、そしてその後の歴史が証明することになるとして、いずれにしてもカンテラコーチ陣の大変革がおこなわれそうだ。上はバルサB監督キケ・コスタスから下はベンジャミンカテゴリーの誰かさんまで、基本的にすべてのカテゴリーでの監督の交代がおこなわれる可能性があると言う。ただ、物事には常に例外があるもので、今シーズンからフベニルA監督になったアレックス・ガルシアとヌニェス時代から子供たちの面倒を見ているロドルフ・ボレル・現カデッテA監督だけはそのまま継続が予想されている。サンドロ・ルセー、そして彼の推薦でインファンティルカテゴリー責任者になり昨シーズンにクビを切られたジョセップ・コロメール、この二人の息のかかった残りの監督たちは他の職場を探すことになる。

それでは誰が彼らの替わりに監督になるのだろうか。それは“ドリームチーム”時代にヨハン・クライフの指揮のもとグランドを走り回っていた選手たちだ。チャッピー・フェレール、セルジ・バルジュアン、ミゲランヘル・ナダール、フリオ・サリーナス、ペップ・グアルディオラ、カルロス・ブスケ、そして時代は少々前後することになるが、ミケル・ソレール、やフリオ・アルベルト、そしてガッツ・エンリケなどが候補に挙がっていると言われる。これらのすべての人々は監督ライセンス取得コースの最終段階に来ており、ワールドカップの最中におこわなれる最終試験待ちだ。そして監督ではないが、かつてバルサAチームの医師でありながらジョアン・ガスポルタ政権が誕生してからカンテラ組織に転属させられていたリカルド・プルーナ医師チキートコーナー参照が再びバルサAチームに戻ってくる可能性が大きい。スポーツ専門医学博士である彼が何故これまで“干され”ていたのか理由は知らないものの、もしこれが実現すればバルサAチームに所属する選手にとって非常に明るいニュースとなる。

監督の話で思い出したが、テン・カテは今シーズン限りでバルサを退団し、すでにアヤックスでの入団記者会見を済ませている。戦術的に彼がどのようにライカーを助けたのか全然知識もないし興味もないが、ただ、チャンピオンズ決勝戦でイニエスタではなくバンボメルを起用したのがテン・カテ最後の仕事だと言われている。大事な試合では中盤にフィジカル面の強い選手を起用するのがテン・カテのアイデアということはかなり前から知られていたが、彼のいなくなった来シーズンにそういうところに変化が起きるのかどうか。彼の抜けた穴を埋めるためにトニー・ブルインスやヨハン・ニースケンスなどがコーチ就任として噂に登っているが、そして二人とも個人的に大好きな人々だが、単純にエウセビオでいいのではないだろうか。ロマリオでさえ驚いたといわれるかつてのテクニシャン・エセビオ、雰囲気的には彼でじゅうぶんだ。


ラテラル選手
(06/05/27)

アンリを一番欲しがっていたのはフラン・ライカーだったというから、突然の心変わりでその彼が来なくなったことを一番嘆いているのはライカーだというのは想像できる。チキ・ベギリスタインはデランテロよりデフェンサ選手を獲得するのが急務だと考えていたから、ライカーと違ってそれほどガッカリしていないというのも想像できる。アンリが来ようが来まいが、現在の選手たちだけでも最低限来シーズンは戦えると考えているライカーだというから、チキがモッタを補強選手獲得のための交換選手用リストにあげていることをあまり喜んでいないことは想像できる。チキはセントラルやラテラルというポジションを強固にしたいと考えているから、キブやアルベスという選手の獲得を何よりも優先したい、だがライカーは補強するのならデフェンサよりデランテロ、アンリがダメならグジョンセン、それもだめならフォルランあたりでいいのではないかと考える。

チキとライカーという二人のキャラクターの違いなのか、あるいはスポーツ・ディレクターと監督という専門職の違いからくるものなのか、いずれにしてもこの二人が持つアイデアは異なるようだ。だが最も大事なことは、幸運の持ち主チキ・ベギリスタインと名監督っぽくなってきたフラン・ライカーという二人が、それぞれ違いを認めながらもこれまでどおりスムーズにチーム作りをやってくれることだ。アイデアの違い、意見の違いで相手をシャットアウトしてしまうのは現在のバルサの会長ジョアン・ガスポルタだけでじゅうぶんだ。

ライカーは右ラテラルはこのままで大丈夫ということなのだろうか。大事な試合になると、ベレッティではなく必ずオラゲールを起用してきた彼だが、来シーズンもそのような感じでいくつもりということか。残念なのはラ・マシアからラテラル選手が育ってことないことだ。ベルムード、ナバーロ、オスカー・ロペスなどという選手が下から上がってきたが誰一人として定着せず、この先もこのポジションはこれといった選手が見つからない。バルサB左右ラテラルのペーニャやダニ・フェルナンデスはどうもライカー好みの選手ではないようだし、バルサCにはこれといった選手が見あたらない。個人的に唯一期待しているマーク・ブラスコという右ラテラル選手はまだフベニルカテゴリーに在籍中、したがってボージャンと同じように、あと2、3年は待たないとならない。

もし、本当に右ラテラルというポジションに補強がされないとするならば、カンテラ選手にとって絶好のチャンスが到来することになる。そしてバルサBにもCにもライカー好みの専門家がいないのであれば、どこからかコンバートすればよい。ビルバオ戦でデビューしたヘスス・オルモなんてのも面白そうだし、ハビートあたりを下げても良いかも知れない。ちなみにヘスス・オルモはバルサAチームのプレステージに参加することが決まったようだ。


メッシーからモッタへ
(06/05/26)

「アンリが4年間の延長契約する前に、スペインの二つのクラブからスーパーオファーがクラブに来ていた。だがアンリは我々のシンボルと言っても良い選手、いかなるオファーが来ようと受けるつもりはなかった。」
アーセナル関係者が語るそのスーパーオファー額は7400万ユーロだったという。日本円にして約100億円の移籍料、フムフム、冗談のような、そしてもちろん冗談だろうが、それにしても凄い額だ。だが、バルサが用意していたアンリ獲得資金は1500万ユーロということはすでに知られている。アンリとアーセナルとの契約が1年しか残っていなかったことを考慮に入れれば、バルサの用意した数字が妥当なところだろう。レアル・マドリにしても会長さえいないクラブなのだから、新しい親分が選挙で選ばれるまでそんな凄い額を提示できるわけがない。スペインの二つのクラブからのスーパーオファー、それがバルサでもマドリでもないとすると・・・エスパニョールとかヘタフェとかマジョルカあたりからのものか。

サンドロ・ルセーが抜けてから、つまりチキ独立体制となってから4人の選手がバルサに入団してきている。アルベルティーニ、マクシ、エスケロ、そしてボメル。わずか1年と半年前に入団してきたアルベルティーニはすでに引退の身となり、マクシ、エスケロなどは片手で数えてお釣りがくるほどの試合数しか出場していない。ファンから多くの期待がかかったボメルだが、まあ、1年目のボメルはあんなものだろう。いずれにしても、もし、今回アンリが来ていたとしたら、チキ・ベギリスタイン独立以来初の快挙となる仕事だった。いままで彼を問題視していた人々を「やるじゃないか、チキ!」と見直させるチャンスとなるはずだったが、残念ながらアンリの突然の心変わりでそうはならなかった。

今シーズン登場した“ビックリ選手”、それはエスケロとかボメルとかいうクラブ外部からやって来た補強のための補強選手ではなく、すでにクラブ内部でスクスクと育っていたレオ・メッシーという18歳の選手だった。ガンペル杯で一躍注目を浴びることになった彼だが、シーズンオフの段階では他のクラブへのレンタル要員となっていたことをいつだかチキ自身が語っている。もし、あのガンペル杯でカペーロさえも驚くような活躍を見せていなかったら、チキの見事な手腕でマジョルカあたりにレンタルさせられていたかも知れない。そのチキ・ベギリスタインが、ライカーの反対にあいながらもモッタの放出を希望しているという。もっとも、バルサにとって美味しいオファーが来たらという条件付きらしいが、その際には積極的に話に応じるつもりらしい。

だが、モッタがクラブを離れる可能性は少ないような気がする。チキ・ベギリスタインというスポーツ・ディレクターは非常に運の強い人物であり、彼の思いとは別に物事がクラブにとって良いように良いようにと動いていく傾向がある。したがって今回のモッタ放出作戦も、チキにとっては残念ながら失敗に終わることになるのじゃないだろうか。


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/05/25)

ほとんどのカテゴリーでシーズンが終了しようとしているこの時期になって、元バルサカンテラ現アーセナル所属のフラン・メリダに関する裁判が始まろうとしている。裁判といっても“有罪・無罪”とかいうものではなく、アーセナルはバルサに移籍料を支払う義務があるのかどうか、あるとすればいくらぐらい支払わなければならないのか、つまり金に関する裁判だ。フラン・メリダは今シーズンが始まってからは行方不明状態となっていた。その彼が突然姿をあらわしたのは今年の3月。16歳となる誕生日を迎え、やっとこれで晴れてアーセナルと契約することができる年齢となってからだ。彼の逃亡先というか、隠れ家というか、避難所というか、それは彼の代理人にしてセスクの代理人でもあるホセバ・ディアスの実家だったらしい。2か月ぐらい前からすでにアーセナルの下部組織チームでプレーしているフランだが、このガキの成長のためにかかった養育費として、バルサはいったいいくらのお小遣いをアーセナルからもらえることになるのだろうか。

■フベニルA(コパ・デ・レイ)■

国王杯第一戦ベティスとのアウエーの試合は1−1で引き分け、そして先週末ミニエスタディでホームでの試合がおこなわれている。バルサCでさえ使えないミニエスタディをフベニルチームが使用するのはかまわないが、残念ながら時間が悪い。日曜日の20時試合開始、こんな時間に試合を設定するから200人しか観客が集まらないのだ。

この試合から約3時間前におこなわれたバルサBの試合にフベニルカテゴリー在籍のジェフレンが招集されていた。だが、前半にほぼ勝負が決まったためバルサBの試合に出場することなく90分間ベンチ、そしてこの国王杯にスタメン出場となった彼は、幸運にも先制点となるゴールを決めている。ユーロU17の大会に参加していたボージャンも戻ってきて後半から出場、ジョバニのゴールでバルサ2−0で勝利している。というわけで準々決勝に進出。相手はビルバオだ。

●準々決勝
マジョルカーレアル・マドリ
サラゴサーエスパニョール
レアル・ソシエダーフエンヒローラとアルバセテの勝者
ビルバオーバルサ

■フベニルB(第33節)■
バルサBージャバック
3−0

残り2試合を勝利してリーグ戦順位3位以内に入るための重要な試合、だが、まるで消化試合の香りをさせてくれる試合となってしまった。3−0で勝利したものの、試合内容はまったくもってお粗末な雰囲気。さて、今週末は最終戦、少しは元気の良いところを見せてくれるかも知れない。

■カデッテA(カタルーニャカップ 準々決勝 )
バルサージローナ
3−0

一時フベニルBチームに招集されていたヤゴがこの試合のために戻り、そしてカデッテBチームからパチェコとかテロンなどという楽しみな選手が呼ばれている。デランテロ・プンタはクッキーことフェルナンド選手。シーズン開始当初はボージャンが絶対スタメン選手としてプンタを務めていたが、シーズン途中からフベニルカテゴリーへ上がっていったため、他の何人かの選手が9番を付けている。フェルナンドが今シーズン何ゴールを決めたのか知らないが、かなりの数のゴールを獲得しているように思う。この試合でも彼のハットトリックで勝利したカデッテAチームはオスピタレ相手の準決勝を今週末戦うことになる。

●準決勝
バルサーオスピタレ
エスパニョールーダム

*順位表は「試合日程・順位」から


第二のオラゲールを目指して
(06/05/24)

バルサにとって消化試合となったセビージャ戦とビルバオ戦、これらの試合に普段は馴染みのない何人かのカンテラ選手が出場している。その中で興味を引いた選手が二人、一人はセントラルのヘスス・オルモ、そしてもう一人が左ラテラルとして起用されたオルランディだ。

去年の10月11日付ニュースで、そのオルモ選手に関して次のように触れている。
「バルサCから今シーズンバルサBにやって来たオルモという選手がいる。セントロカンピスタとしてもデフェンサとしても起用される器用な選手だが、この試合ではダニ・フェルナンデスが試合途中で退場となったため、右ラテラルとして起用された。これまでそれほど多くの試合に出場しているわけではないが、この選手はけっこう楽しみな選手だと思っている。セントラルでも良いしラテラルでも使えそうだ。」
だが、それから間もなくして負傷してしまった。そして彼がリハビリに精を出している間、トリプレッテを昨シーズン達成したフベニルAチームのカピタンであり、今シーズンはバルサCカテゴリーからスタートしたバリエンテが抜擢されることになる。ロドリ、バリエンテのセントラルコンビの誕生だ。負傷から戻ってきたオルモは彼らのどちらかの交代選手として、あるいはラテラルとかピボッテの緊急要員として、つまり便利選手の一人として少ない時間ながらも起用されることになる。決してバルサBの主役の一人とはなれなかったオルモだが、バルサ最終戦となったビルバオとの試合で、彼はオラゲールとコンビを組んでセントラルを務めた。もちろんバルサAチーム初出場だ。そしてほぼ完璧と言っていいデビュー戦だったと思う。

左ラテラルとして起用されたオルランディは、もともと左インテリオールの選手だ。アラベスから今シーズン限りという約束でバルサBに来ているが、バルサBのチーム事情により左エストレーモとして起用されている。キケ・コスタス監督には絶対の信頼感を得ているようで、これまでのところ間違いなくスタメン選手となっている。だが、エストレーモ選手としては、個人的にはどうもいただけない。右エストレーモとして起用されて、まったく良いところを見せてくれなかったダミアと同じように、ゴールとは無縁のエストレーモはどうもいただけない。だが右ラテラルダミアがそうであったように、左ラテラルオルランディは非常に新鮮な感じだった。少々攻撃的なラテラル選手として面白そうな素材という感じだ。試合途中で負傷して交代するまで、彼もまたほぼ完璧なデビュー戦だったと思う。

バルサBでシーズンを通じて活躍し、そして将来を期待されているからこそAチームに招集される、これが本来の“招集のされ方”であるとするならば、この2試合に招集された選手たちに限って言えば異例と言っていい。左ラテラルが必要ならシーズンを通じて絶対スタメンとなっているペーニャを収集するべきだし、セントラルが必要ならロドリかバリエンテを招集すればいい。だが最後の山場を迎えているバルサBだから、大事なスタメン選手はいかにバルサAチームとはいえ貸すことはできない。だから替わりのきく選手が招集された。そして誰もが予想しなかったような活躍をしてしまう。もちろん、どんな選手であれ良い素材を持っているからこそバルサというクラブに入団してきているのだろうが、その素材に磨きがかかったり世間の目に触れることができるかどうかは、もちろん個人の努力は別として、やはりタイミングだ。それを生かすも殺すも当人次第。ヒラヒラとどこからか落ちてきた幸運を大事にすれば“第二のメッシーやイニエスタ”は無理としても、“第二のオラゲール”ぐらいならどうにかなれるだろう。


第37節 団子状態のまま最終戦へ
(06/05/23)

バルサBービラホイオッサ 
4−0

地元ミニエスタディで4−0というスコアーでの一方的な試合。こういう楽勝バルサBというのは久しく見た記憶がないが、試合開始5分ぐらいにバルサが得たペナルティーがその後の楽勝展開原因となっている。もしバルサBをやぶり他の上位チームも負けるようなことがあれば、わずかな望みながらこのビラホイオッサというチームも4位以内に入れる可能性があった。したがって彼らの試合開始早々の失点が、必要以上に背伸び状態攻撃へと走らせてしまう。前へ、前へ、ひたすら前へという攻撃姿勢は、最終デフェンサラインとポルテロの間に大きなスペースを誕生させてしまった。ミニエスタディの試合で相手陣内にこれほど広大なスペースが生まれることは希なことだ。そして、そのスペースをハビートやベルドゥがまるで黒装束を着込んだ盗人のようにスルスルと進入していきゴールを奪っていく。ベルドゥ、シトがそれぞれ1ゴール、そしてハビートは2ゴールを決めている。

クリスティアンが負傷してからというもの出場チャンスが増えてきているハビートだが、この試合でもやはりスタメン選手として起用され活躍している。シーズン開始前から“エコノミー症候群”に倒れ、昨年はほとんどリハビリ期間となっていた。だが、ようやく回復して戻ってきてはみたものの、クリスティアンやオルランディらの活躍で彼の場所はなく、しばらくはバルサCに回されていた。そしてクリスティアンの負傷がハビートのバルサBへの復帰を誘うことになる。もともとプンタだったクリスティアンが、今シーズンから右エストレーモの位置でプレーするようになったのは、ハビートが病に倒れていたから。そしてクリスティアンが負傷に倒れたことによりハビートの復帰が可能となった。世の中、あきらめちゃいけない。

最終戦を前にしてバルサBの圧勝で終わった試合だが、ライバルチームも頑張った週末となった。と言うのも、1位から6位までのチームすべてが勝利したため、当然ながら1位から6位までの順位もポイント差も1週間前と変わっていないのだ。団子状態のまま最終戦へ、バルサBはアウエーの試合を勝利すれば文句なくカテゴリー昇格戦へ、もし引き分けだとか敗戦だとかしたなら、胸に十字架を切りまくってライバルチームの不幸な結果を待つしかない。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Valiente/ Rodri/ Pen~a/ Fragozo/ Arnau(Sastre 77')/ Jordi/ Sito(Riera 70')/ Javito(Montan~es 80')/ Verdu


第37節 カテゴリー維持決定

バルサCーフィゲーラス
0−0

引き分けという結果により得たこの1ポイントでバルサCカテゴリー維持が決定。来シーズンも三部リーグでプレーすることができる。

■FC BARCELONA
Montero/ Alonso(Casado 66')/ Alberto/ Borrego/ Ismael/ Crosas/ Marc(Gilberto 76')/ Besada/ Victor/ Toni/ Pedro

*順位表は「試合日程・順位」から


もう時計はいらない!
(06/05/21)

「乗客のみなさん!もう少し静かにお願いします!」
スチュワーデスが使う乗客アナウンス用マイクからメッシーの声が聞こえる。チャンピオンズ決勝戦に勝利した翌日、パリからバルセロナに向かうバルサ御一行チャーター機ボーイング747便機内。選手たちは家族や友人たちと一緒になって騒ぎまくっていたのだ。そしてメッシーのメッセージが続く。
「選手のみなさん、もう少し静寂にお願いします。この飛行機は現在バルセロナに向かって飛行中です。」
騒いでいた選手たちもその声がメッシーのものだと気がついたようで、笑いながらマイクの声に耳を傾け始めた。

「ところで会長さん、もうそろそろ我々へのボーナス額も値上げすべきじゃないでしょうか?もういい加減、高級時計のプレゼントは飽きたし、もっと良いものが欲しい、それが我々の考えです。時計なんかもううんざりだ!どんなに高い時計であってももううんざりだ!それが我々の意見です。」
真面目な声で真面目に話すメッシーに選手たちは大笑いしている。そしてメッシーメッセージはまだ続く。
「これがジョークだと思ったらとんでもない勘違い。我々は真剣に要求する!高級時計はもううんざりだ!時計の代わりにマンションを要求する!選手一人一人にマンションを!それが我々選手全員の希望となっている。でも、もし予算的にそれが不可能なら車でもいい。時計だけはもううんざりだ!マンション、あるいは車をボーナスとしてよこせ!ラポルタ会長、それが我々の要求だ!それでは乗客のみなさん、当飛行機はあと30分でバルセロナ空港に到着します。快適な空の旅をお楽しみください。」

これまで内気な少年として知られていたメッシーももうじき19才の誕生日を迎える。大勢の前でジョークまで言えるようになった彼はこの週末にはブエノス・アイレスに飛ぶことになる。他の何人かの代表選手はすでにそれぞれの国に到着し、代表合宿に入る準備をしているため、土曜日のビルバオ戦には各国代表選手以外で戦うことになった。

ジョルケラ、バルデス、ベレッティ、オラゲール、モッタ、エスケロ、エトー、ジュリー、マクシ、バルサAチームからの招集選手数はこの9人で、そのうち1人は控えのポルテロとなっているから実質のところは8人に過ぎない。そして記憶に間違いがなければ、スペインのルールでは試合中90分の間、Aチーム在籍の選手が常に最低7人はグランドにいないといけないはずだから、これはギリギリの招集メンバーとなる。試合中に不運にも2人のAチームの選手が負傷してしまったら・・・どうなるんだ?

バルサBチームは日曜日に超大事な試合が控えているから“シーズン終了後”のビルバオ・バルサなどという消化試合とも呼べない試合に大事な選手は貸せない。バルサCはどうにかこうにかカテゴリー落ちを回避できそうながら、主力選手は残して週末の試合に望みたい。こういう理由でバルサB及びバルサCからの応援部隊は戦力的な援助というよりは人数的な援助選手となっている。
バルサB左エストレーモスタメン選手オルランディ(このポジションには最近好調なハビートがいるのでチームに影響なし)、バルサB常時控え選手であるピトゥ、モンタニェス、オルモ、そしてシーズンを通じて招集さえされてきていないルドビック、バルサCからはセントラルのマルトスと控え選手のラモンが呼ばれている。そしてこのビルバオ戦が終了した段階で、バルサAチームの選手は“オフィシャル的”に夏休みに突入することになる。7月17日が集合日となっているから、今年の夏休みは長いぞ!


セスク・ファブレガス
(06/05/20)

「バルサインフェリオールカテゴリーで育った自分だが、バルサと対戦するにあたって特別な感情はない。もちろん普通の試合とは違い決勝戦だから、そういう意味で言えば特別な感情が生まれるかも知れない。でも、バルサというクラブには借りも貸しもないわけだから、この試合に勝つことだけを考えている。」
サン・ドニの決勝戦前にこう語るセスク・ファブレガス。こういう現代っ子的な発言をしてくれるとこちらも気分的に楽になる。
「ラ・マシアで一緒だった元同僚の何人かの選手たちとは、決勝戦前に連絡を取り合っている。彼らは今でも自分の友人たちだから、当然ながら自分の幸運を祈ってくれているのかと思っていた。だが、彼らはバルサを応援するという。少しガッカリした。」

彼の代理人であるホセバ・ディアス、最近話題になったフラン・メディアの代理人でもある彼が再び表面に出てきてお節介なことを語っている。レアル・マドリの会長選挙が1か月後あたりにおこなわれるが、会長選挙に名をあげるであろう何人かの会長候補たちに、セスクの獲得をすすめているのだ。
「セスクの獲得は現在のレアル・マドリが抱えている問題のいくつかを同時に解決することになるだろう。かつてフロレンティーノがフィーゴの獲得を約束して選挙のさいの強力な武器としたように、セスクの獲得約束も同じような武器となるに違いない。まだ若手の選手でありながらヨーロッパのクラブの中でクラック扱い選手となりつつあるし、しかもワールドカップでは世界的に注目される選手と変貌する可能性が大だ。そしてバルサ出身選手を獲得したということが、マドリディスタの間で怒りを買っているエトー移籍問題も解決することになるだろう。」
この代理人がいつからレアル・マドリ再建に向けての助言者となったのか知らないが、気分の悪くなる人物ということには変わりがない。セスクは、それが彼の希望であるなら、レアル・マドリに行けばよい。第二のセラーデスが再びベルナベウでプレーするだけのことだ。

「自分の体力が続く限りアーセナルでプレーしたいと思う。チャンピオンズ決勝戦で感じたことはチームが自分を必要としていることであり、ファンの人々も自分の残留を望んでいることだった。アーセナルに残るか、あるいはバルサに行くか、二つの一つの可能性があったが、そして今でもバルサに対して愛着を感じているが、自分の場所は現在のチームだと感じている。」
金曜日発行のザ・サン紙にこう語るアンリ。最終的に4年契約でアーセナルとの延長契約を結ぶのではないかとジャーナリストはコメントしているが、サインそのものはまだしていない。もしこれが事実であるとすれば、当然ながらアンリのバルサ入団はなくなったことになる。

“チャンピオンズ・ファイナルコーナー”で触れたウリスト現象が起きてしまった。ただこの現象には決定的な違いがある。ウリストは勝利に興奮しての決意表明であるが、アンリのそれはまったく逆だ。バルサインチャとしては、彼が何かの間違いで決勝まで進んでしまったのが不幸となり、アーセナルインチャとしてはその逆となる。そして勝利者魂の固まりだったウリストと、敗北者慣れしているアンリとの決定的な違いがあらわれたのかも知れない。
「審判の誤審やマルケスやプジョーの反則行為で我々は敗北した。」
簡単に言ってしまえばこのように決勝戦の敗北を顧みるベンゲルやセスクそしてアンリがいる限り、アーセナルという敗北チームに明るい将来はない。そしてもちろんアンリにも明るい将来はない。負け犬根性の固まりだったプジョーなどが、デコなどの勝利者魂をもった選手の加入で変化を遂げてきたように、バルサにくることによってアンリにもまたそのチャンスが訪れただろう。だが、彼にとって残念ながら、今のところ、その可能性はなくなったようだ。


号外 スーパー・ベレッティ!
(06/05/19)

あ〜疲れた、あ〜疲れた、あ〜疲れた、あ〜疲れた、あ〜疲れた、そして今日もまた疲れる夜が待っているぞ。こんな日にHP更新するなどという辛気くさいことはやめて写真集でもながめよう。グラシアス、スーパー・ベレッティ!

www.belletti.com.br/galeria/pages/infancia/album_infancia.htm
(一日たったら、表紙にしかつながらなくなってしまった・・・
こんな写真がいっぱいあったのですが・・・)


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/05/18)

■フベニルA(コパ・デ・レイ)■

スペイン全国フベニルカテゴリーのコパ・デ・レイ(国王杯)が始まった。国内最強16チームによって争われるこの大会はホーム・アンド・アウエー方式。抽選の結果バルサはベティスとの対戦になっている。セビージャでおこなわれたこの試合、1−1の引き分け、そして今週末には地元にベティスを迎えて戦われることになる。

■フベニルB(第32節)■
バルサBーブラウグラーナ
4−0

ヤゴが引き続きこのカテゴリーのチームに出場しているが、ようやく周りの選手とも慣れ、そして彼らもチームの主役の1人としてヤゴを受け入れ始めたようだ。これまでの感じとはまったく違うイメージでノビノビとプレーしているヤゴが、フベニルチームで初めて見られた試合と言える。

ヤゴのアシスト、そして彼自身のゴールで前半には2−0とリードするバルサBは楽な展開で後半も得点を重ね、終わってみれば4−0というスコアーで勝利。このカテゴリーはエスパニョールBが圧倒的な強さを持って首位を走り、リーグ優勝をほぼ決定させている。シーズン終了まで残り2試合、バルサBのささやかな目標は3位以内に入りカタルーニャカップ参加資格を得ること。現在の彼らは3位に1ポイント差で4位となっている。

■カデッテA(カタルーニャカップ 1/8 )
バルサーサン・ガブリエル
3−0

カタルーニャカデッテAカテゴリーに所属する16チームによって争われるカタルーニャカップが始まった。対戦カードは次のようなスタイルで決定される。リーグ戦首位1位のチーム対最下位16位のチーム、そして2位のチーム対15位のチームというようにカードが決まるが、上位に位置しているチームが試合会場となっての一試合だけの勝ち抜き戦で、いわゆるホーム・アンド・アウエー方式ではない。この方式はどうやら今年だけのようで、カデッテカテゴリー全国大会が今年はおこなわれないためらしい。

そう言うわけで、リーグ戦優勝を飾ったバルサはリーグ最下位チームを地元に迎えての試合。カデッテBチームからセントラルのテロンが呼ばれスタメンで出場、デランテロのパチェコやデフェンサのエルナンデスなども後半から出場しているのが嬉しい。しかも前半にテロンが先制、後半にパチェコが2点をもぎ取り、下から上がってきた選手大活躍の巻きとなった試合。この試合の勝利し、カデッテAチームはカタルーニャカップ 1/4 に進出決定。

■カデッテB(第30・最終節)■
バルサBージュピテル
11−0

いよいよ最終戦。2位のフィゲーラスは土曜日に試合をし敗北している。3位のエスパニョールもやはり土曜日に試合をおこない、彼らは1点差で勝利している。バルサBとオソーナは彼らより一日遅れの日曜日の試合。首位を争うライバルチームの結果がすでにわかってしまう変な日程の組み方だ。バルサBは12時から、そしてオソーナは15時30分からというこれまた時差があるゲーム。

この試合が始まる前にエスパニョールは首位にたっている。オソーナは他のチームの結果とは関係なく勝利さえすれば優勝が決まる。だが引き分けでもしようものならエスパニョールと同ポイントとなり少々ややっこしい計算が必要となる。バルサBが勝利すれば3つのチームが同ポイントとなってしまい、バルサに優勝が転がり込んでくるからだ。でも、そんなこととは別に、とにかく勝利しなければ話にならないバルサB。これでもか、これでもか、という感じで攻めまくり11点をもぎ取っている。だが、予想どおりオソーナはしっかりと勝利の3ポイントを獲得し優勝、したがって残念ながら首位にも2位にもなれず3位どまりとなってしまった。

*順位表は「試合日程・順位」から


ボージャン得点王
(06/05/17)

U17ヨーロッパ大会が終わった。優勝チームはロシア代表、準優勝チームがチェコ代表、そして3位がスペイン代表で4位がドイツ代表となっている。スペインもドイツもグループ戦ではそれぞれ首位のチームだったのに、グループA首位チーム対グループB2位チーム、グループA2位チーム対グループB首位チームというカードで戦われた準決勝で、どちらの試合もグループ首位チームが敗戦してしまうという思いがけぬ結果となった。と言うわけで、決勝戦はグループ2位通しのチームで戦われ、ペナルティー合戦の結果ロシアがチェコを負かして優勝。3位・4位決定戦という何のメリットもない試合では、スペインがドイツを破っている。これもペナルティー合戦の結果による勝利だ。

この大会で注目を浴びた選手の一人としてボージャンがあげられる。大会最年少で参加してきた選手が、この大会の得点王となってしまった。彼が獲得したゴールは5つ。ドイツのフッチェール、チェコのネシも5ゴールを獲得しており、彼らと一緒に得点王となっている。だが、同ゴール数での得点王ながらプレー時間を考えればボージャンの5ゴールは他の2人の選手の価値より上回っていると言えるだろう。フッチェールもネシもほぼ全試合80分(前半40分、後半40分ルールの大会)プレーしているのに比べ、ボージャンは1試合目40分、2試合目40分、3試合目40分、そして準決勝80分と初めてスタメン出場し、3位・4位決定戦では再び後半40分しかプレーしていない。つまり240分(3試合分)だけしかプレー時間が与えられなかったにもかかわらず、5試合出場した彼らと同じゴール数を獲得した計算となる。


第36節 団子にされた
(06/05/16)

テラッサーバルサB
3−0

クリスティアンは相変わらず負傷中だが、カード制裁で前の試合に出場できなかったシト・リエラが戻ってきている。2月からアウエーの試合で負けたのはわずか1試合のバルサB。前回のアウエーの試合も勝利できたし今回のアウエーの試合でも悪くとも引き分け、うまくいけば勝利の3ポイントをいただいて4位以内を確保したいところ。だがそうは問屋が卸してくれなかった。相手も4位以内に入ろうと必死のチームだった。バルサBはなすすべもなく3−0で完敗してしまった。

すげえ団子状態となってきた。残り試合はわずか2試合、そしてこの団子状態の中に埋もれた団子の一つとなってしまった。1位64ポイント、2位・3位・4位・5位が60ポイントで並び、6位が58ポイント、7位が57ポイント、8位が56ポイント、そして9位が55ポイント。つまり2位と同ポイントで4位となってしまったバルサBと9位のチームとの差はわずか5ポイント。2試合で逆転可能な数字だ。そして今週末の地元での試合はその9位にいるチームを迎えてのものだ。相手はビラホイオッサ、日曜日の午後にミニエスタディでおこなわれるこの試合に勝利できるかどうか、いや、なにが何でもこの試合を勝ち取らないと、もう明るい先は見えてこない。

それにしても負けることがわかっていたら、ルドビックとかマルトスなんて選手じゃなく、他の活躍の場を得る権利のある選手をセビージャに連れて行って欲しかったものだ。例えばペーニャやバリエンテ、ベルドゥやジョルディ、彼らみたいな選手こそ選ばれるのに相応しい選手なのだから。ちなみにルドビックという選手に関してはシーズン開始当初に触れているが、このHP上では存在しない選手。キケ・コスタス監督が計算外選手として放出予定となっていたが、残っている契約期間をたてに無理矢理残留した選手だ。そのおかげで計算内選手だったエスポシットが登録選手オーバーとなり半年間練習だけの選手となってしまった。キケ・コスタスが計算外としたのだから、当然ながら試合にはほとんど出場していない。いかに人不足だったバルサAチームとはいえ、もう少し他の方法があったんではないだろうか。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Valiente/ Olmo(Arnau 45')/ Pen~a(Pitu 66')/ Fragozo/ Verdu/ Jordi/ Sito(Riera 66')/ Javito/ Orlandi


第36節 ひと安心

バルサCーパラフルゲル
1−0

3月25日以来地元での勝利の味を知らず、ここ最近5試合でわずか3ポイントしか獲得していないバルサC。カサードは病気中でジルベルトは負傷中、バルサBから借りるはずだったモンタニェスはマルトスと共にライカーにもっていかれている。15位に位置するバルサCの対戦相手は14位のパラフルゲルで彼らとの差は2ポイントしかない。だが、この試合の重要さは彼らを抜いて順位を上げるためというよりは、カテゴリー落ちする18位のチームとのポイント差を広げることにある。

カテゴリー落ちライン18位にいるフィゲーラスが敗戦したため、バルサCはホットひと安心という感じで、どうやら来シーズンも三部リーグでプレーできそうだ。

■FC BARCELONA
Montero/ Alonso/ Alberto/ Borrego/ Ismael/ Crosas/ Ramon(Sastre 57')/ Besada/ Victor(Marc 86')/ Toni(Pedro 77')/ Jeffren

*順位表は「試合日程・順位」から


サン・ジョアン・デスピ
(06/05/14)

バルサインフェリオールカテゴリーの練習場がついにオープンされた。その正式名称を“ラ・シウダー・デポルティーバ・デ・サン・ジョアン・デスピ・ジョアン・ガンペル”という。サン・ジョアン・デスピというのは町の名、ジョアン・ガンペルはもちろんクラブ創設者の名。あまりにも長いのでシウダー・デポルティーバとかサン・ジョアン・デスピと呼ばれることになりそうだ。ガスパー会長時代に工事が始まりラポルタが会長に就任してから一時的に工事がストップされ、常に議論の的となっていた練習場でもある。

1970年代の会長の1人であるアグスティ・モンタル氏の“総合スポーツ施設兼練習場建設”という夢を、1980年代に会長になったヌニェスが具体化を図るために、サン・ジョアン・デスピにある壮大な土地を購入したのがこの練習場誕生のスタート。その後地元住民の反対運動などで市役所自体も工事許可を与えず、約20年間そのままとなっていた。そしてガスパーが会長に選出され、執拗な交渉の末、ついに市役所を口説き落とし工事許可を取るに至る。彼の会長時代におこなったことの中で、褒めたたえられていい唯一のものがこの工事の開始かも知れない。壮大な土地の中から使用しない部分を売り払い、その土地代を持って工事費に充てるというアイデアも彼らしいものだ。そして工事が開始されてから6年後、ようやく一部のインフェリオールカテゴリー選手が練習できるようになったのが今月の10日のことだ。バルサBとバルサCのみがとりあえずここで練習し、今月の末当たりからカデッテやフベニルなどのチームも練習できるようになるという。

ようやく動き出した練習場だが、すべての問題が解決したわけではない。ラポルタ政権はこの練習場を売ってしまうのではないかという噂はいまだに消えていないし、練習場施設もほとんど完成していないうちのオープンとなっている。冒頭で“バルサインフェリオールカテゴリーの練習場”としたが、当初のプランでは4つのプロセクション(フットボール、バスケット、ハンドボール、ホッケー)の総合練習場となるはずだった。だがラポルタ政権が誕生してからごく一部の工事しか進められてないため、フットボールのインフェリオールカテゴリーと女子フットボールチームを受け入れるだけのものしか完成していない。したがってフラン・ライカー・チームが練習できるような環境はまったく整っていないのが現状だし、当分それが可能となることもなさそうだ。

昨シーズンが終了する間際に、クラブ理事会はヌニェス会長当時に購入したカンリガーにある土地の三分の一を売り払っている。その理由として、土地販売の売り上げの一部をカンプノウ内の新施設建設のためや、サン・ジョアン・デスピ練習場の工事費に充てると説明していたが、その説明から1年近くたった現在、その約束が実現されたという話は聞いたことがない。そして今シーズンが終わった頃には、さらにこの土地の三分の一を売り払うという噂もある。さてさて、もしそうなったら今度はどのような理由が聞けるのでありましょうか。


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/05/11)

■フベニルA(コパ・デ・チャンピオンズ)■

スペインフベニルカテゴリーチャンピオンを決めるコパ・デ・チャンピオンズに参加していたフベニルAチームは、初戦をラス・パルマス相手に戦っている。結果は2−2の引き分け。そして第二戦はそのラス・パルマスに3−0というスコアーで勝利しているレアル・マドリが相手。勝利した方のチームが決勝に進めることになる試合だが、バルサが引き分けた相手に勝利しているレアル・マドリだから試合前予想は当然ながらバルサ不利となっていた。そして予想どおりレアル・マドリの勝利、それも3−0というスコアー以上に試合内容においても彼らの圧勝という感じだったらしい。この2試合をもってバルサはグループ予選落ちし、グループ首位となったレアル・マドリはもう一つのグループ首位であるバジャドリを撃破し、2005−06シーズンのコパ・デ・チャンピオンズを手に入れている。

リーグ戦が終了しコパ・デ・チャンピオンズも終了した今、フベニルチームのシーズンが終了したかというとそうではない。まだスペイン国王杯が残っているからだ。各地域リーグ戦で上位に入った16チームによって争われる国王杯、バルサの相手はベティスと抽選で決まっている。

■フベニルB(第31節)■
グラマネーバルサB
2−2

バルサBの相手のグラマネチームはこのカテゴリーのAチームであり、もしリーグ戦3位以内に入ればカテゴリー昇格が可能となる。この試合が始まる前にはバルサBと同ポイントながら3位につけており、この試合に勝利すればカテゴリー昇格ラインをバッチリと確保することができる大事な試合。バルサの方といえば、もうリーグ優勝することは不可能となってはいるものの、カタルーニャカップに参加できる権利を有する3位以内に入ることが義務づけられているので、それなりに重要な試合だ。そのバルサBは主力の選手が何人か欠けている。スペインU17チームにボージャンも含め3人招集されてしまっているからだ。バエナとクリスティアンという2人の絶対スタメンセントロカンピスタが不在となってしまった試合だが、それでも層が厚いチームだから例え負けたとしてもそれは言い訳にはならない。(ちなみにU17の第二戦で記録されたボージャンのゴールが試合後のビデオ審査で他の選手のゴールとなり、ボージャン4ゴール目は無効とされている。そして第三戦、これまでと同じように後半に登場してきた彼はペナルティー内でのファールを誘い自らPKを決めている。これは正真正銘の4ゴール目と記録されている。大会記録の7ゴールまであと3つだ。)

カテゴリ昇格にモチベーションたっぷりのグラマネが試合の主導権を握っての試合展開となった。グラマネが先制点を入れながらもすぐにバルサBが追いつき、そして再びグラマネがリードし試合終了かという土壇場でしつっこくもまた同点に追いつくバルサB。カデッテAからヤゴとアンリックが招集されスタメン出場している。

■カデッテA
シーズン終了。

■カデッテB(第29節)■
フィゲーラスーバルサB
2−1

もしカデッテBチームがリーグ優勝を逃すことになるとすれば、この試合での敗戦を最も悔やむことになるだろう。アウエーでのフィゲーラス相手のこの試合、2−1というスコアーで敗れたカデッテBチームは首位のオソーナにわずか2ポイントという差ながら4位にまで落ち込んでしまった。

最も悔やむ理由、それは優勝をかけて利害関係のあるフィゲーラスに負けたということだけではなく、首位を走っていたオソーナが地元で誰もが予想しない引き分けという結果で試合を終了しているからだ。もし、カデッテBチームがフィゲーラスに勝利していれば、アッと驚く首位に立つことができた。だが、この敗戦により、首位オソーナ67ポイント、2位フィゲーラス65ポイント、3位エスパニョール同じく65ポイント、そしてバルサカデッテB同じく65ポイントとなっている。

さて今週末は泣いても笑ってもリーグ最終戦となる。首位のオソーナはアウエーで14位コルブランク戦、2位のフィゲーラスもアウエーで9位グラマネ戦、3位のエスパニョールもアウエーで6位グラノジェールス戦、そしてバルサカデッテBは地元に16位という最下位ジュピテルを迎えての試合となる。バルサ以外すべてアウエーでの試合となるリーグ最終戦、果たして団子状態の交通事故みたいなことが起きるかどうか。

*順位表は「試合日程・順位」から


第35節 試合開始4分で、ハイ、それまで!
(06/05/09)

サラゴサBーバルサB
0−1

バルサAチームはすでにリーグ優勝を決定し、残りの2試合は言ってみれば消化試合となっている。さらに今週は5月17日のチャンピオンズ決勝戦に向けて準備をする期間でもあるし、できることなら週末の試合にはバルサBの選手を大量に連れてきて起用したいところ。だがライカー監督にとってもバルサBの選手にとっても残念なことに、それはチョイと不可能となっている。バルサBチームはシーズン終了まで残り4試合となったところで、二部Aカテゴリーへの昇格をかけたプレーオフ参加権獲得をかけたとてつもなく大事な季節となっているからだ。

残り4試合の決勝戦の最初の相手はサラゴサB。もしこの地元の試合で負けるようなことがあればカテゴリー降格がほぼ決まってしまうという、サラゴサBチームにとっても決勝戦の一つとなっている試合。一方、バルサBチームは前回の地元での試合ではガスパー会長率いるサンタンドレウに敗戦し、しかも絶対スタメンのシトとペーニャがカード制裁で、そしてクリスティアンが負傷中で起用できない苦しい試合。ちなみに、カード制裁をくらったシト・リエラはバルサCへ派遣され、その代わりにオリオル・リエラがバルサBに上がってきている。なかなか便利なリエラ組だ。

お互いに苦しい試合であったにもかかわらず、なんとこの試合、開始4分で終わったようなもとのなってしまった。右サイドからのフリーキックをバリエンテがボレーシュートでゴールを奪いバルサBが先制。残りの86分はバッチリとユベントスして固く固く守りきり、この先制点をもって勝利の3ポイントにし、最初の決勝戦を勝ち抜くことができた。次の試合もアウエーで、その次が地元、そして最終戦は再びアウエーとなるが、どうやら今のバルサBの傾向としてアウエーの方が調子が良いようだから、カテゴリー昇格をかけたプレーオフ参加権獲得が可能となりそうな気がしてきた。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Valiente/ Rodri/ Olmo/ Fragozo/ Arnau(Riera 83')/ Jordi/ Verdu/ Javito(Montan~es 92')/ Orlandi


第35節 どうにかせい!

ガバーバルサC
4−0

カテゴリー落ちという悲惨な状況は迎えていないとはいえ・・・などとのんきなことを言っていたのはつい先週のことだが、こうしっかりと負けてくれるとそんなことは言っていられないようだ。この4−0という見事なスコアーで敗北し第35節が終了、したがってシーズン終了まで残り3試合となっている。カテゴリー落ちラインとなる18位のチームが34ポイント、そして15位のバルサCは38ポイント、つまり4ポイントしか差がないことになる。しかも例年であればバルサBやフベニルチームからの応援部隊が駆けつけてくれるところだが、今シーズンは彼らも忙しい日程が詰まっているためそうはいかないところが苦しい。

■FC BARCELONA
Montero/ Alonso(Ismael 57')/ Martos/ Borrego/ Llamas/ Crosas(Ramon 81')/ Roger/ Sastre(Marc 76')/ Sito/ Toni/ Jeffren

*順位表は「試合日程・順位」から


ボージャン衝撃のデビュー!
(06/05/07)

それはまさに衝撃のデビューと言える。15歳にしてスペインU17代表選手となったボージャン・ケルキック、彼はルクセンブルグ相手の初戦後半から出場し、何とハットトリックを決めてしまった。

前半後半とも40分で戦われるこの大会、スペイン代表は前半に3点をもぎ取り楽な試合展開となっていた。そして後半のスタートからボージャンが登場。前半に2ゴールを決めているバレンシアのカンテラ選手アアロン・ニゲスに代わっての出場だ。後半7分、ボージャンはゴールエリア外からのロングシュートを決め、U17代表選手としての初ゴールを獲得。29分にもこの試合2つめのゴールを決めた彼は、試合終了4分前にドリブルで相手ゴールまで走り込み、すべてのデフェンサを抜き去ってのゴラッソを決めてハットトリック。最終的に1−7でスペイン代表の圧勝という試合となった。

アーセナル、チェルシー、マンチェスターなどのイングランドのクラブからのオファーが来ていることはすでに父親のボージャン・ケルキックやバルサカンテラ関係者が認めている。だが、セスクやピケ、あるいはフランなどという選手と違うところは、魅力的なオファーをすべて丁重ににお断りしているところだ。なぜならボージャン家を構成するすべての人々の願い、それは息子をバルサの選手として成功させることしかないからだ。したがってどのようなクラブが高額なオファーを出してこようが、ボージャンはバルサを離れない。クラブ側がいつの日か、彼を計算外選手と通告したときのみ彼らボージャン家の人々はオファーを検討することになるだろう。
「いつかスペイン代表選手としてゴールを決める日を夢見ていたけれど、まさかデビュー戦でハットトリックを決めることまでは夢見なかった。そして自分のデビュー日に奇しくもバルサがリーグ優勝を決めたこともあるし、一生忘れられない日となるだろうと思う。自分のデビュー、そして自分の愛するクラブの優勝、まるで盆と正月がいっぺんにやって来たみたいだ。」
そう語りながらU17代表のすべての選手のサインが入っているデビュー戦のボールを大事に抱えるボージャン。

スペイン代表の第二戦はこの大会参加チームの中で最もフィジカル的に強いと前評判のロシア代表。第一戦ではハンガリー相手に1−0で勝利しているチームだ。前半は0−0で終了し、この試合でもボージャンは後半から登場してきた。そしてスペイン代表は後半に3点獲得することになるが、このすべての得点にボージャンが絡んでいる。先制点は彼のアシスト、2点目は彼のゴール、そして3点目は彼のフリーキックから生まれた得点。これでグループ戦2試合を消化した段階でボージャンは4ゴール、この大会のピチッチとなっている。これは、凄いことだぞ。


優勝決定号外2 新たな歴史が動き始めている
(06/05/06)

まだ3試合残した段階でバルサはすでに昨シーズン記録したゴール数を超えている。優勝が決まったセルタ戦を終了し獲得したゴール数は75、つまり昨シーズンの73というゴール数をすでに上回っているのだ。このゴール数はスペイン国内だけではなくヨーロッパ各国のビッグクラブのそれと比べても群を抜いている数字と言える。バルサのゴール数を上回る唯一のクラブはミラン、バルサより1試合多く消化している彼らは80ゴールを記録している。だがチャンピオンズンでのゴール数を見るならば、そのミランをも2ゴール上回ったゴール数を記録しているバルサだ。

昨シーズン“墓穴’を掘って惜しくもピチッチになれなかったエトーだが、今シーズンは順調にいきさえすればピチッチになれるかも知れない。バルサの顔と変貌したロナルディーニョは多くのアシストとは別に自ら16ゴールを記録しているし、わずか11試合しかスタメン出場を勝ち取っていないラルソンもすでに10ゴールを決めている。出場時間もゴールも少ないジュリーだが、それでもライカー構想の基本中の基本となっている選手であることは高く評価できることだ。そしてメッシー、今シーズンはすでに終わってしまっている可能性が高いメッシーだが、来シーズンから攻撃の軸を構成する重要な1人の選手となることは間違いない。この5人のデランテロの他に来シーズンからはアンリが加わることにより、更に攻撃的なバルサが見られることになるだろう。だが、ライカー・バルサのベースとなるのはデランテロだけではない。強固なブロックを形成するデフェンサ陣、そして自陣の攻撃の組み立てをデザインすると共に相手の攻撃を封じることに奔走するセントロカンピスタたちを忘れてはいけない。

カンプノウでのミラン戦が今シーズンのバルサの特徴を如実に示していると言えるだろう。この試合でプジョーとマルケスというセントラルの2人が犯したファールはゼロであるのに比べ、彼らを“守る”3人のセントロカンピスタ、つまりエドゥミルソン、デコ、イニエスタが犯したファールは10回と記録されている。チェルシー戦、ベンフィカ戦などを含めた他のチャンピオンズの試合でのファールの記録を見てもほとんどは似たようなものとなっている。ミラン戦で起用されたセントロカンピスタの選手以外にボメルとモッタを含めた5人のセントロカンピスタをベースとし、“ファールはデフェンサラインではなくセントロカンポでおこなう”というのがライカー・バルサの特徴であり、しかもチーム全体のファールの数は驚くほど少ない。これまでのチャンピオンズの試合でバルサが相手チームより多くのファール数を記録した試合は存在しない。すべての試合で、アウエー、地元を含めたすべての試合で、バルサは相手チームより少ないファール数を記録している。例えばチェルシー・バルサ戦アウエーではチェルシー23回、バルサ13回、ホームではバルサ20回、チェルシー31回、ベンフィカ・バルサ戦アウエーではベンフィカ20回、バルサ17回、ホームではバルサ20回、ベンフィカ29回、そしてミラン・バルサ戦アウエーではミラン23回、バルサ19回、ホームではバルサ21回、ミラン25回というように。

ロナルディーニョやメッシー、そしてエトーやラルソンがかなりの確率で各紙メディアの一面を飾ることが多いのは仕方がない。特にロナルディーニョはバルサの顔となった選手であり、しかも世界最優秀選手としてメディアにとって最高のマーケティング素材であるからだ。だがライカー・バルサの好調さを維持しているのは彼らだけではない。メディア的にはあまり良い素材とは言えないセントロカンピスタやデフェンサの選手たち、彼らの重要性はデランテロのそれに決して劣らないものがある。バルデスに始まりプジョー、マルケス、そしてエドゥミルソンが作り出すダイヤモンドスタイル。つまり失点を防ぐ守護神となる選手たち。メディア各紙にとって彼らたちはあまり絵にならない素材だし、センセーションな発言を好む選手たちでもない。ロナルディーニョのパスが90分の間に何回失敗に終わろうと、エトーやラルソンが何回シュートを失敗しようと、それはニュースとはならないにも関わらず、守護神である彼らが“ニュース”として登場するのは常にエラーを犯した時だ。例えばエドゥミルソンが危険な場面でボールを奪われたり、バルデスがチョンボをした時にしかメディアに登場することはない。だが、それでも、グランドの中で隠れることなく、負傷を恐れることなく足を出し体を張り、そして文字通り顔を出すのは彼らたちだ。

フットボール世界の中で最も優秀とされ、同時にメディア的にも重要な意味を持つバルサのデランテロ選手たち。メディア的であるかどうかは別として偉大な選手であることには変わらないバルサのセントロカンピスタたち。そしてファールが少ないことを一つの特徴とするセントラルの選手だけではなく、決して派手さはないものの高い効率をもってプレーし続けるジオやオラゲール。最終の守護神となるポルテロは昨シーズンサモラ賞を獲得しているバルデス。チームとしての強固なブロック、それはシステマチックな戦術だけではなく1人1人の選手の役割の認識と、そしてもちろん、他のどこのクラブでもスタメン選手として通用する素晴らしい選手たちによって形成されている。

新たな歴史が動き始めたばかりのバルサ。これまでシーズンごとに成長し続けてきている事実が示すようにように、来シーズンはさらに強固なブロックが構成されていくだろう。ラルソン、ガブリがカンプノウ最終戦となるエスパニョール相手の試合でバルセロニスタにサヨナラを言うように、何人かの選手もこれがバルサ選手としての最後の試合となる。そしてアンリを初め2、3人の補強選手が新たに加わりさらに歴史を動かすことになるだろう。スエルテ、バルサ!


優勝決定号外1 新たな歴史が動き始めている
(06/05/05)

2004年1月4日、サンタンデール。バルサはラーシング・サンタンデールに3−0で敗北し、奈落の底に果てしなく落ちようとしていた。多くのバルセロニスタに新たな希望を与えたラポルタ政権が誕生してからわずか半年後のことだった。シーズン前半戦が終了し惨めな結果が続いていたバルサだけに、多くの人々が、そして多くのメディアがフラン・ライカー監督更迭を予想したとしても不思議ではなかった。そしてライカーはこの翌日の練習からこれまで起用してきた4−2−3−1、状況に応じて4−2−1−3というシステム(サンドロ・ルセーの本では、このシステムの採用を強く押したのはチキ・ベギリスタインだったとしている)を放棄し、新たなシステムによりチーム内に革命を起こすことになる。4−3−3システム、それはバルサ監督就任の瞬間からライカーの頭の中にあったシステムであり、同時に70年代にオランダの各クラブ間で一時的に流行したシステムだ。

ラーシング・サンタンデール戦後の第19節、サラゴサ戦からこのシステムを持って新たな戦いに挑んだライカー・バルサは、第36節セルタ戦で敗北するまで14勝3分け無敗という結果をだし、18ポイントも差をつけられて引き離されていたレアル・マドリに、追いつき追い越すことに成功。セルタ戦に敗北したことによりリーグ優勝こそ実現不可能となったものの、新たな歴史が誕生しつつあることを確認できたシーズンとなった。そして翌シーズン、つまりライカー2年目には圧倒的な強さを持ってリーグを制覇し、新たな歴史の誕生を証明することになる。

スペインリーグ方式が誕生してから約80年が経過することになるが、バルサはそのクラブの歴史において18回目の優勝となっている。個人的にこれまで9回のリーグ制覇を目にしてきたが、それにしても、今回の優勝決定シーンほど奇妙なものはなかった。優勝決定日が水曜日、週末の土曜でも日曜でもない平日の水曜日、しかも優勝が決定したのはハーフタイムというおまけ付きだ。さらに個人的なことを付け加えるとするならば、前日の18時からバルサ公認旅行代理店の前に並び翌日(水曜日)朝9時から売りに出される“夢のパリ、チャンピオンズバルサ優勝観戦チケット”を手に入れようとしていたにも関わらず、そう、何と15時間もかけて列を作って並んだにもかかわらず、6千枚というチケットはわずか2時間半で売り切れ最終的に手に入らなかったという悲惨な日の優勝決定でもあった。

だが、それでも、例え平日であろうとも、例えハーフタイムに決まった優勝であろうとも、そして例え個人的に悲惨な日であったとしても、今シーズンのバルサの優勝の偉大なる価値に変わりはない。すでに何週間も前から他のチームを圧倒的に引き離し、事実上決定していたリーグ優勝であり、2年連続のリーグ制覇という偉大な業績は、ライカー・バルサが大成功のもとに歴史を作り始めていることの証といえるだろう。優勝決定翌日のマルカの一面が現在のスペインリーグの現状を正しく表現している。
“フットボールの勝利!そしてマーケティング作戦の敗北!”
バルサの多くの選手によって作られる躍動的なフットボール、そしてかつての会長フロレンティーノによって進められてきたレアル・マドリのマーケティング作戦の敗北、それが一つのサイクルを作り始めたチームと、その終わりを見たチームの現実を如実に表現している。

だが。ライカーの試みが成功した裏には、そのシステムを有効とした各選手がいたことも忘れてはならない。明日の号外2号ではその選手に関して触れてみよう。


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/05/04)

■フベニルA(コパ・デ・チャンピオンズ)■

レオンでおこなわれているスペインフベニルカテゴリーチャンピオンを決めるコパ・デ・チャンピオンズに参加中。

■フベニルB(第30節)■
バルサBーマルトレル
0−1

ヤゴがイライラしながらプレーしているのが10m前後離れた観客席からでもよくわかる。
「ボールを!ボールを!ボールを!」
と両手を広げて叫んでもなかなか彼のところに送られてこない。これまですべてのカテゴリーで彼中心に動いていたボールがなかなか彼に回ってこないのでイライラしているのだろう。フベニルBチームでプレーするようになってこれで3試合目、11人の中にボージャンはいないしアンリックもいないし当然ながらフランもいない。新しい環境で新しい仲間内でプレーしているヤゴはイライラしっぱなしだ。

ワルテルが負傷から戻ってきて左エストレーモを務めている。したがってヤゴは右の方に配置され、何かぎこちない感じがしないでもない。彼は元々左の位置かメディアプンタというのが似合う選手。慣れない右の位置で、しかもあまり自由に動くことを監督に禁じられている感じで、どうもヨロシクない。彼が生き生きとして来るのは右にイエッペスが入ることにより、行動の自由が許されてからだった。“ぎこちない”前半でも他の選手に差をつけて目立っていたヤゴだが、後半は更に目立つ存在となっていた。この試合でバルサのシュートは5本程度だったと思うが、少なくとも3つぐらいは彼の左足から放たれたものだ。ボールがあまり回ってこないイライラする90分だったと思うが、それでもヤゴがナンバーワンだった試合。みなさん、もう少し彼にボールをやってください。

■カデッテA(第30節)
バルサージローナ
0−2

消化試合を消化しきりやっとシーズン終了。
30試合・26勝3敗1分け・得点95・失点17・獲得ポイント78・2位のエスパニョールに11ポイント差をつけて優勝!

■カデッテB(第28節)■
バルサBーエウロッパ
3−0

シーズン途中の大事な時期に負傷してしまったティアゴやキメなどが戻ってきて元気にプレーしている。一時落ち込んできた調子もだいぶ戻ってきたようで、相手のエウロッパを完膚無きまでに沈めての完勝と言える試合。だが、それでも首位にはなれない。なぜならオソーナというシーズン前には予想もしなかった強敵が1位を走っているからだ。首位をいくオソーナはバルサBとの直接対決ではホーム・アウエーとも完敗しているくせに他のチームにはやたら強い。この週もアウエーの試合でありながら1−4というスコアーで勝利している。

28節を消化して残り2試合。オソーナが1ポイント差でバルサを引き離し首位にいる。残り2試合の彼らの対戦相手を見てみると順位表のかなり下の方にいるチームとなっているので、彼らが1試合でも引き分けたり負けたりする可能性は少ないようだ。それでも優勝というプレッシャーが襲ってくる可能性もなきにしもあらず。いずれにしてもカデッテBバルサチームは2試合とも勝たないと優勝できない。

*順位表は「試合日程・順位」から


U−17ユーロカップ
(06/05/03)

今回のU−17ユーロカップの開催地はルクセンブルグ。5月1日から14日まで2週間という期間でおこなわれている。これまでの予選を勝ち抜いてこの本大会に出場することが決まったのは8か国の代表チームで、開催国のルクセンブルグの他にスペイン、ロシア、ハンガリー、セルビア、チェコ、ベルギー、そしてドイツだ。

2週間前におこなわれた抽選の結果、次のようなグループ構成になっている。
■グループ1
スペイン、ロシア、ハンガリー、ルクセンブルグ
■グループ2
セルビア、チェコ、ドイツ、ベルギー

そしてスペイン代表のグループ戦スケジュールは次のようになる。
■5月3日19時00分 スペインールクセンブルグ
■5月5日17時00分 スペインーロシア
■5月8日17時30分 スペインーハンガリー

グループ戦が終わり1位と2位のチームが決勝ラウンドに進むことができる。グループ1の1位チームがグループ2の2位チームと、グループ1の2位チームがグループ2の1位チームと5月11日にそれぞれ準決勝戦を戦い、勝利したチームが5月14日に決勝戦を戦うことになる。

さて、バルサカンテラからは3人の選手がスペイン代表選手として招集されている。ボージャンをのぞくとフベニルBチーム所属の選手となる。セントロカンピスタのラウル・バエナ、クリスティアン・ベルガラ、そしてデランテロのボージャン。これまでの地区予選では招集されていたポルテロのジョルディ・マシップ、デランテロのホルヘ・イエッペス、そしてやはりデランテロのワルテル・ヘルナンデスが呼ばれていないが、理由としてはたぶん負傷から戻ってきたばかりの選手だからだろう。もっとも、彼らの活躍があまり見られなかったことが、バルサフベニルBチームのシーズンを通しての不振を物語っているのかも知れない。不振といえば、クラブのトップチームの不振を反映してか、レアル・マドリからは1人の選手も招集されていない。

ラウル・バエナ
1989年3月2日生まれ・17歳
セントロカンピスタ・フベニルB所属

クリスティアン・ベルガラ
1989年1月19日生まれ・17歳
セントロカンピスタ・フベニルB所属

ボージャン・ケルキック
1990年8月28日生まれ・15歳
デランテロ・カデッテA所属


第34節 ダメ!ダメ!負けちゃダメ!
(06/05/02)

バルサBーサンタンドレウ
0−2

もし、という話をしても仕方がないことは重々承知してはいるものの、もし、先々週と今回の地元での試合に勝利していれば、今頃はラクチン首位に堂々と立っているはずで、しかも5位との差は大きくつけられていただろうから、カテゴリー昇格プレーオフの権利はしっかりと懐に入っていただろう。だが、いまさらそんなことを言っても始まらない。地元2連敗という予想外の否定的な結果が、ラクチン首位どころかギリギリ4位確保という場所にバルサBを置いている。ルーベン(0)、ダニ(1)、ロドリ(0)、バリエンテ(1)、ペーニャ(1)、フラゴッソ(1)、ジョルディ(0)、ベルドゥ(1)、クリスティアン(0)、オルランディ(1)、シト(0)、こんな個人評だから、誰々が特に悪かったかというよりは相対的にダメな日。こんな日もあるさと、シーズンの半ばなら済ませるものの、ここにきての低調な試合は困ったものだ。

相手チームはサンタンドレウというクラブのトップチームであるから、当然ながら経験豊かなベテラン選手を豊富にそろえたチーム。そういう相手が先制してしまうといわゆる“ベテランの味”を申し分なく出してくれる。フリースローやフリーキックにゆったりと3分近くはかけてくれるし、少しでも接触プレーがあろうものなら大げさな声をだして倒れまくってくれる。本当のファールでも受けようものなら今にも死にそうに転げ回る。こういうシーンを見せらると若手選手で構成されているバルサBは焦りまくってしまう。こうして彼らも“大人”になっていきます。

さて残り4試合となったところで、バルサBはアウエーが2試合続いた後ミニエスタディに戻ってきて、そして最終戦を再びアウエーでおこなうことになる。つまりアウエーが3試合で地元1試合という、普通に考えれば厳しいスケジュールとなっているが、考えようによっては好都合なものと言えるかも知れない。地元がダメならアウエーがある。少なくても4試合で2勝すればギリギリで、3勝すれば間違いなくプレーオフ参加だ。

■FC BARCELONA
Ruben/ D.Fernandez/ Valiente/ Rodri(Arnau 59')/ Pen~a/ Fragozo/ Verdu/ Jordi (Montan~es 68')/ Cristian(Javito 35')/ Sito/ Orlandi


第34節 このチームもダメ!

バルサCーコルネヤ
0−2

カテゴリー落ちという悲惨な状況は迎えていないとはいえ、首位のエスパニョールに34ポイントも離されているというのは少々寂しい話だ。地元での結果がでないため、ミニエスタディという彼らのスタディアムを使用することを“禁止”され、インフェリオールカテゴリーチームが使う第四スタディアムでプレーしているのも惨めな感じだ。期待の監督ロホさんが長期負傷中でベンチにいないのも寂しい。そして更に寂しい話としては、来シーズンに入って果たして何人の選手がバルサBチームに上がれるのか、その計算ができないことだ。クロッサス、ビクトル、ジェフレン、サストレ、ボレゴ、この中から1人、2人、あるいは良くて3人というろころか。バルサBへのロホ監督就任も怪しくなってきている。

■FC BARCELONA
Montero/ Casado/ Martos(Crosas 46')/ Borrego/ Ismael(Marc 65')/ Alberto/ Victor/ Sastrel/ Riera(Alonso 46')/ Pedro/ Jeffren

*順位表は「試合日程・順位」から