2006年
9月
2007年

フベニルカテゴリー
(06/09/28)

■フベニルA(第4節)■
サン・フランシスコーバルサ
3−0

完敗、見事なまでの完敗、この一言に尽きるバルサAアウエーでの試合結果。試合開始間もなくデフェンサとポルテロの息が合わず、ごちそうさんゴールを与えてしまうという最悪なスタート。そして気がつけば、あ〜れ、なんと3点も許していたという、フベニルAらしからぬ試合結果となってしまった。

この試合でもボージャンとヤゴが途中から出場。彼らがスタメンから出場となる頃には、チーム状態も良くなっているに違いない。まだまだ時間が必要なチームだ。

■FC BARCELONA
Imanol/ Blasco/ Botia/ Xavi(Borja 81')/ Alex(Bojan 53')/ Toribio/ Baena(Forcadell 81')/ Busque/ Coto/ Cristian/ Manteca(Iago 66')


■フベニルB(第2節)■
バルサBーコルネヤB
3−2

まだこの目で見たことのないチーム。ただゴールを入れたのがイエッペスとルベンということで、左右エストレーモの選手がそれぞれ得点しているというのが、いかにもバルサらしい感じがする。ルベンは練習で見たことがあるが、今シーズンやって来た新加入選手。背がやたらと小さくいかにもバルサの左エストレーモだ。そしてイエッペスは下のカテゴリーからやって来た期待の右エストレーモ選手。

*順位表は「試合日程・順位」から


第4節 ゼロゼロ
(06/09/27)

ラピテンカーバルサC
0−0

この4試合目となるバルサのスタメンを見る限り、ロホ監督のアイデアがだいぶまとまってきているような気がする。ポルテロは基本的にミゲリで第二ポルテロとしてパウを起用していく。デフェンサは左右ラテラルにアロンソとアレックス、セントラルはアルフレッドとジョスエがベースとなるが、事情に応じてフォルゲラ、コルネヤが起用される。だがコルネヤの基本となるポジションは守備的なピボッテであり、彼の斜め前にビクトルとエレディアが配置される。基本的なプンタはエステファン、そして左右エストレーモにウルバーノとプエンテ、あるいはペドロが起用されるといったところか。

いずれにしても今の段階では、チームブロックを形成していく最初のステップに過ぎない。結果も大事だが試合内容が優先される期間だ。これまで4試合戦って1勝1敗2分け、それほど悪い成績ではないだろう。それにしても、カード制裁を終え試合に戻ってきたエステファンが再びタルヘッタ・ロハをもらい一発退場。どうなっているんだこの選手は。

■FC BARCELONA
Pau/ Alonso(Folguera 27')/ Alfred/ Josue(Pitu 67')/ Alex/ Cornella/ Victor(Pedro 75')/ Heredia/ Urbano/ Stefan/ Puente

*順位表は「試合日程・順位」から


第5節 これは惨めだ
(06/09/26)

バルサBーアリカンテ
0−1

ジョルディ・ゴメスは相変わらず負傷中で、バルサ1の色男オルランディが左インテリオールに起用されている。バルサAチームでデビューした時には、初めてという左ラテラルをやらされていたがそれなりにこなしていた。そして2回目となるこの左インテリオールのポジションも、それなりというよりは見事にこなしていた。この試合で唯一良いところを見せてくれたのがこの選手だろう。

バルサB監督キケ・コスタスさんは思いきって新しい布陣でスタメン選手を配置している。今シーズン加入してきたナノというエストレーモ選手を左に、そして右にはここのところ理由もなく干されていたモンタニェスを、そしてプンタにはバルサB唯一のゴールをあげているシトではなくルチアーノを起用。だが、見事に失敗している。

ナノはまったく機能せず、ルチアーノもシュートミスを重ね、そしてお久しぶりモンタニェスもまったくいいところなく90分間プレーしている。だが彼の場合は、途中から右ラテラルという馴染めないポジションに移されてしまったこともあり、同情の余地はありそうだ。それにしても初めて見たナノとルチアーノ選手、どうもいけません。寂しくなるのは、ルチアーノの代わりに入ってきたシトも全然さえず、やはり途中から入ってきたジェフレンも、情けなくなるほどさえないプレーをお見せしてくれたことか。

試合開始早々アリカンテがセットプレーからゴールを決め、残りの時間はしっかりと守ってハイサヨナラという感じ。開幕戦を含めて2、3試合は結果がでなかったとはいえ試合内容は決して批判されるものでもなかった。だが、ここにきて、若い選手が主体だからかどうか理由はわからないものの、ひたすら押し寄せてくる“勝利しなければいけない!”というプレッシャーに押しつぶされているかのようだ。う〜ん、どうもいけません。バルサBすべての関係者、バルサB監督をはじめとしたすべてのコーチングスタッフ、そしてバルサBすべての選手、今後さらなる発奮を。

■FC BARCELONA
Ruben/ Fragozo/ Olmo/ Valiente/ Fran/ Dimas(Jeffren 32')/ Crosas/ Orlandi/ Nano(Sastre 76')/ Luciano(Sito 62')/ Montan~es

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニルカテゴリー
(06/09/21)

■フベニルA(第3節)■
バルサーマナコル
3−1

このチームには将来が楽しみな選手が何人かいる。順調に順調に成長していけばバルサAチームデビューを飾れる選手が少なくても6人はいると思っている。右ラテラルのブラスコ、デフェンサ・セントロカンピスタのチャビ、左右インテリオールのバエナ、右サイドならラテラル、インテリオール、エストレーモを事情に応じてこなしてしまうクリスティアン、そしてデランテロのヤゴとボージャンの二人。

前の試合ではセントラルをやっていたチャビがこの試合ではピボッテをやっている。ボールを前に出せる選手だから、セントラルをやろうがピボッテをやろうが問題はない。いや、それどころかこの試合では大活躍した一人と言える。そしてバエナもそれなりの活躍をしているし、エストレーモに入ったコトはここ1、2年の中で最も素晴らしいプレーを見せて活躍した。デランテロのマンテカに代わって後半途中から入ってきたボージャンは1分後にゴールを決めている。そしてヤゴは、ボールさえ来れば彼のリサイタルを展開してしまう。

そのヤゴが11歳からスポンサー契約を結んでいるポルトガルのスポーツメーカー・ウンブロと2015年までの延長得契約を結んで話題になっている。いま彼は16歳、つまり25歳までの長期契約だ。11歳でスポンサー契約を結んでいることや、16歳で9年間もの契約を結んだことも驚くべきことだ。彼に対する期待度と見て良いのだろう。

■FC BARCELONA
Imanol/ Blasco/ Forcadell/ Botia/ Alex(Borja 66')/ Xavi/ Baena/ Toribio(Ruben 61')/ Coto(Iago 61')/ Cristian/ Manteca(Bojan 57')


■フベニルB(第1節)■
テラッサーバルサB
2−0

フベニルBチームもいよいよ新シーズンの開幕。事情はわからないものの、昨シーズンにはカデッテBカテゴリーでプレーしていた選手を3人も起用しているらしい。いずれにしても初戦は敗北。

*順位表は「試合日程・順位」から


第3節 1勝1敗1分け
(06/09/20)

バルサCーカステルデフェルス
2−2

今シーズンから正ポルテロとなっているミゲリが負傷中、そしてここ2試合9番となっているエステファンがカード制裁のためこの試合には出場できない。エストレーモのウルバーノを9番として起用しているところをみると、どうやらこのチームは9番不足という感じがしないでもない。エステファンという新加入9番選手もまだ2試合しか拝見していないが、どうも本格的な9番というイメージが伝わって来ない。まあ、いずれにしてももう一人ぐらいは点取りや9番が必要だ。折り返し地点あたり、あるいはシーズン終了間際にはフベニルAでプレーしているボージャンが上がってくるかも知れない。

土曜日の午後、地元ミニエスタディに足を運んだ暇人は300人前後とかなり寂しい雰囲気。そして試合開始早々に相手チームにゴールを許してしまい、寂しい雰囲気だったものが寒々しい雰囲気に。それでもすぐにプエンテのゴールで追いつき、更に彼のゴールで逆転するという、試合そのものは面白い感じになってきた。前半を終了して2−1でバルサCの勝利。これはまた地元勝利かいな、と思っていたら後半が始まって1分で同点にされてしまった。

まだ選手の名前と顔がどうしても一致しない。この試合でもトータル8人の新加入選手がプレーしているし、しかもロホ監督は試合ごとにテストという感じで、各選手のポジションをかえてきている。前の試合ではデフェンサをやっていた選手がセントロカンピスタでプレーしていたり、セントロカンピスタをやっていた選手がデランテロをやっていたりする状況だから、新しい選手になじむのに時間がかかりそうだ。

■FC BARCELONA
Pau/ Alonso/ Alfred(Pitu 68')/ Josue/ Alex/ Cornella/ Victor(Cabrera 65')/ Heredia(Ramon 86')/ Puente/ Urbano/ Pedro

*順位表は「試合日程・順位」から


第4節 収穫は初ゴールと1ポイント
(06/09/19)

レイダーバルサB
1−1

フリオ・デ・ディオスとジョバニは長期負傷中、ジョルディ・ゴメスとオルモは軽い負傷中でこの試合には出場していない。これまで3試合戦ってきて2分け1敗ゴール知らず勝利知らずのバルサB、今回の相手は昨シーズン二部Aカテゴリーに所属していたレイダ。

3試合合計270分プレーして失点はわずか1とそれは良いのだが、得点が0という、攻撃を信条とするバルサBとしては情けない結果に終わっている。そしてリーグが開幕してから306分後、やっとこのチームにもゴールが訪れた。9番を付けたシト・リエラ、その選手が今シーズン初のバルサBゴールを決めている。そしてこのゴールは同時にこの試合の先制点であり、ひょっとしたらバルサB初勝利も転がり込むのではないかという希望を抱かせてくれたが、そうは問屋が卸してくれなかった。レイダもバルサBと同じようにまだ1勝もしていないチームであり、後半必死に攻め続ける。そしてフリーキックからのゴールを得たのが後半の半ば。90分過ぎてみれば1−1、このスコアーでこの試合も終了しレイダもバルサBもいまだに勝利の味を知らずとなっている。

勝利する試合はそのうちやって来る。だがチョイと気になるのは何となく試合内容が下降線をたどっていること。これまで決して悪い試合をして勝てなかったといことではなく、勝利の女神が横っちょを向いているだけというイメージだったが、ここ2試合あまり良い感じではない。ゴールが入らないことや勝てないことで、選手にプレッシャーがかかってきてしまったのかも知れない。次の試合は地元ミニエスタディ、タイミング良ければバレンシア戦前に時間を合わせた試合開始時間となるだろうから、それなりのファンがやって来るだろう。ここで一挙に爆発してみよう。

■FC BARCELONA
Ruben/ Besada/ Fragozo/ Valiente/ Fran/ Dimas/ Crosas(Sastre 83')/ Orlandi/ Victor(Toni 68')/ Sito/ Jeffren

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/09/15)

■フベニルA(第2節)■
ダムーバルサ
0−0

ダムというチームは多くのインフェリオールカテゴリーを持つクラブだが、もともとはビール会社。バルセロナに来たことがある人ならエストレージャというビールを飲んだことがあるかも知れないが、そのビールを作っている会社だ。そのビール会社がなにゆえこれほどフットボール少年チーム作りに精を出しているのか、それは・・・知らない。ただ、どのカテゴリーでも強いチームを作っている。

バルサインフェリオールカテゴリー責任者アレサンコの言葉を信用して、昨シーズンこのカテゴリーでプレーしていたハイメをバルサB在籍選手とこのサイトではしているが、ここ2試合見てみると、彼はこのカテゴリーでプレーさせられている。どういう事ですか、アレサンコさん、そしてキケ・コスタスさん。個人的な希望としても将来性には疑問符が付くフランをバルサBの左ラテラルとして起用するより、このハイメを優先した方が良いと思うのですが。

さてダム相手の試合結果はゼロゼロという試合スタート前と同じもので終了。それでもかなり見応えのある試合だったようだ。両チームとも責め続けるもののそれぞれのポルテロが頑張ってゼロ引き分けとなったらしい。嬉しいニュースは前回の試合と同じように後半に入ってからヤゴとボージャンが出場してきていること。徐々に徐々に、このカテゴリーの水に慣れさせようという感じなのだろう。バルサの同僚選手も相手の選手も彼らよりは2歳は年上の連中なだけに、少しずつプレー時間を増やして慣れていけば良い。

■FC BARCELONA
Imanol/ Jaime/ Forcadell/ Xavi/ Blasco/ Borja(Cristian 60')/ Busque(Alex 86')/ Toribio/ Coto(Iago 69')/ Ruben/ Manteca(Bojan 75')

*順位表は「試合日程・順位」から


第2節 1勝1敗
(06/09/13)

マタローバルサC
2−1

どういう理由からは存じませぬが、この試合は月曜日におこなわれている。バルサCがいるカテゴリーは三部リーグ、このカテゴリーでプレーする選手のほとんどは仕事を持っていたりすると聞いているから、月曜日開催の試合となると仕事はどうするのかと余計な心配をしてみたが、よく考えてみれば月曜日はカタルーニャ州の祭日だった。

第2節、バルサCにとって今シーズン初のアウエーでの試合。ミニエスタディで戦われ勝利した第1戦より守備的な選手を起用して、いかにもアウエーらしい布陣でスタート。それでも決してカウンタアタック狙いというわけでもなく、あくまでもバルサらしくボール支配を目指し、スキあればゴール狙いという感じの試合展開。そのロホ監督のアイデアがぶち壊れてしまったのは、前半に9番エステファンがタルヘッタ・ロハ一発退場となってしまってからだ。必然的に多くの選手が後ろに引いてしまうというスタイルとなり、後半には2点を許してしまう。良いニュースとしては前回の試合に続いてウルバーノが再びゴールを決めていることか。

新しい選手が多いことにより、ロホ監督もそれぞれ彼らの理想的なポジション探しをしているというのが総体的なイメージ。この試合にスタメン出場している選手の中で昨シーズンもこのチームにいたのはアロンソだけで、下のカテゴリーから上がってきた選手が2人、そして8人の選手が今シーズン他のクラブから加入してきた選手という構成。バルサBと同じようにまだまだ時間が必要なチームという感じだ。

■FC BARCELONA
Pau/ Alonso/ Alfred/ Josue/ Folguera(Pitu 56')/ Heredia/ Victor(Ramon 79')/ Cornella/ Urbano/ Puente(Pedro 56')/ Stefan

*順位表は「試合日程・順位」から


第3節 ゴール、ゴール、ゴールはどこ?
(06/09/12)

バルサBーバルバストロ
0−0

カンプノウでの試合開始時間が20時、そしてこのミニエスタディでのそれが17時からだから、約1時間の余裕をもってのダブルヘッターという土曜日。この試合への出場はまず不可能と思われていたバリエンテが、予想を裏切ってスタメン出場している。前回の試合終了間際に自ら申し出てベンチに下がった彼だが、ドクター診断では全治10日間前後ということで、このバルバストロ戦への出場は時間的に不可能なはずだった。どうやらバリエンテは同じカンテラでもジェラール派に属するのではなくプジョー派に属する選手のようだ。まずは良し。

フラゴッソは前回の試合で退場となっているのでこの試合には出られない。ジョバニも少なくても2か月は出場不可能だ。それでも今シーズンのバルサBはそれなりにやり繰りできる選手層を抱えているでの、少なくても攻撃陣に関しては問題はないと思う。この試合を含めて3試合無得点状態となっているバルサBだが、楽観的に考えればゴール運さえついてくれば、かなりいける感じがいまだにしている。それにしてもゴールが入らないときは本当に入らないもんだ。

この試合で個人的に注目した選手はイタリア系アルゼンチン人選手ルチアーノ。ミニエスタディ初出場のデランテロ選手だ。写真を見る限りマジョルカにレンタル移籍したマクシ・ロペス似のお兄ちゃんというイメージだったが、奇妙なことにプレースタイルも同じような感じ。器用な選手ではないし、特に優れたテクニックを持っているわけでもないが、ゴール前での勝負感に優れているというイメージ。だが、少なくてもこの日は彼の日ではなかったようだ。ゴールチャンスが訪れてもポストの中には入らない。そして後半途中からシト・リエラと交代させられてしまった。どうしても点が入らないバルサBはドンドンとデランテロを入れてくる。最終的にトニー、ジェフレン、シト、オルランディ、そしてビクトル・バスケスと5人ものデランテロをぶち込んでくるが、それでもボールを相手ゴール枠内にぶち込むことなく試合終了。これで3試合終了したところで2分1敗、奪われたゴールは1,そしてぶち込んだゴールはゼロ。まあ、焦ることはないさ。

■FC BARCELONA
Ruben/ Besada/ Olmo/ Valiente/ Fran/ Crosas(Victor 53')/ Dimas/ Jordi(Orlandi 68')/ Toni/ Luciano(Sito 75')/ Jeffren

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(06/09/08)

今シーズンからフベニルカテゴリー以下の試合はすべてシウダー・デポルティーボでおこなうらしく、ミニエスタディではバルサCとバルサBの試合しか見られなくなった。このシウダー・デポルティーボはカンプノウからだいぶ遠いところにあるらしいから行くのは大変だ。そういう事情により、フベニルAの開幕戦がおこなわれたが見に行っていない。ミニ第三、第四スタディアムは将来どうなるのか、やはり土地そのものを売却してビルでも建つことになるのだろうか、ああ、懐かしのミニ第四スタディアム。

■フベニルA(第1節)■
バルサーサン・アンドレウ
2−0

今シーズンのフベニルAチームの特徴は、昨シーズンと同じカテゴリーを繰り返す選手が多いこと、他のカテゴリーと同じように新加入選手が多いこと、そして下から上がってきた選手が少ないことがあげられる。たぶん4、5人しか下のカテゴリーから上がってきていないのではないだろうか。その中で注目されるのは何と言ってもヤゴとボージャンの二人で、彼らはカデッテAカテゴリーからフベニルBを飛び越えてこのチーム構成員となっている。残念ながら二人ともプレステージの段階で負傷しており、これまでの練習試合にはほとんど出場していない。治りが少々早かったのがヤゴで、この開幕戦には後半途中から出場してきている。まずは楽勝という感じで開幕戦を勝利で飾ったようだ。

負傷と言えば、バルサBのバリエンテとジョバニも負傷中。前者が10日間程度、後者が2か月という負傷だ。二人とも筋肉系統の負傷のようだが、やはりプレステージでの超ハードスケジュールと無関係ではないだろう。フベニルAの選手として昨シーズンのリーグ戦が終了してからもスペインチャンピオンズカップに出場し、そして夏休みをとる間もなくU19代表合宿に合流し、やっと解放されたのはすでにバルサAチームのプレステージが開始されている時期だった。彼はこのプレステージには参加していないが、1週間程度の休みをとってからバルサBの方へ参加している。つまり、ほとんど休みのない夏を過ごすことになってしまった。ジョバニも夏休みはとれたものの、中米遠征のつけがきている。練習時間が満足にとれないまま慣れない長期移動が重なったことなどが負傷の原因となったか、少なくても間接的な影響があったことは確かだろう。

そして昨シーズンのメッシーのリハビリを悪い見本として学習し、急がずあわてず、だがじっくりと完全に負傷箇所を治すことを心がけよう。特にジョバ二は焦る必要などどこにもない。一部のメディアで彼の負傷がバルサBを苦しい状況にお追い込んでしまったなどと、まったく試合を見ていないジャーナリストがコメントしているが、そんな心配は無用だ。彼はバルサBではまだまだ新人選手、彼がいなくてもトニーカルボとかオルランディとか経験豊かな選手がいるからチームの心配は無用。チームのことなど気にせずじっくりと焦らずリハビリしよう。

*順位表は「試合日程・順位」から


第1節 いきなり勝利!
(06/09/06)

バルサCープリメラ
2−1

バルサCの方も先週末のバルサBチームと同じように、第1節の試合は地元ミニエスタディで開催。観客数は600人から700人というところで、やはり普段の倍は人が来ている。この試合にかけつけた個人的な理由は写真を撮りまくること。知らない選手がほとんどのチームなので、メンバー表を作成するのにどうしても新しい写真が必要。そういうことで、試合開始30分前にには到着して練習風景をパチパチ。いつものことながら新人選手の名前と顔が一致するまで時間がかかりそうだ。

記憶に間違いがなければ、このスタメン11人選手の中で昨シーズンもいた選手はポルテロのミゲル(控えポルテロだったためほとんど試合出場していない)、デランテロのウルバーノ(冬にレンタル移籍で一時的にバルサを離れている)、そしてやはりデランテロのペドロ、この3人だけだ。そしてフベニルから上がってきたアロンソとビクトルをのぞけば、すべて他のクラブからやって来た選手となっている。途中出場してきた選手まで含めるとその数なんと8人、レンタルから戻ってきたウルバーノを含めると9人という数になる。まるで総取っ替えという感じ。

新加入選手の感想は試合を重ねるごとにコメントしていくとして、今日は左セントラルに入ったジョスエという選手について。彼はいわゆる1987年世代に属する選手で、しかもメッシーやジェラール・ピケ、セスクなどとかつて一緒にプレーしていた選手。長いレンタルから戻ってきたのか、あるいはまったくの出戻りなのか、そこらへんはわからないものの、再びバルサのユニフォームを着てプレーすることになった。まだジェラールがバルサインフェリオールカテゴリーでプレーしているとき、“副会長の孫”選手が優先されるからジョスエがスタメン出場できない、という影口を聞いたことがある。まあ、どれくらい成長して戻ってきたかじっくりと拝見しよう。

試合は前半ゼロゼロのあと後半に入ってからウルバーノの二つのゴラッソで勝利するという、バルサCらしからぬ好調スタート。

■FC BARCELONA
Miguel/ Alonso(Folguera 89')/ Cornella/ Josue/ Alex/ Heredia/ Victor(Pitu 78')/ Puente/ Urbano/ Pedro/ Stefan(Cabrera 73')

*順位表は「試合日程・順位」から


第2節 そろそろゴールを!
(06/09/05)

サン・アンドレウーバルサB
1−0

元バルサ会長ジョアン・ガスパーがクラブ会長を務めるサン・アンドレウ、対するはジョアン・ラポルタが会長を務めるバルサB、ジョアン・ダービーであると共にバルセロナ・ダービー戦でもある。そして勝利の女神は地元サン・アンドレウに微笑んでしまった。

シーズンが始まったばかりであるし、新しい選手が何人か加わってきていることもあり、“理想的なチーム”作りを目指して現在模索中という感じを受けるバルサB。今回は初のアウエーの試合だが、少々守備的にいこうというキケ・コスタス監督のアイデアが何となくうかがわれる。右ラテラルにはベサーダより守備的なフラゴッソを配置し、セントラルコンビのオルモとバリエンテを組み合わせて、3人セントラルという感じで守備の最終ラインを引いている。ピボッテには創造性豊かなマーク・クロッサスではなく、新人のディマス。どうやら経験豊かな選手のようで、これからも便利屋としていろいろな起用のされ方をされそうだ。左右インテリオールにはジョルディとサストレ、左右エストレーモにはジェフレンとジョバニ、そしてプンタにシト・リエラ。

90分間にわたっての試合展開としては、どちらが勝ってもおかしくない感じだったが、数少ない貴重なゴールチャンスをいかしたガスパーチームに、3ポイントが転がりこんでいる。前回の試合と同じように、バルサBは守備的には非常にまとまったものを持ち、攻撃的にも個人技が優れている選手が多いため、期待を抱かせてくれる印象を受ける。だが180分間にわたりゴールなしという結果が次の試合から少々プレッシャーとなる感じがしないでもない。ジョバニは前半45分だけのプレーで交代させられているが、まだまだこのカテゴリーでは経験不足。ピッタシと2、3人のデフェンサにマークされてしまい、身動きできないままベンチ行きとなってしまった。もっとも軽い負傷をしたため大事をとってという意味もあるらしい。

先日おこなわれたバルサAチーム対バルサB・C混合チームの練習試合で軽い負傷をしたバリエンテが、この試合には出場している。だがやはり本格的には治っていなかったようで、試合終了間際には自ら交代を申しでていた。したがって常識的には5日におこなわれるエスパニョール相手のカタルーニャカップ決勝戦(05−06シーズン決勝戦!)には、招集されることはないだろう。それにしてもついていないバリエンテ。昨シーズン終了間際にはバルサBの大事な試合が続いていたため、控えのオルモがバルサAチーム招集されるという幸運をつかみ、今シーズンのプレステージではバルサAチーム招集が予定されていたにもかかわらず、U19代表選手となっていたためやはり不参加。う〜ん、まあこういうアンラッキーなこともあるとあきらめ、次回に期待してみようバリエンテ。

■FC BARCELONA
Ruben/ Fragozo/ Olmo/ Valiente(Crosas 85')/ Fran/ Dimas/ Sastre(Victor 78')/ Jordi/ Giovani(Toni 46')/ Sito/ Jeffren

*順位表は「試合日程・順位」から


ガソール兄弟と“ボンバ”ナバーロ
(06/09/03)

いま日本で開催されているバスケ・ムンディアルの大会でスペイン代表が快調に飛ばし、これまでの長い代表史において初めて決勝戦進出を果たしている。この代表の中で最も中心となる選手にパウ・ガソルとフアン・カルロス・“ボンバ”ナバーロがいる。二人ともラ・マシアが生んだ選手だ。そしてパウ・ガソルの弟でありたまにしか試合出場していないマーク・ガソルという選手がいるが、彼もまたバルサのカンテラ出身選手であり、今シーズンからはレンタルで一時的にバルサを離れることになっている。

スペインスポーツ界が生んだ最大のヒーロー、控えめに表現しても最大のヒーローの一人と言っていいパウ・ガソル。1980年生まれの彼は16歳でバルサカンテラ組織に入団しているからそれほど早いとは言えない。彼の父親がペリーコ、つまりエスパニョールファンであったため、バルサ入団を嫌ったという噂もあるらしい。フベニルカテゴリーからスタートし、バルサBを経てバルサAチームに登場したのが2000年。その2年前あたりからシーズン中にバルサAチームに招集されるようになっていたが、一シーズン完全にバルサAチーム選手となるのはこのシーズンからだ。だが翌年にはNBAのドラフトに引っ張られてしまう。彼の弟マーク・ガソルもフベニル、バルサBカテゴリーを経験し、昨シーズンあたりからバルサAチームに招集・出場するようになっているが、それでも試合出場数が少ないため、今シーズンはジローナにレンタルに出されることになっている。

フアン・カルロス・“ボンバ”ナバーロ、彼もまたパウと同じ1980生まれだが、バルサカンテラ組織入団はパウより圧倒的に早い。1992年、バルセロナオリンピックがあった年にインファンティルカテゴリーに入団し、それ以来、各カテゴリーで多くのタイトルを獲得している。インファンティルからカデッテ、フベニルを経てバルサBへ、そして17歳でバルサAチームにデビューし、今シーズンに至っている。現在プレステージ中のスペインバスケ界だが、ナバーロのNBA行きはほぼ確実と言われていたが、移籍料などの問題などから今シーズンもバルサに残ることになりそうだ。

パウ・ガソル、マーク・ガソル、そしてナバーロ、彼らはバルセロナ近郊の街に実家があるため、ラ・マシアに入寮する必要はなかった。ただ他の選手と同じように、例えば彼らと同世代のチャビなどと同じように、ラ・マシアで昼食をとり、学習、シエスタ、練習という一日のスケジュールをこなす毎日を送っている。