2006年
2007年
2月

第25節 やはり、ボージャン!
(07/02/27)

バルサBーレバンテB
2−1

いつだったか、キケ・コスタス監督がボージャンに関して次のように語っていたのを思い出す。
「彼は年齢的にはまだフベニルカテゴリーの選手だが、他の選手とは明らかに違うものを持っている。バルサBを構成する他の選手とも違いを見せてくれる選手なんだ。」
これまでイニエスタやメッシーが16歳という若さでバルサBに上がってきたときにも同じようなことを言われていた。他の選手との違い、それはグランド上でのプレースタイルを見れば、素人にもわかるものだ。ボールタッチ、ボールをもっての動き、パスの出し方、一つ一つが他の選手のそれと微妙に違うことがわかる。そしてこの試合、85分間にわたって“消えていた”ボージャンが試合終了間際に突如あらわれ、逆転のゴールを決めた。

試合スタート当初は9番として起用されたボージャンをマークするのは、彼よりも30センチ高く、30キロは多いと思われる大男セントラル選手。触るとはじき飛ばされ、一対一の勝負となると前が見えなくなり、パスを出そうとすると長い足がさらに伸びてくる。バルサBにやって来て初めてのどうしようもない試合。だが、後半に入ってからエストレーモに回され、徐々に彼らしい動きが見えてくる。そして1−1のまま迎えた後半40分、右サイドからの強烈なシュートがゴールに突き刺さった。バルサB選手として早くも8ゴール目となるそのゴールが、勝負を決める決勝ゴールとなった。

バリエンテ、オルモなどの活躍も目立った試合。そしてボージャンと同じように違いを見せてくれたもう1人の選手に関しても触れておかねば。ビクトル・バスケス、10歳の頃から天才選手として騒がれながらも、ここ2、3年、負傷のせいなどで不振なシーズンをおくっていた。その彼がかつての生き生きさを見せ始めたのは5、6試合前からだ。やはり負傷から戻ってきた彼を、キケ・コスタス監督はメディアプンタの選手として起用し続けている。そう、彼が戻ってきてから、バルサBのシステムは厳密に言うなら4−2−3−1システム。ワントップにボージャン、そしてその下にアルゼンチンフットボール用語でいうエンガンチェ、スペインフットボール用語で言うメディアプンタ、そのポジションで活躍しているビクトル・バスケス。この試合でも同点となるゴールを決めているが、彼の魅力はゴールそのものよりチームを動かしていく素晴らしい能力だ。

■FC BARCELONA
Ruben/ Dimas/ Valiente/ Jeffrey/ Olmo/ Crosas/ Sastre/ Victor(Julio 86')/ Orlandi(Sito 73')/ Bojan/ Jeffren(Thaer 69')


第26節 引き分け王!

マンレッサーバルサC
2−2

もう4か月間にわたって勝利の味をしらないバルサCだが、ここ1か月半近くも負けることも知らない。マンレッサに行ってのアウエーの試合、退場者が出て10人となりながらも、そして2−0というスコアで負けていながらも、試合終了間際に追いついてしまうバルサC。これで恐怖の6連続引き分け、バルサCは三部リーグの引き分け王だ!

■FC BARCELONA
Pau/ Fali/ Alfred(Stefan 80')/ Josue/ Alonso/ Pitu/ Victor/ Pedro/ Puente(Heredia 46')/ P.Garcia/ Nuno

*順位表は「試合日程・順位」から


UEFA-CAF Copa Meridian(メリディアン・カップ)
(07/02/24)

フットボールをとおしてアフリカ文化とヨーロッパ文化の相互理解の試みを目標に、今から10年前に開始されたメリディアン・カップ。1997年1月、ポルトガルはリスボンで開催されたのが最初だ。そして今回は場所をバルセロナに移しておこなわれる。

52か国のCAFアフリカフットボール協会とUEFAヨーロッパフットボール協会の関係者がバルセロナに集合し、お互いのフットボール文化や少年たちに対する教育、そして技術的には練習方法から審判育成法に至るまでの交流会がおこなわれる。そしていつものことながら、この集まりのメインとなるのはアフリカUー18代表とヨーロッパUー18代表による親善試合だ。今回は2月27日火曜日18時30分と、3月1日11時からそれぞれミニエスタディを舞台として親善試合がおこなわれることに決定。そう、誰かがぶっつぶそうとしているミニエスタディもそれなりに頑張っているのだ。

ヨーロッパU−18代表は12か国20人の代表選手によって構成される。スペインからは3人の若者が代表監督によって選出されている。バレンシア所属のアアロン、エスパニョール所属のサバイ、そして我らがボージャン・ケルキック、この3人だ。最年少となる16歳ボージャン、ごく“一部の”世界でしか話題にならない大会とはいえ、UEFAとCAF主催という立派な大会だ。若者選手のスカウト目的に集まって来るであろう多くのスパイ共の目に目立たないように、それでも思いっきり活躍してしまおう。


カデッテカテゴリー
(07/02/22)

■カデッテA(第19節)■
バルサーレイダ
2−2

負傷選手やフベニルBチームに招集された選手がいる関係で、いつもとは少々違う選手でスタメンの11人を構成。ロチーナ、ティアゴ、ガイ、テロンなどが不在となった試合だが、左ラテラルに入ったムニエサという選手は本来カデッテBの選手であり、この試合がカデッテAデビュー戦。そして9番には前回の試合でハットトリックを決めたテージョが珍しくスタメンで登場。いずれにしても相手はカテゴリー降格ラインをウロウロしているレイダだし、バルサにとって問題ない試合のはずだった。

試合開始早々先制点をあげたバルサだが、普段の試合展開に比べると何となくピリッとしない。ダラダラと続く前半40分が終わり後半に突入。そして20分当たりでデフェンサのエルナンデスに2枚目のタルヘッタがだされ、バルサ10人となってしまう。それから1分後に同点のゴールを決められ、5分後に逆転のゴールが再び襲いかかってくる。

レイダ11人、バルサ10人、残り15分程度で試合スコアーは1−2。これからバルサの強烈な攻撃が展開される。30分当たりに同点に追いつき、逆転も可能かと思われたけれど残念ながら2−2のドローゲーム。シーズンが開始されてから18戦18勝だったカデッテAチームに初の引き分け試合。

■FC BARCELONA
Torres/ Montoya/ Hernandez/ Blanchart/ Muniesa/ Carlos(Oriol 51')/ Marti/ Sellares/ Pacheco/ Tello(Bartra 59')/ Camona(Quimet 51')


■カデッテB(第19節)■
バルサBートルトサ
2−1

このチームのピボッテというポジションには2人の優秀な選手がいる。イバンとオリオル。2人とも小さい選手で、いわゆる守備的ピボッテではなく、創造性を武器とするスタイル。そして2人ともどことなくグアルディオラのプレースタイルに似ている。まだ13歳くらいの彼らだからグアルディオラのプレーを見たことはないだろうと思うのだが、とってもよく似ている。不思議なもんだ。

セバージョスはこの試合もスタメン出場し、交代することもなくキッチリ80分間プレー。左右エストレーモにレイナとブライアンというなかなか良い選手がいて、最前線3人の攻撃は見応えがある。この勝利で2位に10ポイントの差をつけてダントツ首位。

■FC BARCELONA
Iban~es/ Dalmau/ Monsergas/ Jose(Ruben 61')/ Gomez/ Ivan/ Espinosa(Kako 50')/ Roberto(Oriol 41')/ Reina/ Ceballos/ Brian(Pablo 41')

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニルカテゴリー
(07/02/21)

■フベニルA(第24節)■
コルネヤーバルサ
0−0
(雨のため延期)

試合前から降っていた雨が前半の半ばあたりから強烈なものとなり、試合続行不可能な状態に。というわけで、前半33分雨のため延期試合と決定。この試合のスタメンで注目されるのはフベニルBのボラーニョスが上がってきていること。残念ながらデビュー戦は雨で流れてしまいました。

■FC BARCELONA
Min~o/ Robert/ Forcadell/ Bolan~os/ Jaime/ Toribio/ Busque/ Baena/ Coto/ Hugo/ Iago


■フベニルB(第21節)■
メルカンティルーバルサB
0−2

すでにこのチームには、テロンやガイ、そしてパチェコといったカデッテAチーム在籍の選手が上がってきてプレーしている。すぐにフベニルAチームへと更に登り詰めていっているガイは別として、あとの選手はフベニルBのチーム事情により呼ばれたり呼ばれなかったりしている感じだ。今回の試合でも2人の選手が新たにデビューをかざった。左ラテラルのカルラス・プラーナスとインテリオール選手のティアゴの2人。プラーナスの特徴ある走り方が気に入っているし、ティアゴは少なくとも間違いなくミニエスタディまでははい上がってくるクラック選手。

これと言った特徴のないチームながら、何気なく強い。ジョバニの弟のジョナタンもかなり成長してきているし、ヤゴやボージャン、フランと同世代のアンリックもそれなりに成長してきているようだ。2位のエスパニョールは1試合少ないが、彼らに5ポイントの差をつけて首位を走っている。

■FC BARCELONA
Masip/ Blasco/ Andreu/ Xavi/ Planes/ Einard/ Jonathan(J.Luis 74')/ Enric/ Gonzalez(Thiago 64')/ Arriero/ Ruben(Angi 87')

*順位表は「試合日程・順位」から


第24節 1ポイント増えた!
(07/02/20)

アリカンテーバルサB
1−1

相手のアリカンテはグループ順位2位につける強豪チーム。獲得ゴール数はこのグループの中で最も多く、しかも地元での試合では圧倒的に強い。したがって、終了間際に同点に追いついたバルサとしては、貴重な1ポイント獲得とすべきなのだろう。だが、贅沢を言えば、毎試合3ポイント欲しい。

この試合からジョバニはいない。彼の代わりに予想どおりジェフレンが右エストレーモとして起用されている。マドリからやって来た新入りジェフリーは、前回の試合で早くも5枚目のカードをいただいているのでこの大事な試合に欠場。若者ボティアがセントラルに入り、右ラテラルにはディマスが入っている。ここのところ左ラテラルにはオルモが起用されているが、いわゆる“本職”のラテラル選手がいないのがバルサと言えばバルサらしい。よ〜く考えてみれば、チャッピーにしても、セルジにしても、プジョーにしても、元々はみ〜んなラテラル選手ではなく、セントロカンピスタとかエストレーモ選手だった。それがチーム事情とか何かでラテラルにコンバートされて、Aチームへの進出が可能となったわけで、ラテラル専門選手はなかなかバルサAチームには上がってきていない。

さて、次は地元でレバンテ戦。ここらへんから連勝して一気に順位表の真ん中当たりに行ってみたいもんだ。

■FC BARCELONA
Ruben/ Dimas/ Botia/ Valiente/ Olmo/ Crosas/ Sastre/ Victor(Julio 87')/ Orlandi(Thaer 72')/ Bojan/ Jeffren(Sito 78')


第25節 負けないぞ!

バルサCーガバ
0−0

相手のガバは5位につけてカテゴリー昇格ラインに入ることを狙っているチームであり、これまでの得点数はバルサの二倍はある攻撃的なチーム。そしてチャビのお兄さんであるオスカー・エルナンデスがいるチームでもある。

夕方5時からおこなわれたガバ戦。試合途中から大雨が降ってきたが、雨しずくが落ちてくるというよりは、ミニエスタディの芝に叩きつけるという感じの凄い雨。スケジュールに余裕があれば中止のケースだろうが、スペインリーグはどこのカテゴリーでも詰め込んだスケジュールとなっているので、この試合も続行。試合内容としてはどちらが勝ってもおかしくない感じだったが、両チームとも少なくはないゴールチャンスを、すべて有効に決めることができなかったのだから、引き分けが順当なところか。

それにしてもバルサCチームは負けない。負けないが、勝てもしない。このガバとの試合に引き分けたことで5連続引き分けという、ポイントを稼ぐには非常に効率の悪い結果をだしている。5試合引き分けよりは、10−0というスコアーで3連敗しても1−0で2連勝した方が獲得ポイント数が多いのだ。バルサCの最後の勝利は10月28日ペララダ相手の試合だから、もうかれこれ4か月近く勝利していないということになる。15試合勝利知らずで最下位になっていないのが不思議だ。

■FC BARCELONA
Pau/ Fali/ Alfred/ Josue/ Alonso/ Pitu(Cornella 71')/ Victor/ Heredia(Nuno 46')/ Puente(Benet 80')/ P.Garcia/ Pedro

*順位表は「試合日程・順位」から


元バルサB選手のその後
(07/02/17)

このHPの“スエルテ!”コーナーを見てもわかるように、バルサBに昨シーズンまで在籍していた多くの選手がクラブをあとにしている。カンテラ組織で育ってきた彼らの夢は、いつかバルサAチームの選手となってカンプノウでプレーすること。だが、その夢を実現することができるのはほんの、ほんの一握りの、本当にわずかな選手に過ぎない。したがって多くの選手が活躍の場を得るために、いつか新たなクラブへと移っていくことになる。そして新たな環境のもとで活躍しているとなれば、それは個人的にも嬉しいニュースだ。

●ダニ・フェルナンデス(メタル・ドネック、ウクライナ)
これまで12試合出場。
元バルサやサラゴサ、エスパニョールなどでプレーし、引退後カタルーニャ代表監督をしていたピッチ・アロンソがこのチームの監督になり、彼が引き抜かれた。その監督のピッチが冬前にクビになり、彼もまた戻ってくるのではないかと予想されていたが、どうやら異国の地で頑張っているようだ。
「自分がここにやって来たのは、将来スペイン一部リーグのチームでプレーするため。ここでじゅうぶんな経験を積んでいつか帰りたいと思う。」

●ハビート(アリス・サロニカ、ギリシャ)
これまで19試合出場、1ゴール。
彼もまた、ギジェルモ・オヨスという元バルサインフェリオールカテゴリーの監督をしていた人物がこのチームの新監督に就任したことにより、移籍が可能となった。なかなか、それなりに頑張っているようだ。

●アルナウ(サンダーランド→サウセント、イングランド)
両クラブでそれぞれ1試合ずつ出場。
シーズン途中でイングランド内のクラブを渡り歩いているようだが、出番はほとんどない。
「出番はまったくなく毎日の練習をこなすだけ。もしこのような状態が続くなら再びクラブを探さなければ。」

●リエラ(クルトゥラル・レオネッッサ)
これまで21試合出場、3ゴール。
二部Bカテゴリーのチームに移籍していったが、それなりの出場回数は得ているようだ。

●ペーニャ(アルバセテ)
これまで8試合出場。
シーズン開始時には負傷していたこともあり、出足悪しという感じだったが、ここのところ起用度は増えてきているようで、スタメンに顔を見せることもある。
「年が明けた当たりから自分にもようやく出番が回ってきた。一つ一つの試合を大事にプレーして、いつか一部リーグでプレーしたい。」

●ロドリ(デポル→アルメリア)
これまでデポルで1試合2分プレー、アルメリアで2試合出場。
デポルに移籍していったトリオの1人だが、彼だけが今のところ成功しておらず、シーズン途中でアルメリアという二部Aカテゴリーのチームにレンタルされている。先日の試合ではスタメン出場していた。

●ベルドゥ(デポル)
これまで16試合出場、1ゴール(ゴラッソ!)。
一部リーグでそれなりの成功をおさめつつある選手と言える。スタメン出場こそ少ないものの、試合途中からの出番はそれなりにやって来ている。先週の試合では初ゴール、それも彼らしいゴラッソが登場。

●クリスティアン(デポル)
これまで19試合出場、1ゴール(マドリに!)。
これまでのところ、最も活躍し成功をおさめている選手。デポル監督の信頼を勝ち取っているようで、スタメン出場も多い。
「すべてが何もかも順調に運んでおり、自分としては非常に満足している。何と言っても一部リーグで最初のシーズンなんだから、試合ごとに新しい経験を積んでいる。」

彼ら以外にも、モンタニェスとかフラゴッソという選手がシーズン途中でバルサBを離れている。いつか彼らもまた一部リーグでの出場チャンスがやってくると良い。


フベニル・カデッテカテゴリー
(07/02/15)

■フベニルA(第23節)■
バルサーエスパニョール
0−0

今年に入ってから最初の試合となった1月のダム戦で、フベニルBチームデビューをしたガイが、早くもフベニルAチームに招集されている。シーズン開始当初はカデッテAチーム、そしてシーズン折り返し地点あたりからフベニルBに上がり、そしていつの間にかフベニルA。この急激な上昇カーブは昨シーズンのボージャンとまったく同じ経過をたどっている。したがって、もしかしたら、来シーズンの途中からバルサBでプレーするガイが見られるかも知れない。さて、エスパニョールとのデルビー戦ということもあり、久しぶりにミニエスタディを使用するフベニルAチーム。個人的には毎試合デルビーだったら大いに助かるところだが、そうはいかない。

試合内容は16ポイント差がついているチーム同士のものではなく、あくまでもデルビー戦ならではという感じのもの。前にも触れたが、今シーズンのバルサフベニルチームの不振は、各選手の持つモチベーションにあるということが証明されたような試合でもあった。決してエスパニョールに16ポイントも差をつけられるチームではない。ヤゴやクリスティアンのシュートがポストに当たるという不運があったものの、まあ、引き分けが順当な結果かも知れないデルビー戦でした。

■FC BARCELONA
Min~o/ Robert/ Piter/ Xavi/ Jaime/ Toribio/ Busque/ Baena/ Coto(Cristian 90')/ Rueda(Gai 75')/ Iago


■フベニルB(第20節)■
バルサBーサン・アンドレウB
3−0

カデッテAチームからガイがフベニルAチームでデビューしているが、このチームでもデランテロが1人カデッテAチームから上がってきている。その名はパチェコ、今のところカデッテAチームで20ゴールを決めているピチッチ選手だが、もっと早くこのチームに上がってくるべきだと思っていた。残念ながらゴールを奪うことはできなかったものの、このまま継続性を与えて欲しい選手だ。

ゴールを決めたのは意地を見せた“古参選手”たちだ。パチェコがベンチに下がり、彼の代わりに入ってきたホセ・ルイス、そしてイエッペスの代わりに入ってきたアリエロ、この2人の選手の活躍により後半に3点を奪取し勝利。

■FC BARCELONA
Diego/ Blasco/ Andreu/ Bolan~os/ Cristian(Xavi 60')/ Einard(Angi 86')/ Gonzalez/ Jonathan/ Ruben/ Pacheco(J.Luis 57')/ Yepes(Arriero 57')


■カデッテA(第18節)■
クべレスーバルサ
0−2


■カデッテB(第18節)■
レイダーバルサB
0−5

*順位表は「試合日程・順位」から


第23節 バルサB救世主、その名はボージャン
(07/02/13)

バルサBーレイダ
3−0

20度はあると思われるポカポカ陽気の日曜日、昼12時。子供を連れた両親たちや若者たちが日光浴気分でTシャツ観戦。もう、気持ちが良くてたまりません。ミニエスタディでの試合にしては久しぶりに大勢の人が集まってきて、そして相手はレイダという、来シーズンは二部Aカテゴリー復帰を狙う実力チーム。28歳ぐらいから32歳ぐらいの経験豊かな選手で構成されているチームであり、バルサBは16歳のボージャンに頑張ってゴールをとってもらわないといけないチーム。ちなみにボージャンにとっては生まれ故郷のチームとの初の対戦だ。

カード制裁で出場できないディマスの代わりに、マーク・クロッサスがスタメン出場。約1か月程度のリハビリを終えての久々の登場だ。もう今月は見られないと思っていたジョバニも出場していた。U−20メキシコ代表入りを1日遅らせての試合出場。右ラテラルにはスペインU−19代表から昨日開放されて戻ってきたボティアが出場している。そして左ラテラルにはオルモ、この左右ラテラルとバリエンテ、ジェフリーというセントラルコンビがここ何試合かの“A定食”となっている。そしてなかなかうまく機能しているようだ。

前半は圧倒的なレイダペース。バルサBの方はゴールチャンスもほとんどなく、レイダがリードして前半終了してもおかしくない試合展開。だが、どうにかこうにか失点を防ぎ、後半の攻めにこの試合の運命をかけるバルサB。そして、そして、期待通りボージャンが貴重な先制点を決めてくれた。

バルサBはボージャンの2ゴール、そしてミニエスタディデビュー戦となったタエルのゴール、これらのゴールをお膳立てしたのはすべてジョバニだった。ボージャンの2ゴールはジョバニのアシストだったし、タエルのゴールはジョバニの放ったシュートがゴールポストに当たり、その弾けたボールをヘディングで決めている。メキシコ行き前に久しぶりの良い仕事をしたジョバニ。

■FC BARCELONA
Ruben/ Botia/ Valiente/ Jeffrey/ Olmo/ Crosas(Julio 73')/ Sastre/ Victor(Thaer 76')/ Orlandi/ Bojan(Sito 84')/ Giovani


第24節 先週と同じスコアで同じように引き分け

パラモスーバルサC
2−2

次の試合からバルサBにはジョバニがいなくなるから、自然な形でいけばジェフレンがかわりに入ることになる。そのジェフレンがバルサCで出場しているということは、試合のリズムを忘れないようにするためなのかも知れない。

2−2というスコアで引き分けに終わった試合だが、常に相手ののパラモスがリードしていた試合。ジェフレンが1−1の同点ゴールを決め、ロスタイムにビクトル・サンチェスが2−2の引き分けゴール。

■FC BARCELONA
Pau/ Fali/ Alfred/ Alex/ Alonso/ Heredia/ Victor/ Pedro/ Nuno(Puente 70')/ P.Garcia/ Jeffren

*順位表は「試合日程・順位」から


カデッテカテゴリー
(07/02/10)

■カデッテA(第17節)■
バルサーバダロナ
9−1

アレックスとテロン、そしてパチェコはトルコでおこなわれていた国際試合にスペインU−16代表選手として出場し、この試合がおこなわれる当日の朝に帰国してきた。そしてポルテロのアレックス以外は後半に登場。

今シーズンすでに20ゴールを決め、このチームのピチッチとなっているパチェコがいなくても、そして守備の要であるアレックスとテロンがいなくても、どうにかなってしまう“史上最強のカデッテチーム”だ。カデッテAチームに登録されているすべての選手がスタメン候補だから、彼らが不在でもスタメンを選ぶのには困らない。そして9点もの大量得点をあげ、相変わらず引き分けも負けも知らない全勝でシーズンをぶっ飛ばしている。

インテリオール選手であるマルティは今シーズンすでに10ゴールを決めている。そしてこの試合でも2ゴールを決め、12ゴールを記録。彼のポジションを考えればこれは凄いゴール数と言える。そしてかつては絶対スタメン9番選手だったテージョは、昨シーズンあたりからパチェッコ、ロチーナなどに抜かれて3番目のデランテロという感じになっている。その彼が後半に入ってから登場してきてハットトリックを決めた。いつかキラキラ星選手として紹介したいと思い続けている選手だけに、そしてインファンティルBチームから見続けている選手だけに、これは嬉しいニュース。小さかったテージョが今シーズンはだいぶ大きくなってきたようだ。がんばれ、クリスティアン・テージョ!

■FC BARCELONA
Torres/ Montoya/ Bartra('Terron 61')/ Hernandez(Blanchart 41')/ Carles/ Oriol(Carlos 61')/ Marti(Sellares 41')/ Denis(Marti 61')/ Quimet(Pacheco 61')/ Rochina(Tello 41')/ Camona(Rochina 61')


■カデッテB(第17節)■
バルサBーナスティック
2−0

セバージョスが今シーズンは負傷することもなく毎試合出場しているのは良いニュースだ。ひょっとしたら先週よりも1ミリほど身長が伸びているかも知れない。そして彼と共に気になる選手が登場。今シーズンからバルサの選手となっているパブロ・ナバスというエストレーモ選手。そして、この試合でナスティックの固い守備を破って先制点をあげたのはパブロ・ナバスだった。

■FC BARCELONA
Carlos/ Dalmau/ Gomez/ Jose/ Marc/ Oriol(Ivan 57')/ Kako(Espinosa 63')/ Roberto/ Brian(Victor 71')/ Ceballos(Reina 41')/ Pablo

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニルカテゴリー
(07/02/09)

■フベニルA(第22節)■
ジローナーバルサ
1−1

首位のエスパニョールに16ポイントという大差をつけられているフベニルAだが、決してエスパニョールの選手と比べて質が低いわけでも悪いわけでもない。決定的な違いは各選手のモチベーションにある、と思っている。

今シーズンのバルサフベニルAチームの主軸となる選手は、昨シーズンもこのチームでプレーした選手だ。ロベル、チャビ、ハイメ、ルエダ、トリビオ、コト、ウゴ、アブラハム、これらの選手は昨シーズンもこのチームでプレーしている。本来であるならば、バルサCかBに上がっているべき選手であるにもかかわらず、このカテゴリーに残っているのは、上のカテゴリーが糞詰まり状態となってしまったからだ。なぜ、そのような状態となってしまったのか、それは明らかに間違った補強作戦をとったからだろう。一チーム分以上の選手獲得をしたバルサCがその典型的なチームだ。そして結果がでているかと言えば、まったく予想外の悪状況となっている。同じカテゴリを繰り返さなければならない選手たちにモチベーションを持てと言うのも酷な話だ。

試合の勝利、敗北という結果とは別に、期待された選手が思うように成長していないのがこのチームの大問題。どんなに頑張っても将来が見えてこない選手たちに同情してしまう。アレサンコさんよ、今シーズンの方針は明らかに誤りだよ。

■FC BARCELONA
Min~o/ Robert/ Piter/ Xavi/ Jaime/ Toribio/ Busque/ Baena/ Coto/ Hugo(Rueda 63')/ Iago(Walter 83')


■フベニルB(第19節)■
コルネヤBーバルサB
2−2

ゴールを奪うのに苦労するこのチームが、珍しく前半に2点を入れて楽勝気分の試合展開となった、と思ったら、後半に入ってあっという間に追いつかれてアップアップ状態となってしまったバルサ。どうにかこうにか引き分けという結果となったが、もう余裕の首位という感じではなくなってきた。1試合少ないエスパニョールが3ポイント差と迫ってきている。

■FC BARCELONA
Masip/ Blasco/ Andreu/ Bolan~os/ Cristian/ Gonzalez/ Enric/ Jonathan/ Ruben(Gai 58')/ Arriero(Hugo 70')/ Yepes

*順位表は「試合日程・順位」から


バルサCに新選手
(07/02/08)

去年の夏にエステファンという選手が入団し、冬前にはヌノという選手が入団してきているが、2人ともデランテロとしての仕事をしていない。そして今年の1月に三度目の正直とばかり、再びデランテロ選手を加入させている。

ペドロ・ガルシア・デルガド、カタルーニャはサンタ・コローマで1984年8月3日に誕生した現在22歳の選手。2000−01シーズンからフベニルカテゴリーでグラマネのカンテラ選手として活躍。その後、グラマネBを経てグラマネAチームでもプレーしている。バルサC監督ロホ、そしてバルサB監督のキケのアイデアによれば、今シーズンの残りをバルサCでプレーさせ、来シーズンからはバルサBに昇格させるつもりだという。

グラマネはパブロ・ガルシアの移籍料として1万8000ユーロをバルサから受け取っている。だが、契約内容には将来起きるかも知れない可能性を含めたいくつかのオプション項目が定められている。それは次のようなもの。

●移籍料1万8000ユーロ
●バルサBデビューした場合→さらに5000ユーロ
●バルサAデビューした場合→さらに1万5000ユーロ
●バルサA10試合以上出場→さらに30万ユーロ
●バルサA20試合以上出場→さらに25万ユーロ
●バルサA30試合以上出場→さらに20万ユーロ

というわけで、何かの間違いでバルサBを経てライカーバルサで30試合出場するとなると、移籍料1万8000ユーロ+5000ユーロ+1万5000ユーロ+30万ユーロ+25万ユーロ+20万ユーロ=78万8000ユーロの儲けとなるグラマネです。これは、シーズン開始と共にグラマネからやって来たディマスと同じ契約内容であり、金額に違いがあるものの、やはりグラマネからやって来たオラゲールとの契約内容とも同じだ。


第23節 ゴールはスペクタクルなれど
(07/02/07)

バルサBーラピテンカ
2−2

久しぶりにバルサCの試合を90分間観戦。シーズン開始直後は結構いきの良いチームだった印象があるが、何試合ぶりかに見るこのチームにはずいぶんと変化が起きているようだ。点は入らない、失点は多い、勝てない、順位は下がりっぱなし、こういうマイナスの状態が長く続くと、選手たちにも大いなる悪影響を与えるようで、期待された選手たちが明らかに下降線をたどっている。

下のカテゴリーから上がってきたピボッテのピトゥ、インテリオール選手のビクトル・サンチェス、そしてデランテロのペドロ、すでに何年か前から見ている選手たちの成長が見られないどころか、何か悪くなっているような感じさえ受けてしまうのは、チームそのものがうまく機能していないからだろう。シーズンが折り返した今の段階ですでにバルサBに行っていなければならなかった彼らだが、この試合のプレーぶりを見る限りだいぶ遠のいてしまったようだ。下のカテゴリーから上がってきた選手たちがダメで、しかも今シーズンから加入してきた選手たちもまったくダメというのだから、このチームがどん底状態にあるというのは理解しやすい。

この恐ろしくも魅力のないチームが相手チームに攻められっぱなしかというと、そんなことはない。そこはバルサのチームらしくしっかりとボール支配をし、試合の主導権を握る戦いを展開してくれる。だが、ボールを持ち続けることとゴールチャンスが多いということは、まったく別のものだということを証明するような試合展開だ。そしてボールを奪われると何と言うことはないカウンター攻撃でゴールを決められてしまう。情けないっちゃあらしない。

後半からグラマネから来たペドロ・ガルシアというデランテロが出場してきている。彼よりもかなり早くシーズン途中から加入してきたヌノというどうしようもないデランテロとは違い、何気なくよろしい。このチームに何か明るい材料があるとすれば、このデランテロ選手の加入ぐらいか。

■FC BARCELONA
Pau/ Fali/ Alfred/ Alex/ Alonso/ Pitu/ Heredia(Benet 72')/ Puente(Cornella 79')/ Nuno(P.Garcia 46')/ Victor/ Pedro

*順位表は「試合日程・順位」から


第22節 2週続けての喜びは・・・まだやって来ない
(07/02/06)

バルバストローバルサB
1−0

前回の試合に勝利し、いよいよこれで本来の調子に戻ることができるのではと思われたバルサB。だが残念ながら、連勝街道をカッポカッポと走れるほどの本調子でもなかったようだ。相手はバルサBと同じような順位にいて、カテゴリー落ちを必死に避けようとしているバルナストロ。地元では強いチーム、いや、正確に言うなら地元では弱くないチーム。これまで11試合戦ってきてまだ負けを知らない、だが、勝ちもあまり知らない。11戦2勝9分け0敗。これがこのチームの地元での結果。そしてバルサBを相手にして、地元3勝目をもぎ取ってくれた。

マーク・クロッサスはまだリハビリ中で招集されていない。ジョバニは招集されたものの最終的にベンチ入りすることなしに観客席からの応援組となった。左足に軽い痛みを覚えているというのがその理由だが、いずれにしても今週からメキシコU−20代表チームに招集されているため、今月の彼はほぼ終わりといえる。先週だったか、何やらフランスのチームからのオファーがどうのこうのとメディアを騒がせたようだが、そんなものを信じる人は誰もいなかった。なぜなら2月の彼は代表に招集されており、クラブ単位ではプレーできる状態ではないことを知っていたからだ。いずれにしても来シーズンからはバルサAチームに昇格が決まっているし、彼が移籍を考えること自体おかしな話だ。バルサBでは期待されたほどの活躍はまったく見せてくれていないジョバニだが、ライカーバルサで活躍できないということにはならない。このままバルサBでプレーし続けても彼は成長するタイプではない、と個人的に思っている。できる限り早くライカーバルサチームに昇格させるべきだ。

さて、再びやり直しのバルサB。まだまだ反撃の時間はある。今週末のレイダ戦、天気さえ良ければぜひ応援に行きますんで、頑張んなさい。

■FC BARCELONA
Ruben/ Botia/ Valiente/ Jeffrey/ Olmo/ Sastre(Julio 87')/ Dimas(Thaer 73')/ Victor/ Orlandi/ Bojan/ Jeffren(Sito 80')

*順位表は「試合日程・順位」から


バルサB選手
(07/02/03)

2006−07シーズン、バルサBは外部から3人の補強選手を獲得している。エストレーモ選手としてナノ、9番ゴレアドールとしてルチアーノ、そしてベテラン選手の味をいかした中盤の要としてディマス、この3人がそれぞれ期待されてバルサBにやって来た。そして昨シーズンまでは外部にレンタルされていた2人の選手がバルサBに戻されている。控えポルテロとしてウルコ、層の薄いラテラルのポジションを埋めるためにフラン、この2人が帰ってきた。そしてシーズンの折り返し地点にたどり着いた今、これらの新加入作戦はまったくの失敗の巻きだったという総括となる。

●ナノ
左エストレーモとして何試合か起用されているが、記憶が正しければ90分間プレーしたことはない。試合が消化されていくに従い起用度がめっきりと減っていった選手だが、今年からはもう出場することもない。なぜなら冬の移籍市場でコルドバというチームに持って行ってもらったからだ。

●ルチアーノ
ナノとどっこいどっこいの起用をされた選手だが、9番としての仕事は1回もしていない。つまりゴールを一つも決めていないデランテロ選手。そしてバルサBでは今後もゴールを決めることはない。この選手も冬の移籍市場でメリダというクラブに持って行っていただいた。

●ディマス
3人の加入選手の中でキケ・コスタス監督が信頼感を持ち続けている唯一の選手と言っていい。負傷中やカード制裁で出場できない時以外、ほとんどの試合に出場している。守備的なピボッテやインテリオールに起用される選手だが、個人的にはフリオ・デ・ディオスの方が好感が持てる。

●ウルコフラン
レンタル先から戻ってきたこの2人は、レンタル先で活躍したから戻されてということではなく、どちらかと言えばバルサとの契約が残っていて、そして行き先がないから戻ってきたという感じのようなので、そもそも期待する方が間違っているというものだ。シーズン開始当初からこの2人はダメだと言い続けてきているが、本当にダメで、やはりダメだった。

シーズン途中でデランテロのモンタニェスとデフェンサのフラゴッソがそれぞれ他のクラブへと移籍していったが、その逆にバルサBにやって来た選手も2人ほどいる。すでに紹介してある2人の選手だが、両方ともマドリBからやって来るという偶然も重なっている。最初に入団してきたのはフーリガンをフットボール選手にしたような印象のジェフリー選手、そしてもう一人はまだ見たことのないタエルというデランテロ選手。ひょとしたら今週末あたりの試合に出場してくるかも知れない。

そしてバルサBとはすでに関係ない選手ながら、今シーズンのはじめにデポルに移籍していったロドリが冬のマーケットでアルメリアというクラブに飛ばされている。一緒に移籍していったクリスティアンやベルドゥにはそれなりの出場時間が与えられ続けているが、これまでロドリが出場したのはたったの2分間だけ。これじゃあ、やっていられない。ちなみにロドリが移っていったアルメリアというクラブから、元バルサの選手がオスピタレに移籍している。トニー・ベラマサン、クライフ時代の期待の星選手だったが、もう50歳ぐらいかと思っていたらまだ30歳になったばかりでした。頑張ってみよう。


アルカンタラ・ファミリー
(07/02/01)

かつてバレンシアやセルタで活躍したブラジル選手マジーニョ・アルカンタラが、1994年アメリカワールドカップで優勝したとき、長男のティアゴは3歳、そして次男のラファエルはまだ1歳だった。そして2007年の現在、アルカンタラ・ファミリーはバルセロナに居を構え、長男ティアゴはバルサカデッテカテゴリーで、そして次男ラファエルはインファンティルカテゴリーでそれぞれ活躍している。

父親のマジーニョと同じように、ティアゴもラファエルもセントロカンピスタとしてプレーしている。2005年にカデッテBカテゴリーの選手としてバルサに入団してきたティアゴは、今シーズンはカデッテAチームのリーダーとして活躍し、バルサインフェリオールカテゴリー2年目を迎えている。弟のラファエルは今シーズンからバルサに入団してきて、インファンティルカテゴリーでプレーしている。兄が持って生まれたテクニックを特徴とするセントロカンピスタなら、弟のラファエルはフィジカルの強さをいかしたセントロカンピスタ。

彼らが出場する試合には必ず観戦に来ている父親のマジーニョが、2人の息子の将来に関して語る。
「フットボールがビジネスの世界と深い関係を持つようになった現在だが、2人の息子にはフットボールそのものを楽しんでもらえればいいと思っている。子供の時からゼニのことを考えるようになってもらっては困るし、彼らが彼らなりに練習に励んで毎週の試合を楽しんでいけば、将来はおのずと開けるものだ。今はただフットボールを楽しむことだけを考えろと言ってあるし、マスコミに取りあげられるような存在になったとしても、決して謙虚さを忘れないようにと言い聞かせてある。何と言っても、まだ将来のことなど誰にもわからない10代半ばの子供たちなのだから。」

ラファエルはまだ見たことのない選手ながら、ティアゴの試合は昨シーズンから見続けている。カデッテカテゴリーでプレーする彼のスタイルは、かつてのイニエスタとそっくりと言っていい。一対一の勝負に強く、彼のリズムの変化に同年代の少年たちが対応していくのは大変なことだ。ポジション的に、ゴールを決めるタイプの選手というよりは、ゴールチャンスを作り上げるタイプの選手。そして今年の4月には16歳となる彼に、クラブ関係者は他のクラブからのオファーに負けない美味しい契約書を作成しつつあるらしい。この選手を逃がす手は絶対にない。そして彼もまた16歳の終わり頃か、17歳にでもなれば間違いなくミニエスタディでプレーしている姿を見せてくれる選手だとも確信している。

ここ1か月ほど負傷でチームに合流していないティアゴだが、今週末あたりからようやく戻って来れそうだ。春がやって来れば、フベニルカテゴリーで挑戦してみよう。