2007年
9月
2008年

フベニルカテゴリー
(07/09/28)

■フベニルA(第3節)■
ダムーバルサ
1−0

アウエーで2試合戦い2敗。地元での試合では余裕の勝利を勝ち取った先週だが、アウエーとなるとどうもいけないこのチーム。

このチームの最大の弱点は9番デランテロがいないことだろう。ひとシーズンごとにカテゴリーを上げてくるとするならば、ボージャンはこのフベニルAチームにいることになるが、才能ある選手はホップ・ステップ・ジャンプしていってしまう。昨シーズンにはカデッテAでプレーした9番パチェッコがジャンプしてこのチームで活躍するところだろうが、彼は大ジャンプをして海を越えていってしまった。それでは他のクラブから優秀な9番選手を補強すれば良いということになるが、困ったことに、優れた9番選手というのはそうゴロゴロと転がっているものでもない。そして、その結果、このチームには優秀なデランテロが不在という状態となっている。

バルサCチームがあろうとなかろうと、このフベニルAチームに優秀なデランテロがいないというのは、将来を考えるとお先真っ暗状態となる。三部カテゴリーでもがいているペップチームには優秀な9番選手など存在するわけもない。そしてその次のカテゴリーにも期待のデランテロがいないとなると、来シーズンのバルサBには自前調達ではなく外部からの獲得選手頼みということになる。ただ、唯一の明るい材料は、フベニルBチームでロチーナという才能ある選手が活躍し始めたことだ。

■FC BARCELONA
Masip/ Blasco/ Bolan~os/ Mario/ Ruben/ Fontas/ David(Jonathan 70')/ Polaco(Enric 80')/ Walter/ Pons(Rodri 60')/ Thiago


■フベニルB(第2節)■
バルサーナスティック
7−0

これまでパチェッコの影となって目立たなかったロチーナが、シーズン開始早々大活躍を見せている。これまでのカテゴリーではパチェッコが9番役を務めることがほとんどであり、本来9番のロチーナは、彼の代役かあるいは左エストレーモとして起用されることが多かった。だが、パチェッコが抜けた今シーズン、彼に9番の役目が回ってきており非常に好成績を残している。そのロチーナは、この試合でもハットトリックを決めた。

開幕戦となったアウエーの試合で0−8というスコアで勝利、そして地元での初の試合となったナスティック戦でもバルサBは7−0という結果を残している。テロン、オリオル、マルティ、ホセ・ルイス、そしてロチーナといったところはすでにフベニルAチームでも十分やっていける実力を持っている。シーズンが煮詰まって行くに従い、彼らのAチーム合流というのがあり得そう。

■FC BARCELONA
Alex/ Montoya(Angi)/ Pere/ Terron/ Cristian(Bartra)/ Oriol/ Ilie/ Marti/ J.Luis(Luis)/ Rochina(Arriero)/ Carmona

*順位表は「試合日程・順位」から


第4節 3−4−3
(07/09/26)

バルサBーブラーナス
2−1

「いつもとは違う選手たちで試したかった。」
バリエンテ、クロッサス、そしてヤゴを招集さえせずブラーナス戦にのぞんだペップ監督のコメント。いったい彼らに何があったのか知るすべもないものの、どう考えても普通ではない。いつもとは違う選手と言いながらも、新加入選手の起用にかんしてはいつもと同じだった。

プレステージでのミニエスタディでおこなわれた最初の試合と同じように、この試合でもペップ監督は3−4−3システムというのを採用している。セントロカンピスタ、あるいはデランテロと呼んでいいビクトル・サンチェスを右ラテラルに起用し、1人セントラルにはボティア、右ラテラルにはどこが良いのかいまだに理解できないエスパサンディンを配置。ピボッテには、これまたどこが良いのかよくわからないチャビを起用し、左右インテリオールにはディマスとアブラン。メディアプンタには当然ながらビクトル・バスケス。彼らの前にはジェフレン、ゲーラ、そしてエネコ。はっきり言って魅力に欠ける11人スタメンでスタート。

隣のカンプノウで21時フィエスタ開始、22時セビージャ戦開始ということもあり、この試合は同じ日の19時にスタートしている。前半は普段並の入りながら、後半には大勢の人々が観戦に。だが、試合そのものはいたって退屈なもので、それでも勝利という結果と、ビクトル・バスケスとアブランのゴラッソがキラリと光った試合。

新加入ポルテロ・オイエル、新加入デフェンサ・エスパサンディンとチャビ、新加入デランテロ・エネコとゲーラ、みんなまったく良いところナシ。途中から入ってきた元バルサC選手ペドロ、元バルサC選手ファリ、元フベニルA選手ルエダ、彼らの方がはるかに活躍している。シーズンが煮詰まってくるにしたがって、ペップ監督期待の新加入選手が必要になるからこそ、彼らを誰よりも優先して起用しているのだろうが、本当にそれほど良い選手なのかシロウトにはよくわからん。

バルサAチームに上がってくることもないだろう新加入の“ベテラン”選手たちを主体とし、相手は三部リーグのチーム。そして審判はやはり三部が似合う人々によって構成されるミニエスタディでの試合。カテゴリー落ちという悲惨な状況は、カテゴリー落ちが決まった瞬間よりも、それを目の前にしている今こそ、本当の悲劇となってファンを襲っている。

■FC BARCELONA
Oier/ V.Sanchez/ Botia/ Espasandin/ Xavi/ Dimas/ Abraham/ V.Vazquez/ Jeffren(Pedro 76')/ Guerra(Rueda 59')/ Eneko(Fali 83')

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニルカテゴリー
(07/09/20)

■フベニルA(第2節)■
バルサークラックス
4−0

ボージャンやジョバニがバルサAチーム入りを果たしたいま、バルサBのヤゴやボティアを別とすれば、明日のキラキラ星はこのフベニルAチームでプレーするガイとティアゴに絞られる。彼らはフベニルカテゴリーのシーズンが開幕してから、フベニルAチーム選手としてプレーしているが、プレステージ期間もそうであったように、毎日の練習ではペップ指揮するバルサBチームでおこなっている。よほどのアクシデントがない限り、今シーズン中にバルサB選手としてミニエスタディデビューをすることになるだろう。

シウダー・エスポルティーボ・デ・バルセロナはかなり遠いので、毎週行くようなところではないが、快晴の日曜日の昼に日光浴気分で試合観戦するには絶好の環境だ。しかも地元開幕戦ということや、ガイとティアゴの二人の成長ぶりが見られとなると、やはり行かねばならない。

新人選手が3人スタメンで出場。4番を付けたセントラル選手マリオ、6番のピボッテ選手ファンタス。そして7番右エストレーモのポンス。この試合だけの印象ながら、3人ともバルサに入団してきただけのことはありそうな選手。特にフォンタスはミニエスタディでおこなわれたバルサBのプレステージ練習試合でも見ているが、なかなか面白そうな選手。

予想と期待どうりガイとティアゴが活躍し、4−0という圧勝スコアで勝利。ジョバニの弟のジョナタンも途中出場して良いところを見せていたし、スタメン出場していたワルテルも負傷前のように走り回っていた。

■FC BARCELONA
Masip/ Montoya/ Bolan~os/ Mario/ Ruben/ Fontas/ Thiago/ Polaco(David 75')/ Pons(Osado 60')/ Gai(Jonathan 68')/ Walter(Yepes 68')


■フベニルB(第1節)■
オルターバルサ
0−8

かつての“史上最強のインファンティルA”チームを構成した選手たちが主体となって、このフベニルBチームが構成されている。ただ、当然ながら全員が一緒になっていつまでもプレーできるわけではない。例えば、ガイとかティアゴはすでにバルサBへの入り口となるフベニルAチームの構成員となっているし、パチェッコはリバプールへと移籍してしまっている。期待のデランテロだったテージョやアレックス・サハビも昨シーズン限りでクラブを離れている。ちなみに、ポルトガルのクラブに戻ったサハビの父親は、自分の息子の代理人だけではなくジョバニの代理人も務めているが、この人物に関しては良い噂は一つも伝わってこない。

さて、オルタ相手のシーズン開幕戦。アウエーの試合ながら0−8というとんでもないスコアーで勝利している。この“史上最強のインファンティルA”メンバーが基本となっているチームに敵は存在しない。

■FC BARCELONA
Diego/Angi/Pere/Terron(Planas 69')/Cristian/Oriol/Ilie(Marti 46')/Enric/J.Luis(Quime 60')/Carmona/Rochina(Arriero 64')

*順位表は「試合日程・順位」から


第3節 初の敗北
(07/09/18)

マンレッサーバルサB
2−0

マンレッサのグランドはフットボール以外のスポーツにも使用されるようで、芝の上に青いラインがいろんなところに引かれている。広さはミニエスタディとは比べものにならないほど狭いし、芝は非常にイレギュラーな感じ。だが、まだ芝があるだけ良しとしなければならない。“ワンタッチ・ツータッチ・フットボール”を試みるペップバルサにあって、アウエーでの試合はとてつもなくやりにくい。

開幕から3試合のスタメン選手を見てみると、ペップ監督がコルコレス、チャビ、エスパサンディンという新加入選手を、いかに信頼しきっているかがわかる。絶対スタメン選手として起用されているだけではなく、途中交代することもない90分間フル選手。だが、右ラテラルを務めるコルコレスがオルモより優れているというイメージはまったく感じられないし、セントラルのチャビがボティアより優っているというシーンにもお目にかかっていないし、右ラテラルのエスパサンディンの良さもまだ理解できない。昨シーズンよりは経験豊かな“ベテラン新加入選手”が増えていることは誰の目にも明らかだが、内容的に昨シーズンのメンバーより優っているかどうかと聞かれれば、それはノーとしか言いようがない。少なくとも個人的には、この試合でベンチにも入れず観客席からの応援組となったルエダとかトリビオ、ブスケといった方が遙かに楽しみな選手だ。それでも、こういうアウエーのスタディアムでの激しいあたりが90分間にわたって見られる試合展開には、彼らのようなベテラン選手たちが必要となるのだろう。それだからこそ彼らを起用しているとしか考えられない。

数回あったゴールチャンスを2回しっかりとものにしたマンレッサと、同じような回数のチャンスがありながら、一つも決められなかったペップバルサとの違いが結果としてでた試合。将来的には決してバルサ一部チームに上がってくることはないであろうこれらの新加入選手を起用して、そして結果さえだせないとなると、何とまあ、バルサBの将来は暗いイメージとなる。

■FC BARCELONA
Oier/ Corcoles/ Valiente(Eneko 70')/ Xavi/ Espasandin/ Crosas(Botia 46')/ Dimas/ Abraham/ Jeffren(Pedro 46')/ Guerra/ V.Vazquez

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニルカテゴリー
(07/09/13)

■フベニルA(第1節)■
アリカンテーバルサ
3−2

バルサフベニルAは、これまで属してきたグループ3から離れ、グループ7というところに属したのが今シーズンの特徴だ。グループ3というのは、カタルーニャ州にあるクラブやサラゴサがあるアラゴン州などのクラブが集まって構成されている。だが、今シーズンはカタルーニャ州に属するクラブが二つ増えたようで、バルサとダムというクラブが自主的にこのグループを離れグループ7へと引っ越している。したがって、少なくても今シーズンはバルサ・エスパニョールというデルビー戦は実現しないことになる。このグループ7というのはなかなか強豪クラブが集まっているようだ。例えば、バレンシア、アリカンテ、アトレティコ、ムルシア、レバンテ、ビジャレアルなどというクラブがこのグループに入っている。

昨シーズンはリーグ戦ではエスパニョールに19ポイントも差をつけられ、国王杯では1回戦敗退という、バルサとしては大失敗の巻きと言っていいシーズンとなった。不本意なシーズンをおくった最大の原因は、チーム構成のプランニングにあったのは誰が見ても明らかだった。下のカテゴリーからモチベーション豊かな選手を上げることをせずに、前シーズンに可能な限りのタイトルを獲得した多くのフベニルAチーム在籍選手を、そのまま残留させたのは誤りだった。一つのカテゴリーで一つの仕事をすでにやり遂げた選手たちを、再び同じカテゴリーでプレーさせるというのは酷な話であり、もはや容れ物が小さく感じたであろう彼らには、モチベーション的に無理があった。

その反省があってかどうか、今シーズンのフベニルAチームはポルテロのミーニョ、デフェンサのアレックス、デランテロのクリスティアン、そしてワルテルの4人だけがこのカテゴリーを繰り返す選手となっている。下のカテゴリー、つまりフベニルBからはポルテロのマシップ、デフェンサのブラスコとボラーニョス、セントロカンピスタのポラッコ、ダビ・ゴンサレス、ジョナタン、デランテロのイエッペス、ロドリ、ルベン、ホセ・ルイスなどどいう選手が、そしてカデッテAからはティアゴがフベニルBカテゴリーを飛び越えて上がってきている。また彼の同僚でもあるガイはバルサBカテゴリー在籍選手となっているが、当分このフベニルAチームでプレーすることが多くなりそうだ。さらに、これらの選手に加え、新加入選手が7人も入団してきている。

開幕戦は強豪アリカンテに行ってのアウエーの試合。ボージャンやヤゴと共にU17大会に参加していたアレックス・ボラーニョスとダビ・ゴンサレスは、物理的にこの試合には出場できない。ティアゴ、ガイなどがスタメン出場し、前半に2点を先制しながらその後3点をもぎ取られての逆転負け。

■FC BARCELONA
Min~o/ Montoya/ Mauri/ Mario/ Ruben/ Fontas/Thiago(Jonathan 50')/ Polaco/ Walter/ Rodri(Yepes 65')/ Gai

*順位表は「試合日程・順位」から


第2節 ミニエスタディ開幕戦勝利
(07/09/11)

バルサBーバラゲール
4−2

日曜日昼12時試合開始。日射しはまだまだ真夏の感じ。正面スタンドをウロウロしてみると、バリエンテが両親と一緒に、そしてイングランドにいるはずのパチェコも両親と連れだって観戦に来ている。パルコの方を見るとアレサンコとキケ・コスタス元監督が並んで観戦。シーズンの開幕戦ではないこの試合はもうメディア的に話題とならないためか、ラポルタはもちろんチキや昨シーズンのバルサインフェリオールカテゴリー不振最高戦犯であるアルベルト・ペリンも来ていない。まあ、この人たちはこんなもんだろう。

ペップ監督が選んだスタメン11人選手の内訳は、新加入選手が6人、昨シーズンもバルサBでプレーした選手が5人。ベンチには昨シーズンフベニルAのルエダ、バルサCのビクトル・サンチェス、ペドロ、パウ、そして新加入選手のエスパサンディンの5人。つまりプレステージではバルサBでプレーしていたガイやティアゴは招集されず、同じ時間に試合がおこなわれているフベニルAチーム送りとなっている。

本番に入ってから初めて見たバルサBの第一印象。それはリーグ戦ではそれなりに良いところに行くのではないかということと同時に、魅力という意味では非常に欠けるチームであること。その魅力のなさは、このチームから将来性がある選手がほとんど見あたらないことからくる、1にバルサAチームに上がる選手を養成すること、2にカテゴリーを可能な限り上げること、それが今までのバルサBが目標としてきたことだが、今シーズンはこの順番が逆になっている。二部Bカテゴリーに戻ることが最優先されているペップチームだけに、この三部という厳しいカテゴリーでは、経験豊かな選手が優先で起用されていこうとしているようだ。つまり新しく入ってきた22歳や25歳の選手が優先されることになる。この試合で見た選手の中でAチームに上がれる可能性を持っている選手は、ボティアのみであり、U17大会から戻ってくるヤゴを加えれば二人だけとなる。クロッサスに至っては、なにゆえこのチームでスタメン出場できるのかも不思議なくらいに見えてくる。彼のことについてはそのうち触れようと思う。

この試合で活躍した選手は5人。ビクトル・バスケス、負傷のため途中欠場したジェフレン、守備の要となったボティア、そして途中から出てきたペドロとビクトル・サンチェス。つまりすべて昔からバルサインフェリオールカテゴリーに在籍している選手たちだ。もちろん新しい選手たちには時間を与えてあげなければならないだろう。オイエル、チャビ、エスパサンディン、ゲーラ、アブランという新加入ベテラン選手の中で、1人だけ光っていたのがアブランという左インテリオールの選手。この選手は面白そうだ。

そして、ペップ新監督。プレステージでの試合と同じようにほぼ90分間ベンチ前に立ちっぱなし。ミニエスタディの試合では観客席から大きな応援の声が飛んだりしないし、ゴールシーン以外は非常に静かなスタジアムとなるので、ペップのドデカイ声が選手に飛ぶがよく聞こえる。そのたびにおおげさなジェスチャーが見られるのが彼らしくてよろしい。ミニエスタディ開幕戦において、ペップが監督として初勝利を記録。

■FC BARCELONA
Oier/ Corcoles/ Xavi/ Botia(V.Sanchez 76'))/ Espasandin/ Crosas/ Dimas/ Abraham/ Jeffren(Pedro 29')/ Guerra/ V.Vazquez(Eneko 64')

*順位表は「試合日程・順位」から


バリエンテは何処に?
(07/09/06)

カナダで開催されたU20の大会にスペイン代表選手としてプレーし、大会終了後もそのままライカーバルサのプレステージに合流。そしてアジア遠征にも参加したものの、ほとんど出番は与えられないままバルセロナに帰還。夏休みがまったくとれなかったため、アジアツアー終了後には1週間程度の夏休みをとった。その短い夏休みが終わり次第ペップチームに合流し、バルサB選手の一人として開幕戦に備えていたバリエンテ。

9月2日のバルサB開幕戦には当然ながら招集されたものの、不思議なことに試合出場していない。ベンチにいたことは確かだが、試合には出場していない。いったい、バリエンテに何が起きたのか、それがわからない。

9月5日はカタルーニャカップの試合。多くの選手が代表戦に参加して不在となっているため、何人かのカンテラ選手が3日におこなわれた練習に参加してきている。ポルテロのオイエル、デフェンサのボティア、セントロカンピスタのティアゴ、そしてデランテロのビクトル・バスケス、ガイ、ジェフレン。だが、ここにもバリエンテの名前が見られない。そして試合前日の4日にはほぼすべてのバルサBの選手がラ・マシアで練習しているのに、バリエンテの姿が見えない。バリエンテに何が起きたのか、それがわからない。

オルモよりは遙かに将来性を期待されていた選手だ。バルサインフェリオールカテゴリーでは、すべてのカテゴリーでカピタンを務め、スペインA代表をのぞくすべてのカテゴリーで代表選手ともなっている。だが、昨シーズンの例をみてもわかるように、ライカーはバリエンテよりもオルモを優先している。そのオルモが今シーズンからバルサを離れることになった。そのニュースを知ったとき、ようやくバリエンテに出番が回ってくるのではないか、誰しもがそう思っただろう。だが、今のところそうなっていない。そうなっていないどころか、彼の存在そのものが消えてしまっている。

U20の大会に参加している時に、バリエンテが中央メディアのインタビューに応えている。
「クラブとの話し合いが続いている最中だ。まだバルサとの契約は1年残っているとはいえ、自分としては三部リーグでプレーしたくない。もしAチームに上がれないのならクラブを去る方向で話し合いをしている。」
この話し合いとやらがどうなったのか知らない。だが、「三部リーグではプレーしたくない」という気持ちは理解できる。この代表チームでプレーしている同僚たちは二部Aカテゴリーや一部チームに招集されている選手までいるのだ。そんな環境の中で合宿しているバリエンテに待っているのは三部リーグ。それは寂しすぎる。

もしライカーが彼を招集する気がないのなら、バリエンテはレンタルなり移籍なりでバルサを離れるべきだろう。彼にとって三部リーグでは学ぶことなど何もないし、モチベーション的にも盛り上がらない。そして今どうしたことか、バリエンテが消えてしまっている。果たして今週末の試合に彼の姿が見られるかどうか、気になるところ。


第1節 ペップデビュー、引き分け
(07/09/04)

プレミアーバルサB
0−0

開幕戦となるプレミア相手のアウエーの試合に、バルサB新監督ペップ・グアルディオラは“物理的”に可能なすべての選手を招集して、敵地プレミアに向かっている。“物理的”に不可能な2人の選手、それはライカーバルサチームに招集されたクロッサス、U17の大会に出場中のヤゴだ。アブラン、ブスケ、ジェフリーという3人の負傷中の選手も招集リストの中に入っている。それでも、5人の選手しかベンチに入れないので、9人の選手は観客席からの応援組となる。スタメン、あるいはベンチ入り可能となる21人の候補選手は次のとおり。

■ポルテロ
オイエル、パウ、プランチェリア
■デフェンサ
ボティア、バリエンテ、ファリ、コルコレス、エスパサンディン
■セントロカンピスタ
ディマス、ビクトル・サンチェス、トリビオ、ルエダ、エネコ、チャビ、ティアゴ
■デランテロ
ビクトル・バスケス、ジェフレン、ウルバーノ、ペドロ、ガイ、ゲーラ

日曜日昼の12時からスタートとなるこの試合に、なんとラポルタとチキが顔を見せている。一昨シーズンのことは覚えていないものの、少なくても昨シーズンは一度たりともバルサBの試合に顔を出したことのない2人。アウエーの試合はもちろん、ミニエスタディでの試合でも彼らは姿をあらわしたことがない。そして昨シーズンのバルサインフェリオールカテゴリー不振最高戦犯であるアルベルト・ペリンも来ている。カテゴリー落ちを逃れるかどうかというシーズン最後の試合にも顔を出さなかった戦犯が、ノコノコと顔を出しているのは実に不愉快だ。バルサBペップ新監督に寄せる期待の大きさと言えば聞こえは良いが、ペップのデビュー戦と言うことで多くのメディアが集まってくるからというようにも考えられる。バルサインフェリオールカテゴリーの試合なんぞにはまったく興味を示さなかったこれらの人々、まったくもって不似合いな行動にでたものだわい。

プレミアスタジアムには、ここ数年間で最高の入りを記録するような人数で埋め尽くされていたというから、これだけでもペップ現象がうかがえるというもの。ラポルタやチキが多くのファンと握手をしながら、パルコに向かうシーンがニュース映像に写っている。

三部リーグの試合なんぞテレビ中継してくれないから、当然ながら試合は見ていない。どちらが勝利したとしてもおかしくない試合内容だったとメディアは伝えている。ペップ新監督のスタートは、アウエーでの引き分けで1ポイント獲得。さて、今週末はミニエスタディ開幕戦だ、バモス!

■FC BARCELONA
Oier/ Fali/ Espasandin/ Xavi/ Corcoles/ Dimas/ Pedro/ V.Sanchez(Rueda 18')/ Guerra/ Toribio(V.Vazquez 55')/ Eneko(Jeffren 60')

*順位表は「試合日程・順位」から