2007年
2008年
1月

第23節 なすすべもなく敗北
(08/01/29)

ブラーナスーバルサB
3−1

ガイとバリエンテが負傷中に加え、ブスケはカード制裁でこの試合には欠場。だが、全治3週間と言われていたチャビが、2週間弱で戻ってきてスタメンで出場している。そしてここ2試合のペップバルサと異なることは、オイエルが戻ってきて出場していることだ。これまで2試合にわたりパウが活躍していたにもかかわらず、ライカーバルサにピントが加入してきたことで、再びペップバルサに戻ってきたオイエルが早速スタメンで起用されている。大いなる疑問符を付けたくなるオイエルスタメン出場。

オイエルの起用は、クラブの方針と言って良いのだろう。昨シーズンまでバルサBでプレーしていたルーベンに代わり、今シーズンからバルサBポルテロ、同時にライカーバルサ第三ポルテロとして期待されて入団してきた選手。したがって、余程の事情がない限り、彼のスタメン出場はクラブ方針として義務づけられたものとなっているとしか思えない。だが、半年間の彼のプレーを見る限り、シロウトにはその良さがまだわからない。彼のミスでポイントを失ったという試合は見たことがあるが、彼の活躍でポイントを稼いだという試合にはお目にかかったことがない。この試合では3ゴール許すことになるペップバルサだが、3点目のゴールはオイエルの大チョンボからのものだ。

さて、冬のメルカード期間を利用してペップバルサに新しい選手が加入してきた。ホセ・マヌエル・フローレス・モレーノ、通称チコと呼ばれるデフェンサ選手。1987年3月6日カディス生まれの20歳で、身長187cmと非常にタッパがある選手。カディスのカンテラ組織で育ちカディスBまで登り詰め、今シーズンはラーシング・ポルトゥエンセというクラブにレンタル中だった。レンタル期間は今シーズンの残り半年間のみとなっているが、バルサに買い取り権利があるらしい。バリエンテやボティアが負傷の多いシーズンとなっていなければ、多分この選手の加入はなかったのだろう。だが、この試合にも負傷でバリエンテが出場していないし、ボティアも負傷をおしての出場となっている。フベニルから上がってきたボラーニョスが頑張っているものの、物理的に人数が足らないセントラル選手。来週から練習に参加してくるようだが、果たしてどんな選手かお楽しみ。

もしこの試合に勝利し、首位のサン・アンドレウが負けか引き分けという結果となったら、今シーズン初の首位に躍り出るはずだったペップバルサだが、シーズン4回目の負けゲームとなってしまった。しかも、3位につけていたレウスが勝利したため、ペップバルサは3位に転落。1位になるはずだった週末が、思いがけぬ順位落ち。

■FC BARCELONA
Oier/ Corcoles/ Bolan~os/ Botia(Guerra 46')/ Espasandin/ Xavi/ Rueda(V.Vazquez 54')/ Abraham/ Jeffren/ V.Sanchez/ Pedro(Urbano 79')

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(08/01/24)

■フベニルA(第19節)■
カステジョンーバルサ
2−2


■フベニルB(第17節)■
バルサBーグラノジェールス
−1

カテゴリーが上がって行くにしたがって、ポジションが下がっていく選手が多いのはどのチームでも見られる傾向だ。例えば、いまバルサBあたりでラテラルをやっている選手たちは、子供の頃はデランテロだったりセントロカンピスタであったりするのが普通。それは例えば、かつてクライフチームで活躍したチャッピーやセルジにしてもそうだし、プジョーももともとセントロカンピスタだった。だが、このチームはその逆を行く選手が何人かいる。右エストレーモ絶対スタメン選手となっているホセ・ルイスは、インファンティルカテゴリー時代は右ラテラル選手だったし、左エストレーモに入っているカルモナにしてもやはりラテラル選手だった。この試合で9番として起用されているアンジにしても、インファンティル時代はセントラル選手。もっともロチーナはすでにフベニルAチームに引っ越してしまい、9番が不在になっているチームだけに、色々とやり繰りしていかなければならない台所事情があるのだろう。

リーグ戦前半最終戦。相手は2勝14敗というスペクタクルな結果をだして最下位に位置するグラノジェールス。前半は0−0で終了し、後半に入って最下位チームに先制点を入れられてしまう。だが、そこはそれ、首位チームとしての実力を発揮し、試合が終了してみれば2−1というスコアーで勝利している。これで17試合を消化し13勝4分けという成績でいまだに負けを知らないチーム。

■FC BARCELONA
Alex/ Bartra(Planas 88')/ Pere/ Terron/ Cristian/ Oriol/ Arriero/ Enric/ J.Luis/ Angi(Marti 81')/ Carmona


■カデッテA(第15節)■
バルサーバダロナ
4−0

今シーズンのセバージョスは、これまで負傷という不運に見舞われることもなく、毎試合のようにスタメン出場し続けている。相変わらず他のどの選手よりも小さいが、それでもシーズン開始当初よりは1センチぐらい背が伸びたような気がする。このカデッテAというチームの中にあっても貴重なデランテロとして活躍している。

だが、スペイン代表という、違うスタイルの戦い方を目指すチームだと、どうしてもあの小ささが障害となってしまうようだ。スペインU16代表にこのチームから5人の選手が招集されているが、残念ながらセバージョスの名前はない。招集されたのはすべて1992年生まれ世代で、デフェンサのムニエッサ、ダルマウ、ブランチャー、セントロカンピスタのイバン、そしてデランテロのレイナとなっている。

■FC BARCELONA
Iban~es/ Dalmau(Oriol 41')/ Blanchar(Gomez 41')/ Monsergas(Ivan 51')/ Deiver/ Rossel(Roberto 57')/ Sito/ Espinosa(Palau 57')/ Reina(Etock 41')/ Parry/ Ceballos


■カデッテB(第15節)■
レイダBーバルサB
0−5

*順位表は「試合日程・順位」から


第22節 首位と同ポイント!
(08/01/22)

バルサBーマンレッサ
3−1

ガイ、チャビ、バリエンテが負傷で出場できないという暗いニュースがあれば、ビクトル・バスケスとゲーラがリハビリを終えて戻ってきたという明るいニュースもあるペップバルサ。暗いニュースの主人公たちは三人そろって観客席での応援組となり。明るいニュース組はとりあえずベンチスタートとなった。

リーグ戦順位下位あたりに定着しているマンレッサを地元ミニエスタディに迎えての試合。まだ地元では敗戦したことのないペップバルサであるし、相手も相手だけにかなりの楽な試合展開が期待されたが、珍しくも予想どおりにそうなった前半の45分。試合開始2分には早くもジェフレンがゴラッソを決めリードし、それから20分後くらいにペドロもゴールを決め2−0という楽な展開で前半終了。そして後半途中から長い間リハビリ生活を続けていたビクトル・バスケスが、ミニエスタディ観客席を埋める少ないファンから大いなる拍手を受けて登場。それにしても長いリハビリ期間だった。

前半ジェフレンが先制ゴールを決めてからペドロが追加点を決めるまで、マンレッサに2回のゴールチャンスが訪れている。その2回ともパウのナイスセーブで救われた。2回とも決定的なゴールチャンスと言っていい。もし、ポルテロがオイエルであったなら、これまでの彼のプレーを見る限りゴールとなっていたかも知れない。とにかく、失点を防ぐ仕事を見せてくれたことのないポルテロだ。それでも、どういうわけかスペインU19にバルサ唯一の選手として招集されている。どうも、ここら辺がよくわからん。少なくともペップバルサにおいては、パウの方が良い仕事をしている。来週にはそのオイエルがバルサBに戻ってくることになるが、果たしてペップ監督はどちらのポルテロを起用するのだろうか。

この勝利で、地元での試合では12試合11勝1分けとなり、なかなかスペクタクルな数字を残しているペップバルサ。そして首位のサン・アンドレウが敗北したため、同ポイントでこれに並んだ。
1位 サン・アンドレウ・・・47ポイント
2位 バルサ・・・・・・・・47ポイント
3位 レウス・・・・・・・・46ポイント
激烈な首位攻防戦!

■FC BARCELONA
Pau/ Corcoles/ Bolan~os/ Botia/ Espasandin/ Busquets/ Rueda(Toribio 46')/ Abraham/ Jeffren(Guerra 76')/ V.Sanchez/ Pedro (V.Vazquez 72')

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(08/01/18)

■フベニルA(第18節)■
バルサーダム
0−2

再び、地元での敗戦。18試合を消化した段階で6敗もしているということは異常なことだし、フエラの試合で4敗、地元で2敗、この成績はどうもいただけない。この原因はどこにあるか、それは補強作戦の不成功にある。

一般的にフベニルチームは、1989年生まれ世代が中心となってチーム構成されている。このカテゴリーに在籍することのできる最後の世代だ。もし、バルサフベニルAチームもこのような年代の選手で構成するとするならば、ジョバニやボティアはまだこのチームにいることになる。そしてその下の世代、つまり1990年生まれ世代となるボージャンやボラーニョス、あるいはフラン・メリダが新人選手としてプレーし、さらにその下の世代、つまり1991年生まれ世代となるガイやパチェッコもまた明日のキラキラ星選手として抜擢されてプレーすることになる。だが、これらの選手の多くはすでにペップバルサやライカーバルサの一員として活躍する選手となっているし、あるいはイングランドの金持ちクラブに引き抜かれてしまっている。したがって、考えようによっては、そういう状況にありながら、まあまあの成績を残していると言えることになるかも知れない。

したがって、これらの抜けた選手の穴埋めをするための補強作戦が、バルサインフェリオールカテゴリー首脳陣にとって重要な仕事となっていた。マウリシオ、マリオ、ダニ、フォンタス、ポンス、オサードというような1989年世代の選手が加入してきているが、残念ながら期待どおりの活躍は見せていない。そもそも、この試合で見られるように、ティアゴをエストレーモとして起用したり、ヤゴをデランテロセントロとして起用しなければならないことが、補強作戦の失敗を物語っている。

残りシーズンに向けた個人的な発展的願望。フベニルBで活躍している選手を思いきって起用すること。テロン、クリスティアン、プラーナスといったデフェンサ陣、オリオル、マルティといったセントロカンピスタ、そしてデランテロにはロチーナやホセ・ルイス、キメといった活きの良い選手を抜擢してみよう。

■FC BARCELONA
Masip/ Blasco/ Muniesa/ Fontas/ Mario(Yepes 68')/ Jonathan/ Polaco(Rochina 46')/ David(Ilie 60')/ Pons/ Iago/ Thiago


■フベニルB(第16節)■
レウスーバルサB
0−1

■FC BARCELONA
Diego/ Montoya/ Pere/ Terron/ Cristian(Planas 80')/ Oriol/ Marti(Angi 75')/ Enric/ J.Luis/ Arriero/ Quime(Manu 85')


■カデッテA(第14節)■
エウロッパーバルサ
1−5


■カデッテB(第14節)■
バルサBーサンガブリエル
2−0

*順位表は「試合日程・順位」から


第21節 5連勝ならず
(08/01/16)

バラゲルーバルサB
1−1

この試合が始まる前には、すでに首位のサン・アンドレウが地元で引き分けに終わっている。したがって、もしバラゲル戦に勝利することができれば、ペップバルサは首位と1ポイント差に近づく。相手のバラゲルというチームはすでにカテゴリー降格ラインにどっぷりとつかっているチームだけに、フエラとはいえバルサにとっては勝利の可能性を秘めていた試合。だが、残念ながらそういう結果とはならなかった。1−1の引き分け、1ポイントだけの獲得となり首位とのポイント差は同じままとなった。

ボティアがリハビリを終えて戻ってきたが、ビクトル・バスケスとゲーラはまだ試合に出られる状態ではないようだ。したがって、この試合では便利屋ビクトル・サンチェスが再び9番として起用されている。そして右エストレーモのペドロがライカーバルサで数分間とはいえプレーしてしまったため、ルール上この試合には出場できない。ジェフレン、ウルバーノの二人も負傷上がりということだから、それだったらヤゴを招集すればいいと思うものの、どうもペップ監督のお気に入りではないようで、ルエダというインテリオールの選手をエストレーモとして起用している。ちなみに、このポジションは彼のものではないとはいえ、期待に応える活躍をしている。

試合開始2分、バリエンテが自陣PKエリア内でファールを犯しバラゲルが先制点。この点がなくてもそうだったと予想できるが、残りの88分すべてをカウンタアタックにかけるバラゲル。幸運にも30分にチャビのゴラッソが決まり1−1で前半終了。だが、そのゴラッソを決めたチャビは負傷し、後半スタートからトリビオが出場。最終的にこのスコアで試合終了してしまうが、ペップバルサにとって痛いのはバリエンテとガイも負傷してしまうことだ。つまりこの試合で3人も負傷者がでてしまった。果たして、次の試合ではヤゴが登場となるかどうか。

ポルテロのパウはこれで2試合連続スタメン出場。ウンスエはオイエルの将来性を高く評価していると言うが、昔から見ている選手だからか、パウの方が何となく良い選手に見える。

■FC BARCELONA
Pau/ Corcoles/ Botia/ Valiente/ Espasandin/ Xavi(Toribio 46')/ Abraham/Busquets/ Rueda(Jeffren 70')/ V.Sanchez/ Gai(Urbano 75')

*順位表は「試合日程・順位」から


第20節 4連勝
(08/01/08)

バルサBープレミア
4−3

ペップバルサには良いエストレーモ選手が左右にそろっている。ジェフレン、ウルバーノ、ペドロ、そしてガイ。ここ何試合かの選手起用を見ていると、右にはペドロ、左にはガイというのが定型となりつつある。もし、バルサBで昨シーズンプレーしていたジョバニという選手がこのペップチームの中にいたとしたら、果たしてスタメンを勝ち取ることができるかどうか、それは非常に興味深いところだ。たぶん、彼のプレースタイルからすると、控え選手となる可能性が大だろうと個人的には思っている。ペップバルサにおいては、デランテロには相手デフェンサに対する90分間の執拗なプレッシャーが要求されるし、特にエストレーモ選手にはスペースを利用してのプレーが要求される。したがって、昨シーズンのジョバニには無理なことであるし、ひょっとしたら今のジョバニでもスタメンは勝ち取れないだろう。

2008年最初の試合は地元ミニエスタディ。第20節ということは、ちょうどリーグの折り返し地点を過ぎての最初の試合となる。プレミアでおこなわれたリーグ開幕戦は0−0で引き分けに終わっており、そして現在このチームは4位に位置するなかなかの実力を持っている。ちなみに、負傷者が少しずつ戻ってきているペップバルサだが、年が明けてボティア、ディマス、ルエダなどがリハビリを終えて戻ってきており、ビクトル・バスケスやジェフレンも時間の問題のようだ。

試合開始3分ぐらいに、アブランのシュートに相手デフェンサがちょっかいを出してオウンゴール。そしてその2、3分後、左エストレーモに入っているガイのゴラッソが決まり、前半5分ぐらいで早くも2−0。そしてガイが再びゴールを決めたあと、ビクトル・サンチェスのゴラッソも決まり、前半終了間際には4−0という楽勝スコアー。だが、このスコアーをもってしても、ペップバルサは楽に勝てないようにできている。後半途中でバルサB10人となる試合展開となり4−3まで追いつかれるが、どうにかこうにか逃げ切り、4連勝を達成。首位を走るガスパーチームも勝利したため、依然として2位となっている。

さて、今日のビクトル・サンチェスはどこでプレーしたでしょうか?というクイズができるかのように、毎試合ポジションをクルクルと変えさせられているビクトル・サンチェス。去年の最終戦となったエウロッパ戦では左ラテラルを務め。先日のライカーバルサ国王杯戦では右ラテラルとしてプレーし、そしてこの試合では9番選手として、つまりデランテロセントロとしてプレーし、見事ゴールまで決めている。それにしても彼のオールマイティーさと、限りない運動量の多さは表彰もんだと思っている。10人となってしまったこの試合でも最後まで走り続け、審判の笛が鳴ると同時に芝の上にぶっ倒れてしまった。才能的にバルサAチームでやっていけるのかどうか、それは非常に微妙なところと言っていいが、どことなく応援したくなってしまう選手でもある。さて、次の試合のポジションはどこだろうか。

■FC BARCELONA
Pau/ Corcoles/ Bolan~os/ Valiente/ Espasandin/ Xavi/ Abraham/Busquets(Dimas 60')/ Pedro(Thiago 82')/ V.Sanchez/ Gai(Rueda 73')

*順位表は「試合日程・順位」から