2007年
2008年
2

フベニル・カデッテカテゴリー
(08/02/29)

■フベニルA(第24節)■
バルサーピソル
4−1

1989年世代が中心となるフベニルAカテゴリーのチームに、1992年世代のムニエッサが加わり頑張ってプレーしている。ポジションは異なるものの、カデッテA→フベニルB→フベニルAという、一昨年のボージャンのケースとまったく同じ上昇カーブを描いてのカテゴリー昇格。しかもスペインU16代表チームではカピタンまで務めている彼だから、ドーバー海峡の向こうにいる先行投資お節介グループが黙っていない。これまでアーセナル、マンUというチームからのオファーが噂されていたが、今回はチェルシー先行投資グループの登場。だが、幸運なことに、ムニエッサの選手代理人は、ホセバ・ディアスではない。彼の代理人はマドリのラウルなどの代理人を務めているジネス・カルバハルという、この世界ではベテランと言っていい20年選手であり、マジな代理人として知られている。バルサでの成功のみを考えているムニエッサに余計な心配事を増やさないように、オファーそのものを検討しないでいると語っている。

地元では3−4−3システムで戦うフベニルAチームだが、3人デフェンスの要となる“クーマン”の役目を、そのムニエッサが務めている。しかも、この試合ではバルサの先制点も彼が決めてしまった。右サイドからのセンターリングに頭を合わせた選手が、なぜか、3人デフェンサの真ん中にいなければならないムニエッサ。今シーズンの始めにカデッテAチームでプレーしているときにも、ゴールを多数決めている彼なので不思議ではないが、このカテゴリーでも2つめのゴールとなっている。

ヤゴがようやく負傷から戻ってきて後半から出場。ポジションはエストレーモでもデランテロ・セントロでもなく、彼にとっては珍しい左インテリオールというところ。そして後半45分目一杯プレーした彼は、何とハットトリックを決めている。しかも今シーズン3回目のハットトリック。ロチーナとかイエッペスとか、良いデランテロがいるが、やはり彼はモノが違う。これ以上どんな活躍を見せればペップ監督が認めてくれるのか、大いなる疑問だ。

■FC BARCELONA
Masip/ Blasco/ Muniesa/ Polaco(Ruben 73')/ Fontas(Mauri 75')/ David(Iago 46')/ Ilie/ Jonathan/ Yepes/ Rochina/ Osado


■フベニルB(第22節)■
バルサBーコルネヤB
7−2

このカテゴリーは45分ハーフタイム制であるのに、この試合を担当した審判は40分と勘違いしたようで1分のロスタイムを加えて41分で前半を終了させてしまった。前半ですでに4−0という結果でおわっているから、試合そのもには影響がないとは言え、とんでもないチョンボ。こういう場合はルール上、ハーフタイム後に不足時間分をプレーし後半を戦うことになるらしいが、それさえもおこなわず普通に後半45分をプレー。実にいい加減な審判でありました。

85分の試合が終了し、7−2という荒っぽいスコアーでバルサの勝利。これで22試合消化し、18勝無敗4分け58ポイントを稼ぎダントツ首位を突っ走り中。

■FC BARCELONA
Alex(Carlos 73')/ Bartra/ Pere/ Terron(Cristian 51')/ Planas/ Oriol/ Arriero/ Enric(Klor 57')/ J.Luis/ Angi(Manu 46')/ Quime


■カデッテA(第20節)■
サンタクラウスーバルサ
0−5


■カデッテB(第20節)■
バルサBーボルデッタ
5−1

カデッテBの地元試合となると、ほぼ必ずと言っていいほどラポルタ会長の顔が見られる。長男のポルがこのチームにいるからだ。すでに離婚が発表されている身だから、息子に会える場所はここぐらいしかないのかと、ミーハー的に想像。そのポル君、この試合では9番をつけてデランテロセントロ選手としてプレーしていたが、いつもどおりまったく良いことなしに終わっている。

■FC BARCELONA
Richy/ Carmona(Pau 41')/ Edu(Joshua 48')/ Ayala/ Tina(Sanmartin 48')/ Roger/ Rafa/ Maikel(Ateba 48')/ Marc(David 41')/ Pol/ Pablo

*順位表は「試合日程・順位」から


第27節 再び首位に2ポイント差
(08/02/19)

バルサBービラノバ
3−1

バルサB病棟にいる患者さんはついにエミリ・ゲーラのみとなり、誰をスタメンにし誰をベンチに入れ誰を非招集とするか、という贅沢な悩みを抱え始めたペップ監督。だが、ほぼすべての選手を起用できる状態となっていても、不自然なポジションであれ何であれ、絶対スタメンとなっている選手がいる。フベニルB、フベニルA,そしてバルサCカテゴリーではセントロカンピスタ、あるいはデランテロというポジションでプレーしてきたビクトル・サンチェスがその人。ペップバルサの選手となってからは、ありとあらゆるポジションで起用され続けている。これまで左右ラテラル、ピボッテ、左右インテリオール、右エストレーモ、デランテロセントロ、そしてこの試合ではセントラルとして起用され、これで左エストレーモとポルテロ以外のすべてのポジションで、スタメン起用されたことになる。このマルチポジション起用が彼にとって良いことなのかどうか、ひょっとしたら器用貧乏で使い捨てになってしまわないか、そんな心配はあるものの、個人的には非常に気に入っている選手だけに、マルチぶりを武器にして頑張って欲しい。

また、この試合でペップ監督はバリエンテをピボッテ選手として起用している。カデッテやフベニル時代にはよくやっていたポジションだが、ここ最近まったく見たことがなかった。個人的には、彼にとって最も自然なポジションであり、セントラルよりも彼の良さをじゅうぶん発揮することができるポジションだと思っている。久しぶりに見たバリエンテ・ピボッテはやはり素晴らしい。タッパはもうじゅうぶんとしても、あとは肉が10キロ欲しい。

ガイが負傷から戻ってきて以来、初のスタメン選手として出場。ジェフレンという強力なライバルがいるにもかかわらず、コーチ陣の彼にかける期待は非常に大きいことを示している。その期待に応え、勝負を決める3点目のゴールを奪い、試合出場数は少ないもののこれで7ゴール目。これまでのすべてのカテゴリーで証明されてきたように、決してゴレアドールではないが、シーズン10ゴール以上は決められる選手でもある。1点目はディマスが、2点目はチコがそれぞれ決め、地元ミニエスタディでは10連勝という記録を作っている。首位を走っているガスパーチームが地元で敗戦するというハプニングがあり、この勝利で再び首位に2ポイント差と接近。

ちなみに、この試合にクライフが観戦に来ていた。ミニエスタディで彼の姿を見るのはジョルディがプレーしていた時代以来だから、15年ぶりぐらいということか。来シーズンからアヤックスで使えそうな選手探しか?それとも単に暇だったのか?

■FC BARCELONA
Oier/ Corcoles/ Chico/ V.Sanchez/ Espasandin/ Valiente(Busquets 65')/ Dimas(Rueda 75')/ Abraham/ Pedro/ V.Vazquez(Urbano 71')/ Gai

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(08/02/21)

■フベニルA(第23節)■
エルクレスーバルサ
0−2

この試合がおこなわれる前に、ダニ・ガルシアがコルネヤへレンタルされたことが発表されている。今シーズン加入してきた選手だが、ほとんど出場チャンスを得ることもなく前半のシーズンを終了し、そしていま、他のクラブへとレンタルされていった。シーズン開始直後にクリスティアン・ベルガラとロドリが他のクラブへとレンタルされ、今から2か月前にはワルテルがレンタルされているが、どの選手にしてもここ2年前後にクラブにやって来た選手だ。今シーズン加入してきた選手をみても、マウリ、マリオ、ダニ(今回レンタルされた選手)、イリエ、ポンス、オサードといるが、この中でかろうじて活躍している選手はイリエのみ。最近の補強作戦がいかに誤ったものであったか、それを如実に示しているレンタル作戦。

そして何日か前、マウロ・イカルディというカナリア諸島のクラブでプレーしている坊やの獲得を発表しているが、実際に来てプレーしてみないと“バルサにあった選手なのかどうか”はわからない。カウンタアタックというシステムで成長を遂げてきた選手であったりしたら、どこのカテゴリーでプレーするにせよ、バルサの育成方法に慣れるまで時間がかかるだろう。毎シーズンのように多くの選手が入団してくるが、シーズンが煮詰まってくる頃には、決まって何年も前からバルサでプレーしているカンテラ選手がポジションを奪い取ることが多い。バルサAチームだけではなく、インフェリオールカテゴリーのチームでもプレースタイルに慣れるのに時間がかかるのだ。

クラブ首脳陣が“将来性ナシ”としてコルネヤに移籍させてしまったイグナシ・ミケルという15歳の選手がいる。ベンジャミンAチームからスタートし、アレビンB,アレビンA,インファンティルB,そしてインファンティルAまで毎シーズンカテゴリーを上げてきながら、2年前に“将来性ナシ”としてコルネヤに移籍させてしまった。バルサではセントロカンピスタとしてスタートし、インファンティルA時代は左ラテラルをやっていた記憶のある選手。その彼が近いうちにアーセナルに行ってしまうそれにしても何という偶然なのだろうか、この選手の代理人はセスクやフランと同じようにホセバ・ディアスなのだ)。ついこの間久しぶりに見た彼は、身長が190センチを越えているのではないかと思うほど背が伸びていた。コルネヤのカデッテAチームでプレーする彼のポジションはセントラル。アーセナルが持っていくだけあって非常に良い選手だ。ああ、もったいない。

さて、負傷中のティアゴとヤゴをバルセロナに残し、フベビルAチームはエルクレス相手のフエラの試合。どうにかこうにか勝利し、2位にまで上昇。

■FC BARCELONA
Min~o/ Blasco/ Bolan~os/ Muniesa/ Fontas/ David/ Polaco/ Jonathan(Mauri 89')/ Pons(Yepes 56')/ Rochina(Ruben 88')/ Osado


■フベニルB(第21節)■
メルカンティルーバルサB
0−3


■カデッテA(第19節)■
レイダーバルサ
0−1


■カデッテB(第19節)■
バルサBービラフランカ
3−0

このチームはすべての選手が1993年世代。そこに1994年世代のジェラール(キラキラ星参照)がインファンティルAチームから招集されてこの試合にスタメン出場し80分間プレーしている。彼の自然なポジションは左エストレーモ。この試合でもその位置でプレーし、デビュー戦とは思えない活躍を見せている。

19試合を消化した段階で17勝1負け1分け52ポイント獲得、2位のナスティックに10ポイントの差をつけてダントツの首位。

■FC BARCELONA
Yannick/ Joshua(Daniel 53')/ Pau(Roger 58')/ Edu/ Ayala(Tina 53')/ Sanmartin(Rafa 41')/ Pol/ Maikel(Carmona 53')/ Pablo/ Marc/ Gerard

*順位表は「試合日程・順位」から


第26節 ガイ復帰、そしてゴール
(08/02/19)

イグアラーダーバルサB
1−3

先週に引き続きフエラの試合。相変わらずゲーラとボティアは負傷中であり、新加入選手のチコはカード制裁で出場停止。ただ、先週よりマシなのは、今回はライカー監督がサラゴサ戦に三人の“ビクトルズ”を招集することもなかったので、ビクトル・エスパンサンディン、ビクトル・サンチェス、そしてビクトル・バスケスがペップバルサに戻ってきていること。ペップバルサの中にあっては超貴重な選手たちだけに、監督としては大満足だろう。ちなみに、ペップ監督の契約期間は2年となっているが、ライカーと同じようにシーズン終了後には一方的に辞めることが自由な契約内容となっている。もう一つ自由な事柄として、一部チームの監督が何らかの理由で更迭となり、バルサB監督にそのお鉢が回ってきたとしても、それを断る権利を契約内容に入れているらしい。つまり、あり得ないことながら、今シーズンの途中でライカーがクラブを離れることになり、クラブ首脳陣がペップを代行として任命したとしても、彼には断る権利があるそうな。これが、何を意味するのかよくわからないが、まあ、初の監督経験だし、バルサBでじっくりと経験を積むことを優先しているということか。

そのペップ監督率いるバルサBは、シーズン開始当初とはずいぶん違う戦い方をしてきている。地元では3−4−3,フエラでは4−3−3というのが常套システムであったのが、折り返し地点を過ぎるあたりから試合をする場所ではなく、相手チームによって使い分けるようになってきた。徐々にではあるものの、相手チームがどのような戦いをしてくるか学習し、それに合わせてシステムに変化をつけることになったのだろう。今回の相手は、ミニエスタディでペップバルサ相手に1ポイントを稼ぐことに成功している唯一のチームであるイグアラーダ。

イグアラーダのスタジアムには手入れがよく行き届いている感じのする人工芝が敷かれているが、いかにも三部リーグのスタジアムらしく非常に小さい。ペップ監督はフエラの試合でありながら3−4−3システムを採用。だが、前半15分もすると4−3−3システムへと変更している。その変更が功を奏するものであったかどうかは別として、橋を叩いても渡らない超慎重ライカーと違い、判断も行動も早いようだ。

イグアラーダが先制。そしてそれを追いかけてる形の後半に、ペップバルサは3点ももぎ取ってしまう。同点ゴール、バスケスからのスーパーパスを受けてディマスが決める。逆転ゴール、やはりバスケスからのスーパーパスを受けてペドロが決める。まさに、ビクトル・バスケスのリサイタルと形容してもおかしくないスペクタクルなプレー。そして3点目は、1月中旬の試合で負傷して以来、初の試合出場となったガイのゴール。わずか10分弱しかプレーしていないが、約1か月間のリハビリを頑張ったご褒美ゴールだ。フエラの試合に1−3で勝利しメデタシメデタシ。だが、それにしても首位のガスパーチームの強いの何のって、ここのところ4連勝でしっかりと首位を確保し、2位のレウスも9試合負けなしで来ており、なかなかバルサBは順位が上げられない。

■FC BARCELONA
Pau/ Corcoles/ Valiente/ Espasandin/ Xavi/ V.Sanchez/ Dimas/ V.Vazquez/ Pedro(Gai 81')/ Busquets(Abraham 70')/ Jeffren(Urbano 90')

*順位表は「試合日程・順位」から


前半戦での各選手総括
(デランテロ編)
(08/02/16)

ビクトル・バスケス
才能、テクニック、状況判断、ゴールの嗅覚、どれをとっても光り輝くものを持っている永遠のキラキラ星。ペップバルサの中にあって押しも押されもせぬリーダー的存在であり、カリスマ性を誰よりも持っている。同世代のセスク、ピケ、メッシーなどにだいぶ遅れをとってしまったが、一皮むければ、バルサAチームでプレーする実力を持っている数少ない選手。ただし、天才選手にありがちな気分屋的傾向をどうにかし、負傷に倒れない幸運が必要だ。シーズン開始と共にリーダーとしての役目をじゅうぶんすぎほど全うしながらも、秋から冬にかけて負傷に倒れてしまった。リハビリを終了し、1月後半からやっと元気な姿を見せている。

ジェフレン
基本的には右が利き足の選手だと思うが、左右どちらのエストレーモをやらせても、それなりの結果をだしている。彼の武器は何と言ってもスピードであり、そしてシュートにも才能あるところを見せている。ただ、テクニック的にはこれから磨いていかなければならない多くの課題があるようで、エストレーモ選手の割には一対一の勝負に弱い。かつてライカーバルサの在籍したジュリーのように、スペースが見つからないと苦しい展開となる。ライカーバルサの選手と同じように、足下へのパスを要求するタイプの選手が多いペップバルサにあって貴重な存在と言える。

ウルバーノ
バルサCチームでシーズン当初大活躍した昨シーズンだが、不幸なことに秋頃には負傷してしまい、ほぼ一シーズンを棒に振ってしまった。その彼がペップバルサの一員としてグランドに登場してきたのが、負傷してから約1年後の秋のこと。それからすでに3か月近くたっているが、まだスタメンは勝ち取れないでいる。彼のポジションであるエストレーモにはジェフレン、ガイ、ペドロ。あるいはビクトル・バスケスと良い選手がそろっているので、なかなか試合出場を得るのが難しい状況だ。

ペドロ
状況が生んだ産物とはいえ、このペドロがライカーバルサに招集されたのは驚きだ。ペップバルサでの貢献度が高かったことによるご褒美的な意味合いを感じるが、それでも一人のフットボール選手として評価した場合、ジェフレンとかガイの方が優れているだろう。ただ、誰しもが認めるように運動量は人一倍い多い選手であり、90分間にわたって集中力豊かに毎試合プレーしている真面目な選手。ここ1、2年、かなりの成長を見せている選手だが、一部リーグに属する弱小クラブ、あるいは中堅クラブで活躍することができたら大成功と言える。

ヤゴ
クラブ公式サイトにはバルサB登録選手となっているが、実際はこれまでほとんどがフベニルAチームでのプレーとなっている。シーズン前半を終了したあたりでは、記憶に間違いなければフベニルAチームの最多ゴール選手となっていると思うが、それでもペップ監督は彼をバルサBに招集することをためらっているようだ。デランテロに多くの欠場者がでた試合に1回だけ招集し試合出場させているが、その試合でゴールまで決めたのに、次の試合からはフベニルAチームに戻し現在に至っている。左右エストレーモとしてはガイと共に、最も才能あふれる選手であり、テクニック的にはビクトル・バスケスと共に最優秀選手だと思う。ペップ監督が彼を招集しないのは、今シーズンの七不思議の一つだ。

エネコ
左エストレーモ選手。23歳という年齢でペップバルサに入団しきたことからもわかるように、彼への期待は、カテゴリー昇格の助っ人としてチームへ貢献をしてもらうこと。その期待度は、シーズンが開始されてからしばらくスタメンが続いていたことからも明らかだが、リーグ戦折り返し地点当たりから出場機会がめっきりと減ってきている。ガイ、あるいはジェフレンと比較すると一歩も二歩も見劣りする存在となるが、難しい試合展開となった場合に、彼の“ベテラン”ぶりが必要となることもあるのだろうと予想。

ガイ
昨シーズンはカデッテAチームをスタートとし、シーズン途中でフベニルBに上がり、シーズン終了間際にはフベニルAでプレーしていた。かつてのメッシーやボージャンと同じような急カーブを描いてカテゴリーを登り詰めてきている選手。今シーズンもその上昇カーブは止まらない。フベニルAをスタートとし、今ではペップバルサでの絶対スタメン左エストレーモとなっている。今年の春にはようやく17歳となるが、メッシー、ボージャンに続くカンテラ育ちのデランテロは何と言ってもガイが大本命。ペップバルサチームでしっかりと経験を積み、来シーズンのカップ戦かなにかで、バルサAチームデビューが見られると予想。

ゲーラ
デランテロセントロ不足のペップバルサにあって、まさに貴重な9番の選手。昨シーズンの三部リーグでのピチッチというふれ込みで入団してきたが、これまでの試合を見るとなるほどなあ、という感じがする。シュート能力がたけているというわけではなく、テクニック的に優れているというわけでもなく、スピードがあるわけでもない、が、なぜかゴールを決めやすい位置にいつもいる選手。今年の3月には26歳となる選手で、もちろんバルサAチームに上がることはあり得ないだろう。それでも、バルサBチームがカテゴリー昇格を決めるために必要な選手であることにはかわりがない。


前半戦での各選手総括
(セントロカンピスタ編)
(08/02/15)

クロッサス
もし、15年前のクライフバルサ時代にカンテラであったとしたら、ペップが負傷や何かの理由で試合出場できない場合には、彼の代わりとなってそれなりの活躍を見せていたかも知れないと思わせるような、間違った時代に生まれてきた選手。ライカーバルサのシステムで彼が食い込める可能性のあるポジションは、第三のセントラルという意味合いの強いピボッテよりも右インテリオールとなる。だが、数少ない試合出場を見る限り、まったくもって似合わない右ラテラルなどというポジションで起用されていた。このポジションに彼の将来はない、まったくと言っていいほど、ない。果たしてリヨンでどのようなポジションで起用され、どれくらい成長してくるのか、それはそれで楽しみだ。

ディマス
昨シーズンの監督キケ・コスタス、そして今シーズンの監督ペップとも、この選手を“ダビッツ二世”として考え起用している。中盤でのリーダーであり、創造的な選手ではないものの、必要に応じて激しいタックルやファールを平気な顔でおこなうデストロイヤー。確かにこういうタイプの選手が中盤に一人必要なのだろうが、個人的にはまったく買っていない。失礼ながら、フットボール選手としての華がないし、才能もテクニックも将来性も見られない。今シーズンは長期負傷のため、多くの試合に欠場している。

ビクトル・サンチェス
小さい頃からバルサインフェリオールカテゴリーに在籍していたわけではなく、3年前にフベニルカテゴリーをスタートとして、バルサのユニフォームを着ている。それでも不思議なもので、どんな試合でも最もクラブカラーを肌に染めているような選手に見えてしまう。90分間休むことなく一生懸命走り続けているからか、90分の間に3つはポジションをかえることが多い器用な選手だからか、あるいはファイト満々のプレースタイルがかつてのガッツ・エンリケにダブるからか、いずれにしても現在のペップバルサにあって最も重要な選手の一人だ。本来のポジションは右インテリオール、あるいはメディアプンタ。だが、この半年間、左右ラテラル、セントラル、ピボッテ、右エストレーモ、そしてプンタと、ポルテロ以外すべてのポジションをこなしてきている。もし彼がバルサAチームでプレーする幸運に恵まれたとしたら、これほど嬉しいことはない。

トリビオ
“ダビッツ二世”であるディマス選手タイプ。“トロ(牛)”というニックネームを持つぐらいで、タッパはないもののフィジカル的には強いものを持ち、一試合でカードを5枚ぐらいもらってもおかしくないファールを犯すハードタイプ。ただ、ディマスとの違いは、バルサカンテラ育ちらしいテクニックもじゅうぶんに持っていること。精度の良いパスを出すセンスや、ゴールに絡むシーンもよく見られる。ただ、彼の不幸な点は負傷が多いこと。毎シーズン必ず負傷しているし、当然ながら試合出場も少ない。ペップバルサにとっては貴重な控え選手。

ルエダ
記憶に間違いなければ、現在セビージャでプレーしているカペルと同じ時期に、ラ・マシアにやって来たアンダルシア出身の選手。カペルは親元を離れての寂しさに耐えかねて半年でセビージャへ帰ってしまったが、コルドバ出身のルエダは7シーズン目を迎える生粋のカンテラ育ち。どこのカテゴリーでも攻撃的なセントロカンピスタとして活躍してきている。ただ、現在のペップバルサでは絶対のスタメン選手とはなっていない。個人的には非常に良いセンスを持った選手だと思っている。

ブスケ
190センチ近くあると思われる長身のセントロカンピスタ。親父ブスケよりは、すでに身長的には越えている。なかなかずる賢い選手で、汚いファールを知らん顔してやったり、相手ゴール前近くでは見事なピスシーナを見せてくれたりする。それでも悪い性格の坊やではないようで、クラブ内では練習熱心な選手の一人として知られているらしい。長身をいかした空中戦はもとより、ロングシュートの才能にも恵まれている。ただ、残念ながら彼も負傷する機会が多い。今シーズン開始当初も負傷続きだったが、冬に入ったあたりからスタメンを勝ち取ってきている。このまま成長すれば、楽しみな選手の一人。

チャビ
ライカーバルサで言えば、ヤヤとかエドゥミルソン、あるいはマルケス的存在。地元では3−4−3システムで戦うことが多いペップバルサだが、4番ピボッテとして欠かせない選手となっている。ボール配球係と言うよりは、第三のセントラルであり守備的な役目となっている。今シーズンにバルサBに入団してきた選手ながら、カピタンマークを巻いている試合も何試合か見られたので、リーダーシップを持った選手なのだろう。ただ、恐ろしくミスの多い選手でもある。はっきり言って、バルサAチームに上がってくるような選手ではない。

アブラン
強烈なロングシュートを魅力とするインテリオール選手。彼もまた今シーズンから加入してきた選手で、シーズン開始当初からスタメンとして多くの試合に出場していた。ただ、試合が重なるごとに調子が下降気味になったような気がする。今年の夏には23歳となる“ベテラン選手”であり、カテゴリー昇格を達成する助っ人選手的な意味合いを感じる加入でもある。常にファイト満々に90分間走り続ける一生懸命派。


前半戦での各選手総括
(ポルテロ、デフェンサ編)
(08/02/14)

オイエル
ライカーバルサのポルテロコーチをしている元バルサ選手ウンスエの推薦により、今シーズンからバルサBに入団してきた。ウンスエと同じくバスク地方の出身であり、優秀なポルテロを歴史的に輩出してきているバスク地方が生んだ最新の宝石であるらしい。190センチを越える長身の選手で、ライカーバルサ第三ポルテロとして期待され入団。だが、その大きな期待をよそに、半年間だけのプレーぶりを見る限りどう考えてもハズレとしか思えない。彼のミスでポイントを失ったことはあっても、彼のスーパーセーブでポイントを稼いだ試合を見たことがない。今のところ、ごく普通の17歳の選手であり、三部リーグに相応しいポルテロとしてしか評価のしようがないという気がする。ウンスエの見た素晴らしい“原石”が、これから磨かれて宝石っぽくなるのかどうか、時間が答えを出してくれるだろう。

パウ
昨シーズンはバルサCでの絶対スタメンポルテロとなって活躍し、今シーズンからバルサBに上がってきた。ルーベンが抜けたことにより、本来であるなら彼がスタメンとなるはずだったのだろうが、オイエルが入団してきたため、この半年間フルに控えポルテロとなっている。将来を期待できる素材があるかどうかと言われたら、これまで5、6年見てきた限り“ノー”という答えになってしまう。驚くほどの成長もなければ、光り輝く資質も見つからない。ただ、今日の段階でオイエルより優れているかと聞かれれば、答えは“イエス”だ。いずれにしても、彼のスタメン継続ということはあり得ないだろう。専門のポルテロコーチがオイエルに光る“素材”を見てしまっている今、パウの出番はやって来ない。

プランチェリア
10年以上前からバルサインフェリオールカテゴリーに在籍する生粋のカンテラ選手。かつてはバリエンテ、ピケ、セスク、メッシーなどと共に、黄金のカデッテ時代を形成したポルテロでもある。ここ4、5年、負傷が多かったことなどもあり、フベニルカテゴリーあたりから主役の座を他の選手に奪われることになった。フベニルカテゴリー、バルサCカテゴリー、この3年間にわたって彼は2試合以上スタメンに起用されたことがない。そういう経歴を持つ選手が、いまだにバルサに在籍しているのが不思議な気がする。

バリエンテ
個人的な思いとしては、とっくのとうにライカーバルサの一員となっていても不思議ではない選手。オラゲールがライカーバルサ構想に入ってきた当時のように、徐々に徐々にリズムの変化やスピードの違いに慣れさせていけば、今ごろ控え選手としてカンプノウのベンチに座っていてもおかしくない。この2年間、二部Bリーグ、そして三部リーグでプレーすることを義務づけられている彼は、残念ながら目に見えるほどの成長を遂げていない。つまり、彼の持つ“素材’が磨かれていないことになる。今シーズンが始まる前、彼はレンタル、あるいは完全移籍を希望したらしいが、ペップ監督の強い要望で残留することになった。だが、これまでの様子を見る限り、バルサBでの重要性を買ってのことであり、ライカーバルサへのステップアップを考えてのことではないようだ。来シーズンもバルサAチーム構想に入らないのであれば、間違ってもクラブに残ることはしない方が良い。

ファリ
ペップバルサのラテラル不足という事情で、バルサCから今シーズン上がってきた選手。この半年間、スタメンで出場したことがあったかどうかさえ思い出せない選手であり、常に控えというのがこれまでの流れとなっている。間違ってもバルサAチームに上がってくる可能性は見られないし、ペップバルサでの貴重な控え選手として今シーズンが終了する感じ。残念ながら将来性は、少なくともバルサでの将来性は、まったくないと断言できる。

ボティア
フベニルAチームでスタートし、シーズン途中からバルサBに上がってきた昨シーズン、彼にとって最も成長が著しい年となったと思う。バルサカンテラ組織から育った選手として珍しく長身であり、そしてテクニック的にも優れたものを持っている。基本的にはセントラル選手だが、事情によってはラテラルをこなす能力も持っているようだ。今年の1月に19歳になったばかりの若手選手であり、バルサAチーム監督の好み次第では、バリエンテより優先されてカンプノウに登場する可能性もある。欠点と言えるかどうかわからないものの、バリエンテと共に負傷することが多い選手でもある。いずれにしてもキラリと光る将来性を持っている。

ジェフリー
ペップがバルサBの監督に就任する前には、すでに契約切れでクラブを離れていた選手。だが、セントラル選手不足を予想したのか、ペップのたっての頼みでクラブに戻ってきた。ところが、戻ってきたのはいいとして、プレステージでいきなり負傷してしまい、リーグ戦前半には1試合も出場していない。

コルコレス
シーズン開始当初はひどい選手だと思ったが、試合を重ねていくごとになかなか面白い選手だというように印象が変化。驚くほど運動量の多い選手で、攻撃参加したかと思うと、しっかりと本来の自分のポジションに戻っている。テクニック的にはいかにもデフェンサ選手らしく光るものは見えないものの、常に必要なところにいるポジションニングに優れた選手だ。シーズンが煮詰まっていくに従い、ペップバルサでの絶対スタメン右ラテラル選手となっている。そして彼の魅力は右だけではなく左ラテラルもこなせることだろう。それでも果たしてバルサAチームで通用する選手となるかどうか、こればっかりはわからない。

エスパサンディン
この選手にかんしてもコルコレスとまったく同じことが言える。パッとしないスタートを切りながらも、リーグ戦が煮詰まってくるごとにそれなりのプレーを見せ始めている。守備的にはいかにも三部リーグの選手という感じは否めないが、攻撃参加したときのプレーがなかなか良い。センターリングの精度もしっかりとしているし、一対一の勝負にもそれなりのテクニックを見せてくれる。だが、彼の場合もバルサAチームで通用するかどうかとなると、う〜ん、それはわからない。


バルサB・フベニル・カデッテ
(08/02/12)

■バルサB 第25節 なんとなく引き分け■

カステルデフェルスーバルサB
1−1

この試合の前日におこなわれたセビージャ対ライカーバルサの試合に、ペップバルサのベースとなる3人のビクトルズ選手が招集されてしまった。ビクトル・エスパサンディン、ビクトル・サンチェス、ビクトル・バスケス、という3人のビクトルズ。だが、多くの人が予想したように、ライカー監督は招集しただけで試合には起用していない。最初からベンチを温めるだけのために招集され、その結果、負傷中のボティアに加え、この三人もペップバルサの試合には出場することができなくなってしまった。

前半の早い時間にジェフレンがゴールを決めてペップバルサ先制。それからは三部リーグ特有の、ボールが行ったり来たりする、まるでテニスのような試合展開となる。どちらが何かの間違いでゴールを決めても不思議ではない展開が長い時間続き、その光栄に預かったのがカステルデフェルス。ハーフライン近くのフリーキックから蹴られたボールがバルサBゴール前に飛び、何だがゴチャゴチャしているうちに同点ゴール。ポルテロのオイエルはいつものように試合を救ってくれない。ちなみに、好漢チコはバルサB選手として2試合連続出場、そしてタルヘッタを二枚もらって退場。なかなか、やります。

■FC BARCELONA
Oier/ Corcoles/ Chico/ Valiente/ Eneko(Fali 47')/ Xavi/ Dimas/ Abraham/ Pedro/ Busquets(Rueda 86')/ Jeffren


■フベニルA(第22節)■
バルサーエルチェ
2−1

ここのところ、カデッテAチーム所属15歳のムニエッサというデフェンサ選手が、スタメンとして起用され続けている。フベニルカテゴリーでは19歳の選手がゴロゴロしているから、15歳にしてこのチームでプレーさせるということは、バルサインフェリオールカテゴリーコーチ陣の彼に対する期待の大きさがわかるというもの。明日のキラキラ星として紹介したテロンさえ抜いてしまった。

第22節を終了した段階で、上位3チームは団子状態となっている。1位、2位、3位、それぞれが1ポイント差という接戦状態。もう6敗もしているこのチームはダメかと思ったが、そうでもないようだ。残り8試合、リーグ優勝の可能性はライカーバルサの100倍ほどある。

■FC BARCELONA
Masip/ Montoya/ Muniesa/ Bolan~os/ Fontas/ Thiago/ Ilie(Polaco 61')/ Iago(David 66')/ Pons(Osado 25')/ Jonathan(Mauri 84')/ Rochina


■フベニルB(第20節)■
バルサBーサンチェス・リブレ
5−1

相手は最下位のチームより一つだけ上の順位にいるサンチェス・リブレ。こういう相手の試合となると、しかも地元での試合となると、最初のゴールが決まるまで非常に“難しい”試合となるのが恒例だ。相手チームはほぼすべての選手を守りにつけ、カウンタアタックを狙ってくる戦い方が一般的となり、一方的な試合展開とはなるものの、なかなか点が入らない。この試合もその例に漏れず、前半20分にバルサが先制点を決めるまで“難しい”試合となっていた。左ラテラルのクリスティアンが攻撃参加しセンターリング、それに合わせて右エストレーモのホセ・ルイスがゴラッソを決め先制。このゴールで“難しい”試合が一挙に“簡単”な試合となった。8分後に再びホセ・ルイスが追加点を決め2−0。前半約30分で試合が終了したようなものだ。

ゴレアドールである9番ロチーナが不在となりながらも快進撃を続けている秘訣は、左右サイド選手の素晴らしさにある。左ラテラル・クリスティアン(プラーナス)、左エストレーモ・カルモナ、右ラテラル・アンジ(バルトラ)、右エストレーモ・ホセルイス、これらのサイド選手からのセンターリングが精度の高いものとなっており、逆サイドの選手がゴールを決めたり、あるいはゴール前に詰め寄せたセントロカンピスタがゴールを決めたりしている。

■FC BARCELONA
Alex/ Angi/ Bartra/ Terron/ Cristian(Planas 57'))/ Oriol/ Marti(Manu 75')/ Enric(Klor 80'))/ J.Luis(Lopez 80')/ Arriero/ Carmona


■カデッテA(第18節)■
バルサーグラマネ
5−1


■カデッテB(第18節)■
AEMレイダーバルサB
0−0

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(08/02/07)

■フベニルA(第21節)■
レアル・ムルシアーバルサ
1−4

ここ3試合、1分け2敗と絶不調が続いているフベニルAチームが、苦手なフエラの試合となった先週末。しかも相手は1ポイント差でバルサを追ってきているレアル・ムルシア。ライカーではないが「難しい試合」が予想された。だが、この「難しい試合」をロチーナがいとも簡単に料理してくれた。彼のハットトリックがバルサを勝利へと導く。

フベニルBチームでスタートしたロチーナは、15試合で18ゴールを決めている。その彼が、フベニルAチーム選手として昇格したのは、今から3週間ほど前のこと。最初の頃は後半からのスタートとなったものの、今回の試合ではスタメン出場となっている。まだ16歳の選手でありながら19歳の選手たちと一緒にプレーするが、当然ながら相手チームの選手たちも19歳というのが多い。したがって、最初の2、3試合はこれまでとリズムの違いに戸惑っていたようだが、そこはそれ、やはりこれまでの才能ある選手たちが年齢差のあるチームで活躍してきたように、彼もまた時間の経過と共に実力を発揮してきた。9番選手としてスタメン出場した彼は、レアル・ムルシア戦でハットトリックを決める。

■FC BARCELONA
Min~o/ Montoya/ Bolan~os/ Fontas/ Polaco/ Thiago(David 68')/ Ilie/ Jonathan(Mauri 79')/ Pons/ Rochina(Osado 75')/ Iago(Ruben 77')


■フベニルB(第19節)■
ナスティックーバルサB
0−3

多くの選手を上のカテゴリーに持って行かれながらも、選手層の厚さをいかして快進撃を続けるフベニルBチーム。ナスティック戦は、フエラとはいえ、ほぼ完璧な試合をこなしている。この試合を含めて19試合戦い、15勝4分け無敗。そして奪ったゴールは64、失点はわずか8という、バランスのとれたチームだ。2位のグラマネに7ポイント差をつけ、ダントツの首位を走っている。

■FC BARCELONA
Diego/ Bartra/ Pere/ Terron/ Cristian(Planas)/ Oriol/ Marti(Angi)/ Enric/ J.Luis(Klor)/ Arriero/ Carmona(Quime)


■カデッテA(第17節)■
ダムーバルサ

このチームのダルマウ、ムニエッサ、バリウ、レイナという4人の選手がスペインU16代表に招集されていて不在のため、この試合は自動的に延期となっている。


■カデッテB(第17節)■
バルサBーサグレ
6−0

フベニルBチームと共に、リーグ戦で圧倒的な強さを誇っているカデッテBチーム。このチームもフベニルBと同じように、非常に選手層の厚いチームだ。例えばこのサグレとの試合、後半に入ってからほぼ全取っ替えと言っていいほどの選手交代をし、6−0というスコアーで圧勝している。これまで17試合を消化したところで、16勝1敗、奪ったゴール59,失点はわずか8となっている。

■FC BARCELONA
Richy/ Josue(Marc 28')/ Daniel/ Pau(Edu 41')/ Ayala/ Sanmartin(Tina 56')/ Roger/ Rafa(Ateba 64')/ Pablo(David 41')/ Pol(Maikel 51')/ Ella

*順位表は「試合日程・順位」から


第24節 地元無敵
(08/02/05)

バルサBーマタロ
2−0

火曜日の深夜にバルセロナに到着し、翌日水曜日午前中にメディカルチェックをしたあと午後に契約書サイン、そして木曜日から練習に参加してきて、日曜日の試合にスタメン出場。冬のメルカード期間を利用してバルサBにやって来た補強選手チコの忙しい一週間。この試合で見た限り、非常に落ち着いた感じを受ける選手であり、190センチ近くのタッパがある選手であり、対角線上のロングパスに自信がありそうな選手であり、そして隙を見ては攻撃参加してきてロングシュートを打ったりする選手であったりする。雰囲気的には6、7年前にグラマネからやって来たばかりのオラゲールによく似ている。なんと言っても当時のオラゲールは、“バルサBのベッケンバウアー”と呼ぶ人もいたのだ。学習能力もオラゲールなみにあるとすると、いつかバルサAチームにやってきたりするかも知れないし、もしそうなると、バリエンテが第二のトルトレーロとなってしまったりする可能性もある。

相手はカテゴリー降格ラインに足を突っ込んでいるマタロ。このチームのポルテロは昨シーズンまでバルサにいたイマノル・カスティージャという選手。小さい頃からバルサインフェリオールカテゴリーに在籍していた選手で、昨シーズンはフベニルAのスタメンポルテロだった。ポルテロとしてのセンスはとっても良い選手だったが、背がなかなか伸びず、この試合で見た彼も残念ながらタッパ不足という感じ。

「地元での最高の試合内容であり、個人的には非常に満足している。」
と、試合後にペップ監督が語っていたらしいが、見ている方にとって最高の試合かどうかはともかく、90分間安心して見ていられる数少ない試合の一つだった。前半にジェフレンのゴラッソが決まりそのまま前半終了。ペップバルサは失点数がこのグループ内でも多いチームだから、いつもなら前半に1点リードしているからといって、とてもとても安心などできない。でも、この試合は相手が相手だったこともあり、同点にされるという不安感もなくスムーズに試合が進み、そして後半終了間際にゲーラの追加点が決まって楽勝という雰囲気の中で終わっている。もっとも、1位のサン・アンドレウも勝利(53p)、2位のレウス(52p)も勝利しているため、バルサB(50p)の順位は3位と変わっていない。

初めて見たチコ選手、合格です。長身の彼の隣にやはり長身のバリエンテがいるセントラル・コンビは見ていて安心感がある。しかも二人ともロングボールを出す才能に恵まれている選手だから、絶妙コンビとなりそう。

■FC BARCELONA
Oier/ Corcoles/ Chico/ Valiente/ Espasandin/ Xavi/ V.Sanchez(Busquets 75')/ Abraham(Dimas 64')/ Pedro(V.Vazquez 54')/ Guerra/ Jeffren

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(08/02/02)

■フベニルA(第20節)■
バルサーバレンシア
1−1

地元での前回の試合ではダム相手に敗北、そして今回の地元試合はバレンシア相手に引き分けと、ここのところ不調と言っていい状態のバルサ。成績はパッとしないものの、多くの若手選手が起用されているのが救いと言えば救い。例えば、この試合に次のような選手がスタメンで起用されている。
カデッテA所属ムニエッサ15歳
フベニルB所属モントーヤ16歳
フベニルB所属オリオル16歳
フベニルB所属ロチーナ16歳
そしてティアゴ16歳
このカテゴリーでは通常18歳と19歳の選手が主体となってチーム構成されているから、相手チーム選手との年齢差は2つも3つもある。この年齢での2歳差、3歳差は大きい。

今から3年前、カデッテ時代にジョバニと一緒に活躍し、マンチェスターから注目されたワルテル・フェルナンデスという選手がいた。彼は昨シーズンに続いて今シーズンもフベニルAでプレーしていた。だが先週、彼はマタロへとレンタルされている。このチームではプレー時間がほとんど与えられないからという理由での、自ら望んでのレンタルだった。負傷することが多かった選手であることも確かだが、ベンチに座っている時間も長かった今シーズン。3年前に見たときには、才能的にはジョバニとそれほど変わらない選手に見えたのに、彼ら二人には大きな差ができてしまった。もっとも、それは現在のボージャンとヤゴにも言えるわけで、前者がバルサAチーム、後者はいまだにフベニルAチームでプレーしている。これだから“明日のキラキラ星”選手候補に誰を選ぶか、とても難しい。

■FC BARCELONA
Min~o/ Montoya/ Muniesa/ Polaco/ Oriol/ Thiago/ Ilie/ Iago/ Pons(David 59')/ Rochina/ Osado(Yepes 77')


■フベニルB(第18節)■
バルサBーオルタ
7−0

この試合に7−0というスコアで勝利し、これまで18試合を戦って14勝0敗4分けという立派な成績で、2位のグラマネに7ポイント差をつけて堂々の首位にたっている。奪ったゴール61,失った点が8という統計から見てもわかるように、攻撃力の高さとしっかりとした守備力を持ったチームであり、何と言ってもチームブロックの固さが魅力となっている。

ここのところ少し伸び悩んでいる感じのポルテロ・アレックスやデフェンサのテロン、そしてプラーナスなどが相手ゴールを防ぐ仕事をキッチリとしているし、セントロカンピスタにはマルティとかアンリック、そしてオリオルやクロールという期待の選手もいる。そして攻撃陣には左右エストレーモ選手のホセ・ルイスやカルモナ、そしてキメというファイトあふれる選手たちがいる。

■FC BARCELONA
Alex/ Bartra/ Pere(Cristian 56')/ Terron/ Planas/ Arriero/ Marti(Klor 53')/ Enric/ J.Luis(Carmona 56')/ Angi(Manu 53')/ Quime


■カデッテA(第16節)■
バルサーフィゲーラス
0−1


■カデッテB(第16節)■
クベーレスーバルサB
0−3

*順位表は「試合日程・順位」から