2008年
2009年
3月

第32節 ヘボ試合ながら貴重な1ポイント獲得
(09/03/31)

ガバ−ルーチョバルサ
1−1

前回の試合で負傷退場したコルコレスがまだノックアウト中のようで、右ラテラルには便利屋ビクトル・サンチェスが起用されている。コルコレスは守備してナンボの選手で、攻撃にはほとんど参加したところを見たことがない。したがって、ビクトル・サンチェスの加入で、少しは右サイドからの攻撃参加が見られるかと思ったが、コルコレス同様、ほとんど攻撃に加わっていない。ひょっとしたら、これはルーチョ監督の指示なのだろうかと思ってしまうほど、このチームではラテラル選手の攻撃参加が見られない。もっとも、左ラテラルに入っているジョニー選手の専門はセントラル。左ラテラル選手の不足でほぼシーズンを通じてこの位置でプレーしているが、彼に攻撃参加を望むのは可哀想だ。いずれにしても、サイド下からの攻撃というシーンは見ることができないルーチョバルサチーム。

守備的ピボッテに期待の星オリオル・ロメウが90分間プレー。ほぼ完璧に仕事をこなしたと言って良い。願わくば、フベニルAチームでプレーしているときのように、攻撃参加の姿勢が見られれば良いと思うが、今のところしっかりと自分のポジションを守っているという感じだ。あと2試合、あるいは3試合続けて出場するチャンスが得られれば、彼が持つ本来のプレースタイルが見られるように思う。現在負傷中のチャビには将来性はまったく見られないから、ロメウを起用し続けて欲しいものだ。

ミーニョ、ボティア、ジェフレンといったスペインU21代表に参加中の選手が欠けている。そういう事情でポルテロには実に久しぶりにオイエルが出場していたが、試合カンの欠如を感じさせない内容で頑張っていた。ボティアの代わりにセントラルに入ったベルデスは限界が多すぎる選手。スピードはない、ポジショニングは悪い、判断が遅い、それらをカバーするためにやたらとファールすることが多い選手。間違いなく、今シーズンの補強作戦失敗第1号。そしてジェフレンの代わりにエストレーモに入ったノリート。この選手は補強作戦失敗第2号としておこう。元気だけが取り柄の選手だが、いかに根性要求監督ルーチョチームとは言え、それだけではやっていけない。後半途中に彼の代わりに登場してきたガイとの才能の違いは、誰が見ても明らか。負傷で長い間プレーしていなかったにもかかわらず、ノリートの70分の仕事を20分足らずでやってのけてくれた。

ガイがドクターからのプレー許可が下りてから初めて招集された試合がバダロナ戦で、この試合90分間ベンチに座りっぱなし。次の試合はどういわけか試合そのものに招集もされず、そして次の試合がこのガバ戦。やはりスタメンとはならずベンチに70分間近く座り続けて、ようやく後半途中から出場。この起用度の少なさは非常に気になるところだが、負傷者上がりの選手だから徐々に徐々に起用していこうという、ルーチョ監督の親心と理解しておこう。ホンとかな?

結果的には1−1で引き分けの試合。フエラの試合であったからとか、欠場選手が多かったからとか、そういう言い訳事項はあったものの、もう少しどうにかなった感じのする試合。それでも、結果的には貴重な1ポイント獲得ということになった。4位にいたサン・アンドレウが敗戦したため、同ポイントで並んでいたルーチョバルサが一歩前進して4位に昇格。と言うわけで、今シーズン初めてカテゴリー昇格をかけたプレーオフラインに突入。

■FC BARCELONA
Oier/ V.Sanchez/ Verdes/ Fontas/ Joni/ Romeu/ Longas/ Thiago(Abraham 77')/ Pedro/ Maric(Benja 55')/ Nolito(Gai 69')

*順位表は「試合日程・順位」から


第31節 4位と同ポイント!
(09/03/27)

ルーチョバルサ−テラッサ
3−0

前回の試合で大敗を喰らっており、どうしても勝利が必要な試合となっていること。地元ミニエスタディでの試合であり、週末ではなく水曜日の試合であること。などの理由で、週明けからクラブが“見に来なさい!”キャンペーンを張っていて、試合観戦入場料がお安くなっておりますとのこと。それではいくらぐらいかなと思ってのぞいてみると、正面スタンドが17ユーロ、それ以外の観客席は11ユーロ。なんだ、高いじゃないか!いったい普段の試合ではどのくらいとっているのだろうか。ルーチョバルサの試合は2ユーロぐらいで良いだろうと思うが・・・。

今週金曜日に予定されているアイルランド相手のスペインU21代表試合のため、代表選手であるミーニョ、ボティア、ジェフレンはこの試合に出場できないことになっていた。だが、火曜日の午後までに合宿所に集合というのはさすがに評判が悪かったのか、スペインフットボール連盟がスケジュールを変更し、水曜日の夜中までに来ればいいと言うことになった。したがって、この三人は水曜日のこの試合が終了次第マドリッドに行けば良いということになり、何の問題もなく試合に招集されている。ペップバルサからペドロ、サンチェスも呼ばれたのはいいが、ガイとロメウが非招集となったのは納得できん。まったくもって納得できんぞ。

相手はテラッサ。カテゴリー降格ラインに片足を突っ込もうとしているチーム。そしてこのチームにはたくさんの元バルサ選手がいる。ペケ、トリビオ、ブラス、パウ、フリオ・デ・ディオス、ファリといったバルサCやバルサBでプレーしていた懐かしい連中に加え、監督はセルヒオ・ロベラ。インファンティルやカデッテカテゴリーの監督を長い間務めた人で、ボージャンやガイなどの監督をしていた。そして観客席には常連のウリストの他に、ペップ、イニエスタ、シルビーニョなどの顔が見られる。

試合開始早々、コルコレスが仲間のボティアに顔を蹴られてしまうというアクシデントでノックアウト。インテリオールに入っていたアブランがコルコレスの代わりに右ラテラルに入り、負傷したコルコレスの代わりにベンチにいたティアゴが登場。そして彼からの素晴らしいパスをペドロが受けて独走し、右サイドからのゴラッソを決めて先制。そして15分後ぐらいに、PKを得たジェフレンが追加点を決めて2−0という、ルーチョバルサにとっては久しぶりの楽な試合展開となった。後半もバルサペースで進むものの追加点がなかなか入らない。途中で相手が10人となり、ルーチョバルサの勝利は固い試合となったが、試合終了間際にサンチェスがゴラッソを決めて3−0で試合終了。前回の試合はフエラの試合としては最悪のものだったが、少なくともこの試合での前半の試合展開は今シーズン地元での最も見応えのあるものだったようが気がする。

ペドロ、ジェフレン、サンチェスがゴールを決めたものの、個人的にはティアゴとフォンタスに殊勲賞をあげたい。ベルデスが何試合か前に負傷し、それ以来セントラルの絶対スタメン選手となっているフォンタスだが、試合ごとに成長している感じがする。そしてゲームメーカーとしての任務を見事に果たしたティアゴ。見栄えは良いながらも余計なプレーをして攻撃を遅くしたり、あるいはボールをとられることが多い彼だが、今後の課題としてもっと単純なプレーに徹するべし。まあ、ブラジル選手だから仕方がないかも知れない。4位につけている引き分け王サン・アンドレウが今シーズン16回目の引き分け試合をおこなったため、ポイント数は同じとなった。

■FC BARCELONA
Min~o/ Corcoles(Thiago 6')/ Botia/ Fontas/ Joni/ V.Sanchez/ Longas/ Abraham/ Jeffren/ Benja(Maric 70')/ Pedro(Nolito 75')

*順位表は「試合日程・順位」から


第30節 完敗の巻き
(09/03/24)

バダロナ−ルーチョバルサ
4−0

この試合は日曜日17時に試合開始。そして今週は水曜日と週末にそれぞれ試合が予定されている変則スケジュールとなっている。ところがスペインU21代表の試合も同じように予定されており、代表に招集されてしまったミーニョ、ボティア、そしてジェフレンはそろって、水曜日の試合にも週末の試合にも出場できなくなった。カテゴリー昇格ラインに入ることができるかどうかの大事な試合が待っているというのに、こういうのは困ったことだぞ。

17時試合開始だったので、前半だけテレビで見てカンプノウに向かったため、後半は見られず。もっとも、こんな結果となった試合を最後まで見なくて正解。

ペップバルサのピケが何やら風邪を引いてしまったようで、マラガ戦に出場できるかどうか微妙なところとなり、ルーチョバルサから急きょボティアが呼ばれてしまった。ピボッテのチャビは前回の試合で負傷しており、ボティアもダメということになったため、ルーチョ監督はフベニルAチームからロメウを招集。大事な試合が控えているフベニルA監督にとっては困った招集かと思いきや、どうやらこの週末には試合がなかったらしい。もちろん試合があったとしても、これらはすべてバルサのため選手のため、と言うことで諦めざる終えない。困ったときには下のカテゴリーから選手を招集し、その穴埋めをすることができるというのは、カンテラ組織がうまく機能していることを意味するのだ。

サン・アンドレウの試合はすでに土曜日に終了。彼らは地元で引き分けてしまい、もしルーチョバルサがこのバダロナ戦に勝利するようなことがあれば、それはそれは大変なことです。なぜなら、第30節目にして今シーズン初めての、プレーオフ参加ラインに到達というメデタイことになるからであります。そして結果的に、その大変なことでメデタイことは起こらず、悲惨な大敗という90分間となりました。

久しぶりにベルデスがスタメンに戻り、フォンタスとセントラルコンビ。ピボッテには明日のキラキラ星オリオル・ロメウが登場。身長はあるし体もガッシリとしている選手だから、このカテゴリーにやって来ても、フィジカル的には決して見劣りしない。前半45分だけしか見ていないものの、ピボッテとしての役目は立派に果たしていたように思う。ただ、これまでの試合のように、セントラルからデランテロへのストレートな“ぶち込み作戦”による攻撃が多いため、セントロカンピスタの働きが目立たない試合となっている。右インテリオールのティアゴ、左インテリオールのアブラン、二人ともボールをパッパパッパと回していくというよりは、相手の持っているボールを奪いにいくという仕事が多い。と言うことは、ティアゴにとって彼自身の良さが発揮できないプレースタイルとなっている。

前半だけで3点の失点。ミーニョのミス、ベルデスのミス、何人かの選手のミスと、ミスの多い試合。前半のボール支配率がバダロナ70%近くという数字は、ペップバルサにあってはあり得ないものだが、ルーチョバルサでは不思議な数字でもない。ガイがベンチに座りっぱなしで試合には出場してこなかったが、個人的にはオリオル・ロメウの90分間のプレーに満足。

リーグ戦残り8試合。いまさらルーチョバルサの試合内容をどうのこうの言う時期ではない。ここはひとつ、試合内容なんぞよりひたすら結果だけを期待するメレンゲ族のようになってしまおう。どんなに醜くともポイントを稼ぎまくり、目標は4位以内に入るとこと。今週水曜日と週末の試合での良い試合結果に期待するっきゃない!

■FC BARCELONA
Min~o/ Corcoles/ Verdes/ Fontas/ Joni/ Romeu/ Thiago(Longas 66')/ Abraham/ Rayo(Nolito 58')/ Maric/ Benja(Jeffren 60')

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(09/03/19)

■フベニルA(第27節)■
バルサ−エスパニョール
3−2

デルビー戦。それも首位をかけた重要なデルビー戦。さすがにこの試合への注目度は高く、エスパニョール関係者やバルサ関係者たちが多く集まって観戦している。アレサンコやルイス・エンリケ監督はもちろんのこと、ブスケ親父息子、ボージャン、ピケなどの顔がゴール裏に見られる。もしバルサが勝利すれば、リーグ優勝が決まるわけではないものの大きな前進となり、同時にエスパニョールにとってはリーグ優勝サヨナラが決定することになる。そして、もしエスパニョールが勝利すれば、バルサと同ポイントで首位に並ぶことになり、残り3試合の結果次第ではリーグ優勝もじゅうぶん可能となる。

ロチーナがまず先制点の一発。自らPKを招いて再びゴールを決め、彼自身2発目。なんだ、バルサ楽勝かと思いきや、シーズンをかけて必死になって戦うエスパニョールがあれよあれよという間に追いついてしまった。そして試合終了間際、フリーキックからロチーナ3発目がでて3−2。これで決まった。この大事なデルビー戦にハットトリックを決めたロチーナが主役となった試合だが、個人的にはピボッテ役を務めたオリオル・ロメウの大活躍が光っている。この試合の翌日におこなわれたルーチョバルサの試合で、やはりピボッテ選手であるチャビが3週間の負傷を負ったこともあり、是非ともルーチョ監督、このオリオルを抜擢して欲しいと思うが、フベニルAチームも優勝がかかった試合が残っているのでそうはならないだろう。

このデルビー戦で勝利したことにより、2位につけていたエスパニョールを6ポイント差と引き離したが、3位にいたマジョルカが勝利したためバルサとのポイント差が4のまま2位に上がってきた。そして今週末は3位エスパニョール対2位マジョルカとの試合。もしバルサが勝利し、エスパニョールも勝利することになると、その時点で我らがバルサの優勝が決定することになる。

■FC BARCELONA
Martinez/ Montoya/ Bartra(Pere 91')/ Bolan~os/ Planas/ Oriol/ Jonathan(Ilie 74')/ Polaco/ Gerard/ Rochina(Fasciana 92')/Carmona(Anselmo 87')


■フベニルB(第27節)■
コルネヤB−バルサB
2−3

前回の試合とは異なり、2位のエスパニョールが勝とうが何しようが、自らの勝利を持ってリーグ優勝が決定できる状態となっている。だが、絶対スタメン選手と言って良いダルマウ、ゴメス、ブランチャーがスペインU17代表に持っていかれたままであるため、この試合には出場できない。もっとも、層の厚いチームだから何とかやりくりできるし、それでも足りなければ、下のカテゴリーから選手を補充して試合に望むフベニルBチーム。相手はコルネヤB,常にライバルとなるチームだ。

ダルマウが抜けた右ラテラルにはカデッテA所属選手のアドリが、そしてゴメスやブランチャーが抜けているセントラルには、本来セントロカンピスタ選手であるバリウとルセーが、そして左ラテラルにはやはりセントロカンピスタのグスタボが入っている超変形スタイル。セントロカンピスタの何人かの選手がデフェンサに回っても、そこはそれ、このポジションは特別と言って良いほど層が厚いところだから、マルティ、パラウ、ロベルトという選手が何の問題もなく配置されている。

前半終了間際にそのセントロカンピスタの1人であるロベルトがゴールを決め先制。だが後半開始早々、宿敵コルネヤも頑張り同点。そしてそれから10分後、バルサデランテロのジョニーが、フリーキックからゴールを決め1−2と再びリード。さらに彼自身この試合2点目となるゴールをロベルトが決め1−3。これで勝利は間違いないものとなった。

27試合消化し、26勝0敗1分け79ポイント獲得、奪ったゴール93,失点15という恐ろしい結果を出し、リーグ戦7試合を残した段階で優勝を決定してしまった。

■FC BARCELONA
Carlos/ Adria/ Baliu/ Rosell/ Gustavo/ Marti/ Palau/ Roberto(Ceballos 90')/ Brian(Luis 73'/ Jhony(Espinosa 85')/ Reina(Patri 70')


■カデッテA(第22節)■
バルサ−マタロ
3−0


■カデッテB(第22節)■
テラッサB−バルサB
1−5

*順位表は「試合日程・順位」から


第29節 ベンジャ!ベンジャ!
(09/03/17)

ルーチョバルサ−イビサ
2−0

快晴の日曜日12時ミニエスタディでの試合。知人バルセロニスタの娘ッコと一緒に日光浴がてらの試合観戦。ここのところマジな試合展開をしているルーチョバルサであり、それでは久しぶりにチームの成長ぶりをば見てみようと思ったものの、だが、そこで見たものは、やはり魅力に欠けるルーチョバルサチームでありました。それでも勝ったから良しとしなければ・・・。

このチームでイニエスタ・チャビコンビにあたるのが、ロンガスとティアゴの形成する左右インテリオールコンビ。二人ともボールテクニックには優れており、ボールをとられることもあまりなく、攻撃の起点となって左右前後にボールを回していく。ところが、そのあとがいけない。ボールを受け取った選手たちがボールを簡単に奪われたり、彼らが出したパスがつながらなかったり、とにかくパスが3回以上は続くことが少ない。それが見ている方にとっては歯がゆいし物足りない。

見ている方にとっては面白くないが、ルーチョバルサにそのようなことを要求してもしかたがない。このチームの武器は、効率的なゴールの取り方、つまるところ効率的な勝利を狙うところにあるような気がしてきた。ボール支配率なんてのはどうでも良いことで、瞬間的に生まれたゴールチャンスを確実にものにすること、それがルーチョバルサの武器だ。それはデフェンサ・セントラルの選手からの放り投げボールをプンタの選手が効率的にゴールに絡ませたり、あるいは相手デフェンサのミスを的確に利用してゴールにつなげたりする場面を多く見てきたからそう感じるのだろう。これまではプンタのマリックが、この試合ではベンジャが相手選手のミスをうまく利用してゴールを奪ってきている。プンタに起用された選手がどれだけの仕事をできるかで、ルーチョバルサの運命が決まる。この試合でベンジャが2ゴール奪っているが、両ゴールとも個人技によるものだった。

ティアゴは試合ごとに良くなってきている感じがするが、やはり絶好調時のビクトル・バスケスと比較すると物足りなくなってしまう。この試合ではあまり良いところなく前半が終了した段階でアブランと交代。そしてもう1人後半開始と共にベンチに下げられたのがペドロだ。

もう何試合もペップバルサでプレーしていないペドロだが、ルーチョバルサでもまったく良いところを見せることができないでいる。表面的には一部チーム扱いの選手でありながら、試合に出させてもらえないことで腐ってしまっているのか、あるいはそんなこととは関係なく不調時期に入ってしまったのか、いずれにしても昨シーズンの彼の出来にはほど遠い感じで、ここ何試合かプレーしている。空いているスペースをうまく利用できない、一対一の勝負にまったくと言っていいほど勝利できない、ゴールチャンスを効率的に決められない、ボールを奪われるシーンが多く見られる、エトセトラ、エトセトラ・・・。ペドロ選手大不調なり。

この試合に勝利したものの、サバデル、サン・アンドレウも勝利したことにより順位的には5位のままに終わっている。3位のサバデルとは2ポイント差、4位のサン・アンドレウとは1ポイント差、したがって1試合でコロッと順位が変わってしまう可能性を残している。ルーチョ監督の最大の目標はカテゴリー維持、そしてご褒美はプレーオフ参加権奪取。すでに目標は達成したと言って良いし、ひょっとしたらご褒美ももらえるかも知れない。ルーチョバルサに対する興味は試合内容ではなく、ひたすら試合結果と思えてきたが、それもまたヨロシイ。さて、来週にはようやくガイも戻ってきそうだ。

■FC BARCELONA
Min~o/ Corcoles/ )Botia/ Fontas/ Joni/ Xavi/ Longas/ Thiago(Abraham 46')/ Pedro(Rayo 46')/ Benja/ Jeffren(Nolito 77')

*順位表は「試合日程・順位」から


フベニル・カデッテカテゴリー
(09/03/13)

■フベニルA(第26節)■
サンフランシスコ−バルサ
3−2

バルサまさかの敗戦。2位にいたマジョルカが引き分け、そして3位にいたエスパニョールが勝利したため、生意気にも2位に上がってきて、バルサとの差はわずか3ポイント。残り4試合となったところで、今週末は地元にエスパニョールを迎えてのデルビー戦にして、バルサにとっては事実上の優勝決定戦。もし、バルサが勝てばエスパニョールとの差は6ポイント、そしてマジョルカが勝利したとしてもその差は4ポイント。う〜ん、このデルビー戦、見たい!

ちなみに、この大事な一戦が残っているという理由で、我らがカピタン・ジョナタンがメキシコU20代表の招集を辞退し、クラブに残ってプレーすると発言。彼の兄にあたるジョバニとはひと味違う行動が目立つ少年と、このHPでこれまで彼を高く評価してきたけれど、まさか代表招集を断るとは思わなかった。チームの要となる選手として今シーズン最初からカピタンマークを付けているジョナタン、是非とも長い間バルサで頑張ってください。

■FC BARCELONA
Diego/ Montoya/ Pere/ Bolan~os/ Planas/ Oriol/ Jonathan/ Polaco/ Gerard(Etock 77')/ Rochina/ Ilie(Carmona 57')


■フベニルB(第26節)■
バルサB−サンアンドレウ
2−0

この試合を含めてまだ9試合も残っているリーグ戦ながら、バルサBにとってリーグ優勝をかけた最初のマッチポイントとなった試合。残り9試合でリーグ優勝が決まってしまうというのは、これまで前例を見ないことだという。その優勝が決定してしまう条件は、この試合がおこなわれる2時間前に始まったエスパニョールが引き分け、あるいは敗戦という試合結果を出し、そしてバルサBがこの試合に勝利すること。それが優勝の条件。だが、しらけることに、この試合が始まった時には、すでにエスパニョールの勝利のニュースが伝わってきていた。したがって、この試合に勝利しようが優勝はなし。それでも勝っておけば、翌週の試合では自力で優勝が決めることができるというものだ。つまり、2位のエスパニョールが転ぼうが転ぶまいが、バルサBが勝利すればその瞬間にリーグ優勝が決定することになる。残り8試合でリーグ優勝決定、これも前例がないそうだ。

ポルテロのアレックスがようやく戻ってきた。長い間リハビリをしていた彼が、この時期に戻れて来れたのはタイミングが良い。負傷という不運続きで、今シーズンはまったく良いところがなかった彼だが、来シーズンのフベニルAチーム正ポルテロとしてプレーできるようにアピールするチャンスだ。

デフェンサは左ラテラルにバリウ、右ラテラルにダルマウ、セントラルにゴメスとブランチャー。プラーナスが上のカテゴリーに招集されているため、もともとピボッテ選手のバリウが臨時で左ラテラルを務めているが、彼以外はすべてはここのところ成長著しいグスターボ、左右インテリオールにマルティとロベルト。このセントロカンピスタたちも、このカテゴリーではほぼ最強と言える。そして左右エストレーモにセバージョスとエラ、どちらもキラキラ光る選手たち。そしてプンタにはここ何試合か好調さを保っているジョニー。つまり、これら11人の選手はこのカテゴリーでは最強の選手と言える。

前半は星の数ほどゴールチャンスがありながら、先制点を奪えないバルサB。そのゴールがやって来るのは、皮肉にもコーナーキックから。セントラルのゴメスがヘディングでゴールを決め、待望の先制点。そして勝利を決める追加点も入り、いよいよ次の試合でリーグ優勝だ

■FC BARCELONA
Alex/ Dalmau/ Blanchart/ Gomez/ Baliu(Rosell 85')/ Gustavo/ Marti(Palau 83')/ Roberto/ Ella/ Jhony(Reina 75')/ Ceballos(Brian 75')


■カデッテA(第21節)■
マンレッサ−バルサ
0−5


■カデッテB(第21節)■
バルサB−ナスティックB
3−0

*順位表は「試合日程・順位」から


第28節 ワォー!また勝っちゃった!
(09/03/08)

アルコヤノ−ルーチョバルサ
0−2

アビダル、カセレス、そしてアルベスを招集できないペップバルサは、ビルバオ戦に備えてボティアを合同練習に参加させていたが、試合そのものにも招集をかけたため、自動的にルーチョバルサには、セントラルの選手が不足してしまった。そこで、フベニルAチームからオリオル・ロメウを招集したルーチョ監督。ロメウの自然なポジションは守備的なピボッテだが、臨時的にセントラル選手として起用されることがある。彼がルーチョバルサに招集されたのはこれで3回目だが、これまですべてピボッテではなく、セントラルとして起用されている。個人的には、セントラル選手というよりは圧倒的にセントロカンピスタとしての才能を持った選手というイメージを持っているが、まあ、それでも上のカテゴリーに昇格することは良いことだ。この試合ではとりあえずベンチスタート。

土曜日12時30分試合開始。相手はバルサに18ポイントもの差をつけて首位に居座るアルコヤノ。これまで地元で1回も負けていなかったレイダをやっつけて何となく勢いがついてきた感じのするルーチョバルサだけに、ポイント差とは関係なく善戦が期待できそうな試合だ。

アルコヤノの選手たちは、すべてがベテラン選手という感じで、いわゆる試合巧者がそろっているチーム。生意気なヤツが多そうだ。観衆も何かとバルサの選手を野次ったり、審判にブーイングしたりして、生意気やヤツが多い。アルコヤノの選手たちはカードをもらわない程度のファールを執拗に犯し、ルーチョバルサのリズムを壊していく。グラウンドは非常に狭く、しかも観客席との間隔が1m程度しかなく、フエラのチームにはやりにくそうなスタジアムだ。前半はお互いにゴールチャンスが何回もあり、ゴールを救ったのは両チームのポルテロ。どちらがリードしてもおかしくなかった前半終了間際、アルコヤノの9番をつけた選手が激しいファールを犯して赤紙一発で退場。10人対11人となって後半開始。この生意気なチームが少しはおとなしくなるかも知れない後半。

4−3−3というよりは4−4−2に近いシステムでスタートしたルーチョバルサ。記憶に間違いがなければ、ベンジャとマリックが一緒にスタメン選手として起用されたのは初めてのことだろう。基本的にマリックがプンタ、そしてベンジャが左サイドを任されているようなスタイルながら、お互いにポジションを頻繁に変えての試合展開となった。そして相手が10人となって始まった後半、右エストレーモにベンジャ、プンタにマリック、そして左エストレーモのジェフレンというスタイルに変えてスタート。その効果があらわれてか、開始早々マリックがゴールを決め、ルーチョバルサ先制。だが、1位を走っているチームだけに、追いかけなければならない立場となったら10人でもしっかりと追いかけてくる。早いところ追加点を決めて、この生意気なチームをおとなしくしてやらなければならない。

後半25分、フリーキックから再びマリックがゴールを決め、ルーチョバルサに待望の追加点。これでようやくアルコヤノのチームも観衆もおとなしくなった。このゴールでルーチョバルサの勝利は確実となり、残り時間は不安げもなく消化し、試合終了。4位のサバデル、5位のレイダの試合結果次第では、初の4位以内突入ということも可能となった貴重な勝利でありました。

■FC BARCELONA
Min~o/ Corcoles/ Verdes/ Fontas/ Joni/ Xavi/ Rueda(Nolito 82')/ Thiago/ Jeffren(Rayo 84')/ Maric/ Benja(Abraham 72')


フベニル・カデッテカテゴリー
(09/03/05)

■フベニルA(第25節)■
バルサ−ダム
2−0

前回の試合と今回のスタメン選手の違いは、左セントラルに入っていたテロンに代わってボラーニョスが入っていたことだけで、他の10人の選手はまったく同じ。つまりカルラス・プラーナスが再び左ラテラルに入っていることになるが、これは推測するに、バルサインフェリオールカテゴリーの責任者たちは、将来の左ラテラル選手をテロンではなくプラーナスにしようとしていることを意味するのだろう。

昨シーズンのフベニルBではプラーナスが左ラテラル、テロンが左セントラルとしてスタメン起用されることが多かったが、今シーズンはプラーナスが同じカテゴリー居残りとなり、テロンがフベニルAに上がって左ラテラル選手として起用されていた。つまり、将来的にはプラーナスではなく、このテロンがフィリアルチームの左ラテラル選手として抜擢されたことを意味する。だが、2月に入ってその状況に変化が起きてきている。ルーチョバルサに左ラテラル選手が不足となった試合で、ルーチョ監督はフベニルAのテロンではなく、フベニルBのプラーナスを招集しプレーさせている。そして今回、ダム相手の試合でプラーナスがスタメン、テロンがベンチという風景は、明らかに路線変更を意味することになるのだろう。少なくてもその可能性を試している感じだし、もしプラーナスがその期待に応える活躍を続けるとするならば、来シーズンのバルサアトレティコの左ラテラルはテロンではなく、プラーナスとなりそうだ。そして余計なお世話なことながら、個人的には右ラテラルにはモントヤを、ピボッテにはロメウを是非とも推薦したい。

相手のダムというチームは、ビール会社ダムが経営するクラブチーム。そしてバルサのスポンサー会社の一つでもある。だが、スポンサー会社となるかなり前からバルサとの関係は良好のクラブだ。このクラブからバルサにやって来た選手は限りなく多いし、逆にバルサからこのクラブに移っていった選手も非常に多い。例えば、この試合ではデフェンサのマーク・エルナンデス、エストレーモのキメなどの姿が見られた。久しぶりに見る二人は元気でやっているようで、こういうのは嬉しいニュース。

ゴール裏でこの試合を見守るルーチョ監督にアピールするかのように、そのゴールに向かってロチーナのゴラッソが決まったのが前半の半ば。それから10分ぐらいして、今度はフリーキックからのゴラッソ。ルーチョ監督の目の前で良いところを見せましたロチーナ選手。彼のこの二つのゴールでバルサ勝利が決定。

25節を終了。リーグ戦残り5試合となったが、この25節の試合でマジョルカが引き分けという結果に終わっているので、2位の彼らとの差は5ポイントと広がった。と言うわけで、試合ごとにリーグ優勝に近づきつつあるバルサ。次はフエラでの試合となっており、相手はサンフランシスコ。そしてその次の試合は地元でのデルビー戦。兄貴分たちの敵討ちのためにも是非ともペリーコを“串刺し焼き鳥”にしてしまい、優勝を決める試合となるといいい。

■FC BARCELONA
Diego/ Montoya/ Pere/ Bolan~os(Terron 81')/ Planas/ Oriol/ Jonathan(Sergi 76')/ Polaco/ Gerard/ Rochina/ Ilie(Carmona 60')


■フベニルB(第25節)■
ベルビッチェ−バルサB
0−3


■カデッテA(第20節)■
バルサ−コルネヤ
0−1


■カデッテB(第20節)■
オスピタレ−バルサB
0−1

*順位表は「試合日程・順位」から


第27節 4か月ぶりのフエラの勝利
(09/03/03)

レイダール−チョバルサ
0−3

レイダは今シーズンまだ地元で負けを知らない数少ないチームの一つ。そしてルーチョバルサはといえば、これまでフエラの試合で1勝しかしたことのないチーム。この傾向から予想すれば、明らかにレイダ有利となり、ルーチョバルサが圧倒的に不利となる試合。だが、統計から出される傾向は、つまるところいつかは破られることになる。カテゴリー降格ラインに長い間首を突っ込んでいる上に、27年間にわたってカンプノウデルビー戦で勝利したことのなかったエスパニョールが、史上最強のバルサに勝利してしまった先日の試合のように、試合はやってみないとわからない。そしてこの試合、レイダ今シーズン初の地元敗北、そしてルーチョバルサにとって今シーズン2勝目となるフエラの試合となった。

ルエダが7番、ノリートが6番、ジェフレンが11番、ティアゴが10番、ロンガスが8番の背番号をつけている。背番号とポジションの“約束事”に従えば、ルエダは右エストレーモ、ノリートはピボッテ、ジェフレンは左エストレーモ、ティアゴは左インテリオール、ロンガスは右インテリオールとなるが、この試合ではまったくと言っていいほど、その“約束事’が守られていなかった。ルエダがピボッテ、ノリートが左エストレーモ、ティアゴが右インテリオール、ロンガスが右インテリオールを務めていたからだ。なにゆえポジションと無関係の背番号をつけてプレーしていたのか、それは不明。まあ、そんなことはともかく、この試合で3試合連続スタメン出場となったティアゴが、やっと彼らしいプレーを展開してくれた。明日のキラキラ星選手がなかなか成長した姿を見せてくれないルーチョバルサの中にあって、非常に明るいニュースだ。

冬のメルカードを利用して、レンタル先のレウスから取り戻したデランテロ選手ベンジャ。彼にとって3試合続けてのスタメンとなった試合だが、バルサに戻ってきて初めて主役となった試合でもある。いや、とにかく、この試合はベンジャさんのゴラッソ二発がすべてと言って良い。ゴールシーンだけを見れば、これはもう超一流選手のプレーであり、とても二部Bカテゴリーのそれではない。それでもこういうカテゴリーでプレーしているということは、彼にとって幸運の女神が団体でやって来たような、それはそれは素晴らしい日だったからだろう。前半の終了間際に先制点、そして後半の半ば当たりに追加点、この二つのゴールは彼のゴラッソから生まれている。

この試合が始まる前の4位レイダとルーチョバルサのポイント差は4。したがって、この試合に勝利したことでレイダには1ポイント差と近づいたわけだが、レイダが負けたことにより新しい4位のチームが誕生。そのチームはサバデル。4位になった彼らとの差は2ポイント。カテゴリー昇格プレーオフ参加権を得るためには、最低でも4位に入らないといけないから、今度のライバルチームはサバデル。今週末はそのサバデル対レイダの組み合わせとなり、フエラの試合が続くルーチョバルサは、何と首位のアルコヤノに挑戦。この試合に勝つようなら本物だ。

■FC BARCELONA
Min~o/ Corcoles/ Botia/ Fontas/ Joni/ Rueda/ Thiago/ Longas/ Jeffren(Rayo 85')/ Benja(Maric 79')/ Nolito(Xavi 70')

*順位表は「試合日程・順位」から