ジミーながらクラブも頑張っている

昨シーズンの冬、確か10月だったか11月だったか、リバルドのヒザを完治させるには手術が必要というニュースが流れたことがあった。バルサの医師団がだした結論で、このままごまかしながら左ヒザをリハビリしていくより根本的な問題を解決する方法は手術しかない、ということだったと思う。結局リバルドはそれを拒否し、彼の信頼するブラジル人の医師の指示の下にワールドカップ出場までこぎ着けた。それでも決勝戦では足を引きずっていたリバルドだ。

リバルド放出の噂が流れたとき、したがってごく最近のことだけれど、その時にもバルサ医師団の一人が個人的な判断としながらも、いまだに手術の必要性を言っていた。もちろんバルサがリバルドを放出した背景に、この「疑い」がひっかかっていたからとはならない。でも少しは「疑い」を持っているのも確かなようだ。

それはともかく、バルサは新監督が必要ないとした選手、つまりセルジ、アベラルド、ドゥトゥエル、アルフォンソ、レイナ、リバルドなどを無料とはいいながらもレンタルや完全移籍という形で放出することに成功。そしてアルテッタに至っては900万ユーロという移籍料を獲得している。この選手たちの放出により2000万ユーロ近くの年俸分が浮くことになる。かつてのバルサならともかくひたすら金のない今のバルサだから、この「節約」はきっと大きいのだろう。バルサに金がないのだからどこのクラブにも金がないはずだ。フットボールバブルがはじけた今、ケチクサイ話しだけれど年俸分の節約ということも大事なクラブ運営のキーを握ってくるかも知れない。しかも監督が必要なしということは残っていても活躍の場がないわけだから、結果的に見れば他のクラブで活躍するのが一番だとも思う。彼らプロ選手にとってバルサだけが世界ではないんだから。

それにしてもダニっていう選手はシブトイというのか世渡りがうまいというのか、誰もが不思議に思うぐらい「まだ、いる!」。彼は両親がカタルーニャに移民してきて生まれた人。マドリのカンテラ育ちでバルサカンテラ育ちでもないしカタラン語も話せない選手だ。特にカタルーニャの人々に人気がある「地元選手」ではない。つくづく不思議な選手だと思う。
(02/07/28)


もうじき7月25日

もうじき7月25日がやってきます。この日は誰かの誕生日であったり、どこかの会社の給料日であったりするだろうけれど、バルセロナにとっては特別な日なのだ。そう、10年前のその日はバルセロナオリンピックの開会式の日。あれからもう10年、早い、早い、とてつもなく早い。

オリンピックの時には日本の柔道選手がチキートで合宿していたっけ。神永さんという講道館にいる偉い人が来てチキート合宿の話しをまとめていったんだけれど「カミナガ、かみなが、う〜ん、神永さん」とどこかで聞いたことある名前だなと思いながら記憶をたどっていき「アッ!あのヘーシンクに負けた人ですよね!」と思わず言ってしまったのを苦笑いしながら「そうです」とやさしくその場をおさめてくれた神永さんでありました。クビ締めや背負い投げが飛んできてもおかしくない状況をよく我慢してくれました。神永さんやさしい方でした。合掌。

名前は忘れてしまったけれど「三四郎」と呼ばれている選手もいた。稽古中に負傷してしまいチキートの台所を使って「減量食」を作ってもらって喰っていた「三四郎」。彼に向かい「優勝候補だったらしいけれど、残念だったね。でも次があるよ」とやさしくかけたつもりの言葉は、彼にはキツイ言葉だったと気がついたのは、しばらくしてから。それでも人間ができている「三四郎」は「はい、でも頑張ります」といって本当にバルセロナオリンピックで金メダルをとってしまった。いま「三四郎」君、何をしているのだろうか。

そしてもちろんバルサといえば「ドリームチーム」という名前で、何となく呼ばれ始めた年。2年連続リーグ優勝した年でもあるけれど、バルサというのは50年ぐらい続けて優勝するのかと思っていた頃でもある。フットボールというのはディフェンスは3人でいいのだと教えてくれたクライフ。一人のセントラールと左右のラテラール。攻撃態勢にはいると左右のチビッコどもも上に行っちゃうからセントラール一人が残るディフェンス。うん、これが3人ディフェンスだと信じていたら、昨今ではイタリアや日本でもやっている。でも良く見てみればそれは3人セントラールのことなんだな。

10年たっても同じオランダ出身の監督だけれども、3人ディフェンスという意味は変わっている。
(02/07/23)


バルサらしいといえばバルサらしい

バンガールが就任早々欲しがった選手は左ラテラル選手とキリー、そしてメンディエタ。そしてガスパーとバルセロニスタが欲しがった選手はリケルメ。それではと、メンディエタをとるという条件の下にリケルメ獲得を許可したバンガール。そうこうしているうちに左ラテラール補強の話しはどこかに飛んで行き、リケルメに惚れたバンガールがいま言いだしたことはリバルドの放出。はい、わかりましたとガスパー。

結果論に聞こえてしまうかも知れないが、リバルドはやはりバレンシア戦の岩石落としゴールを最後としてサヨナラすべきだった、と思う。ラッチオとの交渉ですでにまとまっていた80億ペセタの移籍料でサヨナラすべきだった。そうすればプロとしてのリバルド選手にもハクがさらについただろうし、クラブ運営を預かる人たちにも、そしてファンにも納得できる移籍となった。もしあそこでサヨナラしないのであれば、そもそもガスパーがおこなったリバルドとの再契約の内容自体が間違いだったと思う。リバルドの脅しにはまり、契約期間をそのままにして年俸だけをアップしたことが間違いだった。もし契約期間をフツーに延長していたら今回のような騒ぎはおこらなかったはずだ。

白いハイエナが例によってバルサという檻からはみ出てくる選手を狙っている。バルダーノなんかもう列の先頭に立って、タダの元バロン・デ・オロの選手を狙っている。リバルドはそういう状況で「マドリには行かない」と一言いえばバルセロニスタの心の中にやっと入り込む選手となる。でも彼はそういうことは言わない。それどころか「どこにでも行く自由が解雇の条件、もちろんマドリにも」と言っちゃうリバルド。プロっちゃあプロだけれども、リバルドはやはりカンプノウでファンを半分に割るリバルドなんだなあ。これじゃあ5年もいながら、最後の最後まで本当にバルセロニスタの心に入ることのなかった選手になっちゃう。

もう何人もの選手と別れてきたから、それが例えリバルドという名前の選手であろうとそれはそれでしょうがないと思う。いつかはサヨナラを言わなければならないフットボール選手。ただ、その仕方というのがどうもクライフが監督になって以来、チョット、何といっていいのかわからないけれど、どうも、不自然なやり方というか、寂しいやり方というか、う〜ん、いつも言葉が見つからないけどなにかおかしい。オットォ、でもまだリバルドが出ていくとは決まってないんだわな。
(02/07/20)


気になる失業者

今年の夏は盛り上がらない寂しい移籍市場だけど、契約切れになった選手にまで影響がでているみたいだ。年俸が安く少しぐらい将来性がある若い選手ならそれでもどうにか就職先は決まるだろうが、年俸が高かったり選手としての峠を越えていたりすると厳しい状況だ。そしてクラブの経営者やコーチ業の人たちにも頭を抱える問題でもある。かつてバブルがプアプアしていた頃に年俸を期待以上に上げてもらった選手たちは、例えチームの監督が彼に構想外だと言い渡しても今は出ていこうとはしない。どこのクラブも支払い能力がないから、もし移籍したら値下げされてしまうからだ。

「イバン! イバン! イバン デラ ペーニャッ!」
と、カンプノウで親しまれたイバン・デ・ラ・ペーニャ。彼は今どこで何をしようとしているのかと思ったら、何でもラッチオとの契約が切れて自由の身であるそうだ。もし、今のイバンがかつてのイバンであり、時代もバブルの時代だったら、そりゃもう、彼にとってデカイ商売ができただろうと思う。でも、もうかつてのイバンでもなければ、バブルはブチブチと弾けてしまった今日この頃、事情はまったく変わったものとなっているようだ。

移籍料が必要ないイバンが失業状態というのはどういうことなのか。かつての鋭い刃のようなイバンではないとしても、自信さえ取り戻せば、あるいはプレッシャーのないところで試合に出場し続けられれば、「イバン! イバン! イバン デラ ペーニャッ!」になれると思うのに。

ロブソンの弟子が監督しているオポルトが彼に興味を示していると噂がでたのはもう1か月ぐらい前のこと。でも結局オポルトとの交渉はイバン側からお断りしたようだ。あくまでもメディアが言うこと、と断っておくけれど、その理由が「これまで通りの年俸じゃなければイヤ!」ということらしい。イバンのラッチオでもらっていた年俸は300万ユーロだか400万ユーロ。

これが本当だとしたら、イバンは頭を剃そり直してもっともっと考え直さなければならない、と思う今日でありました。グアルディオラがどこで何をしてようがまったく興味はないけれど、イバンはなあ、気になる。
(02/07/18)


どこも金がな〜い

バルサには金がない。マドリにももちろん金はない。バルサとマドリに金がないのにその他のクラブに金があるわけがない。ここ何年か選手移籍料が急激に上昇したことや、それにつれて選手年俸の急激な上昇によりクラブ経営陣はアップアップ状態。それをどうにかこうにかしのいできたのは、やはり急激に上昇したテレビ放映権があったから。逆に言えばその資金があったせいで、移籍料や選手年俸が異常なアップを示したともいえるかも知れない。

スペインでリーグ戦をテレビで見ようと思ったら結構金がかかる。オープンで中継してくれる試合は土曜の一試合だけ。日曜日のCANAL+が中継する試合は、もちろんCANAL+との契約をしていないと見られない。残りの8試合はすべてペイ・パー・ビュー方式。お気に入りの試合を見ようと思ったら一試合につき700円ぐらいの費用が必要になる。だがもしバルサファンだったりマドリファンだったりしたらその倍の費用がかかる。相手がどこのクラブであろうとバルサとマドリの中継に関しては1400円ぐらいのお金が必要だ。

このペイ・パー・ビュー方式の中継が生まれたのは3年前ぐらいからだろうか。いずれにしても失敗に終わったようだ。そりゃそうだ、オサスーナ・ラーヨの試合を金を払ってまで見ようなどという酔狂な人は少ないに決まっている。それでも中継しなければいけないからテレビカメラや実況担当者を現場に配置しなければいけない。昨シーズン、どことどこの試合だか忘れたけれど、ペイ・パー・ビューを申し込んだ人が50人という試合があったらしい。

クラブ経済を支えていたテレビ放映権がガクッと安くなることが予想される今、それでなくとも経済的問題を抱えている多くのクラブには厳しい冬の季節がやってくる。フィーゴごときに100億払うクラブはいないし、ジダーンの移籍料の半分の金を払うクラブもいない。これからはブツブツ交換の時代がやって来るかも知れない。必要ないとされた高給取り選手は、移籍料なしのレンタルで受け取り側に年俸を払ってもらう方式が増えてくるかも知れん。バルサもマドリも大変だ。そんな状態でのリケルメ獲得、これは奇跡中の奇跡だ。
(02/07/15)


タダじゃあ何もしないよ

リバルドが今のようなエグイ年俸になる前のことだから、多分2、3年前のことだと思う。スペイン国籍取得の最低限の権利がもう彼にはあって、それを取得する気があるのかどうかということが話題になった時があったっけ。いつの間にか消えてしまった話題だけれど、最近ではそれもなぜか話題にならない。

それが話題となっていたとき、オロビッチというグアルディオーラの代理人がもらした一言が問題になってしまった。「外国人選手がヨーロッパパスポートをとるときのコミッション料は2、3億ペセタ」という発言だ。つまりヨーロッパ国籍をとってあげますから、選手と代理人にそれなりのコミッション料をよこしなさい、というもの。リバルドの場合、3億とも4億とも言われていた。理由は簡単。チームにとって外国人枠の選手が一人減るわけだから、それなりの見返りを選手や代理人が受け取る権利があるでしょうということ。

いま、リバルドの国籍取得問題が話題にならない理由は想像できる。来年あたり、へたすりゃ今年にでも出て行っちゃう選手の国籍所得に高いコミッション料なんか払う価値がない。高いお金を出して、それでよそのクラブに行って「私はヨーロッパパスポート持ってます」じゃあ、バルサも泣けてくる。

それでも、売れない外国人選手だったら自分でお金を出してでもヨーロッパ国籍を取ろうとするだろう。でも人気選手はタダじゃ何もしない。サビオラの国籍取得のコミッション料は100万ユーロだと言われたのが去年の話し。まだまだ取得には時間がかかるというガスパーの記者会見での発言を聞く限り、バルサはこの100万ユーロを出し渋っていたんではないだろうか。それがリケルメの獲得が現実問題となってきて動きだしたと勝手に解釈。いずれにしても売れっ子選手はタダじゃあ動かない。
(02/07/12)


リケルメをレンタル?

まさかマジでそんなバカなことを考えているわけじゃあるまいなガスパーと新監督。せっかく獲得したリケルメを、EC外選手問題でレンタルするなんてことは話しにならない。それじゃあ、せっかく長いこと待っていた日本から送ってもらったショートホープを、1年間税関に預けられちゃうようなもんだ。大事に保管すると言われたって、今この瞬間にショートホープを味わいたいんだからそりゃないよ。かなり個人的な趣味の話しになったけど、それはセツナイっちゅうもの。

今シーズン、カンプノウにバルセロニスタを引きつけられる魅力ある選手がいるとすれば、それはリケルメしかない。エンケを見にカンプノウに足を運ぼうなんて酔狂な人はいないだろう。ディフェンスに誰か有名な選手を連れてきたとしても、個人的には興味がない。見たいのは個性あふれる攻撃的な選手。4、5人に囲まれてもいつの間にかその団子を突き破っている鋭い串のような選手。そういう選手やシーンを見たいんだなあ。

もしEC圏外の選手を一人だすのなら、ここは思い切ってリバルドはどうだ。ロッケンバックは使い道が多そうだし、ジェオは使い続ければ凄く面白い選手だと思う。もちろんサビオラは残さないといけない。するとやはりリバルドだ。

多くのバルセロニスタが昨シーズンのリバルドはひどかったと感じている。そしてその同じ人たちが、ワールドカップで活躍をしていたリバルドを見ている。負傷にもめげずバルサの試合にでていたリバルドを見ているものの、心の片隅で「なんでリーグではこうはいかなかったのか」という思いをほんの少し残していても不思議じゃない。そして今シーズンが始まり、もしリバルドが昨シーズンのようなリバルドだったらどうなるか。まさか毎試合リバルドが、岩石落としゴールを決めるとは思えない。スローモーションリバルドがひょろひょろプレーしていたらどうなるか。もう先が見えてしまう。一部のおっちょこちょいソシオによる大ブーイングだ。

正直言うと、本当はジェオをレンタルして欲しくないからなんだなあ。リバルドをとるかジェオをとるかと言われれば迷うことなくジェオをとる。昨シーズンのマジョルカ戦でのラインを割ろうとしているボールをヒールで救ったあのプレー以来、私はジェオのファンになっております。リバルドは・・・もういいんじゃないか?
(02/07/10)


またコイツかっ!

さっきニュースを見ていたら久しぶりに嫌な野郎の顔を見てしまって、予定になかった「こちらカピタン」を埋める気になってしまった。その嫌な野郎というのは、ゴルティン・コーポレーション会社所属あやつり人形ロナルドのあやつり親分のマルティンのことだ。

旧カピタンコーナーで、ロナルド移籍に関することで登場したFIFAエージェントのマルティン。なにやら再びあやつり人形を踊らせようとしているとみた。そのニュースというのは「ロナルドが移籍する可能性もある」という発言をしているもので、もし彼に興味を示すクラブがあるなら交渉次第というようなことを言っていた。そりゃ確かにロナルドの持ち主なんだから何をほざこうが自由ではあるのだろうけれど、バルサからインテルにあやつり人形を引っ越しさせた時のことをまだ覚えている人間には、まことにもってウサン臭い話しだ。しかもあやつり人形ロナルドの持ち主は確かにこの嫌な野郎かも知れないが、ロナルド選手の持ち主はインテルではなかったのか。

そのインテルは2年間にわたって、リハビリだけに専念していたスポーツ選手に高額な年俸を払っていた。そりゃクラブと契約しているんだから当然のことといえば当然。チームの成績がどんな状況であれ、リオでカーニバルがあるといっちゃあブラジルに飛んで行っちゃう選手にもきっちりと給料は払わないといけない。試合にでられないんだから、そしてブラジルに戻るのはリハビリの一つだと言われればそれを認めるしかない。

バルサで長いことファンをやらしてもらっているからかも知れないけれど、それにしてもインテルのファンにしても「気持ち」っちゅうものがあると思うんだよね。ちょっとワールドカップで活躍したからといって、もう負傷は治りましたからサヨナラ、ありがとう、バイバイはないでしょっ。

もちろん年俸引き上げの作戦だということぐらいインテルのファンもわかっているだろう。それにしても、そんなことが今では常套手段だとしても、それはちょっと露骨すぎませんか?
(02/07/07)


ワールドカップを見たぞ!

遅ればせながら「ワールドカップ総集編」というものでワールドカップの試合を見ました。ちまたでは何やら審判が買われただとか、審判起用に疑いが持たれるだとかワクワクな話題が多かったので「誤審集」というのに興味があったんだけど・・・。

なあ〜んだ、なあ〜んだ、大した「誤審」でもないやんけ。スペイン戦はもう見てたから知っていたけれど、イタリア・韓国にしたって、そりゃ間違いは間違いだけれど、あ〜んなことはよくあるわい。こちとら二昔前からバルサの試合を見ているんだっぞ〜、あんなもんで「誤審、誤審、誤審!」なんて偉そうに騒ぐんではなっい! ペナルティーエリアから3mも離れたところでPKを吹かれたわけではなし、ベンチから30m離れたところにいる審判が「暴言を吐いた」として監督を退場にしたわけでもなし、たかがオフサイドとかボールがラインを割ったかどうかだとか、どこかで反則があったかどうかとか、その程度のよくある「普通の間違い」ではないか。

我がリーガエスパニョーラには、ディアス・ベガ名審判とかガルシア・アランダとかロペス・ニエット大先生とかいう、すんばらしい審判がいたのだ。そう言えば、ナントカ・オマールとかいうのもいたけれど。

彼らの一人はセンターラインのサークルの中に立っていながら、ベンチにいるクライフが審判に暴言を吐いたといって退場させるような凄い耳を持っているし、ペナルティーエリアから何メーターも離れているファールに対してPKを吹くという恐ろしい眼をもっている方々なんだ。もしナントカ・オマールが決勝戦の審判だったら、セレソン2点目のロナルドゴールは明らかにリバルドオフサイドだ。

そんなスペインの素晴らしい審判たちが、スペイン戦を担当した審判を批判しているのを聞くに至っては笑止千万片腹痛い。カマッチョが批判するに至ってはマドリの試合しか見ておらんからだぞや。誤審スペクタクルはリーガエスパニョーラの専売特許なのだ。
(02/07/04)


新監督

かつてカンプノウの裏門から出ていった悪名高き監督が戻ってきた。自国の代表をワールドカップ不参加という誰もが驚くべき事態に陥れた結果、国を追われるようにして再びカンプノウに戻ってくる。少しはお利口さんになったかの印象を振りまき、バルセロニスタとの摩擦を少しでも和らげようとメディアが再評価キャンペーンをはる中、ガスパーも懸命になって太鼓持ちをしようとしている。リケルメ獲得、もし現実の話しとなれば来シーズンには唯一明るい話題となる。

セルジをクビにしたとき、ココが残るのかと思った。ココが出ると決まったとき、左ラテラルには誰か決まった候補者がいるのかと思った。何のことはない、誰も決まっていなかった。ココの残留には金がかかるからサヨナラしたのはわかるとして、1年分の年俸しか必要のないセルジをなぜ追い出したのか。どう考えても予想される結論はただ一つ。セルジはクライフ時代の最後の選手だったからだ。

今度来た監督は、なぜメンディエッタを欲しがったのだろうか。この1年間のメンディエッタのプレーを見たことがあったのだろうか。それともバレンシア時代の彼のイメージしか持ち合わせていなかったのか。ワールドカップが始まる前にはどうしても必要な選手としながら、スペインが消えてからは興味が薄くなってしまったようだ。第一次政権のときにバルサに呼んだ選手はすべて自国の選手だった。それしか知らなかったんだからしょうがない。多分キリーに関しても同じだろう。3年前のキリーのことしか知らないんだろうと思う。もっとも彼の場合、幸運にもまだ良い選手ということが救いとなっている。

まあ以前とたいして変わっちゃあいない今度の監督だけれど、それでも来てしまったものはしょうがない。「再就任監督」ということを忘れて「新監督」として見てやろうと思う。まったく白紙の状態として見てあげよう。でも審判にミスは許されても、アンタにはミスは許されない状況だということぐらいわかっておいた方がいい。一つのミスが百枚の白ハンカチを生み、二つ目のミスは千枚の白ハンカチを生む。そしてさらにミスをし続けたら十万の白ハンカチを生むことになるから。
(02/07/01)