ロナルド効果順調

ロナルドはど〜してるかな〜、と思ったら国営放送のニュース番組を見れば必ず登場してくるからいつでも近況がわかる。今や試合に出ようが出まいがまるで国家の要人みたいな扱いを受けているんだからあきれちゃう。バルサがガラタサライを敗ろうが何しようが、トップのニュースは「今日のロナルド」になちゃうんだから、ありゃりゃ。

さて「最近のロナルド」は負傷者です。毎日一人細々と走り込みを続けて健康を維持しようとしている負傷者です。二重顎がさらにはっきりと、そして見るからにマシュマロマンに近づいてきている負傷者です。そんなことは誰もがわかっているはずなのに、昨日おこなわれたチャンピオンズの試合に出場するというアドバルーンが何日も前から上げられていました。もちろん試合入場券販売係の責任者や、クラブマーケティング責任者の方々が仕組んだ仕業であります。

ベンチに座っているだけでもいいからロナルドを見てみたい。もしかつてのロナルドであるならば、それも納得いく気分。でもマシュマロマンの子供がベンチに座っているところなんぞを何でマドリディスタが見たいのか、そこがよくわからん。

いずれにしてもロナルド出場ほぼ決定ということで、よくわからん相手の試合なのにチケットを買っちゃった人がワンサワンサといたそうな。ちなみにマドリソシオは「ユーロソシオ」というのに入らないとヨーロッパの大会の試合は有料となるらしい。したがって大部分のソシオは、つまらん試合でもそれを見ようと思ったら金を払わないといけない。もう一つちなみに、バルサソシオはすべての試合が無料であります。どうでもよくなってしまったガンペル杯だけが有料だけど。

試合2日前にチケットがほぼ完売となったところでロナルドがメディアの前に登場。
「今度の試合には出られそうもないけれど、次の試合にはだいじょうぶだと思う」

ロナルドがフットボール選手としてストップしていていつ発進するかもわからない状況であるにも関わらず、「ロナルド効果」はなかなか好発進のよう。そしてそのロナルド商品を抜きに、レアル・マドリは昨日の公開練習試合に高い金をだして集まった人たちの前で6−0と圧勝した。
(2002/09/26)


リケルメはだいじょうぶ

これまでのバルサを観察していて誰でもわかる二つの特徴。それは11人のスタメン絶対選手と、その他の控え選手とがはっきり別れていること。そしてもう一つは前にも書いたけれど、セットプレーによる得点が多いこと。

いくらバルサの監督が「我々は25人の選手ブロックをもって戦う」と言ったって実際には「11人のはっきりとしたスタメン選手」と「その他大勢」という風に分かれている。この風景はかつて見たベナブレス時代とまったく同じ。だが違うことが一つ。それは時代背景が違うことだ。あの時代と今では試合数に圧倒的な差があり、試合数の多い今ではリーグ戦もチャンピオンズもというのは無理がある。

そしてセットプレーによる得点が多いのは、アンティックが監督していた頃の At.マドリにソックリだ。リーグと国王杯の二つを制覇したアンティック・At.マドリ。だがここにもはっきりとした違いがある。アンティックの試合は彼自身も認めていたようにカウンターアタック主体の試合展開。決して攻撃的フットボールと呼べるものではなかった。バルサの監督の今シーズンのモットー、それは攻撃的でスペクタクルなフットボール。それがこれまで半分ぐらいか、あるいは半分以上の得点がセットプレーからのもの。皮肉な感じ。

今シーズンのバルサにはやたらと堅苦しいスローガンが飛び出す。やれ「規律」だの「約束」だの「忠誠心」だの「犠牲」だの、個人的には身体が痒くなる言葉ばっかりだ。でもチームカラーは監督カラーと同じようになるのも自然なこと。今シーズンの監督の売り物は誠実さ。その誠実さは先日おこなわれたカンテラのプレゼンテーションで証明されている。観客席に向かっての挨拶を避け、選手たちがいる方向に向き直っての挨拶。それは選手たちがあくまでも主役とならなければならないという発想だという。一般企業の社員であるなら企業に身を任せる優秀社員、クラブの監督としては組織に対して忠誠を誓う見本的なプロフェッショナル。このことにケチをつけようなんて気は当然ありません。

リバルドもロナルドも、そしてもちろんロマリオなんぞ生きてはいけない世界。リケルメにとってもそのプレーの性格からして難しい世界。でも彼はだいじょうぶという気が昨日した。いつのインタビューでもバルサに来れたことを感謝する言葉を忘れない彼は、同時にインテリジェンスにもあふれている。いちおう監督の希望は聞いておこう、だがそのうち本来の自分に戻るよ、という感じのリケルメ。ナイフが幅を利かす本当の貧民街で生まれ育ったリケルメは、どこの世界でも生き抜いていく強さがある。

バルサに久々に登場した「試合の雰囲気を変える選手」、それがリケルメ。これからのリケルメがさらに「リケルメ」になっていくのが楽しみ。
(2002/09/22)


合い言葉は「4点目!」

登場人物 カピタン、タクシー運転手を職業とするA氏とB氏。
試合状況 後半に突入5分

タA「おい、これを楽勝の試合なんて思っちゃあ間違いだぜ。ヤバイよ、ヤバイよ、この展開。4点目を入れない限りヤバイよ。」
カピ「んだ、んだ、4点目、4点目!」
タB「んだ、んだ、4点目、4点目!」

タA「来たぞ、来たぞ、クルービー、打て、打て、パスなんぞしないで打つんだ!あー、外しやがった。おーい、そこのガキども、ブーイングなんかしないで応援しろ、馬鹿者!4点目が必要なんだ!」
カピ「んだ、んだ、4点目、4点目!」
タB「んだ、んだ、4点目、4点目!」

タA「ヤバイよ、ヤバイよ、『オーレー』が出て来ちゃったよ。こんな早い時間にこれが出てくるとろくなことがねえんだ。わかっちゃねえなあ、あそこのソシオども!こらー、オーレーなんかやめて試合に集中しろ!4点目だ!」
カピ「んだ、んだ、4点目、4点目!」
タB「んだ、んだ、4点目、4点目!」

タA「あー、やっぱり言わないこっちゃねえだろ!入れられちゃったよ。いつも同じだ、いつもこうなんだ。これじゃあ、バンガールだろうがレシャックだろうが同じなんだよ。なんで最後まで安心させてくれねえんだ?」
カピ「んだ、んだ、4点目、4点目!」
タB「んだ、んだ、4点目、4点目!」

そしてどうにかこうにか勝利をあげたバルサ。

カピ「よしっ!おーい、タA・タB、こりゃ優勝だぞ!」
タA「うんんんだ、うんんんだ、優勝、優勝、優勝、言い言葉だねえ!間違いないな今年は。さて相棒、仕事に戻るぞ!」
(2002/09/19)


また怒っちゃうぞ!

今シーズンのバルサの特徴は攻撃フットボールとうたいながらも、なぜかセットプレーでの得点が多いこと。理由は簡単、今シーズンの監督は練習時間の多くの時間をこのセットプレーに費やしているから。これまでの試合で選手が途中出場するとき、キーパーコーチのホック氏が出場する選手に週刊誌サイズの紙を何枚も見せて説明しているシーンをもう見られたでしょうか。

この週刊誌サイズの紙がいわゆるバンガールノートの一部。その紙にはグランドが印刷され、各選手がどこに位置しなければならないかが図式化されている。そして、このメモ用紙を手に入れちゃったジャーナリストがいたんだなあ、どうやってかわからないけれどとにかく手に入れちゃった。TV3というカタルーニャのテレビ局が毎週日曜日の夜にやるフットボール番組を見ていたら、そのノートを紹介していた。バンガールは、またまたテレビ局と仲が悪くなること請け合い。

昨日見た番組では二つのセットプレーを紹介。一つは相手コーナーの場面、もう一つがバルサ側が右サイドからフリーキックを蹴る場面。

相手コーナーの場合の守り方の特徴は、まずルイス・エンリケがコーナー側ポストに、そして並ぶようにクルイベルが立つ。そして5人のマーカーが一線に並ぶ。チャビとメンディは緊急用で、サビオラはカウンターアタックの準備。もう一つの特徴は反対側ポストに誰もいないこと。

右サイドからのフリーキックによる攻撃。左サイドとなるとこの逆を考えればいい。右の場合、ナバーロとチャビ(メンディ)がボールの前に立つ。プジョーは一番後ろに引いて守備要員。サビオラ、モッタ、メンディ(チャビ)はイザという時の要員。相手ゴール前には4人の選手。左からデ・ボエル、コクー、ガッツ、そしてクルービー。この中でコクーだけが曲線を描いてノソリノソリとゴール前に行く約束になっている。

ビデオはとらないことにしているので、今までの試合でのセットプレーが具体的にどうだったかはわかりません。ビデオをとった人、このノートが本物かどうか是非ご研究を。
(2002/09/16)


それは筋違いじゃ

それはそれは凄い勢いで、派手に、ひたすら派手に、各メディアが批判してくれました。カタルーニャメディアは悔しさをこめてバンガールを批判し、中央メディアは大喜びでバンガールバルサの沈没を嬉しそうに大見出しで飾ってくれました。それはしょうがないとしよう、いつものことだ。だが許せないのは、ロナルドまでがバンガール批判に加わったことだ。うちの監督を、なんでこんな恩知らずごときに批判されなければいけないのか、それは納得いかない。ぜったい納得いかんのだ。

バンガールはああ見えてもうちの監督。バルサの大事な監督なんだ。好き嫌いは別としてうちの監督であり、身内のソシオやバルセロニスタが監督を一時的に批判するのは許されることだ。ある意味で言えばバルサの成功を期待して、またある意味で言えばアッタマにきちゃった気分を最高責任者にぶちかますため。だからそれは許される。許されないのは外部の人間がうちらの監督を批判することだ。それはよけいなことだっちゅうの。特にマッチロになった恩知らずに批判されるのはたまらない。

「バルセロナに残っている多くの友人は、誰もバンガール個人のことを良く言わない。監督としてもリケルメの使い方だっておかしいと思う」
おぬしなんぞにそんなことを言われる筋合いはないのだ。ましてバンガール個人のことに触れるのは筋違いもはなはだしい。人間個人の問題を批判することは許されないし、そんなことに興味もない。ましてうちの監督じゃねえか。ほっといてくれ!

こういう時には、ソシオとしてのクライフがいつものように、そう、まるで水戸黄門のようにタイミング良く口だしをしてくる。決まってバルサが困った時に登場してくれる水戸黄門クライフさん。はい、はい、わかりました。はい、はい。

言いたいことを言いまくって怒りを思いっ切り噴出させたら、次はすべてを忘れてバルサを応援するのがバルセロニスタでありインチャだ。やな野郎たちの批判から、うちの監督を守りバルサを守らなければ。そのためにもビルバオ戦は勝利、勝利、勝利あるのみ。バモス、バモス、バンガールバルサ!ブエナ・スエルテ!
(2002/09/13)


バルサの現状でございます

例えばこの「決勝戦」と呼ばれていた試合が本当の決勝戦だったら、負けたって普通は誰のせいになるもんでもない。決勝戦にでてくるほどのチーム同士が当たるんだから勝つこともあれば負けることもある。でもこの「決勝戦」は二部のBに所属するチームなんだから、そこに負けたんではすべての関係者が責任をとらなきゃいけない、もちろんバンガールが最高責任者としてだ。

控え選手と呼ばれる人たちとスタメン選手と呼ばれる人たちの差。それはプレステージの段階ではっきりしていたことで、別にこの試合で発見されたことでもない。そんなことは世界最高監督と自認するバンガールは当然わかっているわけで、これまでレイジンゲル、ロッケンバック、ジェオバンニ、ジェラール、エンケなどはほとんど使われてこなかった。まあそれはいい、それはいいとして使う気もないダニをなにゆえベンチに呼ぶんだ?昨日のような状況、特に負けに入ってからの状況でも使わないということは、今後いっさい使わないということに相応する。そんな選手をなんでベンチに入れちゃうのバンガール?

いくら控え選手のレベルが低いといったって、そこはそれバルサの高給とり選手であるわけで、実力としちゃあ二部Bの選手と比べもものになるわけがない。それでも負けちゃう。そこがわからない。フィゲーラス戦で負けた原因が1年たってもわからないのに、今起こったことがわかるわけがない。その理由をレシャックもバンガールも納得できるように説明してくれない。

控え選手同士では戦えない。レイジンゲルのミスをデ・ボエルはカバーできないし、その反対も同じ。レイジンゲルとデ・ボエルのミスをナバーロやチャビではカバーできない。ジェラールやロッケンバックのミスをカバーする控え選手はいない。バルサで使える選手、少なくても今の段階で使える選手、その数は驚くほど少ない。ジェラールは使えない、レイジンゲルは使えない、ロッケンバックも使えない、ジェオバンニも使えない、エンケはもちろん使えない。ついでにバンガールも監督として使えるかどうかも怪しい。

バンガールはもう少し謙虚になった方がいい。誰もバンガールが悪い監督だとは思っていない。思ってはいないが、彼が思ってるような、あるいは彼のファンが思っているような素晴らしく良い監督でもない。この試合後のインタビューで「個人のエラーが原因となって点を入れられた」と語るバンガールは何にも変わってない。オランダ代表をクビになったときと同じだ。もしリケルメのプレーを責めるようなコメントを明日の朝の新聞で読むようだったら、バンガールはさらに醜い監督と認識してやろう。この試合で、控え選手とレッテルを貼られた唯一の選手で、リケルメだけがフットボールをやろうとしていたんだから。
(2002/09/12)


バンガールの真実を発見

先週はなんと3回もバンガールのインタビュー番組につき合ってしまった。1回がテレビ、2回がラジオ。すべて1時間以上のインタビューだったから、ヤツの声を先週は4時間近く聞いたことになる。アップになった顔を見たのが1時間だけだったのが幸い。そこで得た結論。ヤツは変わったようで、実はなあんにも変わってはいないんだなあ。

オランダ代表がワールドカップに出られなかったのはなぜか?
「選手が悪かったから」
リバルドがバロン・デ・オロをとれたのはなぜか?
「私が監督だったから」
ロナルドをとらなかったのはなぜか?
「私のシステムに合わないから」
バルサのクラックは誰か?
「プジョーとメンディエタ」
あなたの弱点は?
「ウソをつけないこと」

これが4時間近くのインタビューで共通していた内容。以前と変わったなあと思ったのは、興奮するのに時間がかかること。なかなか挑発に乗らなくなった。だが話の内容が変わったわけではない。そこで思い切った結論をだすことにした。ヤツは本当は冗談好きなのだ。人をからかって楽しもうというユニークなヤツ。「ウソをついたことがない」なんていう大ウソつき冗談人間なんだ、きっと。

ユニーク冗談男としてから、バンガールが身近になってきた。絶え間ない努力と忍耐と犠牲精神あふれる選手がクラック、というのはもちろん冗談に決まっている。「選手が悪かった」からオランダが負けたとか、「バンガールが監督」だったからリバルドが賞を取れたなんてのももちろん冗談だろ。そうとさえわかっていれば、前回の時もあんなにいじめることはなかったんだな。

何事もなければコヤツに2年間、へたすりゃ3年間もつき合わなければならないバルセロニスタ。ここは死んだ気になってヤツの冗談につき合ってやらないといけない。そうじゃなきゃ、3年間ラジオやテレビとサヨナラしないといけなくなる。
(2002/09/09)


リケルメはスゴクいいのだ

今シーズンのバルサに起きた変化の中で一番気に入っていること。それはやはりリケルメの加入だな。彼がバルサに来ることが決まり、夏前にTVで何試合かボカ時代の試合を数試合やってくれた。それまでも何試合か見たことはあったけれど、あくまでも「関係ない」と思っていた選手の試合。それが改めて「バルサに来る選手」として見てみると、うん、やはり見方が変わってくる。プレステージやチャンピオンズ予備選も含めて「バルサのリケルメ」も10試合近く見た。

良い選手というのはこれまで随分と見てきたけれど、必ずなんらかの特別の雰囲気を持っている。そしてリケルメには言葉ではあらわせないその特別の雰囲気がある。バルサに来たかと思うとすぐに消えていったゴール屋たちは別として、彼はここ何年間の最高の大物選手としての雰囲気を感じる。

内気というのか恥ずかしがり屋というのか、リケルメは記者会見でも常に手短に、しかもボソボソとしかしゃべらない。それでも彼の素晴らしいところは、いつもバルセロナに来れたことを感謝する言葉を忘れないことだ。このクラブに来れて幸せだという感謝の言葉を決して忘れないし、控え選手となっていることにも不満は少しもあらわさない。その言葉がお儀礼的なものなのか、あるいは本心で言っているのかぐらいは推測がつく。純粋にして素朴な選手、感謝という言葉を知っている数少ない選手。ここのところ夏になると、その「感謝」という言葉を知らぬイヤな野郎ばっかりが目立つことが多いこともあるためか彼は希少価値に見えてくる。

そんなリケルメでも実は目立つところがある。ボールを持っての派手なリズムの変化や、センターリングの正確さ、時たま見せるミドルシュートの鋭さ、そういうこと以外にグーンと目立つものがある。それはあの笑顔。笑っている時の表情は誰でも大体はいいもんだけれど、リケルメの笑顔は特別いい。リバルドもよかったが、それでもリケルメのはまた違う意味で素晴らしくいい。記者会見席上で時たま見せる笑顔もいいが、ゴールを入れたあとの同僚と喜びながらの笑顔がすんばらしくいい。あの笑顔が今シーズン何回見られるか楽しみ。
(2002/09/06)


う〜ん、う〜ん、と、ため息

試合観戦がメインディナーの時間だとすれば、帰りの道のりはデザートタイム。メインディナーは90分、デザートは30分。試合が面白ければ90分は楽しい、だが結果が悪ければ30分は最悪の時間。うまいメシを喰ったあとに、とんでもないまずいデザートを喰わされた感じ。やはり食事は最後まで完璧でないといけない。

3か月ぶりに会う周りのバルセロニスタと「相変わらずのバルサだ」と言って別れてから、それはあたっているようで違うような気がしてきたデザートの時間。あたっているというのはここ何年間のバルサに限ってであって、それ以前のバルサはそうじゃなかった。だからそれは違うことでもある。こういうバルサに惚れたわけではなくて、スペクタクルな試合をしてゴールを確実に決め勝利するバルサに惚れたんだった。そう、これがバルサだなんて思っちゃあいけない。だからなあ〜、こういう試合を見るとため息がでてしまう。

9番の必要性をメディアが必要以上にはやし立てる今、クルイベルは要注意だと思う。この試合でも彼に多くのブーイングが出ていた。それが後半になると失敗するたびに嘲笑の的となってしまった。これじゃあ、ボガルデの時と同じになってしまう。あまりのお粗末なプレーに、ブーイングから拍手に変わったボガルデへの反応を思い出してしまう。あれを「人気がでてきたボガルデ」なんて勘違いしていた一部の人がいたけれど、そんなことじゃあないのは当然のこと。お粗末ボガルデを嘲笑の餌にして楽しんじゃおうという、カタラン人の恐ろしい表現だった。

スペクタクルな試合というのは見ていて楽しいという以上に、それが勝利への近道だという発想がバルセロニスタにはなぜかある。そこがカペーロやクレメンテなどが言う「勝てば試合内容はどうでもいい」という発想と合わないところだ。昨日の試合では残念ながらその近道とはならなかった。満足なんぞ当然していない。でもここ2年のバルサとは違うことも確か。時間、そうもうチョット時間が必要。クルイベルにもたっぷりの時間を上げて欲しい。
(2002/09/02)